翠山工房の着物を高価買取してもらうには?買取相場と買取のコツをご紹介
- 翠山工房の着物を持っています。いくらになりますか?
- 保存状態や種類により買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
- 祖母から翠山工房が作った着物を譲り受けました。価値ってありますか?
翠山工房(すいざんこうぼう)は新潟県十日町市にある着物製造メーカー・株式会社桐屋(とうや)が持つ、着物の染め技法「辻が花」を用いた着物を制作している工房です。
桐屋は江戸時代・寛永年間(西暦1624年〜1645年)の創業とされる老舗の着物メーカーで、翠山工房も桐屋の5代目・田村久平が明治時代に開いた歴史ある工房です。
翠山工房が1980年ごろから作り始めた「辻が花」の着物は着物業界で大変な話題を呼び、以降30年以上にわたって高い人気を保ち続けています。
今回は、翠山工房の概要と翠山工房の着物の特徴、そして翠山工房製の着物の買取相場と高く買い取ってもらうためのコツをご紹介します。
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お申し込みフォームへ※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
翠山工房の概要と翠山工房の着物
翠山工房は新潟県十日町市の老舗着物メーカー桐屋の5代目・田村久平が明治時代に開いた工房です。
「翠山」という名前は、十日町地方の山々の翠濃く、水が清くて美しいところから名づけられました。
翠山工房は工房の設立から麻織物や絹織物の制作、昭和に入ってからは織物から染めへと転換し、着物の制作を続けてきました。
「辻が花」に出会ってからは30年以上にわたり、「辻が花」の着物を制作し続けています。
デザイン・染め・絞り等の全行程を産地内で行い、辻が花に魅せられた熟練の職人達が手仕事にこだわって着物の制作を行っています。
翠山工房の着物は他とどこが違う?
翠山工房の着物の最大の特徴は、やはり辻が花の技法を用いているところでしょう。
辻が花は室町時代から江戸時代にかけて流行した着物の染め技法ですが、その後誕生した友禅に比べて手間がかり、値段も高くなるために廃れてしまっていました。
翠山工房が辻が花の技法に出会ったのは、染色工芸家の久保田一竹(くぼたいっちく 1917-2003)が室町時代の辻が花をもとにした独自の辻が花である「一竹辻が花」を発展させていた頃でした。
一竹と同じく辻が花に魅せられた翠山工房の職人たちは、非常に手間のかかる辻が花の技法に、手仕事にこだわって取り組んでいます。
工程ごとに専門の職人がおり、多くの熟練した職人が手仕事で仕立て上げる翠山工房の辻が花は、職人たちのこだわりがつまった非常に魅力ある着物です。
辻が花とはどのような技法か
翠山工房がこだわりを持って作り続けている辻が花の着物ですが、では辻が花とは具体的にどのような技法なのでしょうか。
辻が花の概要と歴史
辻が花は室町時代から江戸時代にかけて流行した着物の染め技法で、絞り染めと墨絵が用いられるのが特徴です。
絞り染めとは、布の一部を縛るなどして圧力をかけ、染料が染み込まないようにしてから染めることで模様を作り出す技法です。
辻が花では模様を絞り染めした後、模様の輪郭に墨絵を施したり、模様の隙間に墨で描いたりして文様を作り上げていきます。
絞り染めと墨絵によって枯れかけた花や葉の朽ち果てゆくさまを描き、もののあわれを漂わせた美しさを表現しました。
日本における辻が花最盛期の安土桃山時代には、多くの戦国武将たちが陣羽織などとして辻が花の着物を使っていました。
当時のファッションの最先端で斬新なものであったために好まれたのと同時に、辻が花で多く描かれる藤の花は先々まで美しく延び咲くために子孫繁栄の願いが込められていたようです。
1596年には豊臣秀吉が明国の使者への餞別として辻が花を贈ったというほど、辻が花は安土桃山時代には人気を誇っていました。
しかし江戸時代に入って友禅の技法が普及してくると、筆を使って手描きで模様を描く友禅に比べて手間がかかることから、辻が花は1960年代以降に久保田一竹によって復興されるまでその姿を消してしまいます。
現在では久保田一竹や翠山工房の尽力もあってマスコミなどでも「幻の染め」として取り上げられるようになりましたが、辻が花はその歴史の多くの期間において「失われた技法」だったのです。
辻が花の制作工程は?
では、翠山工房では辻が花の制作工程はどのようになっているでしょうか。
工程を大きく5つに分けて見ていきましょう。
図案の作成
最初は設計の工程で、何種類も作成した下書き図案を元に本図案を描き、パソコンに取り込みます。
パソコンを利用して、どの角度から見ても辻が花の美しさが伝わるように構図や色、ぼかしの形などを決定していきます。
型付け
図案をもとに作成された型を使い、模様を描いていきます。
辻が花で繊細な模様を描くためには非常に細かく防染する必要があり、着物1枚で100枚以上の型紙を使用することもあります。
非常に手間のかかる作業ですが、ここで型がずれてしまったりするとすべてが台無しになるため、丁寧に作業を行っていきます。
引き染め
熟練した職人が何色もの染料と鹿の毛の刷毛を使用し、13mもの生地の地色を一気に染めていきます。
染めむらなく均一に染めるには、非常に高い技術を必要とします。
手描き友禅
模様の一つ一つに対してそれぞれ筆を替えながら色を挿していきます。
全て手作業で50色以上もの色を使い分けて色を挿すことで、辻が花の繊細な模様を生み出していきます。
絞り
力加減などが非常に難しく高い技術が要求される工程で、絞り専門の職人が丁寧に行っていきます。
絞り技法や使われる道具は何種類もあり、模様となる花の種類などによって使い分けられます。
絞りによって色をつけていくことによって、生地に奥行きと深みが与えられます。
翠山工房の着物の買取相場は?
近年に取引された翠山工房の着物・帯の買取相場を見ると2万円前後となっていますが、相場価格は着物や帯の流行や需要の有無によって大きく左右されますのであくまで一例です。
需要のある訪問着や振袖で柄が豪華なものはより高値で買取されやすいですが、裾切れ(着物の裾の裏地が破れている状態)を起こしていたり、黄ばみや汚れがついていたりすると、作品の美しさが損なわれるため価値が下がります。
自宅に眠っている翠山工房の作品があれば、経年劣化で価値を落とさないためにも早めに 査定してもらった方が良いでしょう。
※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。
※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
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お申し込みフォームへ翠山工房の着物を高く買い取ってもらうためのコツとは
翠山工房製の着物はどれも質が高いものばかりですが、いくつかの注意点をチェックすることで高く買い取ってもらえる可能性をさらに上げることができます。
そのポイントを4点に分けてご紹介します。
査定時に落款を提示する
翠山工房製の着物には、翠山工房で作られたものであることを証するための印である落款が刻印されています。
翠山工房で現在使われている落款は、「翠山」と現社長の雅号である「憲峰」です。
着物の専門知識を持った査定士にこの落款を提示すれば、間違いなく翠山工房製の着物であることが認められ、価値を認めてもらえるでしょう。
着物の保存状態は買取価格に大きく影響する
どれだけ丁寧に作られた着物であっても、汚れや傷・カビなどが発生してしまっている場合には、思うような査定額を提示してもらうことは難しいでしょう。
そういった事態にならないためにも、保管方法やお手入れには注意を払いましょう。
具体的には、湿気の多い場所には保管しない、たとう紙に包んで保管する、着物を傷つける原因となるような小物類とは分けて保管する、年に2回程度虫干しをする、といったような対策をする必要があります。
着物買取のバイセルに査定してもらう
着物全般に言えることですが、適正な価値を見極めるためには専門的な知識と技術が必要であり、着物に詳しい査定士でなければ正確な価値を判断するのは非常に難しいです。
特に翠山工房の着物には高い価値がありますから、その価値を適正に判断してもらえなかった場合には買取価格に大きな差が出てしまうことがあります。
ネットオークションや着物に詳しくない総合リサイクルショップでは着物の専門知識を持った買い手に出会えるとは限りません。
お持ちの着物を適正な価格で買い取ってもらいたいなら、まずは着物買取に詳しいバイセルに査定をご依頼ください。
複数の買取業者に査定してもらう
着物の買取業者を、しかも複数利用することでより正確に買取価格の相場を把握することができます。
その中で提示された買取価格に納得できれば、一番高い買取額を提示してくれた買取業者を選ぶことができます。
着物の買取業者の中には「出張買取」という、自宅まで来て着物の査定をしてくれるサービスを行っている業者も多くあります。
その中から鑑定料や出張費などの手数料が無料の業者を選べば、家にいながら完全無料で複数業者からの相見積もりをとることも出来ます。
全国で出張買取を行っているような大手の業者もありますからぜひ利用してみてください。
まとめ
新潟県にある老舗の着物メーカー・桐屋の工房、翠山工房の概要と、翠山工房の着物についてご紹介してきました。
翠山工房の着物は「辻が花」の技法を使っているところに特徴があり、熟練した職人たちの手仕事で作り上げられる辻が花の着物はいずれ劣らぬ逸品ばかりです。
中古着物市場での人気も高いですが、より高く買い取ってもらうためには保存状態などに注意のうえ、着物の買取業者に査定を依頼することが重要です。
翠山工房の着物はどれも価値の高いものばかりですから、本来の価値を反映した価格で買い取ってもらえるよう、注意点をチェックしておきましょう。
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