小田切訓の絵画の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説
2025.10.20
コラム
小田切訓(おだぎりさとし)は、ヨーロッパの街並みや運河をモチーフにした風景画で知られる日本の洋画家です。
小田切グリーンと呼ばれる独自の鮮やかな色彩感覚と、透明感のある光や水の表現は非常に評価が高く、美術品買取市場でも高価買取されるケースがあります。
本記事では、小田切訓作品の特徴や代表作・有名作品に加えて、買取市場で高く売れる理由、高く売れやすい小田切訓作品の特徴、小田切訓の絵画を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
小田切訓とは
小田切訓(1943-2021)は、昭和から令和にかけて活躍した日本の現代洋画家です。
特に、ヨーロッパの街並みや運河をモチーフにした風景画で知られています。
小田切訓は1943年、北海道雄武町に生まれました。
幼い頃から絵画に強い関心があったようで、高校時代には美術研究所で絵画の基礎を身につけます。
明治大学を卒業後に本格的に画家としての道を歩み始めると、1975年にブロードウェイ新人展で初入選を果たしました。
また、1979年に日展で入選するなど、様々な絵画コンクールに入選・受賞し、注目される作家になりました。
その後も示現会展や現代洋画精鋭選抜記念大展などで受賞歴を重ねたほか、全国の有名百貨店などで個展を多数開催、画集も出版するなど精力的に活動しました。
そのような功績がたたえられ、2015年には紺綬褒章を受章しています。
小田切訓の作風と代表的なモチーフ
小田切訓が得意としたのは、写実的な風景画です。
独自の色彩感覚と光の表現によって、モダンで透明感のある雰囲気を醸し出しているのが特徴です。
特に、木々の鮮やかな緑の表現は「小田切グリーン」と呼ばれ、高い人気を誇ります。
この独自の色彩によって、生命力と活気に満ちた新緑の輝きを巧みに描き出しています。
また、洗練されたシャープな描線も特徴的で、これが透明感のある色彩と合わさってモダンな作風を作り上げています。
風景のモチーフとして多く登場するのが、オランダ・アムステルダムなど各地への取材旅行をもとにしたヨーロッパの風景です。
運河・並木道・古城・教会などを主題に、日常の一角を切り取ったようなリアリティのある描写が特徴となっています。
中でも、運河や水辺の風景を描く際の水面の表現、新緑と青空という組み合わせの色彩表現は小田切訓の得意とするテーマです。
ヨーロッパの風景のほかには、出身地である北海道のほか、京都や東京駅など国内各地の風景も描いています。
小田切訓作品の買取価格は高い?高く売れやすいポイントとは
美しい透明感のある風景と巧みな水と光の表現で多くのファンから愛される小田切訓作品には、多くの美術ファンからの高い支持があります。
美術品買取市場でも小田切訓作品の人気は高く、高価買取されるケースもあります。
小田切訓作品の中でも美術品買取市場で高く買取されやすいのは、肉筆の油彩画です。
小田切訓にはリトグラフなどの版画作品もありますが、肉筆の油彩画の方が高く買取されやすい傾向があります。
特に「小田切グリーン」が際立つ風景画で、太陽の光を存分に浴びている瑞々しい、明るい、鮮やかな作品に人気が集まりやすく、買取価格も高くなりやすいと言えるでしょう。
小田切訓だけでなく、絵画の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。
以下のページでは、有名作家の作品など西洋画の買取相場や高く売るためのポイントなど、西洋画の買取情報について記載してございます。
参考までにぜひご参照ください。
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小田切訓の代表作
独自の鮮やかな色彩感覚と光の表現、水の表現で美しい風景を描く小田切訓作品は、多くの美術ファンを魅了しています。
ここでは、小田切訓の絵画の中でも特に人気の高い、代表作と言うべき作品についてご紹介します。
西教会のある運河
小田切訓はヨーロッパ各地の運河がある風景を多く描いていますが、その中でも特に人気の高い作品の1つが「西教会のある運河」です。
描かれているのは、オランダ・アムステルダムの運河の風景です。
タイトルにもなっている「西教会」は、アムステルダム中心部の運河沿いに立つ有名な教会で、特徴的な尖塔はアムステルダムの象徴的なランドマークになっています。
運河沿いに植えられた木々の葉は、小田切訓独自の「小田切グリーン」と呼ばれる鮮やかな緑で描かれています。
光を浴びて瑞々しく輝く新緑は、生命力に満ちた明るい空気感を作品にもたらしています。
運河の水面には、空の青さ、建物のシルエット、そして鮮やかな木々の緑が透明感のある色彩で映り込んでいます。
水面の微妙な揺らぎが緻密に表現されており、水辺の穏やかな空気感や奥行きを感じさせます。
西教会の雄大な建物と運河、そして運河を中心とした街並みがシャープな線で写実的に描き込まれており、モダンで明るい雰囲気の作品に仕上がっています。
運河を航く
「運河を航く」も「西教会のある運河」と同じく、小田切訓が好んで描いた、運河があるヨーロッパの風景画のうちの代表作の1つです。
描かれているのは、オランダ・アムステルダムの運河の風景です。
運河とその水面を航行する船、両岸に並ぶ古い建物や橋、小田切グリーンによる鮮やかな木々の緑が画面を構成しています。
「運河を航く」では、運河が遠くへと伸びていくような奥行きのある構図が特徴となっています。
運河の奥行きによって鑑賞者の視線を画面の奥深くへと導き、広々とした空間を感じさせます。
また、運河を航く船が緻密な写実力で描かれており、この場所に流れる「日常」や「時の流れ」を感じさせ、風景に生命力を与えています。
運河沿いの木々には小田切グリーンが鮮やかに用いられ、その上の真っ青な空とのコントラストで風景をより明るく、光に満ちた印象にしています。
ドナウの橋
「ドナウの橋」は、ヨーロッパの大河ドナウ川にかかる橋をモチーフにした、小田切訓の代表的な風景画の一つです。
描かれているのは、ハンガリーの首都ブダペストにある、ドナウ川に架かるセーチェーニ鎖橋です。
セーチェーニ鎖橋は、ブダペストのシンボルとして親しまれる美しい橋です。
「ドナウの橋」は、壮大なドナウ川と巨大な橋が広い視野で捉えられたダイナミックな構図が特徴です。
橋の向こうにはブダペストの街並みが遠くまで描かれ、奥行きと力強さが感じられます。
橋の鋼鉄の構造、石造りの街並み、水面の細部に至るまで丁寧に描き込まれており、緻密な写実性によって作品に見ごたえとリアリティを与えています。
空と光の表現が見事で、水面に映る光や影の描写は小田切訓特有の透明感のある色彩感覚を際立たせています。
白い函館
「白い函館」は、小田切訓の出身地である北海道の風景をモチーフとした人気作品です。
モチーフとなっているのは、異国情緒あふれる港町・函館の風景です。
「白い函館」というタイトルの通り、この作品では函館の冬の風物詩である雪に覆われた街並みが、高台から見下ろしたようなダイナミックな構図で描かれています。
雪の反射による明るい光や雪の質感が、小田切訓の透明感のある色彩感覚とシャープな描線によって見事に表現されています。
また、白い洋館や白い教会など、異国情緒あふれる白い建物群も、「白い函館」の大きな主題となっています。
まだまだある小田切訓の有名作品
これまでに挙げたもののほかにも、小田切訓にはまだまだ多くの有名作品・人気作品があります。
塔のある運河 | 運河の並木 | 運河沿いの並木 | 新緑のノイシュバンシュタイン城 |
ブダペストの橋 | 聖ニコラスの塔 | 王宮のある運河 | アムステルダムの港の朝 |
雨上がりの道庁 | 初夏の水辺 | 六甲 | 教会の見える運河 |
教会の通り | ハイデルベルク |
ここに名前を挙げたような小田切訓作品をお持ちなら、保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。
具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。
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お申し込みフォームへ小田切訓の絵画を高価買取してもらうためのポイント
独自の鮮やかな色彩感覚と光の表現、水の表現で描く美しい風景で多くの美術ファンを魅了する小田切訓の絵画は、美術品買取市場でも高い需要があります。
では、小田切訓の絵画を少しでも高く売るためにはどのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。
小田切訓作品を含む絵画の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
- 綺麗な状態で保存しておく
- 鑑定書などの付属品を揃えておく
- 入手経路などの来歴を明確にしておく
綺麗な状態で保存しておく
小田切訓を含む絵画の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。
反対に、ひび割れ、退色、シミ、シワ、カビ、傷、破れ、タバコの臭いがあるなど保存状態が悪いと、その分だけ買取価格は下がってしまいます。
小田切訓のような有名作家の場合には多少の経年劣化があっても買取してもらえる場合も多いですが、高価買取の可能性は低くなってしまうでしょう。
作品を良い状態に保つためには、専用の袋や箱で保護する、直射日光を避けて風通しの良い場所で保管するなどの工夫をしてあげましょう。
鑑定書などの付属品を揃えておく
小田切訓のような有名画家の作品をより高く売るためには、作者のサインや鑑定書・保証書といった、作品の価値を示す付属品の有無が重要な役割を果たします。
小田切訓作品の場合、油彩画なら作品の右下や左下に「Satoshi Odagiri」と絵筆で書いた署名が入っていることが多いです。
また、版画作品の場合には、鉛筆書きのサインとエディションナンバーが入っていることが多いです。
これらのサインやエディションナンバーは作品の品質と信頼性を示す重要な証拠になるため、買取市場における信頼性が増すことで多くの需要を集められます。
鑑定書も同様の効果があり、付いていることで作品の価値を証明できるため買取市場における信頼性が増します。
これらがあることで、より高い価格での買取につながる可能性があります。
鑑定書・保証書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。
入手経路などの来歴を明確にしておく
小田切訓をはじめとした絵画の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。
例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「〇年△月に大きな展覧会に出品された」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。
そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。
入手した経路や時期、出品された展覧会のリストや写真といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。
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