読谷山花織を高く買取してもらうコツを徹底解説!
読谷山花織(よみたんざんはなおり)をお持ちで、長い間着ていなくてお困りの方はいらっしゃいますか?
今回の記事は買取してもらいたいけれど買取業者が見つからなくて不安だったり、読谷山花織が高価だと知ってはいるものの具体的な価値まではわからないといったお悩みの方に向けて答えていきます。
買取に出す前に読谷山花織の基本知識、特徴、高く買い取るためのコツを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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読谷山花織とは?
読谷山花織とは沖縄県読谷村で作られる花柄を織り出したものです。
先染めされた絹または綿糸を使って、花のような幾何学(きかがく)模様を織り込んでおり、染めるときは琉球藍や沖縄で防風林として植えられている福木(ふくぎ)などを用いて染められます。
読谷山花織の歴史は14世紀後半、琉球王国は中国や東南アジアなどの南方諸国との交易があり、中国の織物の技術に影響を受けて織り始めたものと言われています。
琉球王府の保護下に置いて王族階級の御用布として着用を制限したり、首里や与那国など沖縄各地で産業として独自の花織を作れるように普及させました。
ところが、明治時代の廃藩置県により王族階級の身分制度が廃止となってからは、読谷山花織を身に着ける人口が大きく減り、それに伴って産業も衰退していきました。
さらに昭和時代になってからも読谷山花織の衰退の一途を辿っていましたが、読谷村の村長・池原松徳は織物を学んでいた与那嶺貞に藁をすがる思いで織物の制作を懇願し、時間をかけて見事復活させました。
織物作家の与那嶺貞は、後に沖縄県の読谷山花織を復元させた功労者として現在も称えられています。
読谷山花織の3つの特徴
読谷山花織にはデザインや織り方に特徴がありますので、基本情報として抑えておきましょう。
デザイン性が優れている
読谷山花織の模様は30種類ほどありますが基本的には以下の3つが主流で、それぞれの模様に願いが込められています。
銭に似せて裕福になるようにという願いを込めた「銭花(じんばな)」、子孫繁栄の願いが込められ7種の草花を束ねて扇の形を表す「扇花(おうじばな)」、9月7日に数え年で97歳の人に風車を配って長寿を祝う習慣から「風車花(かじまやーばな)」があります。
また、読谷山花織は濃紺色の生地に赤や黄色などを使いながら織られ、絣柄(かすり)・格子(こうし)・縞(しま)を組み合わせて独特の模様が出来上がるのです。
2種類の特徴的な織り方がある
手花(ディバナ)織とは竹ヘラを横から経糸(たていと)に割り込ませ、手で持ち上げたら開口させて緯糸(よこいと)を通すのを続けて模様を構成する方法です。
手作業なため自由な模様が織れて、出来上がりは細かい刺繍のように見えます。
綜絖(ヒャイバナ)花織とは綜絖(そうこう)という緯糸を通すために、経糸を上下に開き、杼(ひ)の通る道を開く道具を使う方法です。
完成までに多くの時間がかかる
読谷山花織は織りの工程は1日で40cm、一反(大人用の和服一着分の布)を織り上げるまでに2か月はかかるほどで、縞や格子を組み合わせて複雑な模様を生み出しているため緻密で完成までに大変な手間がかかることで知られています。
琉球王朝時代には王族、貴族の衣装として着られ、王族階級と制作していた読谷村の住民以外は身に着けられない定めがあるほど手厚く保護されていました。
読谷山花織を高く売るためのコツ
「高価な読谷山花織だけど着る機会もないからもったいない」とお考えになるのは当然です。
大事にしていた品物は買取に出す前に「どうしたら価値が上がるか」を知ってから査定に出しましょう。
ここでは買取に出すときに必要になる高く売るコツをご紹介します。
高く売るためのコツ:お手入れをして保存状態を保つ
着物の状態は買取価格を左右しますので、少しでも高値で買い取ってもらうにはお手入れの仕方を知っておくことをおすすめします。
読谷山花織は素材に絹が入っており湿気に弱いため、脱いだ着物は箪笥にしまわずにハンガーにかけて風通しの良い日陰で3~4時間干しておくと汗と臭いを減らせます。
収納は桐箪笥もプラスチックケースも同様に干した後の着物は折り目に沿ってたたみ、たとう紙に包んでからしまいましょう。
たとう紙は紙の表面が毛羽立って変色をしているときが交換の目安で、湿気を吸収すると和紙が弱くなってくるためです。
着物以外にも小物類をお持ちであれば着物が型崩れしないように別の場所に保管をし、一つの引き出しに何枚も詰め込まないようにするときれいに収納できます。
読谷山花織は丁寧な干し方や収納の仕方に変えることで、劣化を防ぎ査定時に査定価格の低下を防ぐことができます。
高く売るためのコツ:与那嶺貞が制作した読谷山花織であること
読谷山花織の作家として代表的な人物である与那嶺貞は1999年に重要無形文化財・読谷山花織の技術の保持者に認定され(人間国宝)、1990年には沖縄県文化功労者として称えられるほど大きく貢献してきました。
2003年に惜しまれながら逝去しますが、与那嶺貞が作った柄と同じ読谷山花織は生まれないため現存する織物は希少です。
高く売るためのコツ:証紙があること
証紙とは「この作家の着物は価値がある」という証明になるので、買取時に提示することで価格アップも狙います。
読谷山花織の証紙に記載されている4つの項目を紹介します。
「組合証紙」…読谷山花織事業協同組合が発行する白くて四角い紙に「読谷山花織」と記載と判子が押してあるもの。
「織物検査済之証」…沖縄県読谷山花織物検査所が発行する首里城が特徴のもの。
「伝統工芸品」の印…経済産業大臣が指定した高度な手仕事によって作られた工芸品に与えられるもので、デザインは「伝」の文字と日の丸。
「沖縄県証紙」…沖縄県織物検査規格に基づいて合格したもので、丸くて金色の背景に船の絵が描いてある。
証紙は着物を仕立てる前の反物ですと付いていますが、着物に仕立てると使い道がなく捨ててしまう方もいます。
ただし、証紙があるかどうかで買取金額が左右される可能性があるため、証紙がなかったら買取前に探しておきましょう。
高く売るためのコツ:人気がある丈であること
着物買取では丈の長さが重要で、着物は買取されたら中古市場で小売業者や消費者へ向け販売されます。
比較的需要の見込める丈は150cm以上が望ましく、極端に大きくても丈詰めをして調整できますが、子供用や140cm未満の着物は着用できる層が少ないため買いたい人が見つからず、中古市場から敬遠される傾向があります。
買取前にお手持ちの読谷山花織の長さを測っておきましょう。
高く売るためのコツ:着物の査定士に鑑定してもらうこと
着物買取店は着物関係の商品全般に詳しく、たくさんの着物を査定してきた実績があるため信頼できます。
着物は査定項目が多く、査定マニュアルに則って機械的に買取金額が出せるほど簡単なものではありません。
経験豊富な査定士が「着物の素材」「品質」「証紙はあるか」などくまなく見るため、着物の状態により買取金額が期待できそうです。
読谷山花織を買い取ってもらう時に知っておきたい知識まとめ
素朴な色合いから暖かみのある色まで作られる読谷山花織は、制作時間が長期にわたることや特定の階級にしか着られなかった時代があることが知られています。
このような希少価値のある読谷山花織を売る際には、納得のいく買取にするためにも事前に価値と相場を把握しておくことが大切です。
また、着物買取店では無料で査定をしてもらえる業者も数多くあり、査定に出すと読谷山花織の価値が分かるので試してみましょう。
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