印象派とは?特徴と代表的な画家、作品をわかりやすく解説
「印象派ってなに?」
「印象派の有名画家や作品を知りたい」
このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。
印象派とは、19世紀後半のフランスで起こった美術運動を指します。
光と色彩を繊細に描く技法が特徴で、後世に大きな影響を与えました。
本記事では印象派の特徴や、有名な画家とその作品を解説します。
併せて高値がつきやすい作品のポイントもお伝えしていますので、印象派の絵画の売却を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
お問い合わせ・無料相談はこちら
電話から相談する
0120-612-773
通話料無料・24時間365日受付中
メールから相談する
お申し込みフォームへ※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
印象派とは
印象派とは、19世紀後半のフランス・パリで起こった美術運動のことです。
主に光と色彩の捉え方に革命を起こした革新的な芸術運動として知られています。
印象派は、後の美術運動にも大きな影響を与えています。
例えば印象派の特徴の1つである光と色彩の表現方法は、ポスト印象派やフォーヴィスム(20世紀初頭の絵画運動)などに受け継がれました。
また日常的な題材への関心は、ポップアートやリアリズムにも影響を及ぼしています。
印象派の作品は、鮮やかな色合いと個性あふれるタッチが魅力で、現在でも人気の高い絵画ジャンルの1つです。
印象派の特徴
印象派の特徴は、主に以下の4つです。
- 光と色彩が繊細に表現されている
- 屋外で制作された
- 日常的なシーンを題材としている
- 瞬間的な印象を捉えている
1つずつ解説します。
光と色彩が繊細に表現されている
印象派の大きな特徴は、光と色彩が繊細に表現されている点です。
光を表現するために用いられた技法を「筆触分割」と呼びます。
筆触分割は、絵の具を混ぜずにそのまま細かいタッチで描いていく手法です。
当時はパレット上で絵の具を混ぜ合わせるのが主流でしたが、発色が良くない点がネックでした。
そのため印象派の画家たちは、光や色彩を細やかに表現できる筆触分割を積極的に取り入れたといわれています。
一方影や暗い色は色を混ぜて、青や紫などで表現していました。
印象派は黒を避けるルールがあったため、うまく使い分けているのもポイントです。
屋外で制作された
印象派の作品は、屋外で制作されています。
印象派は光の表現が肝になるため、自然光の元で描くのが必須条件だったためです。
また屋外での制作により、時間経過とともに変化する光の強さや美しさも表現できるようになりました。
日常的なシーンを題材としている
印象派の画家たちは、歴史的な場面や神話ではなく日常的な風景や人物を題材にしている点がポイントです。
例えばクロード・モネの「睡蓮」は、水面に浮かぶ睡蓮という日常で見られる風景を描いています。
人間が目にする一瞬の風景や感じた印象を捉え、光や色彩を用いて表現するのが印象派の特徴です。
瞬間的な印象を捉えている
印象派の画家たちは日常の一瞬の印象を捉えるべく、素早いタッチで作品を仕上げました。
そのため、ところどころ粗い印象を受けます。
しかし繊細な光の表現と鮮やかな色合いにより、雑さや適当さは感じません。
目だけでは捉えきれない一瞬にフォーカスしている点に着目してみると、より楽しみ方が広がるでしょう。
印象派の代表的な画家と有名な作品
印象派の代表的な画家5人と作品を紹介します。
- クロード・モネ
- ピエール=オーギュスト・ルノワール
- ポール・セザンヌ
- カミーユ・ピサロ
- エドガー・ドガ
同じ印象派でも、画家によって特徴が異なります。
ぜひそれぞれの違いを確認してみてください。
クロード・モネ
クロード・モネは、1840年にフランスで生まれました。
印象派の代表的な画家であるモネは「印象、日の出」という作品で、印象派を有名にした立役者としても知られています。
「印象派」という名前は、彼の作品から取られたものです。
またモネの作品は、アート界だけでなく音楽業界にも大きな影響を与えました。
作曲家のドビュッシーらは、モネの作品からインスピレーションを受け「印象派」と呼ばれる音楽ジャンルを生み出しています。
モネの作風は、季節や気候による自然や光の変化を瞬間的に捉えている点が特徴です。
【代表作】
- 印象、日の出
- 睡蓮
- 草干しの女
ピエール=オーギュスト・ルノワール
ピエール=オーギュスト・ルノワールは、1841年にフランスで生まれた画家です。
クロード・モネと同世代だったことから、公私ともに深く関わりがあったといわれています。
印象派のリーダー的な存在で、仲間や後世に大きな影響を与えました。
彼の作品は人物画が中心で、特に女性や子どもを題材としたものが多いです。
明るく華やかな作風で、元気や安らぎを与えてくれます。
ピエール=オーギュスト・ルノワール代表作は、以下のとおり。
彼の作品は日本でも人気が高く、美術展には多くの人々が訪れています。
【代表作】
- ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会
- 舟遊び
- ピアノを弾く少女
ポール・セザンヌ
ポール・セザンヌは、1839年にフランスで生まれた人物です。
活動当初は印象派の画家として活動していましたが、1880年代に独立し、独自のスタイルを確立しました。
ポール・ゴーギャン、フィンセント・ファン・ゴッホとともに「3大後期印象派」として知られています。
ポール・セザンヌの作品は、幾何学的な形を用いて立体感を表しているのが魅力です。
彼の技法は、キュビスム(※1)の基礎となったともいわれています。
(※1)20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって行われた芸術運動
【代表作】
- カード遊びをする人々
- サン=ヴィクトワール山
- 静物
カミーユ・ピサロ
カミーユ・ピサロは、1830年にデンマーク領のセント・トーマス島(現在のアメリカ領ヴァージン諸島)で生まれた画家です。
印象派の中心人物の中でも年齢が一回りほど上だったため、父親的存在として仲間から慕われていました。
印象派展は1874年〜1886年の間に8度開催されましたが、カミーユ・ピサロはすべてに参加した唯一の人物です。
カミーユ・ピサロは風景画を中心に描いており、優しい色使いで多くの人々を魅了しています。
また彼は非常に温厚な性格の持ち主で、作品に温かさが感じられる点もポイントです。
【代表作】
- 赤い屋根
- 収穫
- 洗濯する女たち
エドガー・ドガ
エドガー・ドガは、1834年にフランスで誕生しました。
画家だけでなく彫刻家、版画家としても知られています。
印象派に分類されますが、本人は写実主義を主張していたようです。
少し変わった思想の持ち主で、バレエダンサーたちを「リトルモンキーガール」と呼んでいました。
また激しい反ユダヤ主義者であったといわれています。
彼の変わった性格は作品にも表れており、独特の構図と動きの瞬間を切り取る手法が特徴です。
斬新なスタイルが人々の注目を集め、現在でも多くの作品が残っています。
【代表作】
- ダンスレッスン
- 競馬
- アイロンをかける女
高値がつきやすい印象派の絵画とは?
高額査定につながりやすい印象派の絵画の特徴は、以下の3つです。
- 希少性が高い
- 状態が良い
- 美術評論家や専門家から高い評価を受けている
売却を検討している方は、お手持ちの作品が当てはまるかどうかチェックしてみてください。
希少性が高い
希少性が高い絵画は、主に以下が該当します。
- 作品数が少ない
- 著名な画家による作品
- 特定のテーマや時期の作品
特に有名な画家による作品は人気が高いため、高値がつきやすいです。
本記事で紹介している画家は印象派の代表ともいえるので、保有していれば高額査定が期待できるでしょう。
状態が良い
状態の良い作品は、買取業者のメンテナンスや確認の負担を減らせるため、高値で取引されます。
状態が良いかを判断するには、以下の項目をチェックしてみてください。
- 作品が本物であると断定できる
- 作品の来歴が明確である
- 修復履歴が明確である
来歴や修復履歴は、鑑定書などがあれば確認可能です。
美術評論家や専門家から高い評価を受けている
美術評論家や専門家から高い評価を受けている作品も、高価買取が見込めます。
- 美術館やギャラリーで展示されたことがある
- 著名なコレクターに所蔵されていたことがある
上記に該当する作品は、専門家から一定の評価を受けているといえます。
インターネットや鑑定書などをチェックし、お手持ちの作品を確認してみてはいかがでしょうか。
まとめ
印象派は、光と色彩を繊細に表現している点が魅力の絵画スタイルです。
多くの画家が活躍し、有名な作品もたくさん残されています。
印象派の作品は人気が高いものが多いため、高値で売却できる可能性があります。
特に希少価値が高い、状態が良い作品は、高値での取引が期待できるでしょう。
お手持ちの印象派の作品を売るなら、ぜひバイセルにお任せください。
バイセルでは絵画に詳しい査定士が、状態や作品の価値をしっかりと査定します。
出張料・査定料・キャンセル料などの各種手数料は無料なため「試しに査定だけしてほしい」というご利用も可能です。
まずは下記リンクからお気軽にお問い合わせください。
より詳しい情報を知りたい方はこちら
骨董品買取をもっと見る