高級時計に不可欠なメンテナンス(お手入れ)の種類と必要性を徹底解説

「高級時計を購入したからには長く愛用したい」と考える人は多いでしょう。
高級時計を長く良い状態で使い続けるために欠かせないのが、メンテナンス(お手入れ)です。
この記事では、高級時計に必要なメンテナンスの種類や必要性などを解説します。
目次
高級時計における4つのメンテナンス項目

高級時計を長く使い続けるには、以下4つのメンテナンスが必要です。
- 使用後に行なう「簡単なお手入れ」:汗や汚れを拭き取る、隙間に入った汚れをブラシなどで取り除く
- 数ヵ月に1度の「汚れ落とし」:細かい部分の汚れをブラシでかき出す
- 3~5年に1度の「オーバーホール」:メーカーや時計専門店に依頼し、時計を分解してメンテナンスをし、組み立て直す
- 不調が生じたときの早めの「修理」:トラブルが発生した際、メーカーや修理業者に依頼して行なう
高級時計におけるメンテナンスの必要性
高級時計のメンテナンスは、時計を「長く」「良い状態」で使い続けるために必要です。
美しい時計でも、まったくメンテナンスをしなければ次第に薄汚れていきます。
場合によっては、汚れからくすみやサビが生じる、ベゼルやコマの回転が悪くなることもあります。
また、時計の部品に注してある潤滑油が少しずつ劣化するのも定期的なメンテナンスが必要になる理由です。
潤滑油が固まる、著しく減少するなどすれば、部品に負担がかかり摩耗や損傷の原因にもなります。
高級時計は部品交換などの修理代が高額になりやすく、メーカー修理の場合、納期も長いのが特徴です。
急な故障による想定外の費用や時計が使えない状態を防ぐためにも、計画的にメンテナンスを続ける必要があります。
高級時計のメンテナンス1 簡単なお手入れ

高級時計を使用したあとは、毎回簡単なお手入れをします。お手入れポイントは「やさしく磨くこと」です。
まずは、お手入れに必要な以下のアイテムをそろえましょう。なお、メーカー指定のアイテムや方法があれば、それに従うのが理想です。
セーム革やマイクロファイバーのクロス
セーム革とは、野生の鹿革のことで高級時計のメンテナンスでは定番のグッズです。
やわらかく、表面がきめ細かいため扱いやすく、大切な時計を傷つける心配がありません。
また、静電気が発生しないため、お手入れ後にホコリが付きにくいメリットもあります。
セーム革が用意できない場合は、マイクロファイバーのクロスでの代用も可能です。
馬毛などのブラシ
馬毛のブラシはやわらかく、適度にコシがあるため、高級時計を傷つけることなく汚れを落とせます。
金属製のブレスレットは隙間が多く、汗や皮脂、ホコリが黒ずみになってたまりやすい面があるため、ブラシの毛先でかき出すメンテナンスがおすすめです。
つまようじ
ブラシで落とせないこびり付いた汚れには、つまようじを使うのが便利です。
木製や竹製のつまようじで汚れをなぞるように優しくかき出せば、高級時計を傷つけずにメンテナンスできます。
高級時計のメンテナンス2 汚れ落とし
高級時計の汚れを落とす方法について、ケース・ガラス、ベゼル・リューズ、ブレスレット・ベルト・バンドなど、パーツごとにポイントを解説します。
ケース・ガラス
ケースは、時計のムーブメントやダイヤルを収納している容器です。ガラスは時計の文字盤を守っているカバーで、風防とも呼ばれます。
ケースやガラスの汚れは、乾いたクロスで拭き取るのが一般的です。
汚れが気になって濡れたタオルや布で拭き取ると、水分が内部に入り込む可能性があるため、避けましょう。
ケースの裏表、サイド、時計のケースとブレスレットの連結部分の裏などを念入りに拭き取ってください。
細かな部分には、綿棒を使用してもよいでしょう。
ベゼル・リューズ
ベゼルは、時計のガラスの周りにあるリング状のパーツです。
リューズとは、時計の文字盤を見たときに3時の位置にある小さな部品を指します。
ベゼルの汚れはクロスでは取り除きにくいため、ブラシを使ってベゼルの形に沿ってブラッシングするのがおすすめです。
一方、リューズの汚れはクロスを使って根元部分やネジの溝部分を念入りに拭き取りましょう。
リューズのお手入れには、綿棒を使用するのもおすすめです。
ブレスレット・ベルト・バンド
ブレスレット・ベルト・バンドのお手入れは、素材によって使用するアイテムや汚れ落としの方法が異なります。
金属製のブレスレットはセーム革やマイクロファイバーなどの乾いたクロスで汚れを拭き取り、革製のベルトやシリコンバンド、ウレタンバンドは水分が付着したら乾いたタオルや布で拭き取るのが一般的です。
それぞれの詳しいお手入れ方法については、以下の記事で解説しています。
高級時計のメンテナンス3 オーバーホール
高級時計のメンテナンスで欠かせないのがオーバーホールです。ここではオーバーホールの概要を見ていきましょう。
オーバーホールとは、分解掃除のこと
オーバーホールとは前述のとおり、時計を分解し、メンテナンスをしてから組み立て直すものです。
不具合のある部品を交換し、潤滑油を注しながら組み立て直すもので、使用頻度や時計の状態にもよりますが、機械式で3~5年に1回、クォーツで4~5年に1度のオーバーホールが必要です。
ただし、激しい遅れや内部の異音、風防内側の曇りなどがあるときには、早めに相談したほうがよいでしょう。
オーバーホールの依頼先
オーバーホールは自分で行なえないメンテナンスのため、メーカーなどに依頼して実施する必要があります。
オーバーホールは正規店・メーカーのほか、時計専門店などで受け付けています。
高級時計のメンテナンス費用と維持費
高級時計の維持費で最も高いのは、オーバーホール費用です。費用の相場は以下のようになっています。
- 正規店・メーカー:国産メーカーが2~10万円、海外メーカーが5~15万円
- 時計専門店:国産メーカーが1~5万円、海外メーカーが2~7万円
正規店・メーカーの場合、必須の交換部品があり不具合がなくても部品の交換が発生するため、時計専門店より料金が割高になっています。
一方、時計専門店の場合は正規店・メーカーの5~7割の料金設定です。
高級時計を長く愛用し続けるには、3~5年後にオーバーホール費用を払うことを前提とした買い物が必要になります。
高級時計のメンテナンスと買取査定
メンテナンスは、時計を高く売るうえでも大切なことです。
ただ、メンテナンスをあまりしていない時計や不動品などでも、バイセルでは買取査定が可能です。
バイセルでは、査定料、送料、出張料などの各種手数料がかかりません。
店頭買取、出張買取、宅配買取の3つの買取方法から、お客様のご都合に合わせてお選びいただけます。
高級時計の維持メンテナンスが難しくなった場合も、ぜひバイセルにご相談ください。
おわりに
高級時計のメンテナンスには、使用後に毎回行なう簡単なお手入れ、数ヵ月に一度の念入りな汚れ落とし、3~5年に一度のオーバーホール、トラブルが生じた際の修理があります。
普段のお手入れはセーム革のクロスや馬毛のブラシなどを用いて優しく行ない、オーバーホールは正規店・メーカーや時計専門店へ依頼して計画的に実施しましょう。
メンテナンスをまったく行なわなければ、時計は次第に薄汚れていき、状況によってはくすみやサビが生じてしまいます。
また、ベゼルやコマの回転が悪くなる恐れもあるため、高級時計を長く愛用したいならメンテナンスは必ず行なうようにしましょう。
高級時計のメンテナンスが難しくなった際には、早めに売却を検討するのもおすすめです。
バイセルではメンテナンスをあまりしていない時計でも買取査定しています。お気軽にご相談ください。

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