人間国宝・宗廣力三の着物を売るときに知っておくべきこと
- 数年前に購入した宗廣力三の郡上紬を持っています。売るといくらになりますか?
- どのくらいの使用感かにより買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
- 着物を集めている母から宗廣力三の郡上紬を譲り受けました。価値ってありますか?
紬縞織と絣織の高い技術が評価され人間国宝として認定された宗廣力三(むねひろ りきぞう)の着物買取をお考え中でしょうか。
宗廣力三は伝統が途絶えかけていた地元・岐阜県郡上郡の伝統工芸品『郡上紬』の再興に尽力した人物です。
1989年(平成元年)にこの世を去ってしまい、彼が制作した郡上紬の着物は年々希少性が高まっていることが考えられます。
今回のコラムでは、人間国宝・宗廣力三の歴史と郡上紬の特徴、そして買取相場や着物を高く買い取ってもらうためのポイントをご紹介します。
人間国宝・宗廣力三の着物であっても、着物の状態やサイズの違いによっては買取価格に影響する可能性があります。
ご紹介する内容を把握して、これからの着物買取に役立てましょう。
お問い合わせ・無料相談はこちら
電話から相談する
0120-612-773
通話料無料・24時間365日受付中
メールから相談する
お申し込みフォームへ※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
岐阜県の郡上紬の再興に努めた宗廣力三とは?
宗廣力三は1914年(大正3年)に岐阜県郡上郡に生まれました。
高校卒業後は青年のための修養道場『凌霜塾(りょうそうじゅく)』の主事として塾生の指導や、開拓農民の育成などを行っていました。
また、羊の飼育からはじまり、ホームスパン(糸の太い手織りの織物)の試作を行っていました。
戦争のために満州に渡りますが、戦後帰還し、近郷の開拓・復興を始めた宗廣力三が注目したのが、地元が発祥地の『郡上紬』という紬織物でした。
宗廣力三の偉大なる功績
郡上紬の研究を始めた宗廣力三は、絣織の研究も行うようになり、郡上工芸研究所を設立しました。
その後も精力的に郡上紬の生産と研究性の教育を行い、1940年(昭和15年)に日本伝統工芸展に初出品をしました。
紬縞織:郡上紬を織る際に用いられる織り方の一つで、染色した糸を縦と横に組み合わせて、縞や格子といった柄を表現する技法です。
絣織:たて糸とよこ糸を部分的染めた色で織ることで、絣模様を表現する技法です。
織り上げたときの柄がずれないようにするため、綺麗な柄に仕上がりには高い技術が必要とされています。
宗廣力三の作品が評価され始めたのは、1945年(昭和20年)からで、第17回の日本伝統工芸展で初受賞を果たし、以後も高い評価を得るようになりました。
紬縞織・絣織とともに評価された宗廣力三は1982年(昭和57年)に紬縞織と絣織で国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定をうけました。
地元『郡上紬』の再興に関して多大な功績を残した宗廣力三は、1989年(平成元年)、75歳でこの世を去りました。
宗廣力三が研究に没頭した郡上紬とは
宗廣力三が再興に尽力した『郡上織』とは、彼の地元である岐阜県郡上市八幡待ちで織られている着物です。
古くから伝わる伝統工芸でしたが、宗廣力三が生まれる前の明治時代ごろから生産が急速に衰えてしまい、庶民の普段着として細々と伝わり、一時は存続が危ぶまれていました。
伝統が途絶えかけていたとき、戦後に宗廣力三が伝統工芸品である『郡上紬』を地元復興の大切な資産とて注目し、研究を重ねて地場産業として再興しました。
今に伝わる郡上紬は、宗廣力三が編み出した技法が多く用いられていることが特徴で、渋い色合いや光沢感のある仕上がりとなっています。
全国の着物愛好家にも人気のある郡上紬は、春まゆを紡ぎ、草木を染料として染め上げてつくられます。
独特な染織技法
作成するにあたっては『どぼんこ染め』『紬縞織』『絣織』などの染め方や織り方が用いられます。
どぼんこ染め:宗廣力三が考案した糸の染め方で、糸束を括らずに塗料の上に吊るし、束を上下させながら、ぼかしの濃淡の色調を調整しながら染める方法です。
織り上げから染める段階まで、丹精込めて仕上げられる郡上紬は、地元ブランドとして有名です。
宗廣力三が再興した現代の郡上紬には『宗廣系』と呼ばれる、宗廣力三をはじめ、宗廣力山(むねひろ りきざん)などの作家が織る郡上紬が比較的高い値段で買い取ってもらえる傾向にあります。
もし、宗廣力三ではない郡上紬をお持ちの場合でも、有名作家の可能性はあるので一度査定に出してみてはどうでしょうか?
宗廣力三や宗廣力山など宗廣系の郡上紬の買取相場は?
宗廣系の郡上紬の買取相場ですが、近年の着物買取市場の買取例では、宗廣力三や宗廣力山の作品で高いものですと100,000円という買取価格がつきます。
しかし、いくら高価な宗廣力三や宗廣力山の作品着物でも、傷やシミ・シワ・カビがあるなど保存状態によっては買取価格が下がってしまう可能性があります。
着用した後や普段の保管時にはしっかりと手入れをし、良い保存状態を維持してあげることが重要です。
今回ご紹介した買取相場はあくまでも相場ですので、お持ちの着物の正確な価値が知りたい場合には、まずは着物買取のバイセルへ査定にお出しください。
宗廣力三の着物を高く買い取ってもらうための方法
宗廣力三の着物は、紬縞織と絣織の人間国宝ということもあり、郡上紬の中でも比較的高い価格で買い取ってもらえる傾向にあります。
有名作家であることは、着物査定においても価格に大きく影響する重要な項目ではありますが、着物の状態やサイズによってもその査定額は大きく変わってきます。
では、宗廣力三の着物を買取に出す際に注意すべき点はどういったところなのでしょうか。
5つのポイントをご紹介します。
高く買い取ってもらう方法:着物の状態が良いこと
着物の素材の多くが、デリケートな素材の絹(正絹)で作られている場合が多く、絹はデリケートな素材のため、シミ・カビなどが発生しやすく、着物が本来もつ風合いが失われて、買取値に影響が出る可能性があります。
色の風合いが失われると買取値にも影響が出るため、普段から着物の状態には気を配る必要があります。
例えば、シミやカビが発生する原因は湿気のため、着物を脱いだ後は半日から一日ほど風通しの良い部屋で陰干しをしてから押し入れなどにしまうようにしましょう。
また、押し入れの中に大切にしまっておいたとしても室内の湿気の影響で、着物は徐々に湿気の影響を受けてしまう可能性があります。
そのため、最低でも半年に一度は押し入れから出して、陰干しをするようにしましょう。
また、陰干し中に着物の状態を確認して、シミやカビ、また虫食いの被害にあってないかを確認するようにしましょう。
仮にシミやカビを見つけたとしても、無理に補修はせずに買取に出すことをオススメします。
無理に補修を行うと、着物に傷がついてしまい買取価格が下がってしまうかもしれないからです。
高く買い取ってもらう方法:証紙があるか確認をする
宗廣力三の着物をはじめ、伝統工芸品である郡上紬には『証紙(しょうし)』が発行されます。
証紙とは、伝統工芸品の組合などが着物の品質を保証する印として発行しているものです。
証紙には織元の名前・使用されている素材・産地の登録商標が記されて、お持ちの郡上紬が本物であることを証明する証でもあります。
査定士も着物の価値を判断するための査定項目にしているので、証紙を提示することで買取価格が高くなる可能性があります。
証紙は購入時についてきますので、査定に出す前に所在を確認しておきましょう。
高く買い取ってもらう方法:汎用性のあるサイズであること
着物には洋服と同じようにサイズがあり、大きさの違いが買取値に影響する場合があります。
一般的なサイズとされている丈が150〜160センチのサイズが最も需要があるので、高い買取値が付く傾向にあります。
また、丈の長い着物に限っては買取値に影響が出ないことが多いです。
その理由は購入者の身長に合わせて、仕立てをすることができるためです。
反対に小さいサイズだと買い手が少ないうえに、仕立て直すことができないため、査定額に影響が出る場合があります。
高く買い取ってもらう方法:着物買取のバイセルに査定してもらう
リサイクルショップ・古着屋・ネットオークションなど、今の時代は様々な方法で着物を買取に出すことが可能です。
しかし、着物を高く買い取ってほしいと考えている場合は、着物のバイセルに査定をお願いすることをオススメします。
その理由は、着物の価値を判断するためには着物に関する知識や査定技術がないと、適正な査定額を出すことが難しいとされているためです。
リサイクルショップや古着屋は自宅の近くにあれば、気楽に利用することができますが、着物に詳しい店員が常駐している店舗が少ないため、適正な価格で買い取ってもらえない場合があります。
また、ネットオークションだったら宗廣力三のファンが買い取ってくれる可能性もありますが、着物の出品の準備から購入者とのやり取りなどをすべて一人で行う必要があるので、時間が掛かってしまいます。
着物に関して詳しい知識と査定技術を持った着物買取のバイセルに依頼すれば、宗廣力三の着物の価値を見落とさずに査定するため、適正な価格で買い取りいたします。
高く買い取ってもらう方法:買取業者を利用した人の口コミを確認する
着物買取業者も多く存在しているので、「一体どの買取業者に頼むのがいいのか分からない」といった状況になってしまうかもしれません。
買取業者選びに悩んでしまったときは、インターネットなどで実際に買取業者を利用した人の口コミを読んでみてはどうでしょうか?
実際に利用した人の声は、利用者目線で素直に感じたことが書かれているので、非常に参考になります。
気になる買取業者があったら、まずは利用者の口コミを読んでみましょう。
人間国宝・宗廣力三の着物を売るときに知っておくべきこと:まとめ
地元の岐阜県郡上郡の伝統工芸品である郡上紬の再興に尽力をした、人間国宝・宗廣力三についてご紹介しました。
宗廣力三は故人となっているため、年々着物が少なくなっていることが考えられるため希少性が高まっていることが考えられます。
また、宗廣力三の郡上紬でなくとも、他にも宗廣力山などが有名作家としています。
「宗廣力三の郡上紬ではないから、私の着物は高く買い取ってもらえないかも」とお悩みでしたら、一度査定に出してみて、その価値を確認してみてはいかがでしょうか。
より詳しい情報を知りたい方はこちら
着物買取をもっと見る
こんなコラムも読まれています
より詳しい情報を知りたい方はこちら
着物買取をもっと見る