赤珊瑚の本物と偽物の見分け方は?価値が決まるポイントや保管方法も解説

赤珊瑚は、骨董品・美術品やアクセサリー・ジュエリーとして人気の高級素材です。
カラーグレードと呼ばれる基準によって価値が判定され、グレードの高いものは非常に高い価格で取引されています。
しかし、その価値の高さゆえに、偽物も多く流通しているという問題があります。
そこで本記事では、赤珊瑚の本物と偽物の見分け方、高い価値がつく赤珊瑚の特徴、赤珊瑚を保管する際の注意点などを解説します。
「赤珊瑚の本物と偽物の見分け方は?」「価値の高い赤珊瑚を見分けるポイントは?」といった疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
赤珊瑚とは?
骨董品や美術品の素材となる珊瑚は、海底に生息する珊瑚の中でも通称「宝石サンゴ」と呼ばれる種類のものです。
宝石サンゴの特徴としては、骨格が樹木の枝のように伸びて美しい姿をしていること、美しい色をしていることなどが挙げられます。
その中でも美しい赤色や桃色をしているものは赤珊瑚と呼ばれ、骨董品としてのみならず宝石としても高い人気があります。
赤珊瑚が使われるアイテムとしては、置物などの骨董品、彫刻などの美術品、ネックレス・リング・ブローチ・帯留めなどのアクセサリーやジュエリーがあります。
赤珊瑚のほかには、白色の珊瑚や黒色の珊瑚なども人気です。
宝石としては真珠などと同様の有機質宝石に分類され、「コーラル」とも呼ばれます。
赤珊瑚(コーラル)は3月の誕生石として知られており「幸福」や「長寿」などの石言葉を持ちます。
また、珊瑚は海で長い年月をかけて成長することから、強い生命力を持っているのが特徴です。
そのため最近は、安産祈願や出産後の母体の早期回復のお守りとしても人気があります。
赤珊瑚の本物と偽物の見分け方
赤珊瑚は高級品であるがゆえに、残念ながら偽物も多く流通しているのが現状です。
当然ながら、偽物の赤珊瑚にはほとんど価値がないか、あっても大きく価値が下がってしまいます。
赤珊瑚の偽物としては、主に以下の3種類があります。
- 染色珊瑚:他の種類の珊瑚を赤く着色して赤珊瑚に見せかけたもの
- ガラス製:ガラスを赤く着色して赤珊瑚に見せかけたもの
- プラスチック製:プラスチックを赤く着色して赤珊瑚に見せかけたもの
このような偽物の赤珊瑚を見分けるための方法をご紹介します。
色味や模様などの見た目
赤珊瑚の色味は自然の中で長い年月をかけてできるため、見る角度や光の当たり具合によって表情を変えるような深みがあります。
また、本物の赤珊瑚には自然物ゆえ、年輪のような縞模様があったり、色のグラデーションがあったりします。
偽物の赤珊瑚は人工的に着色しているため、不自然に均一で鮮やかな色になっていることが多いです。
断面の中心が白くなっていないか
偽物の赤珊瑚は基本的に表面のみ赤で染めてあるため、断面を見ると中心が白くなっていることが多いです。
一方、本物なら断面も赤くなっています。
このように断面の色を見ることで、赤珊瑚が本物かどうか確認する方法もあります。
熱を加えても溶けないか
熱を加えて溶けないかどうかも、本物を見極めるポイントです。
偽物は表面を塗料でコーティングしてあるため、熱を加えると溶けたり、変色や焼け焦げが生じることがあります。
一方で本物は熱を加えても溶けず、熱が伝導しないため表面も冷たいままです。
ただし、赤珊瑚は熱に強い素材ではないため、電球の下に置くなどゆるやかな方法で加熱しましょう。
長時間電球の下に置いておいても表面が冷たければ、本物の赤珊瑚である可能性が高いです。
ガラス製・プラスチック製は硬度や重量感で分かる場合も
ガラスやプラスチックといった珊瑚でない素材を使った偽物の場合は、硬さや重さで見分けられる場合もあります。
本物の赤珊瑚はモース硬度で3.5~4程度とされています。
これに比べて、プラスチック製なら柔らかく、ガラス製なら硬くなります。
また、プラスチック製は比重が軽いため、持ったときの重量感で見分けられる場合もあります。
安全に見分けたいならバイセルの無料査定がおすすめ
以上のように赤珊瑚が本物かどうか見分けるための方法はいくつかありますが、赤珊瑚の色味などを専門家でない人が確実に見分けるのは難しいでしょう。
また、断面を確認する、加熱する、硬度を測るなどの方法は貴重な赤珊瑚にダメージを与えてしまう恐れがあります。
そこで、お持ちの赤珊瑚が本物かどうか確かめたい場合には、赤珊瑚に詳しい買取業者に査定を依頼してみるのがおすすめです。
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珊瑚に詳しいバイセルの査定士が本物か偽物かをきちんと見極めますので、ぜひ1度バイセルの無料査定をお試しください。
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お申し込みフォームへ赤珊瑚の価値は「カラーグレード」で決まる
赤珊瑚の価値は「カラーグレード」と呼ばれる評価基準で決まります。
カラーグレードとは、色味や傷などの項目を審査し、総合的な価値を5段階で評価するための指標です。
以下の表のSが最も価値が高く、A・B・C・Dとなるにつれて順に下がっていきます。
ランク | 評価基準 |
---|---|
S | 色ムラや傷がなく、肉眼で光沢面の欠点が確認できない |
A | 色ムラやわずかな傷はあるが、肉眼ではほとんど確認できない |
B | 色ムラ傷や色ムラが肉眼で確認できる |
C | ひび割れがあり、色ムラや傷が肉眼で確認できる |
D | ひび割れが目立っており、色ムラや傷が多い |
具体的な評価基準を、以下の項目ごとに解説します。
- 色味・カラー
- 色ムラ
- 傷・くぼみ
色味・カラー
赤珊瑚の「赤」は、暗い赤色から薄ピンク色まで幅広くあります。
最も価値が高いのは「血赤珊瑚(チアカサンゴ)」または「オックスブラッド」と呼ばれる、まるで血のような赤黒い色味のものです。
特に高知県の近海(土佐湾)で採れる血赤珊瑚は、世界的にも希少な最高級品として知られています。
一般的に赤珊瑚は以下の4色に分けられており、上にあるものほど価値が高くなりやすいです。
- 血赤珊瑚:赤黒い
- 紅珊瑚:鮮やかな赤
- 桃色珊瑚:桃のような赤とピンクの中間
- ピンク珊瑚:薄ピンク
色ムラ
赤珊瑚は色ムラが少ないものほど高値で取引されやすいです。
反対に白く濁っていたりマーブル模様になっていたりするものは、価値がつきにくいでしょう。
また「フ」の有無も、赤珊瑚の価値を大きく左右します。
「フ」とは日本産の赤珊瑚に見られる白い斑点や模様のことです。
「フ」がないものの方が価値が高くなりやすく、「フ」のない日本産・血赤珊瑚は最高級品として高い価値がつく可能性があります。
そのため、赤珊瑚をアクセサリーなどに加工する際は「フ」の部分に穴を空けたり、表面に「フ」が見えないように加工したりされることが多いです。
なお、「フ」は日本産の赤珊瑚にしかないため、地中海産の赤珊瑚との判断材料としても使用されます。
傷・くぼみ
赤珊瑚はもともと自然のものであるため、わずかな傷やくぼみがあるものが多いです。
しかし価値という意味では、傷・くぼみができるだけないもののほうが高くなりやすいでしょう。
特に「虫食い珊瑚」と、「ヒ」があるものは価値が大きく下がってしまうため、注意が必要です。
虫食い珊瑚とは、海中で倒れてしまい、色あせて穴が開き、風化した個体を指します。
色あせや穴開きを「虫食い」や「枯れ」と呼び、生木珊瑚(海中で生きていた個体のこと)と比較すると価値が低くなりやすいです。
「ヒ」とは珊瑚のヒビのことで、クラックとも呼ばれています。
「ヒ」は海底から引き上げる際の水圧変化が原因で起こります。
赤珊瑚の買取相場
赤珊瑚の買取相場は、珊瑚のカラーグレードや大きさ、保存状態の良さなどによって変わります。
それに加えて、赤珊瑚の骨董品の場合には作者の人気や知名度、アクセサリーやジュエリーの場合には赤珊瑚のほかに貴金属が使われているかどうかなども買取相場に関わってきます。
赤珊瑚の買取価格の参考として、下記の2ページにはバイセルでの赤珊瑚製品の買取実績を記載してございます。
赤珊瑚の骨董品、赤珊瑚のジュエリーの買取について、ぜひ確認してみてください。
赤珊瑚を保管する際の注意点
赤珊瑚を美しく保つためには、適切な方法で保管することが重要です。
以下の3点に注意しておくと、長く良い状態を維持できるでしょう。
- 水と酸には近づけない
- お手入れの際は柔らかい布で拭く
- 空気に触れないように保管する
ポイントを解説しますので、参考にしてみてください。
水と酸には近づけない
珊瑚の主成分である「炭酸カルシウム」は、酸に溶けやすい性質を持っています。
そのため、水や酸に近づけないようにしましょう。
珊瑚は人間の汗やお酢など、酸性のものに触れると溶けてしまう可能性があります。
濡れた手で赤珊瑚の置物などに触らない、赤珊瑚のジュエリーを着用後は汗を拭うなどのお手入れをしてあげましょう。
また、温泉やプールに入る際は赤珊瑚のジュエリーは外す、また料理時の着用も控えるなどしおくと安心です。
お手入れの際は柔らかい布で拭く
赤珊瑚を美しく保つためには汗や埃などを丁寧に拭き取っておくことは大切です。
しかし、珊瑚は宝石の中では硬度が低いため、お手入れの際に強く擦ると傷がついてしまう恐れがあります。
そのため、赤珊瑚の置物の埃を拭いたい時、赤珊瑚のジュエリーを身に着けたあとに汗を拭いたい時など、お手入れの際は柔らかい布で優しく拭き取るようにしましょう。
空気に触れないように保管する
赤珊瑚は空気中の酸素や湿気に長期間触れていることによって、色や品質が徐々に劣化していってしまいます。
そこで、赤珊瑚は密閉可能な容器に入れるなど、空気に触れないように保管するのがおすすめです。
例えば赤珊瑚のジュエリーなど小さいものであれば、ジップロックなどの密閉できる袋に入れ、他の宝石類と分けて保管することで、傷や風化を防止することができます。
本物かどうか見分けられない赤珊瑚はバイセルにお任せください
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