時計の振動数の基礎知識!ロービート・ハイビートの違いや有名モデルも紹介

2024.07.25

時計買取 コラム
時計の振動数の基礎知識!ロービート・ハイビートの違いや有名モデルも紹介

時計のスペックに記載されている振動数は、時計の正確性や耐久性にかかわる重要な性能です。

本記事では、振動数の基礎知識やハイビートとロービートの違い、振動数ごとの有名モデルを紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

時計の振動数とは

腕時計の振動数とは、ムーブメントに設置された「テンプ」という部品が振動する回数を表します。

スペック表には振動数として、テンプが1時間または1秒間に往復回転運動をする回数が記載されており、振動数からその時計のスペックを判断する方も多いでしょう。

テンプとは、ゼンマイの動きに合わせて右回りと左回りを繰り返し、常に一定の間隔でゼンマイが解けていくように調整する役割を持つ部品です。

また、一度にゼンマイを解くスピードを調節することで、長く時計が動くようにする役割もあります。

基本的に、テンプの振動数が多いほどテンプの動きは安定するため、時間の正確性を気にする方ほど、振動数の多いモデルを選ぶ傾向があります。

ただし、振動数は多くても少なくてもメリット・デメリットがあるため、設計者の哲学や独自の最新技術などによって、各モデルに採用される振動数が決定されています。

時計の振動数におけるロービートとハイビートの違い

時計の振動数におけるロービートとハイビートの違い

現在の機械式ムーブメントの振動数は、「28,800振動/時」が主流です。

この振動数よりも多いものを「ハイビート」、少ないものを「ロービート」と呼びます。

時刻の正確性が高いことから、現在はハイビートのムーブメントが主流ですが、必ずしも優れているとは限りません。

そこで、ハイビートとロービート、それぞれのメリット・デメリットや特徴を解説します。

ハイビートのメリット・デメリット

ハイビートのムーブメントのメリットは、テンプの動きが安定しやすいことです。

1秒間の振動数が多いと、1回の動作に不具合が生じても時刻に与える影響が少なく、どのような状況でも動作が安定し正確な時を刻みます。

時刻の精度が高いことから、時間管理を徹底したい方から支持を集めているのです。

一方、高速で動くからこそ、部品の消耗が早いのがハイビートのデメリットです。

テンプはムーブメントの心臓部でもあるため、故障すると腕時計自体が動かなくなります。

したがって、故障までのスピードも速く、メンテナンスや修理の頻度が多くなるため、ランニングコストが高くなってしまうのです。

ロービートのメリット・デメリット

ロービートのムーブメントは、テンプの動きを抑えることで部品の消耗を抑えられるのが特徴です。

また、ハイビートよりも耐久性が高く、故障のリスクが少ないため、お気に入りの腕時計を長く使い続けられるメリットがあります。

ロービートのデメリットは、ハイビートよりも時刻にブレが出やすく、時刻調整に高い技術が必要なことです。

気付かないうちに時刻が少しずつ遅れてしまうこともあるため、定期的に調整を行なわなければなりません。

時計の振動数がハイビートの有名モデル

ここでは、ハイビートのムーブメントを搭載した有名モデルを紹介します。

グランドセイコー メカニカルハイビート36000 SBGh045(36,000振動)

グランドセイコー メカニカルハイビート36000は、文字盤にブラウンを採用して視認性を高め、ケースとブレスレットに丈夫なチタンを用いたモデルです。

ゼンマイには新素材を使用し、ハイビートながら高い耐久性を確保しています。

その結果、テンプの寿命を伸ばすことができ、長く愛用できるハイビートモデルとして人気を集めています。

ゼニス クロノマスター オープン 1969 51.2080.4061/69.C494(36,000振動)

ゼニス クロノマスター オープン1969は初代エル・プリメロをイメージしたカラーと、ムーブメントが見える窓により、懐かしさと新しさを同時に感じられるモデルです。

窓からはハイビートならではの高速振動が間近で見られ、時刻の確認以外でも時計を眺めたくなるでしょう。

また、ケースの背面もシースルーになっており、ムーブメントの動きをさまざまな角度から楽しめます。

ロレックス エクスプローラー Ⅰ 214270(28,800振動)

ロレックス エクスプローラー Ⅰは2010年〜2021年まで生産されていた、シンプルなデザインと高い視認性が特徴のモデルです。

2016年には針や文字盤がマイナーチェンジされ、より視認性が向上したモデルとして発売されました。

ハイビートのなかでも振動数が少なく、独自開発のショックアブソーバーを採用することで、高い精度と耐久性の両立を実現しています。

タグ・ホイヤー カレラ WAR211A.BA0782(28,800振動)

タグ・ホイヤー カレラ WAR211Aはシンプルなデザインと飾らない高級感が人気のモデルです。

ビジネスシーンからプライベートシーンまで幅広く活躍します。

振動数はハイビートのなかでも控えめで、部品の消耗を抑えながら高い精度を実現しているのが特徴です。

場所を選ばずに使えるモデルなので、長く愛用できると高い人気を集めています。

時計の振動数がロービートの有名モデル

時計の振動数がロービートの有名モデル

次は、ロービートのムーブメントが搭載されたモデルを紹介します。

オメガ シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル マスター クロノメーター 220.10.38.20.03.001(25,200振動)

オメガ シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル マスター クロノメーターは、ヨットの甲板をイメージしたマリンテイストのデザインが魅力的なモデルです。

高い防水性と耐磁性を兼ね備えているうえ、ロービートのなかでは振動数が多いことから、時刻の精度が高いのが特徴です。

堅牢な作りと正確性により、扱いやすいモデルとなっています。

パネライ ルミノール ベース ロゴ PAM00000(21,600振動)

パネライ ルミノール ベース ロゴはインデックスの6の上に、ロゴが刻印されています。

ロゴのあるモデルはクラシックモデルやエントリーモデルに位置付けられ、現行モデルとは違った魅力があります。

このモデルは、プレ・ヴァンドーム時代のパネライに近い外装で、ムーブメントは当時使用されていたものです。

そのため、現代の主流であるハイビートではなく、ロービートのモデルとなっています。

オメガ スピードマスター 311.30.42.30.01.005(21,600振動)

オメガ スピードマスターは「ムーンウォッチ」という別名でも愛されているモデルです。

月面着陸時に用いられたムーブメントをベースにしたオールドムーブメントを搭載しています。

当時のムーブメントの特徴を受け継いでいるからこそ、現代とは異なるロービートになっているのが特徴です。

そのため、随所からオメガの歴史を感じられ、オメガファンから高い人気を集めています。

h.モーザー マユ スモールセコンド 321.503-003(18,000振動)

H.モーザー マユ スモールセコンドは、あらゆる工程にこだわり、すべて手作業によって製造するという徹底的な品質管理を行なっています。

搭載された手巻き式の自社製ムーブメントには、ほかにはない機構や部品があり、ケース裏から見えるムーブメントは美しさを放っています。

洗練されたデザインとムーブメントは、ロービートながら正確な時を刻み、日々の生活を支えてくれます。

振動数にこだわりのある高級時計の売却はバイセルにご相談を

振動数にこだわって腕時計を選んでいる方なら、振動数による価値や性能をきちんと判断して査定してほしいと思う方が多いでしょう。

バイセルでは、高級腕時計の知識や経験豊富な査定士が在籍しており、振動数による性能や人気の違いを考慮して査定を行なっています。

また、バイセルでは動かなくなった腕時計も買い取っており、部品が摩耗しやすいハイビートの腕時計も丁寧な査定が可能です。

さらに、店頭での買い取りだけでなく、出張買取や宅配買取にも対応しているため、お客様がご自身に合った買取サービスを利用できる体制を整えています。

買い取りにかかわる各種手数料も無料のため、振動数にこだわった高級時計の売却を考えている方は、お気軽にバイセルにご相談ください。

おわりに

時計の振動数は、時刻の精度にかかわる性能で、振動数が多いほど時刻がズレにくく正確な時刻を表示できます。

しかし、振動数が多いと部品が摩耗しやすく故障する可能性が高くなるため、自分の求める機能に合わせた振動数を選ぶことが大切です。

また、バイセルでは振動数の違いや人気、需要の高さを考慮した買取査定を行なっています。

止まってしまった時計も積極的に買い取りますので、不要になった腕時計がある方は、ぜひバイセルにご相談ください。

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