訪問着を買取に出す際に抑えたいポイントは?バイセルの買取相場もご紹介
訪問着は結婚式やかしこまった食事会などのシーンに着用できます。
布地のバリエーションが豊富で、華やかな絵羽模様をあしらった訪問着は着物が好きな方なら1枚はお持ちでしょう。
訪問着を購入したものの数回しか着ていない方はどのように手放そうかお困りではありませんか。
本記事では訪問着の買取相場と査定で価値が高くなりやすい訪問着、査定に出すときに抑えておきたいポイントをご紹介します。
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訪問着とは?
訪問着は、打掛や黒留袖などの第一礼装よりも下の格である略礼装(準礼装)として、結婚披露宴、お見合い、食事会などに着られます。
訪問着には身頃(みごろ)から袖、衽(おくみ)に至るまで一つの絵のように描かれた絵羽模様が特徴で、絵羽模様は白生地を採寸してから着物の形に仮で仕立て上げて描きます。
格式高い場所で着用する留袖、色留袖、振袖などに用いられ、訪問着には肩と裾に模様が入っています。
また、家紋の数、柄の種類、帯との組み合わせによって訪問着は着用できるシーンの幅を広げられます。
家紋とは自分の家系や地位を表すために布地に縫われたもので、家紋が三~五つ紋を入ると正礼装、一つ入ると準礼装として着用できますが、現在売られている訪問着には家紋がほとんど入っていません。
訪問後と色留袖・付け下げとの違い
訪問着、色留袖、付け下げは略礼装と呼ばれる装いです。
同じ格ですが、訪問着と比較すると色留袖と付け下げには異なる点があります。
色留袖は黒留袖以外の色の着物で、女性の第一礼装、略礼装として着用します。
色留袖は訪問着と同じく略礼装ですが、異なる点は2つあります。
- ・色留袖…肩部分に絵羽模様はなく、裾にだけ描かれている
- ・訪問着…肩や胸など目立つ部分から裾に至るまで全体的に模様が描かれている
また、付け下げは絵羽模様がなく、訪問着よりも控えめな模様が描かれた略礼装着です。
華美な模様が描かれた訪問着は戦時中に禁止されていたため作られたといわれています。
付け下げは反物のまま模様を染め、模様が縫い目にかからないよう配置されています。
訪問着の買取相場
訪問着は保存状態、作家名、サイズ、中古市場での需要度などによって価値が大きく異なります。
そのため、売却するなら訪問着の価値をしっかり理解してくれる買取業者を選ぶことをおすすめします。
バイセルは全国から数千点以上の着物買取実績があり、着物の価値を熟知している査定士が多数在籍しています。
こちらの記事にはバイセルが買い取った訪問着の事例をご紹介しています。
お持ちの訪問着がどれくらいの価値があるのかを参考にしてみてください。
査定で価値が高くなりやすい訪問着とは?
査定で価値が高くなりやすい訪問着は、伝統工芸品や人間国宝に認定された作家着物です。
着物愛好家に人気がある作家着物は買取でも高く評価されるでしょう。
ここでは査定で高値になりやすい有名作家の一部をご紹介します。
初代・由水十久
初代・由水十久(ゆうすいとく)は、昭和時代に活躍した加賀友禅作家です。
由水十久は日本の歴史と文化を唐子(からこ)と呼ばれる童子(どうじ)に見立てた模様を得意とし、初代は伝統工芸士と「石川県 指定無形文化財 加賀友禅技術保持者」に認定されるほど高く評価されています。
現在は三代目が由水十久の名を引き継いでいますが、買取においては初代の方がコレクター価値があるため高く評価されるでしょう。
田畑喜八
田畑喜八(たばたきはち)は五代に渡って襲名される京友禅の代表する作家です。
特に三代目は人間国宝に認定されており、友禅一越地(ひとこしじ)訪問着「波」や一越縮緬(ひとこしちりめん)訪問着「秋晴れ」など多数の作品を制作しました。
買取では五代目よりも人間国宝に認定された三代目の方が高値で評価されやすいです。
上野為二
上野為二(ためじ)は、重要無形文化財・染技術「友禅」の保持者に認定された作家です。
現在は二代目に引き継がれており、買取においては初代の作品の方が高い傾向にあります。
ただし、どの作家にも言えますが、何代に渡って引き継がれている作家は代によって落款が異なります。
代ごとに区別がつきにくい落款もあるので、査定士に見てもらいましょう。
羽田登喜男
羽田登喜男(はたときお)は友禅の人間国宝に認定された着物作家です。
生前、日本伝統工芸展最高賞、藍綬褒章、京都府美術工芸功労賞、紺綬褒章・勲四等瑞宝章など多数の受賞歴がある着物界の代表的な存在です。
代名詞である鴛鴦(おしどり)の柄は現在でも根強い人気があります。
状態が良く種類によっては他の着物作家と比べて高額な査定金額が見込まれるでしょう。
久保田一竹
久保田一竹(いっちく)は室町時代に流行した染めの技法「辻が花」を復興と研究に捧げた工芸家です。
初代と二代目がおり、買取では初代の方が価値が高いです。
着物を査定に出すときに抑えておきたいポイント
訪問着に限らず着物を査定に出すには、いくつか抑えておきたいポイントがあります。
- ・大きめのサイズか
- ・帯や和装小物もまとめて売る
- ・保存状態を確認する
- ・証紙があるかも確認する
納得できる査定金額を提示してもらうためにも読んでおきたいところです。
大きめのサイズか
中古市場では国内外の着物愛好家が購入を検討しているので、再販するときには安心して購入できるように保存状態のランク、サイズ(身丈、裄丈など)、作家名、柄の説明などを掲載します。
サイズが大きいと購入者が身長に合わせて仕立てられるので、査定時にサイズが大きい訪問着だと評価が上がりやすいです。
具体的には着物の身丈(襟から裾まで)が160cm以上、裄丈(肩から袖まで)が65cm以上が目安です。
帯や和装小物もまとめて売る
訪問着を一式購入すると帯の他にも長襦袢、草履、下駄、足袋、帯締め、帯揚げ、バッグなどの和装小物がついてきます。
また、単品で和装小物を購入した方もいるでしょう。
バイセルでは和装小物も積極的に買い取っています。
和装小物は新品でも中古でも全てそろっていると、品数に応じて査定金額に上乗せされる場合があります。
ただし、着物用の肌着は買取不可の場合が!
まとめて肌着なども査定に出したい方も多くいらっしゃいますが、バイセルでは使用済みの和装ブラ、肌襦袢(肌の上に着る)、長襦袢(肌襦袢の上に着る)、裾除け(下半身につける下着)、足袋の買取はできかねます。
肌着は新品未使用に限り買取できる場合がありますので査定時にご相談ください。
保存状態を確認する
略礼装として着られる格の高い訪問着は正絹でできているため、ちょっとしたことで汚れても洗濯ができず、汚れを落とせなくなってしまいます。
例えば、着物には以下のような汚れが付着することが多く、状態が悪いと査定金額が下がってしまいます。
- ・着物の裏地や裾に白カビ
- ・着物の表地に食べこぼし
- ・たたみジワ
- ・日焼けによる退色、変色
シミ、カビがついていても無理に落としたり、余分な出費をかけてクリーニングに出さずに表面のホコリや陰干しをして湿気を飛ばす程度に留めておきましょう。
無理に汚れを落とそうとするとかえって状態が悪くなってしまい、汚れを落とす前よりも査定金額が下がってしまう場合があります。
証紙があるかも確認する
有名作家が製作した着物には必ず「証紙」がついてきます。
証紙には作家名、産地、染色方法、組合名などが記されている証明書の役割があり、査定時に着物の情報を知るための大事なアイテムです。
証紙がなくても査定金額を算出できますが、あった方が訪問着の価値を査定士に伝えられます。
お持ちでしたら査定まで訪問着と一緒に保管しておきましょう。