加藤孝造の作品は買取金額がつく?!納得して売るためのポイントをご紹介!

「加藤孝造の茶碗などを売るにはどうしたらいいの?」などと不安を抱いている方はいるでしょう。
加藤孝造は瀬戸黒の代表的な作家で、技術力と見た目の美しさから高く評価されています。
加藤孝造の作品は状態などによっては査定金額が十分につきます。
本記事では、中古市場で加藤孝造の作品の価値が高くなりやすい理由、加藤孝造の作品を納得して売るためのポイントなどをご紹介します。
査定に出す際にお役立てください。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
加藤孝造とはどんな作家?
加藤孝造は岐阜県出身の著名な陶芸家で人間国宝の認定に認定されています。
美濃焼の伝統を現代に引き継いだ作家としても知られています。
1954年、日展の洋画部門で最年少入選を果たした加藤は、岐阜県の陶磁器試験場に研究生として入所します。
その後も洋画家を目指して活動していましたが、試験場の五代場長である陶芸家・加藤幸兵衛の影響を受けて陶芸の道に進みました。
1970年に美濃焼技法を復活させた荒川豊蔵に師事し、加藤は1973年に独立しました。
瀬戸黒、志野、黄瀬戸などの伝統技法を用いた陶芸作品に専念し、特に鎌倉時代に生み出されて一度は廃れてしまった瀬戸焼の技法を用いた作品を多数残しました。
瀬戸焼には絵付けをせず釉薬のみのシンプルな見た目が特徴です。
加藤は陶磁器を作る際に手間のかかる穴窯や登窯を用いて、電気ろくろよりも手作業によるろくろを好むなど、徹底した伝統の守り手として評価されています。
また、一度に220点ほど焼成して納得のいく8〜10点のみを厳選するという高い基準を設けたことでも知られています。
2010年には重要無形文化財「瀬戸黒」の技術保持者として人間国宝に認定され、美濃陶芸会の会長として美濃陶芸の発展に尽力しました。
さらに、若手陶芸家の育成にも力を注ぎ、後進の指導に努めました。
加藤孝造の代表作4選
加藤孝造が手がけた瀬戸黒、志野、黄瀬戸などの技法は、伝統と革新が見事に融合し、陶芸の世界で独自の存在感を放っています。
加藤孝造の作品は国立近代美術館やニューヨーク・クラフト美術館などに所蔵されるほど、国内外で高く評価されています。
ここでは加藤孝造の代表作と技法について簡単に紹介します。
- 鉄釉
- 瀬戸黒
- 志野
- 黄瀬戸
鉄釉
鉄釉は、鉄分を呈色剤とする釉薬を用いており、焼成時の温度と鉄分の割合によって生まれる独自の深い色合いが特徴です。
なかでも鉄釉花器は、1968年の第15回日本伝統工芸展で優秀賞(朝日賞)を受賞した加藤孝造の代表的な作品の一つです。
鉄釉花器は艶やかな深みのある赤褐色で、鉄釉の持つ温かみと重厚感は、花器に洗練された存在感を与えています。
瀬戸黒
独特な発色の漆黒が特徴的で、主に茶碗を製作しています。
瀬戸黒は独特な発色の漆黒が特徴的で、主に茶碗を製作しています。
釉薬は長石、灰、鬼板の3種を使用し、焼成中に釉薬が溶け始めたタイミングで引き出すことで、鉄分が黒色化し、深い黒色を生み出します。
この技法は「引き出し黒」や「天正黒」とも呼ばれます。
製作には高度な技術と瞬時の判断力が不可欠で、釉薬の溶け具合を見計らいながらの一瞬の決断が作品の仕上がりを決めます。
釜から一度に取り出せるのは15個程度で、200個焼いても理想的なものは2、3個にとどまるほどの難易度の高い技術です。
志野
加藤孝造の志野焼は、釉薬をたっぷりと掛けることで重量感が出るのが特徴ですが、彼の作品はその印象とは裏腹に、すっきりとしたスマートなデザインが際立ちます。
長石釉を厚く施し、高温の大窯で焼成された白い器は、ゆず肌のような小さな穴や自然に生まれる緋色が魅力です。
この独特の風合いと優しい雰囲気が、加藤孝造の個性を映し出しています。
黄瀬戸
加藤孝造の黄瀬戸は、桃山時代の美濃で焼かれた伝統的な陶器で、その魅力は淡黄色の釉薬にあります。
薄めの生地に灰釉を薄く掛け、高温で焼成することで、柔らかな黄色が発色します。
この独特の色合いは、温かみがありながらも落ち着いた美しさを演出し、洗練された印象を与えます。
桃山時代の畿内では、美濃窯と瀬戸窯が区別されず「瀬戸」と呼ばれていたため、黄瀬戸もその名で親しまれています。
加藤孝造の黄瀬戸は、伝統を受け継ぎながらも現代的なセンスを感じさせる作品です。
中古市場で加藤孝造の作品の価値が高くなりやすい理由
加藤孝造の作品は中古市場で価値が高くなりやすいとされています。
彼は卓越した陶芸家として高く評価されており、人間国宝に認定されました。
加藤孝造を含む有名作家の作品はコレクター需要が上がりやすいです。
ここではその理由を主に2つに分けてご紹介します。
- 陶芸家としての評価が高い
- 技術評価が高い
陶芸家として国内外の評価が高い
加藤孝造の陶芸家としての評価は独自の表現力によって際立っています。
志野、瀬戸黒、黄瀬戸などで釉薬の革新を果たし、志野釉薬の鮮やかな紅色や瀬戸黒の重厚感を巧みに引き出しています。
華やかな装飾がない外観と釉薬の美しさが観る者を魅了します。
加藤の作品は高く評価され、国立近代美術館、宮内庁・赤坂迎賓館、岐阜県美術館、岐阜県現代陶芸美術館、ニューヨーク・クラフト美術館など国内外の著名な美術館に所蔵されています。
技術評価が高い
加藤孝造の技術の高さは、特に「瀬戸黒」において顕著です。
瀬戸黒は鎌倉時代に生まれた技法で一度は廃れていましたが、師匠の荒川豊蔵によって復興され、加藤孝造がその技術を受け継ぎました。
瀬戸黒の技法は焼成中に釉薬の溶け具合を見計らい、鉄製の長い鋏で引き出して、急冷することで鉄分が黒色化し、漆黒の美しい色合いを生み出します。
瀬戸黒の色は焼成中に釉薬の溶け具合を見計らって、温度1200℃もする窯の中から取り出して一気に冷やさないと出ません。
一瞬の判断によって作品の仕上がりが大きく異なるため、200個焼いたとしても完全なものは2〜3つ程度という非常に難易度の高い技術を要します。
また力強い色彩を表現するために、高台や腰の部分をヘラを使い手作業で削り出す技術が光ります。
中古市場で価値が高くなりやすいポイントは深い色合いと力強い造形にあります。
加藤孝造の作品の買取相場はいくら?
加藤孝造の作品の買取相場は状態や種類によって異なるため一概には言えません。
瀬戸黒、志野、黄瀬戸、鉄釉などの代表作があり、その中でも瀬戸黒の価値は高くなりやすいとされています。
現在も陶磁器コレクターからの需要が見込まれるので、コレクションをお持ちであれば状態がきれいなうちに早めに査定に出すことをおすすめします。
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加藤孝造の作品を納得して売るためのポイント
査定に出す前に加藤孝造の作品を納得して売るためのポイントを抑えておきましょう。
ここで紹介するのは5つのポイントです。
- ・作品を購入した時に使ったカタログなどを用意する
- ・中古市場で評価が上がりやすい作品を知る
- ・査定前に作品の状態をきれいにする
- ・付属品や鑑定書があるかを確認する
- ・骨董品の買取実績が豊富な業者を選ぶ
加藤孝造の作品を売る際に上記のポイントを抑えることで、納得できる査定金額で買い取ってもらえる査定を引き出すことができるでしょう。
作品を購入した時に使ったカタログなどを用意する
骨董品の査定では、加藤孝造の作品をどういう方法で購入したのかを詳しくお聞きします。
主に購入場所、購入金額、購入時に利用したもの(カタログ、ギャラリー)、人から譲り受けた場合は作家本人の作品だと証明できるものがあるかなどです。
加藤孝造の作品を査定に出す際は、購入時に使った展示カタログやギャラリーの証明書などを用意しておきましょう。
中古市場で評価が上がりやすい作品を知るる
加藤孝造の作品は「志野」や「瀬戸黒」の技法を用いて作られ、特に「瀬戸黒」の茶碗は漆黒の色合いや力強い造形が高く評価されています。
状態の良い瀬戸黒の漆器は査定で評価が上がりやすいです。
査定前にどのような作品の価値が上がりやすいかを多少なりとも知っておくことで、納得して売却できるでしょう。
査定前に作品の状態をきれいにする
加藤孝造の作品を売るには、状態を維持することが不可欠です。
陶器は温度と湿度の変化や直射日光に敏感で、保管している場所が悪いとヒビ、カビ、変色などが進んで、査定での価値が大きく下がる可能性があります。
査定前には作品を乾いたクロスでホコリや汚れを拭き取って、収納する際は箱に入れて湿度と温度が安定した涼しい場所に置いておきましょう。
作品の手入れをするときは衝撃を避けるように慎重に扱ってください。
納得して売却するなら加藤孝造の作品の状態を保つことが重要です。
付属品や鑑定書があるかを確認する
加藤孝造の作品を売る前に購入時についてきた付属品があるかを確認しましょう。
付属品には共箱、共箱を縛るヒモ、鑑定書などがあります。
鑑定書は加藤孝造の作品が本物であることの説明、作品名、制作年代、状態などを記した文書で、加藤孝造の作品の信頼性と価値を保つものです。
付属品があると再販価値を上げやすくなり、鑑定書があると査定士が作品を確認しやすくなります。
査定前に付属品を探して、加藤孝造の作品と一緒に保管しておきましょう。
骨董品の買取実績が豊富な業者を選ぶ
加藤孝造の作品は骨董品の買取実績が豊富な買取業者を選ぶことをおすすめします。
加藤孝造を含む様々な骨董品の買取経験が多い業者であれば、中古市場においての価値を見極める知識を有しているため適正な評価ができます。
査定士は状態・種類・付属品の有無・作品の希少性などを理解して、加藤孝造の作品の価値を最大限に引き出した査定金額を出せます。
加藤孝造を含む骨董品の買取に関するよくある質問
加藤孝造を含めた骨董品の買取に関するよくある質問に回答します。
加藤孝造以外の作品を売る際にも参考になるでしょう。
ここでご紹介するのは骨董品を査定に出す際の共通したポイントなので、査定前に目を通しておくことをおすすめします。
Q、加藤孝造などの骨董品を査定に出す前に何をしたらいいですか?
A、加藤孝造などの骨董品を売る際には乾いたクロスで汚れやホコリを落としてください。
また、汚れを拭き取ったら作品を共箱に入れて、査定に出すまで日光の当たらない通気性の良い場所に置いておきましょう。
骨董品の買取は、作品の状態の良し悪しが査定金額に大きく響きます。
ヒビ・カビ・日焼け・欠けなどがある場合は、状態が悪いと見なされて査定金額が下がる可能性が高いです。
陶磁器は経年劣化で釉薬がはがれる、日光によって色焼けしやすいなどが出やすく、劣化が今以上に進まないうちになるべく早く査定に出すことをおすすめします。
Q、加藤孝造など複数の陶磁器を持っています。一気に売るにはどんな買取方法がありますか?
A、加藤孝造などの複数のコレクションを売るなら出張買取の利用がおすすめです。
陶磁器のコレクションが多いと、ご自身で整理するのが億劫になってしまうでしょう。
買取店に持ち運ぶとなると箱に入れても陶磁器が割れてしまわないか不安だと思います。
出張買取なら加藤孝造などの陶磁器を自宅にいたまま全て整理できます。
出張買取は査定士が自宅に訪問して査定をし、提示された金額に納得できたらその場で買取金額を現金でお渡しします。
出張買取ではお申し込みから最短即日で、骨董品に詳しい査定士がご自宅に伺います。
加藤孝造などのコレクションをお持ちの方は出張買取をご利用ください。

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