
「切手収集家だったお父様から切手コレクションを受け継いだ」といった場合に、その中に1000円もの額面が記載されている切手を見つけて驚いたという経験をお持ちの人は少なくないようです。
1000円切手は切手の額面としては最高額を誇る切手であり、一般的な84円切手などと同じように、郵便料金の支払いに利用することができます。
1000円切手とはそもそも何なのか、買い取ってもらえるのか、買取価格はどれくらいになるのかについてご紹介します。
1000円切手とは

1000円切手とはその名の通り、1枚あたりの額面が1000円となっている切手のことです。
1975年から2019年まで発行された1000円切手は、国内で発行された郵便切手の中では額面が最高額となっています。
1000円切手は普段の生活ではあまり使う機会がないという人も多いかもしれません。
1000円切手の多くは、法人など大量の郵便物を送る団体が別納料金を払う際に使われました。
個人ではゆうパックなどの送料の支払いや着払い代金の代わりとして使われたほか、特別送達という裁判所などから送付される郵便にも1000円切手が貼られていました。
1000円切手にはこれまでに3種類の図柄が発行されています。
1975年の発行当初からは吉祥天立像(きっしょうてんりつぞう)、1996年からは雪村周継(せっそんしゅうけい 1504-1589)の『松鷹図』、2015年から廃止となる2019年までは田能村竹田(たのむらちくでん 1777-1835)の『富士図』が採用されました。
図柄の美しさもあって切手コレクターからも愛された1000円切手でしたが、やはり実用という意味での需要は少なく、2019年の消費増税にともなう郵便料金の変更に伴って廃止となりました。
1000円切手の買取価格

1000円切手は廃止になった現在でも、買取業者に依頼すれば買い取ってもらうことができます。
1000円切手の買取価格は基本的に額面を基準に算出され、額面を超えるような価格での買取はまず無いと言って良いでしょう。
買取価格は買取業者によっても異なるため一概には言えませんが、バラ1枚で800円前後といったあたりが一般的なようです。
普通切手の中では、1000円切手は額面に対する買取価格の割合が最も高くなりやすい種類でもあります。
また、20枚1組のシートの状態で保存されている1000円切手は企業など大量に郵便物を送る場合の需要にも対応できるため、買取価格が上がりやすいです。
シートの状態の1000円切手であれば、1枚あたり900円を超える価格で買い取ってもらえる場合もあるようです。
ただし、切手を1枚でも切り離してしまうと、残り19枚もバラという扱いになり、買取価格のが下がってしまう可能性がありますので注意が必要です。
1000円切手のほかにも、高い買取価格のつく切手の種類はたくさんあります。
お父様から受け継いだなどで、「価値がよく分からない」と思っている切手コレクションの中にも、ひょっとすると価値の高い切手があるかもしれません。
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お持ちのコレクションの中にそれらの切手がないか、ぜひ確認してみてください。