ボーンチャイナとは?磁器・陶器との違いや特徴、歴史を解説
ボーンチャイナは、その名前が示すとおり、骨灰を含む独特な磁器です。
その美しい白さと透明感、そして驚くべき強度で、多くの人々を魅了してきましたが、ボーンチャイナの魅力はそれだけにとどまりません。
ボーンチャイナの歴史は18世紀までさかのぼり、イギリスの陶芸家たちの情熱と技術革新の結晶として生まれたことがはじまりです。
本記事では、ボーンチャイナの秘密に迫り、その特徴や歴史、さらには現代における価値まで、詳しく解説していきます。
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ボーンチャイナの特徴
ボーンチャイナには、独特の製法と原料組成により、他の陶磁器にはない特徴があります。
美しい白磁
ボーンチャイナの白さと独特の透明感、輝きは、骨灰(通常は牛の骨灰)を含むことで生まれるものです。
光を透過する性質があり、薄く作られたボーンチャイナは、光を当てると柔らかく輝きます。
この特性は、特に高級な食器や装飾品において重宝されています。
滑らかな質感
ボーンチャイナの製造過程では、非常に細かい粒子の粘土が使用されます。
このため、焼き上がりが非常に滑らかで、手触りが良くなるのです。
また、表面が均一であるため、絵付けや装飾がしやすく、細部まで美しく仕上げることができます。
この滑らかさは、食器として使用する際にも、口当たりが良いという利点があります。
高い耐久性
ボーンチャイナは、骨灰を含むことで強度が増し、他の陶磁器と比べて割れにくい点も特徴です。
特に、急激な温度変化に対する耐性が高く、電子レンジや食洗機での使用にも適しています。
日常使いにおいても、長期間にわたって美しさを保つことができます。
これらの点から、ボーンチャイナは実用性と美しさを兼ね備えた陶磁器として評価されているのです。
ボーンチャイナと磁器・陶器の違い
よくボーンチャイナと一括りにされるのが、「磁器」と「陶器」です。
それぞれとの違いを以下で解説していきます。
ボーンチャイナと磁器の違い
前提として、ボーンチャイナも磁器の一種です。
しかしながら、一般的な磁器とボーンチャイナにはいくつか違いがあります。
主な違いは、材料に骨灰を使用しているかどうかです。
一般的な磁器が主にカオリン、長石、珪石から作られるのに対し、ボーンチャイナは骨灰を含むことで、より強度と透明感が高まります。
一方で一般的な磁器は、青みがかった白色をしており、ボーンチャイナに比べると比較的安価となっています。
ボーンチャイナと陶器の違い
ボーンチャイナと陶器の違いは、原料組成と製造プロセスです。
ボーンチャイナは骨灰を含む特殊な原料を使用し、高温で焼成されるため、緻密で強固な構造となっています。
基本的には、釉焼後に絵付けをする上絵付けという手法で絵付けされます。
一方で陶器は主に粘土を原料とし、比較的低温で焼成されるため、多孔質な構造となります。
そのため、ボーンチャイナに比べて割れやすい性質になっています。
陶器には、赤絵、青絵、染付など、様々な技法で装飾されたものがあります。
ボーンチャイナの歴史
ボーンチャイナは、18世紀頃のイギリスで、陶芸家トーマス・フライによって誕生した磁器の一種です。
当時、ヨーロッパでは中国から輸入される高品質な磁器が珍重されていましたが、その原料となるカオリンがイギリスでは手に入りにくい状況でした。
そこで、フライは試行錯誤の末、牛の骨を焼いた灰を磁器の原料に加えるという革新的な方法を思いつきます。
フライの発明をきっかけに、イギリスを中心にボーンチャイナの生産が盛んになります。
特に、ウェッジウッドなどの窯元が高品質なボーンチャイナを世に送り出し、その名声を高めていきました。
ボーンチャイナは、その美しさから王侯貴族や富裕層に愛され、ヨーロッパ各地に広がっていきました。
繊細な絵付けや彫刻が施された作品は、芸術品としても高く評価され、世界中のコレクターを魅了しています。
ボーンチャイナを扱う代表的なメーカー
ボーンチャイナは、多くの人気メーカーから展開されています。
ボーンチャイナを扱う代表的なメーカーを紹介していきます。
ノリタケ
ノリタケは、日本を代表する陶磁器メーカーで、1933年に日本で初めてボーンチャイナの製造に成功しました。
ノリタケのボーンチャイナは、温かみのある乳白色と優れた透光性が特徴です。
また、しっとりとした気品を感じさせる質感と艶やかな光沢を持ち、デザインも非常に美しいものが多いです。
ノリタケの歴史や魅力について、詳しくは以下の記事を参考にご覧ください。
関連記事:ノリタケとは?食器ブランドとしての魅力や歴史について解説
ウェッジウッド
ウェッジウッドは、1759年に創業したイギリスの老舗陶磁器メーカーです。
ウェッジウッドのボーンチャイナは、特に「ワイルドストロベリー」シリーズが有名で、華やかなデザインと高い品質で知られています。
ウェッジウッドのボーンチャイナは、骨灰を50%以上含む「ファインボーンチャイナ」としても評価が高く、高い透光性と強度を持っています。
ウェッジウッドの人気シリーズや手入れ方法、高く売るポイントについて、ぜひ以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:ウェッジウッドの買取相場は?高く売るためのポイントもご紹介
ロイヤルアルバート
ロイヤルアルバートは、1896年に創業したイギリスの陶磁器ブランドで、繊細かつ美しいハンドペイントの技術が特徴です。
特に薔薇のモチーフをあしらったクラシックなデザインが人気で、リーズナブルな価格で高品質なボーンチャイナを展開しています。
ロイヤルアルバートの製品は、エレガントでロマンティックなデザインが多く、贈り物としても人気です。
ミントン
ミントンは、1793年に創業したイギリスの陶磁器ブランドで、「世界で最も美しいボーンチャイナ」と称されることもあります。
ミントンのボーンチャイナは、革新的な絵付け技法やデザインが特徴で、特に「ハドンホール」シリーズが有名です。
ミントンは、ヴィクトリア女王にも愛されたブランドで、その高い芸術性と品質が評価されています。
ボーンチャイナは現在も人気がある!高く売る4つのポイント
長い歴史をもつボーンチャイナですが、現在でも変わらず人気があります。
その価値は中古市場でも安定しており、中古品であっても場合によっては高値で売れるケースもあります。
「手放したいボーンチャイナがある」「使っていないボーンチャイナを現金化して新しい陶磁器の購入資金に充てたい」という方に向けて、ボーンチャイナを高く売るための4つのポイントを解説します。
状態
ボーンチャイナの保存状態は、価格に大きく影響します。
欠けやひび割れがあると価値が下がってしまうため、なるべくそれらがないような、新品にほど近い状態が最良です。
また、ボーンチャイナの特徴でもある、白さがきれいに保たれていることも買取価格に関わってきます。
変色や汚れが見られると、見た目の美しさが損なわれてしまい、価値が下がりやすいです。
メーカー
どのメーカー・ブランドのボーンチャイナかどうかも価格に影響します。
特にウェッジウッド、ロイヤルドルトン、ノリタケなどの有名メーカーの製品は、中古市場でも価値が高いです。
歴史のある老舗ブランドのものは、コレクターズアイテムとして高値がつきやすいです。
デザイン
他にはない独自のデザインや、美しい装飾が施されているボーンチャイナは、高値で取引されることが多いです。
特定のシリーズやコレクションの場合、そのシリーズ全体の価値が高いと、個々のアイテムの価値も上がります。
また、著名なアーティストによるデザインやサインがある場合は、さらに価値が高まるでしょう。
希少性
限定生産品や廃盤品のボーンチャイナは、高値で取引されることが多いです。
基本的に、人気があるのに市場に出回っている量が少ないものは、希少性が高まるので高値で取引されやすいのです。
また、古い年代に作られたボーンチャイナは残存数も少なく、アンティーク価値が見込めることがあります。
まとめ
ボーンチャイナは、18世紀にイギリスで誕生した骨灰を含む独特な磁器です。
美しい白さ、透明感、高い強度が特徴で、多くの人々を魅了してきました。
ボーンチャイナは、その美しさと実用性から、現在でも高い人気を誇っています。
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