雨宮淳のブロンズ像の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

雨宮淳(あめのみやあつし)は、内面からあふれる生命力や精神性を感じさせるブロンズの裸婦像で知られる日本の彫刻家です。
西洋的な理想の体つきを追求しており、写実的でありながらも理想化された肉体表現は美術界で高く評価されています。
美術品買取市場でも雨宮淳のブロンズ像は非常に人気が高く、高価買取されるケースも少なくありません。
本記事では、雨宮淳作品の特徴や代表作・有名作品に加えて、買取市場で高く売れる理由、高く売れやすい作品の特徴、雨宮淳の彫刻作品を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
雨宮淳とは
雨宮淳(1937-2010)は、昭和から平成にかけて活躍した日本の彫刻家です。
父の雨宮治郎(あめのみやじろう 1889-1970)、姉の雨宮敬子(あめのみやけいこ 1931-2019)も彫刻家という、彫刻一家に生まれました。
日本大学芸術学部に在学中は映画を学びましたが、卒業する年になって父と同じ彫刻家としての道を歩む事を決意し、彫刻家の加藤顕清(かとうけんせい 1894-1966)に彫刻理論を学びます。
その後は父のほかに、彫刻家の北村西望(きたむらせいぼう 1884-1987)・北村治禧(きたむらはるよし 1915-2001)親子に師事し、彫刻の腕を磨きました。
その後の活躍は目覚ましく、1963年に日展に初入選すると、その後1984年には日彫展で西望賞、1991年には日展で内閣総理大臣賞、1997年には日本芸術院賞など、多くの賞を受賞しました。
また、日展の常務理事、日本彫刻会の理事長などを務め、彫刻界の発展にも尽力しました。
2001年には、父・姉に続いて日本芸術院会員となっています。
雨宮淳の作風
雨宮淳はそのキャリアを通して、ブロンズを用いた人物の裸体像を多く制作しました。
キャリア初期に多く制作したのは、力強い男性像でした。
写実性を基調としながら、筋肉の隆起や骨格を強調し、力強さや躍動感を表現しているのが特徴です。
そして、その後は裸婦像を中心に制作するようになり、「裸婦の作家」として知られるようになりました。
雨宮淳の裸婦像は西洋的な理想の体つきを追求し、女性の裸体像を力強く、健康的に表現しています。
内面からあふれる生命力や精神性を感じさせる雨宮淳の裸婦像は、単なる女性の姿ではなく、人間存在そのものを象徴しているかのようにも見えます。
雨宮淳の彫刻作品の買取価格は高い?
内閣総理大臣賞・日本芸術院賞など数々の受賞歴を誇る雨宮淳の作品は、美術品買取市場でも高い人気があります。
公園などの公共の場所に設置されている大型の作品も多くありますが、小型の作品などは買取市場での取引例も多く見られます。
雨宮淳作品の中でも美術品買取市場で高く買取されやすいのは、やはり代名詞とも言えるブロンズの裸婦像です。
特に、作家の円熟期にあたる後期の作品は高く評価されやすいでしょう。
雨宮淳だけでなく、彫刻作品の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。
以下の各ページでは、有名作家の作品を中心としたブロンズ像の買取相場や、彫刻作品を高く売るためのポイントといった買取情報について記載してございます。
参考までにぜひご参照ください。
バイセルでの彫刻作品の買取実績は?
バイセルには、ブロンズ像をはじめとした彫刻作品の買取実績が数多くございます。
以下の各ページでは、ブロンズ像をはじめとした彫刻の買取相場や、バイセルでの実際の買取例について記載してございます。
参考までにぜひご覧ください。
雨宮淳の代表作
力強く、内面からあふれる生命力や精神性を感じさせる雨宮淳の彫刻作品は、美術品買取市場でも多くのファンを魅了しています。
ここでは、雨宮淳の彫刻の中でも特に人気の高い、代表作と言うべき作品についてご紹介します。
旭日昇天
「旭日昇天」は、2004年に制作されたブロンズの裸婦像です。
三重県の神宮美術館などに所蔵されています。
「旭日昇天」では、ピンと背を伸ばして立ち上がった女性の姿が、力強く健康的に表現されています。
ブロンズならではの滑らかな肌の表現と、肉体の量感が巧みに表現されている点が特徴と言えるでしょう。
「旭日昇天」というタイトルが示すように、朝日が昇るような力強いエネルギーと、希望に満ちた雰囲気を湛えています。
独(どく)
「独」(1984)は、第14回日彫展で西望賞を受賞した、雨宮淳の代表作の1つです。
東京都新宿区の新宿住友ビルや、東京都八王子市の片倉城跡公園に設置されています。
モチーフになっているのは椅子に腰かけた女性の裸体で、物思いにふけるような、どこか物憂げな表情をしています。
「独」というタイトルには、「ひとりであることの憂愁」だけでなく、「確固たる自分を持っていることの強さ」という意味も含まれていると解釈されています。
女性の美しさと強さを同時に感じさせる、雨宮淳らしい作品だと言えるでしょう。
暁雲(ぎょううん)
「暁雲」は、1991年の日展で内閣総理大臣賞を受賞した、雨宮淳の代表作の1つです。
モチーフは、右足を踏み出すポーズをした裸婦立像です。
雨宮淳の裸婦像に共通する、写実的でありながらも理想化された力強い肉体表現が特徴です。
また、「暁雲」というタイトルの通り、夜明けの雲のような希望に満ちたエネルギーと生命力を感じさせます。
韻(いん)
「韻」は、1997年に日本芸術院賞を受賞した、雨宮淳の代表作の1つです。
神奈川県小田原市の小田原駅前に設置されています。
モチーフは、静かに佇んでうつむく裸婦立像です。
やはり、写実的でありながらも理想化された肉体表現が特徴です。
また、「韻」というタイトルが示すように、言葉や音楽の響きのような、内面的な美しさや精神性を感じさせます。
ここに紹介したもののほかにも、雨宮淳には「望(ぼう)」「トルソー」「聡慧(そうけい)」「未来を背負う人間像」など数多くの有名作品があります。
また、ここに名前のない作品であっても、雨宮淳の彫刻作品であれば保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。
お持ちの雨宮淳作品の具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。
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力強い肉体や、内面からあふれる生命力や精神性を表現した裸婦像などで買取市場でも高く評価されている雨宮淳の彫刻作品ですが、少しでも高く売るためにはどのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。
雨宮淳を含むブロンズ像の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
- 綺麗な状態で保存しておく
- 鑑定書などの付属品を揃えておく
- 入手経路などの来歴を明確にしておく
綺麗な状態で保存しておく
雨宮淳を含むブロンズ像の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。
反対に、欠損がある・錆が見られるなどなど保存状態が良くないと、その分だけ買取価格は下がってしまうでしょう。
ブロンズ像の傷や欠損を防ぐために、保管時には箱に入れるなどして保護してあげましょう。
また、錆を防ぐためには、水分がついた場合にはすぐに拭き取るなどの対策をすると良いでしょう。
鑑定書などの付属品を揃えておく
雨宮淳のような有名作家のブロンズ像をより高く売るためには、作者のサインや鑑定書・保証書といった、作品の価値を示す付属品の有無が重要な役割を果たします。
雨宮淳作品では、台座などに「淳 作」、あるいは共箱に「雨宮淳 作」とサインが入っているものがあります。
またそれに加えて、ブロンズ像では複数鋳造されるケースも多いため、エディション番号が入っているものが多いです。
作者のサインやブロンズ像のエディション番号は、作品の品質と信頼性を示す重要な証拠になるため、買取市場における信頼性が増すことで多くの需要を集められます。
鑑定書も同様で、付いていることで作品の価値を証明でき、買取市場における信頼性が増します。
これらがあることで、より高い価格での買取につながる可能性があります。
鑑定書・保証書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。
入手経路などの来歴を明確にしておく
雨宮淳などの美術品の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。
例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「著名なアンティーク収集家が所有していた」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。
そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。
入手した経路や時期、過去の所有者といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。
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