島根県の出雲絣・その特徴と買取のコツについてご紹介します
- 着なくなったので出雲絣を買取してほしいです。いくらになりますか?
- 保存状態などによりますのでまずは一度お電話・メールよりお問い合わせください。
- 祖母から譲り受けた出雲絣があります。価値はありますか?
深い藍色が目を引く『出雲絣』の着物買取でお悩みでしょうか?出雲絣は山陰地方が発祥の地とされていて、島根県の農家の女性たちが脈々と伝統を受け継いでいた伝統工芸品です。実際に出雲絣をつくったのは青戸柚美江(あおと ゆみえ)氏で、彼女の研究と創作によって出雲絣は誕生しました。
今回のコラムは、出雲絣の特徴から発展するまでの流れをご紹介するとともに、出雲絣の価値を落とさずに買取に出すコツについてご紹介します。
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目次
出雲絣とは
島根県安来市を中心として作られている伝統的な織物です。出雲絣の特徴としては、使われている素材の多くが木綿であることや、深く沈みこんだような藍色で着物全体を染め上げている点です。深い藍色は『藍染め』と呼ばれ、原料はその名の通り、藍と呼ばれる植物です。
また、『絣(かすり)』と呼ばれる、日本全国に点在する伝統的な紋様織であることも特徴の一つです。絣とは、かすれたような模様が規則正しく配された模様のことです。
かすれた模様を表現するために絣の織物は、『糸染め』と呼ばれる糸を染めてから生地を織り上げる技法を用いているため、糸染めの段階から生地が仕上がった際の模様の配置を考え作業を行う必要があり、非常に高い技術と労力が必要とされています。
藍の色合いが美しく素朴な、出雲絣が発展するまで
出雲絣の起源は、江戸時代末期に山陰地方で作られていた絣であったとされています。当時の絣は、島根や鳥取の一部地域で栄え、近くにあった岡山の久留米絣の影響を受けながら独自の発展をしていきました。
また、江戸時代に入ってから普及し始めた木綿を絣の原料にしたり、糸を藍で染める紺屋が誕生したことも、山陰地方の絣の発展を支えていたと考えられます。
発展とともに絣の商業化を進める地域が島根県内で現れる一方で、弓ヶ浜一帯の出雲地方では、農家の一角で絣の製造方法が引き継がれていきました。江戸時代の絣は、農家の女性が木綿の絣を作り続け、それぞれの農家の女性が代々引き継いでいきました。
当時の出雲地方で織られていた絣は『浜絣』と呼ばれていましたが、徐々にその伝統を引き継ぐ農家は少なくなっていき、ごく一部の人だけが生産に従事するようになっていました。伝統が途絶えかけていた当時の絣を『出雲絣』として世に送り出したのが、島根県安来市の青戸柚美江氏の活躍でした。
出雲絣の発展に貢献した、青戸柚美江とは
島根県米子市に生まれた青戸柚美江氏は、農家に嫁ぐことを機に安来市へ移ります。農家に嫁いだ青戸氏は、13人の大家族を支えながらも母・祖母らと綿の栽培から織物の仕事に従事し、江戸時代から伝わる浜絣の技術を習得しました。その後、自身でも絣の研究を重ね、新しい絣の創作を手掛けるようになりました。
自身で確立した新しい絣織は『出雲絣』として世に送り出されるようになりました。技術を確立した後、青戸氏は出雲絣の技術を後世に残していきたいという思いから、技術を学びたい女性を受け入れ、自身の用いるすべての技術を教える活動をはじめました。
教育の活動を始めたのは1980年のことで、90歳を超えた2019年現在も続けている活動です。青戸氏の出雲絣への思いは今の新しい世代にもしっかりと引き継がれていることでしょう。
出雲絣の買取相場とは?
出雲絣の着物の買取相場は、近年の着物買取市場の傾向では、高いもので15,000円前後になります。
ただし、傷やシミ・カビ・シワがあるなど、保存状態によっては買取価格が下がってしまうことがあります。
着用後の手入れや普段の保管方法など、着物の保存状態には十分注意してください。
今回ご紹介したのはあくまで相場ですので、お持ちの着物の正確な価値が知りたい場合は着物買取のバイセルにご相談ください。
※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。
※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
出雲絣の価値を下げずに買取に出すコツについて
出雲絣の特徴としては、藍を染料とした草木染めで素朴でありながら美しい絣模様が表現されていることです。草木染めで糸を染める段階から仕上がりの模様を計算して染める必要があるため、高度な技術が必要とされ、職人の数も多くはありません。
そのため、非常に希少な着物であるといえるでしょう。そんな希少性のある出雲絣の価値をなるべく下げずに買取に出す方法をご紹介します。
価値を下げずに買取に出すコツ:着物を良い状態に保つ
着物の価値を大きく左右する項目として、着物の状態が良いか否かがあります。着物の状態は新品の状態に近いほど価値が高いとされています。
たとえ、一度も袖を通していなくとも収納環境によっては生地にシミやカビが発生したり、色が褪せてしまい、出雲絣の風合いが失われてしまって価値が下がってしまいます。そのため、引き出しの奥に大切にしまっていたとしても、気付かないうちに徐々に経年劣化してしまって、その価値を落とす危険性があります。
今も引き出しの奥にしまっているとのことでしたら、まずは引き出しから着物を取り出して、状態の確認から始めましょう。着物の天敵であるシミやカビなどは湿気が主な原因で発生します。収納時に徐々に着物は湿気を含むため、着物全体をくまなく確認する必要があります。
また着用時に付着する汗や食べこぼしなども、シミやカビ、あるいは虫食いが起きる原因になります。汗や汚れが付きやすい箇所は『衿(えり)』『袖口(そでぐち)』『裾(すそ)』『前身頃(まえみごろ)』『裏地(うらじ)』などが挙げられます。しっかりと確認をしましょう。
また、藍染めは草木染めの中でも比較的色が落ちにくいとされていますが、油断はできません。特に太陽光線などが原因で色褪せが起きてしまう可能性があるので、干す際はカーテンを閉めたりして、陰干しをするようにしましょう。
価値を下げずに買取に出すコツ:着物買取のバイセルを利用する
出雲絣は藍染めの着物の中でも有名な着物ではありますが、着物に携わる買取業者でないとその価値を見極めるのは難しいでしょう。今の時代はリサイクルショップやネットオークションなどを利用することで、手軽に着物をお金に変えることができます。
ですが、伝統工芸品である出雲絣をリサイクルショップやネットオークションに出すのは、本来の価値で買い取ってもらえない可能性が非常に高いため、あまりオススメすることはできません。
例えばリサイクルショップは予約なしでもその場で着物の買取を行ってくれる店舗もありますが、着物に詳しい店員が在籍しているとは限りません。場合によっては着物の重さを基準に買取価格が決められてしまう可能性があります。また、ネットオークションを利用すれば出雲絣に詳しい人が買い手になる可能性もあります。
しかし、いつ買い手が決まるのかわかりませんし、着物の写真を撮ったり出品の準備など、慣れていないと面倒な作業をする必要があるので、お持ちの着物だけをネットオークションに出品するのは、非効率と言えるでしょう。
着物買取のバイセルであれば、自宅に査定士が直接訪問して着物の査定から支払いまでを完了する『出張買取』と呼ばれるサービスを行っています。手軽に経験豊富な査定士にご自身の着物の価値を判断いたします。
価値を下げずに買取に出すコツ:無料査定を利用して査定額を比較する
着物買取業者の中には、査定を無料で行っている業者も存在します。
「なるべく損をしないで出雲絣を買取したい」
「納得のいく価格で手放したい」
とお考えでしたら、複数の着物買取業者の無料査定を利用して、各買取業者の査定額を比較してみるのはどうでしょうか?
各買取業者が提示した買取金額の理由についても聞くことで、より納得感を持って一つの買取業者に買い取ってもらうことができるでしょう。
また、着物買取業者を利用した人の口コミをチェックすることで、優良な買取業者を選ぶための参考になります。
インターネット検索で「口コミ」「着物買取」そして、気になる買取業者の名前をキーワードに調べてみましょう。
島根県の出雲絣の特徴と買取のコツについて:まとめ
出雲絣は、藍色に糸を染めてから絣模様を織り上げる技法によって、多くの人から注目をされている織物です。出雲絣の産みの親である青戸柚美江氏の後継者の育成によって、今後も出雲絣の技術は引き継がれることでしょう。
出雲絣は草木染めで藍色に染め上げられているため、優しい風合いであることも印象的です。そんな魅力ある着物を買取を通して、他の人にも堪能してもらうのはいかがでしょうか?
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