読谷山花織の復旧に尽力した、与那嶺貞の着物の買取相場とは
- 読谷山花織の着物を売りたいです。いくらになりますか?
- デザインや保存状態などにより買取価格は変動します。一度拝見致しますのでお電話・メールよりお問い合わせください。
- 若い頃から着ている読谷山花織の着物があります。価値はつきますか?
与那嶺貞(よなみねさだ)は沖縄県出身の染織家で、重要無形文化財「読谷山花織(よみたんざんはなおり)」の保持者(人間国宝)です。
戦争によって僅かに残った布を頼りに、沖縄の産業であった読谷山花織の復興に人生を捧げた功労者です。
数々の賞を受賞し、栄誉を称えられた与那嶺貞はどのような人物だったのでしょうか。
今回の記事では与那嶺貞の経歴と彼女の作品を高額で買い取ってもらえる可能性を上げる方法をご紹介します。
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与那嶺貞とは
与那嶺貞とは沖縄県読谷村(よみたんそん)に生まれた染織家で、90歳のときに重要無形文化財「読谷山花織」の技術保持者として認定されました。
着物作家には十代から家業を継いで早い時期から修業を始める人が多い中、与那嶺貞が着物制作を始めたのは55歳からでした。
彼女は首里女子実業学校で染織を学び、女子補修学校の教師をしながら織物制作を続けていました。
1964年、村の生活改善普及員をしていたときに、読谷村長の池原松徳に「村の産業として発展させたい」と読谷山花織の制作を懇願しました。
しかし、与那嶺貞は夫が病死して子供を育てなくていけなかったため定年退職後から着物制作をスタートしたものの、戦争により読谷山花織の現物は消えて職人は亡くなり、運良く残っていた織物をほぐして織り方を再現するという途方もない作業をしていました。
与那嶺貞は読谷山花織の織技法を知っている人を探しても見つからず、沖縄県内の織り手がたくさん住んでいた西海岸沿いの集落などを訪ねると、偶然にも若いときに読谷山花織を織ったいう老女に出会えたのです。
それからは、老女の記憶を頼りにしながら古老にも聞き込みを行い、戦争の難を逃れて僅かに残っていた祭りの衣装などから、ようやく読谷山花織の技法と文様の手掛かりを見つけられました。
その後、3か月に渡って老女と試行錯誤をした結果、ついに1965年に読谷山花織の技法と文様の復元に成功します。
読谷山花織の復元をしてからの道のりは長く、後継者育成や普及にも精力的に行った功績から与那嶺貞は読谷山花織の功労者として称えられました。
読谷山花織(よみたんざんはなおり)とは
読谷山花織とは沖縄県読谷村で作られる織物です。
材料は濃紺などに先染めされた木綿や絹の糸で、花のような幾何学模様を長い時間をかけて織り込んで植物を原料に染め上げられます。
完成された読谷山花織の色味は濃い色から薄い色まで色彩豊かで、織物それぞれに模様が違うところに遊び心があります。
伝統的な読谷山花織は濃紺の生地に赤、黄、白などで模様を表し、花模様は図柄が決まっていて銭に似せた模様で裕福を願う銭花(せんか)、風車、7種の草花を束ねて扇の形に作る扇花の3つを基本として約30種類の模様があります。
読谷山花織は15世紀ごろから織られていたとされていて、中国や東南アジアと貿易が盛んに行われていたことから琉球に伝えられました。
読谷山花織は王族と貴族以外は読谷村の住民だけが身に着けられる高価な布ではありましたが、明治時代に入って王族と貴族の身分が廃止になると織物自体が衰退していきます。
約600年の歴史があるものの存在さえも忘れられていた読谷山花織でしたが、与那嶺貞らの尽力によって復元しました。
現在は織物協同組合が技術の保護や製品の販売を担っています。
読谷山花織の復元だけにとどまらない与那嶺貞の活躍
与那嶺貞は読谷山花織の復元以降も技術を絶やさないよう、さらに3か月かけて理論を組み立てて柄の設計方法を確立しました。
例えば、読谷山花織の糸や道具の調達に着目して地機(じばた)を高機(たかばた)にすることで地機よりも制作時間を削減でき、縦糸を織り手の腰に括りつけて織機と一体になる織り方から縦糸を調整しながら糸に負担を掛けずに織れるようになりました。
また、復元だけではなく素材も綿から絹への改良を施したからこそ、戦禍中に失われていた読谷山花織が息を吹き返すことができたのです。
抜本的な改良の後、読谷村は読谷山花織復興事業を始めると徐々に村の産業として技術を守り伝えていくように変化を遂げていきました。
1974年に読谷山花織が沖縄県の伝統工芸品として認定されたことをきっかけに、与那嶺貞は本格的な読谷山花織の織技術の後継者育成を決心します。
彼女は亡くなる94歳までに約50人の後継者育成に成功しております。
与那嶺貞は生前、「本物の読谷山花織だけを伝承したいと願っているのです。」と言っており、沖縄県の産業を復興させるほどの熱量には脱帽の一言です。
与那嶺貞の着物の買取相場とは
与那嶺貞の着物や帯作品は約7万円の買取相場となっていますが、この価格は過去の買取相場の傾向を元にした一例です。
実際にお手持ちの与那嶺貞の着物の査定をすると、状態によってはより高額で買い取られる場合もあります。
また、柄が優美で繊細なものですと、需要が高いので高価買取が期待できます。
もちろん、デザインが現在の流行に合っていなかったり、仕立てが古かったりすると買取価格は低くなる可能性があることに注意しましょう。
着物は手入れしないと状態の悪化を免れられないため、現在の着物の状態が最も綺麗ですので早めに査定に出して、少しでも高値で買い取ってもらうように留意しましょう。
※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。
※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
与那嶺貞作品を高額買取してもらうコツ
与那嶺貞は亡くなっていて新作が出ることがないため、現存する作品は希少価値があり高値で買取できる可能性があります。
大事な着物のお手入れ方法と買取業者の調べ方をご紹介します。
証紙があるかどうか
証紙とは着物の価値が本物だと証明するもので、読谷山花織を証明するには以下の4つが必要になります。
・読谷山花織事業協同組合が発行する「組合証紙」。白くて四角い紙に「読谷山花織」と記載と判子が押してある。
・沖縄県読谷山花織物検査所が発行する「織物検査済之証」。首里城が特徴。
・経済産業大臣が指定した高度な手仕事によって作られた工芸品に与えられる「伝統工芸品」の証紙。伝の文字と日の丸が描かれている。
・沖縄県織物検査規格に基づいて合格した「沖縄県証紙」。丸くて金色の背景に船の絵が描いてある。
証紙は新品を購入すると付いてくる物ですが、普段は使わないため処分をしてしまいがちです。
とはいえ、証紙を査定士に提示するかしないかでは買取価格が大きく変動する可能性があるので、提示しないと非常にもったいないです。
買取に出す前に証紙がないと気づいたら、保管しているかもしれませんので念のため探しておきましょう。
着物は丁寧に手入れして保管する
着物の状態は買取価格に左右されますので、買取に出す前にお手入れの仕方を見直すことをおすすめします。
着物は特に湿気を嫌うため、脱いだ着物はすぐにたたんで箪笥にしまわずに着物ハンガーに掛けて風通しのいい場所に数時間干して置くと、着物に付いた汗を飛ばせて湿気対策になります。
また、桐箪笥は他の木材と違って湿気を吸収してくれるため着物をしまうのに適しており、干した着物を収納するときは折り目に沿ってたたんで一枚ずつたとう紙に包んでからしまいましょう。
ここで、着物が型崩れしないように小物・帯・羽織りなどは別の引き出しに入れ、着物は一つの引き出しに何枚も詰め込まないようにすると良いです。
さらに、着物を着ていなくても年1〜2回は箪笥から出して脱いだ後と同じように風通しのいい場所に干すと、シワができにくくなるのできれいな状態が保てます。
着物は大変デリケートな素材なので、普段着とは違う着脱後・たたみ方・保管の仕方といった手入れが必要で手間になりますが、少しでも高値で買い取ってもらえるようやっておくと買取価格で得をする確率が上がるでしょう。
実際に買取業者に着物を出した人の口コミを調べる
着物買取が初めてですと買取業者の選び方で迷ってしまうので、実際に利用した人の口コミをネットで調べて吟味しましょう。
大手着物買取業者を複数利用した様子を写真付きで細かく解説している記事や、複数の買取業者の料金やサービス内容を比較した記事があるので、選ぶときの手助けになります。
ただし、口コミを見る際に注意しておきたいのは、買取業者を比較して良さそうな業者を見つけたらお問い合わせをして事実確認をすることです。
なぜなら、口コミサイトには嘘の情報が紛れているかもしれないので、鵜呑みにしないように注意する必要があるからです。
また、体験記事の中には買取業者のサイトとは違った情報が書かれている場合があるため、買取業者に確認をしておくと安心です。
読谷山花織の復旧に尽力した、与那嶺貞の着物の買取相場とは:まとめ
与那嶺貞の経歴、功績、読谷山花織の歴史、高く売れるコツについてご紹介しました。
与那嶺貞の手によって復元された読谷山花織は、その織技術が重要無形文化財にも認定されるほど高価な代物なので、状態が良ければ高値で買取してもらえる傾向があります。
長い間、着用していない読谷山花織がありましたら、早めに査定に出してみてはいかがでしょうか。
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