桝屋高尾 (ますやたかお)の買取相場は?ねん金綴錦袋帯などの買取について

2023.09.04

着物買取 コラム
桝屋高尾
桝屋高尾の着物を持っています。きれいな状態ですがいくらになりますか?
着用可否や保管状態により買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
祖母から桝屋高尾の着物と帯を譲り受けました。価値ってありますか?

桝屋高尾 は1960年に生まれた京都・西陣織の帯メーカーです。

高い技術力を用いた「ねん金綴錦(ねんきんつづれにしき)」が有名で、織り込まれた金箔・銀箔がきらびやかに輝くため、着物や帯の愛好家から人気を博しています。

キラキラしたデザインが印象的な桝屋高尾の帯、もう使わないからと捨ててしまうのは忍びないですし、せっかくなら桝屋高尾の帯を必要としている人に使ってもらいたいですよね。

今回は桝屋高尾についてはもちろん、ねん金綴錦の解説や買取相場、高く売るコツをお伝えします。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

桝屋高尾とは

桝屋高尾とは

桝屋高尾は西陣では数少ない、自社で企画・製造・販売を行っている帯の織屋です。

西陣織の伝統を守りながら、海外の織物のデザインを取り入れた独特な織物が多く、他に類を見ない作風で有名です。

「時に耐える美しさ」をコンセプトに、100年後でも着たいと思われるような着物を生み出すため、情熱をこめて丁寧に制作しています。

東京・名古屋・京都を中心に、日本各地で何度も個展を開催したり、ファッション関連の展示会やイベントに出展したりしています。

日本中の着物・帯ファンから支持されており、他のブランドとは一線を画す作品を世に送り出しています。

創設者・高尾弘について

現会長で枡屋高尾創設者の高尾弘(ひろむ)は、1935年に京都の西陣で生まれました。

16歳の時、伯父で西陣織作家の高尾菊次郎(きくじろう)を師匠として西陣織の伝統を学びます。

西陣織の技術と感性を磨き、1960年に「株式会社 桝屋高尾」を設立しました。

1983年、メキシコ・東南アジア諸国・シルクロード・ヨーロッパなどで古代染料を、インドにて織物・細密画・特殊繭などを視察します。

また、2001年から2002年にかけてはイランにて染織の調査を実施しました。

これら以外にも様々な場所で時期や期間を変えて世界各国へ視察に出向いており、古今東西の染料や織物技術を研究したことで、現在の桝屋高尾のオリジナリティあふれる作風を生み出すことにつながっています。

加えて、高尾弘は各地の民族衣装や装飾用の布だけではなく、その織物が生まれ育った文化や文明までも分析しました。

表層的なデザイン性や美しさを表現するのではなく、文明・文化・伝統を含んだ作品づくりにこだわることで、個性的で芸術性の高い作品が制作できるのです。

桝屋高尾の代表作・ねん金綴錦とは

桝屋高尾の代表作・ねん金綴錦とは

1979年、桝屋高尾は名古屋市にある徳川美術館から、500年前に作られた無地ねん金袱紗(ふくさ・冠婚葬祭で金封や物を包むときに使う布)の復元を依頼されます。

依頼された無地ねん金袱紗は、現在の技法ではとても作ることができないような複雑で難しいものでした。

また、劣化・損傷が激しく復元が困難なことから、どの機屋でも断られたそうです。

高尾弘は来る日も来る日も復元の研究に明け暮れ、糸を紡ぐところから慎重に始めてやがて見事復元を成功させました。

これを機に、桝屋高尾は5年の歳月をかけて復元技術を応用し「ねん金綴錦」という技術・ブランドを生み出し、代表作として掲げて一躍有名な機屋となります。

ねん金綴錦は染色した真綿の糸に金箔・銀箔を巻き付け、糸の太さがまちまちになることで、金箔・銀箔と染色部分がところどころに見えるという変わった技法です。

光の加減によって金箔・銀箔の輝き方が変わり、織物が動くたびにキラキラときらめくため、華やかさや美しさを表現した仕上がりになります。

織り込まれた箇所は立体感や奥行きを生み、豪華な雰囲気や格調高い印象をまとうので、フォーマルな場に着ていくには最適です。

また、軽くて締めやすいのが特徴的で、芸術性だけではなく実用性が高いことも人気です。

ねん金綴錦は特許を取っていますので、他の機屋は真似することができず、桝屋高尾だけが制作できる唯一無二の作品です。

ねん金綴錦で織られた帯にはすべて証書が付いており、ねん金綴錦で作られていることが証明されます。

桝屋高尾の作品へのこだわり

桝屋高尾の作品へのこだわり

桝屋高尾では手織り織機はもちろん、自動織機も導入して帯を製造しています。

自動織機だからと言って、24時間フル稼働で帯を大量生産している訳ではありません。

手織りでも機械織でも、1人の職人がつきっきりで帯を仕上げているのがこだわりで、徹底的に品質を守っています。

また、幅が1.5メートルもある織物が製造できる手機も製作し、今までにない独自の織物が織れるようにしました。

この幅の帯は世界的に見ても稀な織物であり、新しい商品企画・制作に取り組んでいます。

さらに、ねん金綴錦の独特の美しさをもっと身近に感じてほしいとの思いから、帯だけでなく草履・和装バッグ・袱紗・タッセルキーリング(布の縁に飾られる房状の飾り)などの和装小物も展開しています。

また、幅1.5メートルの織物が作れる手機の技術力を活かし、従来にない織物が織れるようになったため、タペストリーやストールなど和装小物以外も制作しています。

作品を制作するだけに留まらず、春と秋に内見会と東京にて展示会を開催しており、新作の発表と歴代作品の展示を行っています。

職人1人ひとりが見守って帯の品質を保ち、帯ばかりでなく自社の持つ技術力を活かして積極的に小物を制作し、それらを定期的に堂々と公開する…。

桝屋高尾の作品へのこだわりがいかに強いか、出来上がった作品にどれだけ自信があるかが分かりますね。

桝屋高尾の買取相場はどのくらい?

桝屋高尾の買取相場はどのくらい?

桝屋高尾が高い帯制作の技術力を有していて、品質にも自信がある帯を生み出していることが分かりましたね。

そんな枡屋高尾の帯の気になる買取価格ですが、過去の着物買取市場での事例を見ると4万円前後となっていて、新品未使用や美品であれば、より高額で買い取ってもらえる可能性があります。

しかし、帯に締め跡や強い匂いが残っていたり、シミなどで変色していたりすると、価値が下がるので高値での買取は難しくなる場合がありますので注意が必要です。

桝屋高尾の帯をはじめ和装品は、全般的に手入れせずに放っておくとどんどん状態が悪くなるので、悪化する前に査定に出 しましょう。

※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません

※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。

※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。

桝屋高尾を高く売るコツとは?

桝屋高尾を高く売るコツとは?

美しくて丈夫な桝屋高尾の帯は、どうしたら少しでも高額で買い取ってもらえるでしょうか。

ここではなるべく高額買取となるためのコツをご紹介します。

生地が傷む前に買い取ってもらう

着物や帯は手入れせずに放置しておくと、どんどん状態が悪化していきます。

風通しが悪いところに置けばシミやカビが生え、日が当たるところに置けば焼けて変色します。

新品でもたんすにしまったままでは、定期的に手をかけないとシワがつきます。

放っておけば着物の状態は日々悪くなっていく、ということを忘れてはなりません。

もちろん、状態が悪い着物・帯の買取金額は低くなってしまいますので、着物が傷む前に売りに出す方が賢明です。

また、買取金額を上げるために少しでも状態を良くしようと近所のクリーニング業者に出すことを検討するかもしれませんが、あまり期待しない方が良いでしょう。

一般的なクリーニング業者には、着物の洗濯方法に精通している人がいるとは限らないからです。

着物・帯は洋服よりも生地が繊細ですので、同じように洗濯するとシミが大きくなったり、シワが増えたりする場合があります。

もしかしたらクリーニングに出したことで、余計状態が悪くなって戻ってくるかもしれません。

このため、着物・帯は自宅にある状態のまま査定してもらった方が、クリーニングに出した後より高い買取金額を提示してくれる可能性があります。

下手に着物・帯の状態を改善しようと試みるのではなく、現状が1番きれいだと思って買い取ってもらうことがベストでしょう。

季節感を意識して査定に出す

夏物・冬物のように、洋服と同じく着物にも季節ごとに着分けられる種類があります。

10月から5月に着る「袷(あわせ)」、6月と9月に着る「単衣(ひとえ)」、7月から8月に着る「薄物」があり、季節に応じて衣替えします。

また、帯も季節に合わせて厚みが異なり、長襦袢(ながじゅばん)などの小物も季節に合うように取り入れられます。

もちろん着物・帯には四季折々のデザインが施されているものも多く、季節に合わせて着ることで風情を楽しめます。

着物・帯を滅多に着用しないと忘れがちですが、上記のようにそれぞれの季節に合わせた生地や意匠があり、季節によって着物・帯の需要は変わっていきます。

例えば今が春なら、涼しげなデザインがされた薄物や夏用の帯の需要が徐々に高まっています。

着物・帯を売る際はこれから来る次の季節に合わせて査定に出すと、需要が高いので買取金額も上がることが期待できます。

お持ちの着物・帯を高い値段で売りたい場合、ワンシーズン前に査定してもらうことをおすすめします。

まとめ

まとめ

繊細できらびやかなねん金綴錦、世界各国のエッセンスが含まれる独創的なデザイン、職人がつきっきりで帯を仕上げるこだわり…。

これらが上手く融合してこそ、桝屋高尾独自の世界観がある帯が制作されます。

ねん金綴錦は桝屋高尾以外に誰も作ることができない、という絶対的な自信と誇りが、多くの着物ファンから人気を集めている理由の一つかもしれませんね。

桝屋高尾はねん金綴錦をはじめ、高い技術力がある帯メーカーであり、とても需要が高いです。

ご自宅に桝屋高尾の帯がある方、着用する機会がないのであれば、高価買取が期待できます。

買い取ってもらおうか悩んでいるという方でも、まずは一度着物買取に出してみましょう。