有島生馬の絵画の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

有島生馬の絵画の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

有島生馬(ありしまいくま)は、小説家・文筆家としての活動も知られる日本の洋画家です。

単に対象を模写するのではなく、形や色彩を重視して独自の構成美を追求した肖像画・風景画などは非常に評価が高く、美術品買取市場でも高価買取されるケースがあります。

本記事では、有島生馬作品の特徴や代表作・有名作品に加えて、買取市場で高く売れる理由、高く売れやすい有島生馬作品の特徴、有島生馬の絵画を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

有島生馬とは

有島生馬(1882-1974)は、大正から昭和にかけて活躍した日本の洋画家・小説家です。

兄は小説家の有島武郎(ありしまたけお 1878-1923)、弟は小説家の里見弴(さとみとん 1888-1983)であり、有島三兄弟として知られています。

また、学習院中等科の同級生には小説家の志賀直哉(しがなおや 1883-1971)がいます。

現在の神奈川県横浜市で生まれた有島生馬は、横浜という海外からの流入が多い土地柄だったこともあり、武家の家柄でありながら洋学教育も受けて育ちます。

そんな中で洋画に興味を持ち、洋画家の藤島武二(ふじしまたけじ 1867-1943)に師事して本格的に絵画を学びました。

さらに、ローマ・ロンドン・パリなどヨーロッパ各地に留学して絵画を学び、後期印象派、特にポール・セザンヌ(Paul Cézanne 1839-1906)に感銘を受けたといいます。

帰国後には友人の志賀直哉らが創刊した雑誌「白樺」で日本に初めてセザンヌを紹介し、当時の日本の洋画界に大きな影響を与えました。

なお、この「白樺」に有島生馬は小説家・文筆家としても参加しています。

そのほか、有島生馬の美術界への貢献としては、二科会の結成および二科展の創設が挙げられます。

これらの功績もあり、晩年には文化功労者として顕彰を受けたほか、フランスでは最高勲章・レジオンドヌール勲章を受章するなど、国内外で高く評価されています。

有島生馬の作風と代表的なモチーフ

有島生馬の絵画には、ヨーロッパ留学中に感銘を受けた後期印象派、特にポール・セザンヌの影響が強く出ています。

写実的な表現を基盤としながらも、単に対象を模写するのではなく、形や色彩を重視して独自の構成美を追求しているのが、有島生馬の画風と言えるでしょう。

穏やかで落ち着いた色彩と、しっかりとした筆致が特徴となっています。

モチーフとしては、有島生馬は風景画や静物画のほか、肖像画にも優れた作品が多いことで知られています。

影と光を繊細に描写し、人物の個性や内面を深く描き出す有島生馬の卓越した表現力は見事です。

有島生馬作品の買取価格は高い?高く売れやすいポイントとは

レジオンドヌール勲章を受章するなど国際的にも評価の高い有島生馬には、美術館に収蔵されているものなど貴重な作品も多くあります。

美術品買取市場でも有島生馬作品の人気は高く、高価買取されやすい作家の1人であると言えます。

有島生馬作品の中でも美術品買取市場で高く買取されやすいのは、得意とする肉筆の油彩画です。

その中でも特に、「ケーベル博士像」や「熊谷守一像」のように歴史的に重要な人物を描いた肖像画には、高い価値がつきやすいでしょう。


有島生馬だけでなく、絵画の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。

以下のページでは、有名作家の作品など西洋画の買取相場や高く売るためのポイントなど、西洋画の買取情報について記載してございます。

参考までにぜひご参照ください。


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バイセルでの絵画の買取実績は?

バイセルには、西洋画をはじめとした絵画の買取実績が数多くございます。

以下の各ページでは、西洋画をはじめとした絵画の買取相場や、バイセルでの実際の買取例について記載してございます。

参考までにぜひご覧ください。

有島生馬の代表作

影と光を繊細に描写し、独自の構成美を追求している有島生馬の絵画は多くの美術ファンを魅了し、美術品買取市場でも高い支持を集めています。

ここでは、買取市場で出会うことのあるものから美術館に所蔵されているものまで、有島生馬の代表作をご紹介します。

ケーベル博士像

「ケーベル博士像」(1908)は、有島生馬の初期の代表作として知られる油彩の肖像画です。

長野県の信州新町美術館・有島生馬記念館に所蔵されています。

描かれているのはロシア人の哲学者・音楽家であるラファエル・フォン・ケーベル博士です。

ケーベル博士は、有島生馬や兄の武郎、志賀直哉など白樺派のメンバーと親交が深く、彼らに深い教養と芸術への理解を与えた人物として知られています。

この肖像画には、師とも言えるケーベル博士への深い敬意と感謝の念が込められています。

有島生馬がヨーロッパ留学から戻って間もないころの作品であり、ポール・セザンヌから学んだ、形や色彩を重視した独自の構成美と重厚な筆致で描かれています。

新たな画風を確立し、当時の日本の洋画界に大きな影響を与えたという点で、日本の美術史的にも大きな意味を持つ作品と言えるでしょう。

熊谷守一像

「熊谷守一像」(1935頃)は、有島生馬の中期の代表作の1つに数えられる肖像画です。

和歌山県の田辺市立美術館に所蔵されています。

描かれているのは、有島生馬と同じく著名な画家である熊谷守一(くまがいもりかず 1880-1977)です。

有島生馬の肖像画の大きな魅力である、対象の人物の個性や内面を深く描き出す描写力がよく表れており、この表現力をいかに高めていったかを示すという意味でも重要な代表作の1つとされています。

なお、反対に熊谷守一が有島生馬を描いた「有島生馬像」という作品もあります。

ア・ラ・ガルソンヌ

「ア・ラ・ガルソンヌ」(1929)は、肖像画とは違った形で人物を描いた有島生馬の油彩画です。

長野県の信州新町美術館・有島生馬記念館に所蔵されています。

「ア・ラ・ガルソンヌ」とはフランス語で「少年のような」という意味で、1920年代にフランスで流行した、ショートヘアで活動的な女性のファッションやスタイルを指す言葉です。

短髪のへスタイルで男性的なシャツを着た女性が描かれています。

対象の人物を重厚に描く肖像画とは違い、当時の流行や時代の空気を捉えた作品として評価されています。

ロッカ・ディ・パーパの山村

「ロッカ・ディ・パーパの山村」(1905)は、有島生馬のヨーロッパ留学時代に描かれた風景画です。

長野県の信州新町美術館・有島生馬記念館に所蔵されています。

描かれているのは、イタリア・ローマ近郊にあるロッカ・ディ・パーパという山村の風景です。

パリでポール・セザンヌに出会う前の作品であり、有島生馬らしい色彩の構成美というよりは、風景を写実的に捉えた作風となっています。

まだまだある有島生馬の有名作品

これまでに挙げたもののほかにも、有島生馬にはまだまだ多くの有名作品・人気作品があります。

白いブラウス無花果の収穫真夏の庭昭和新山椿
小田原より 箱根連山を望む農家の露地夏休み海荘之図霽雲
長崎 グラバー邸より眺めた長崎港片貝川岸の納屋磯馴松  

ここに名前を挙げたような有島生馬作品をお持ちなら、保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。

具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。

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有島生馬の絵画を高価買取してもらうためのポイント

形や色彩を重視した独自の構成美が国内外で高く評価されている有島生馬の絵画には、美術品買取市場でも高い需要があります。

では、有島生馬の絵画を少しでも高く売るためにはどのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。

有島生馬作品を含む絵画の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。

  1. 綺麗な状態で保存しておく
  2. 鑑定書などの付属品を揃えておく
  3. 入手経路などの来歴を明確にしておく

綺麗な状態で保存しておく

有島生馬を含む絵画の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。

反対に、ひび割れ、退色、シミ、シワ、カビ、傷、破れ、タバコの臭いがあるなど保存状態が悪いと、その分だけ買取価格は下がってしまいます。

有島生馬のような有名作家の場合には多少の経年劣化があっても買取してもらえる場合も多いですが、高価買取の可能性は低くなってしまうでしょう。

作品を良い状態に保つためには、専用の袋や箱で保護する、直射日光を避けて風通しの良い場所で保管するなどの工夫をしてあげましょう。

鑑定書などの付属品を揃えておく

有島生馬のような有名画家の作品をより高く売るためには、作者のサインや鑑定書・保証書といった、作品の価値を示す付属品の有無が重要な役割を果たします。

有島生馬の作品には、作品の左下にアルファベットでサインが入っている場合や、キャンバスの裏側に作品名とともに漢字の署名が入っている場合などが見られます。

これらのサインは作品の品質と信頼性を示す重要な証拠になるため、買取市場における信頼性が増すことで多くの需要を集められます。

鑑定書も同様の効果があり、付いていることで作品の価値を証明できるため買取市場における信頼性が増します。

これらがあることで、より高い価格での買取につながる可能性があります。

鑑定書・保証書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。

なお、有島生馬作品について信頼度の高い鑑定機関としては、東美鑑定評価機構鑑定委員会が挙げられます。

入手経路などの来歴を明確にしておく

有島生馬をはじめとした絵画の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。

例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「〇年△月に××博物館に貸し出した」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。

そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。

入手した経路や時期、美術館への貸出履歴といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。

有島生馬作品を売るなら買取実績豊富なバイセルへ

有島生馬の絵画の買取をお考えなら、骨董品買取のバイセルにお任せください。

バイセルは日本全国で骨董品・美術品などの買取サービスをご提供し、たくさんのお客様・リピーター様からご指名をいただいてまいりました。

バイセルの査定士は、高い専門知識と豊富な査定経験を生かして、有島生馬作品をはじめとした絵画1点1点の価値をしっかりと見極め、正確に鑑定します。

バイセルの出張買取ならお電話1本、手数料完全無料で日本全国への出張買取に対応しております。

「試しに価値がどれくらいか聞いてみたい」「傷や汚れがあって売れるか不安」といった場合にも無料でご相談いただけます。

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