本場加賀友禅作家、水野博の着物の買取相場とは
- 水野博の着物を持っています。売ったらいくらになりますか?
- 保存状態と種類により買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
- 母から水野博の着物などを何枚か譲り受けました。価値ってありますか?
不要になった水野博の着物はお持ちですか。
水野博とは加賀友禅の作家として揺るぎない地位を確立し、没後40年が経った今でも美術館に多くの作品が所蔵されるほど愛されている貴重な人物です。
今回の記事では水野博の半生と、加賀友禅の解説、高額買取が期待されるコツをご紹介します。
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水野博とは
水野博は1918年に富山県出身で生まれた加賀友禅作家です。
家庭の事情により金沢に移転して金沢市森山町高等小学校後、幼い頃から親しんできた絵描きを活かして京都の友禅師である土屋素秋(そしゅう)に師事して加賀友禅の修業を始めました。
並行して日本画家・池田瑞月(みづき)にも日本画を学んでいます。
修業を終えた後に1年の兵役を経て金沢で着物作家として独立し、木村雨山(うざん)の指導を受けて第11回・日本伝統工芸展を皮切りに同展示会の受賞の常連となるほど目覚ましい活躍を遂げました。
1973年に第20回日本伝統工芸展に入選し、この展示会の制作をしていた55才の時には既に病気を発症していて余命が長くはないことを知っていたそうです。
その後、61才で亡くなるまでの6年間も変わらずに精力的に作家活動を行い、この世を去りました。
繊細な色使いが独特な水野博の作風とは
水野博は加賀友禅作家として特に春夏の草花を主題にした作品が多く描かれており、富山や金沢といった寒い地域にいるからこそ春の朗らかな様子や草花が広がる景色が心に響いていたのでしょう。
特に「蒼林の譜」(そうりんのふ)は師匠である木村雨山の勧めで初めて日本工芸展に出品した作品であり、水野博の代表作の一つです。
かぐや姫の物語を思い起こさせるような、夢幻的な情趣がよく表現されており、詩的情感にあふれるみずみずしい作品です。
落ち着いた色の中にパステルカラーを挿し色にして冬から春への変わり目や、明るめの生地に黄色や赤色の花を並べて春真っ盛りの様子を表現したりなど、生地をキャンバスに見立てた丹念な描写と意匠の構成、そして色彩3つのバランスが重なり合っている作品群は高く評価されています。
水野博の代表作は以下があります。
・友禅訪問着 「蒼林の譜」「春」「白藤」「創生」
・友禅松梅楓文留袖
水野博の作品の技法は加賀友禅に則っていますが、どのような歴史があるのかをご紹介します。
300年以上の歴史をもつ加賀友禅とは
加賀友禅の歴史は300年以上前の江戸時代には、すでに模様加工の技術(色絵、色絵紋、兼房染)があったと記された記録が残っており、さらに製作に必要な技法も確立した時代です。
この頃、京都に居を構える扇絵師・宮崎友禅斉(ゆうぜんさい)の描く扇絵が人気を集め、その画風を着物の意匠に取り入れて模様染めに活かされたのが友禅染の誕生と言われています。
宮崎友禅斉は手描き友禅の基本となる青花で構図を描くこと、糊置きをして色が入らない部分を行う、筆で色を挿す、刺繍、金箔や金粉を施す技術を集約させた人物とされており、友禅の祖と伝えられています。
加賀友禅の特徴
加賀友禅はまるで本物の草花のような質感で描かれた作品が多いです。
それらを表す色は加賀五彩という「臙脂(えんじ)・黄土・藍・草・古代紫」を基調とした落ち着いた色合いで、金加工(箔置き)刺繍は使わずに柄のみの手法も加賀友禅の特徴となっています。
また、加賀友禅は質感をより自然界の草花に近づけるよう「虫食い」という虫がかじった跡や変色して茶色や赤に近づいた色を表現し、花の色彩は花弁のグラデーションを「ぼかし」で表現しています。
この「ぼかし」には、外側の輪郭部分を濃くして中心部に向かって薄くなるような加賀友禅独自の染め方である「外ぼかし」という技法が使われ、加賀友禅の花を見ると本物のような質感を感じられることでしょう。
水野博の着物や帯の買取相場は?
水野博の着物・帯の買取価格は、近年の着物買取市場の事例を見ると平均で4万円前後となっております。
ですが、状態次第(未着用品かつ汚れやシミの一切ない状態のものなど)ではより高額で買い取ってもらえる可能性もあります。
また、訪問着や振袖など人気の着物であり、柄が豪快で派手なものは買取価格が上がるポイントになります。
無論、長い間手入れせずに保管したことにより、カビのような臭いがする、シワが多いなどの状態不良ですと、新品・美品に比べて買取価格は下がってしまいます。
なるべく綺麗な状態のまま査定してもらえるように、早めに査定に出すことをおすすめします。
水野博の作品を高額買取してもらうための3つのコツ
水野博の着物を高額買取してもらうにも、できる限り良い状態で査定に出せるように知っておいてほしいポイントを3つ挙げました。
コツ:着物はきれいな状態を保って買取に出す
着物は保存状態によって買取金額が変わるので、着物にシミ・シワ・カビ・ホコリがあると水野博の作品であって大幅に買取金額が変わる可能性があります。
着物はきれいな保存状態のまま査定に出すと、高値で買い取ってくれる可能性が上がります。
ここでは着物の美しさを損なわないための保存方法をご紹介します。
着物の収納には湿気を吸い取ってくれる桐箪笥が望ましいですが、普段着の収納に使われるプラスチックケースでも構いません。
着物をしまう際には必ずたとう紙に包んで収納し、湿気を吸い取れるようにしましょう。
たとう紙は2年ほど持ち、古くなると黄ばみが着物に移ってしまいます。
交換すべき時期が来たらスムーズに取り換えられるよう準備をしておくと良いです。
また、着物を脱いだらすぐしまうのは止めましょう。
着物用ハンガーに着物を裏返してかけて日陰で数時間干すと湿気を飛ばせます。
1年の内に何回かしか着ないという方も年2回は日陰で干すといったお手入れをしておくと、常にきれいな状態にできるので気持ちよく買取に出せることでしょう。
コツ:リサイクルシ ョップより着物買取のバイセルで査定を依頼する
水野博の着物はリサイクルショップではなく、専門知識を持つ着物買取のバイセルに査定をご依頼ください。
着物は価値を見極める査定項目が多く、買取品目が幅広いリサイクルショップでは「査定に関するマニュアル」に沿って着物の価値を省いた査定の仕方を機械的にしてしまう可能性があるためおすすめできません。
しかし、着物買取のバイセルであれば経験豊富な査定士が「素材」「着物の品質」「本物だとわかる証明書はあるか」といった査定に必要な部分を集中的に見るため、品質によっては高額買取が期待できます。
コツ:証紙がある
水野博の着物には加賀染振興協会が発行する証紙が付いていて、類似品防止と品質保持を目的に必ず付いているものです。
証紙は新品購入時にありますが、用途がわからず捨ててしまったという方もいます。
証紙は買取時に『価値を証明する』という大事な役割があり、証紙がないと買取価格で数千円〜数万円の開きが出る場合もあるのです。
証紙をなくしても諦めずに探してみて、見つかったら買取までは着物と一緒に保管しておきましょう。
本場加賀友禅作家、水野博の着物の買取相場とは:まとめ
今回の記事では水野博の経歴と加賀友禅の特徴、作風の紹介をしました。
現在も美術館にて回顧展が行われるほど有名な作家の着物は高額買取が期待できるため、この機会に査定に出してみてはいかがでしょうか。
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