買取実績

買い取りの経緯

松戸市よりご連絡いただいたお客様から辻が花、朧染めなどを売却したいとのことで、買取のご依頼をいただきました。

買い取りのポイント

数あるお品物の中から辻が花、朧染めなどのお品はこれまで大切に管理されてきた様子が伝わる、良好な保存状態でした。有意義な時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。

買取商材について

辻が花は、絞り染めを基軸に手描きや刺繍、摺箔など多彩な技法を組み合わせて、立体感と繊細な絵模様を生み出す「幻の染め」と称される作風が特徴です。桃山時代に武士や上流階級の装いとして隆盛を極め、一度途絶えた後、現代では久保田一竹らにより独自の再興を遂げ、国内外で高い評価を受けました。制作に高度な技術と多大な手間を要するため流通数が少なく、中古市場でも希少性と高級感から高値で取引される傾向があります。

朧染めは、裾から上部に向かって徐々に色を濃くぼかす技法で、柔らかなグラデーションや幻想的な色彩表現が特徴です。友禅染や絞り、刺繍など多様な技法と組み合わせることで、奥行きと立体感のある意匠を生み出します。江戸時代から続く伝統技法であり、現代でも滝泰など名門が独自の「おぼろ染襲ね絞り」などを展開し、着物業界に新たな彩りと表現の幅をもたらしました。熟練職人の手作業によるため生産数が少なく、中古市場でも希少性が高く評価されています。