浮世絵の有名絵師と代表作品を紹介!高値がつきやすい作品の特徴も解説

「有名な浮世絵を知りたい」

「価値が高い浮世絵の特徴は?」

このような疑問をお持ちではないでしょうか。

浮世絵とは、江戸時代に誕生した当時の庶民文化を描いた絵画のことです。

多くの絵師が活躍し、現在でも知られている作品が数多く誕生しました。

本記事では、浮世絵の有名絵師と代表作品を紹介します。

また高値がつきやすい作品の特徴も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事を読めば、有名絵師や価値が高い作品のポイントがわかるため、高価買取をしてもらえる可能性がアップします。

お問い合わせ・無料相談はこちら

電話から相談する

0120-612-773

通話料無料・24時間365日受付中

メールから相談する

お申し込みフォームへ

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

浮世絵とは

浮世絵とは、江戸時代の庶民文化を描いた絵画を指します。

江戸時代の風景や遊女、人気役者などを描いた作品が多く、当時の庶民の暮らしや流行を伺い知れるのが特徴です。

また独特な色彩や構図も魅力で、海外の画家にも大きな影響を与えました。

「ひまわり」で有名なゴッホは、浮世絵を参考に作品を手掛けたともいわれています。

浮世絵は「木版画」と「肉筆画」の2種類に分類されています。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

木版画 ・絵師が描いた絵を彫って木版で刷り上げたもの
・木版をひとつ作れば何百枚も同じ絵を制作できる
肉筆画 ・絵師の直筆の作品を指す
・同じ作品が存在しないため希少価値が高い

木版画は大量生産が可能で、江戸時代当時の庶民でも比較的手に入れやすかったといわれています。

一方で肉筆画は絵師が手掛けた唯一無二の作品のため、主に富裕層が作成を依頼し購入するのが一般的でした。

現代でも肉筆画の浮世絵は、非常に価値が高いです。

浮世絵の有名絵師と代表作品一覧

浮世絵の有名絵師10人と代表作を紹介します。

  1. 菱川師宣
  2. 喜多川歌麿
  3. 葛飾北斎
  4. 鳥居清長
  5. 東洲斎写楽
  6. 歌川広重
  7. 歌川国貞
  8. 月岡芳年
  9. 河鍋暁斎
  10. 葛飾応為

一人ずつ人物像や作品の特徴を見ていきましょう。

菱川師宣

菱川師宣(ひしかわもろのぶ)は、従来は版本の挿絵だった浮世絵を独立させ、「一枚絵」と呼ばれる観賞用の浮世絵を広めた人物です。そのため、「浮世絵版画の始祖」といわれています。

生没年は不詳ですが、出身は房州安田(現在の千葉県鋸南町)で、実家は縫箔師(ぬいはくし※金糸や銀糸を用いて刺繡を施す仕事)だったとされています。

菱川師宣の浮世絵は、優美でゆったりとした作風が人気です。

彼の作風と画力により、浮世絵の地位は挿絵から一枚絵に上がりました。

代表作には「見返り美人」「美人遊歩図」などが挙げられます。

喜多川歌麿

喜多川歌麿(きたがわうたまろ)は、1753年生まれとされている絵師です。

狩野派の絵師であった鳥山石燕(とりやませきえん)に師事し、1775年には北川豊章(きたがわとよあき)という名前で、浄瑠璃正本の表紙絵を発表しました。

1784年頃、版元(現代の出版社)の蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)に才能を見出され、色鮮やかで豪華な狂歌絵本を次々と世に送り出しました。なお、この頃に喜多川歌麿に改名しています。

喜多川歌麿の作品は美人画が多いのが特徴です。独自の美人画を描き、寛政期頃には「美人大首絵」を創案しています。

彼が描く美人は、顔の美しさに加えて女性美の真髄を追求しているとして注目を集めました。

代表作には「ポッピンを吹く女」「寛政三美人」などがあります。

葛飾北斎

葛飾北斎(かつしかほくさい)は1760年、本所割下水(現在の東京都墨田区)生まれの絵師です。

18歳のときに勝川春章(かつかわしゅんしょう)に師事し、翌年に勝川春朗(かつかわしゅんろう)の名前でデビューしました。

しかし、貪欲に絵のスキルを追い求めて他の流派を勝手に学んだ結果、勝川派を破門されてしまいます。

破門後は俵屋宗理(たわらやそうり)を襲名し「宗理型美人」を創出。

38歳のときに葛飾北斎と名乗るようになったのです。

葛飾北斎は1849年に90歳で亡くなるまで、30,000枚以上の作品を世に送り出しました。

彼の代表作「富嶽三十六景」は、あまりにも有名です。

鳥居清長

鳥居清長(とりいきよなが)は、1752年生まれで「天明期」と呼ばれる鈴木春信と喜多川歌麿の間の時代に活躍した人物です。

役者絵の名門であった鳥居派の4代目ですが、女性を描いた美人画に定評があります。

代表作の「美南見十二候」は、当時の品川の芸者たちを描いており、華麗な衣装と芸者たちのいきいきとした表情が魅力です。

また「清長風」と呼ばれる、八頭身で抜群のスタイルの女性を多く描いている点も特徴です。

彼の美人画は、後に「天明のヴィーナス」と呼ばれるようになり、国際的に高く評価されています。

東洲斎写楽

東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)は、生没年不詳で謎の多い人物です。

1794年〜1795年のうちのわずか10ヵ月間しか活動しておらず、作品も約140枚と少ないです。

活動期間が短いのは、作風が大きく影響しているといわれています。

東洲斎写楽の作品は、目やまゆげなど役者の特徴を誇張して、個性豊かに描くスタイルでした。

しかし誇張する作風が役者やファンから嫌われてしまい、一線を退かざるを得なかったのだとされています。

活動期間、作品ともに少ないですが「市川鰕蔵の竹村定之進」「松本幸四郎の肴屋五郎兵衛」などが代表作として挙げられます。

歌川広重

歌川広重(うたがわひろしげ)は、1797年生まれで、本名は安藤重右衛門(あんどうじゅうえもん)です。

八重洲河岸(現在の東京都中央区)の武士の家に誕生しましたが、13歳のときに両親が亡くなってしまいます。

両親の死後、浮世絵師を目指し、15歳のときに歌川豊広(うたがわとよひろ)に師事。

すぐに才能を見出され、翌年には歌川広重の名前をもらいます。

デビュー後は美人画や役者絵を数多く描いたものの、ヒット作にはなかなか恵まれませんでした。

しかし35歳のときに転機が訪れます。

葛飾北斎の影響を受け、風景画に挑戦したところ「東海道五十三次」や「東都名所」などの人気作品を次々と生み出したのです。

そして風景画の絵師としての地位を確立しました。

歌川国貞

歌川国貞(うたがわくにさだ)は1786年生まれで幼い頃から才能を認められ、初代歌川豊国(うたがわとよくに)に師事。

20歳でデビュー以降、美人画や役者絵で人気作を次々と描きました。

79歳で亡くなりましたが、生涯で残した浮世絵は10,000点以上と圧倒的な作品数を誇ります。

代表作は「当世見立三十六花撰」などです。

月岡芳年

月岡芳年は、1839年に新橋(現在の東京都中央区)に商家の次男として生まれました。

その後、大叔父で画家の月岡雪斎(つきおかせっさい)の養子になっています。

12歳のときに歌川国芳(うたがわくによし)に師事後、15歳で武者絵3枚続「文治元年平家の一門亡海中落ち入る図」でデビュー。

1866年には兄弟子らと「無残絵・英名二十八衆句シリーズ絵」を競作し、一躍人気となりました。

しかし1870年頃に病気の影響で、第一線から離れます。

その後病気は回復し、1873年には大蘇芳年(たいそよしとし)に改名。

主に戦争絵や新聞挿絵の分野で活躍しました。

河鍋暁斎

河鍋暁斎(かわなべきょうさい)は、1831年に下総国古河(現在の茨城県古河市)で生まれた絵師です。

7歳で歌川国芳に師事後、10歳のときに狩野派の前村洞和(まえむらとうわ)に移籍しました。

しかし前村洞和が病気になったため、その後は彼の師匠だった狩野洞白(かのうとうはく)に師事しています。

河鍋暁斎は、狩野洞白から洞郁陳之(とういくのりゆき)という名前を与えられましたが、流派に縛られたくないからという理由で1857年に独立。

独立後は「狂斎」と題して戯画や風刺画を数多く発表し、人気を集めました。

代表作は「地獄極楽図」「花鳥図」などが挙げられます。

葛飾応為

葛飾応為(かつしかおうい)は葛飾北斎の三女で、女性の絵師です。

本名は「お栄」ですが、父の葛飾北斎に「おーい、おーい」と呼ばれていたことから「応為」という名前を使っていたといわれています。

堤派の絵師であった南沢等明(みなみざわとうめい)と結婚しましたが、離縁。

離縁後は実家に戻り、父である葛飾北斎と共に暮らしました。

父の助手を務めながら、自身の作品制作を行っていたとされています。

彼女は葛飾北斎から「美人画においては叶わない」と言われたほど、美人画が得意でした。

代表作には「月下砧打美人図」「吉原格子先之図」などがあります。

高値がつきやすい浮世絵の特徴

高値がつきやすい浮世絵の特徴は、以下の3つです。

  1. 有名な絵師の作品
  2. 希少性の高い作品
  3. 鑑定がついた作品

1つずつポイントを解説します。

有名な絵師の作品

有名な絵師の作品は人気が高いため、高値がつきやすいです。

本記事の浮世絵の有名絵師と代表作品一覧で紹介している絵師の作品であれば、高価買取が期待できるでしょう。

お手持ちの浮世絵の作者が誰なのか、ぜひ確認してみてください。

希少性の高い作品

希少価値が高い作品は、主に以下に該当するものです。

  1. 発行部数が少ない
  2. 肉筆画である
  3. 状態が良い

発行部数が少ない作品は当然持っている人も限られてくるため、希少価値が高いです。

肉筆画は絵師が直接描いており、基本的にはこの世に1つしか存在しません。

また浮世絵は江戸時代から存在するため、時代の経過とともにどうしても劣化してしまいます。

汚れや破損のない作品は貴重であることから、希少価値が高いとされています。

鑑定がついた作品

専門家による鑑定書がついている作品は「本物である」というお墨付きです。

きちんとした証拠があるため、高値で取引されます。

ご自宅に浮世絵がある場合は、鑑定書がついていないかを確認してみてください。

まとめ

浮世絵は江戸時代の庶民文化を描いた絵画で、独特の色合いや構図が魅力です。

約260年も続いた江戸時代の中で多くの絵師が活躍し、海外の画家や現代にまで大きな影響を与えました。

本記事で紹介した浮世絵師は全員有名な人物のため、作品は高値がつく傾向にあります。

ぜひお手持ちの浮世絵と照らし合わせて確認してみてはいかがでしょうか。

とはいえ一般人がどの絵師のどの作品かを判断するのは、非常に難しいです。

「自宅にある浮世絵の価値を知りたい」「少しでも高く作品を買取ってほしい」と言う方は、ぜひバイセル

にお問い合わせください。

出張料・査定料・キャンセル料などの各種手数料は無料なので、「試しに査定だけでも…」というご利用も可能です。

>>無料査定へ申し込む