フラン金貨を買取に出すときの注意点とは?
- フラン硬貨を売りたいです。いくらで買取してもらえますか?
- 拝見してからの判断となりますが、極端に状態が悪くなければ価格は付く可能性があります。お電話・メールよりお問い合わせください。
- 自宅からフラン硬貨がでてきました。価値はありますか?
フラン金貨はフランスが発行している金貨の一種です。
金貨の表面にはフランスの英雄・ナポレオン1世の肖像画が描かれるため、数ある金貨の中でも世界的に根強い人気を誇ります。
また、フラン金貨はフランスが発行しているものとは別に、同じ呼び名でスイスでも発行されています。
当コラムでは、フランスで発行されるフラン金貨をメインに、スイスで発行されるフラン金貨についても触れていきます。
加えて、フラン金貨を買取に出す際に気をつけておくべきことをご紹介します。
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フランスが発行するフラン金貨とは?
フラン金貨は1810年にフランス・パリ造幣局で発行が開始されました。
金の純度は22K(90%)、重量は12.9g、直径は26mmです。
フラン金貨にはナポレオン1世が描かれているため、ナポレオン金貨と呼ばれることがあります。
ですが、ナポレオン3世が描かれている金貨もナポレオン金貨と呼称されるので、ネットで調べ物をしたり買取に出したりする際はご注意ください。
そこで、当コラムでは「ナポレオン1世」が描かれている金貨を「フラン金貨」と定義して説明します。
参考記事:ナポレオン金貨の買取相場や高く買い取ってもらう方法まとめ
ちなみにフラン金貨の「フラン(フランス・フラン)」とは、ユーロ導入前にフランスで使用されていた通貨単位のことです。
『フランダースの犬』や『レ・ミゼラブル』など有名作品の劇中に登場するので、聞き馴染みのある人も多い通貨単位の名称かもしれません。
フラン金貨のデザイン
フラン金貨は20フラン・40フランの2つの額面が発行されました。
金貨の表面には、月桂冠(げっけいかん)を身に着けたナポレオン1世の横顔と、フランス語で「ナポレオン皇帝」という文字が刻まれています。
裏面には額面・発行年・フランス語で「フランス帝国」という文字と、月桂樹のリーフがデザインされています。
余談ですが、月桂樹には栄光・勝利・明るい未来・永遠の命などの花言葉があり、ヨーロッパでは古くから王族や貴族の紋章として描かれています。
そのようなモチーフを持つ月桂樹で作られた冠である「月桂冠」を被る者は、最も名誉ある地位に属しているということになります。
フラン金貨にフランスの皇帝であるナポレオン1世が、堂々とした面立ちで月桂冠を被っている姿が描かれる理由も頷けます。
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お申し込みフォームへスイスが発行するフラン金貨もある
スイスは1850年からスイス・フランという通貨単位を使用しており、19世紀末〜20世紀初頭にかけてフラン金貨を発行していました。
上述したフランスのフラン金貨と区別するために「スイス金貨」と呼ぶ場合もありますが、ここでは便宜上「スイス・フラン金貨」と表記します。
スイス・フラン金貨は、1883年〜1935年までスイスの旧ベルン造幣局で発行された、品位21.6Kの金貨です。
10フランと2種類の20フランの計3種類が発行され、各金貨の両面のデザインは少し異なります。
アルプスと少女金貨
10フランのスイス・フラン金貨の表面には、アルプス山脈を背景にした少女の横顔と、スイスの国花であるエーデルワイスが刻印されています。
裏面には10フランを表す「10FR」と発行年の文字、後光が差す十字とエーデルワイスがデザインされています。
こういったデザインから、10フランのスイス・フラン金貨は「アルプスと少女金貨」「アルプスの少女金貨」という呼称があります。
また、アルプスと少女金貨の直径は18.7mm、重さは3.22gです。
ヘルヴェティア金貨
2種類の20フランのスイス・フラン金貨のうちの1つが、「ヘルヴェティア金貨」と呼ばれるものです。
ヘルヴェティアとはスイスを象徴する女神の名前で、彼女の横顔が金貨の表面に刻まれていることから「ヘルヴェティア金貨」という愛称があります。
ちなみに金貨の裏面には20フランを表す「20FR」と発行年の文字、十字が月桂樹のリーフに取り囲まれている様子が描かれています。
また、ヘルヴェティア金貨の直径は21mm、重さは6.45gです。
ブレネリ金貨
20フランのスイス・フラン金貨のもう1種は「ブレネリ金貨」と呼ばれており、ブレネリとはスイスの有名な民謡に登場する少女の名前です。
表面は「アルプスと少女金貨」とほぼ同じ図案ですが、裏面にはリボンで束ねられたヒイラギのような枝葉と十字、20フランを表す「20FR」と発行年の文字の刻印があります。
また、ブレネリ金貨の直径は35.6mm、重さは32.2gです。
フラン金貨を買取に出す際に気をつけるべきこと
フラン金貨は金貨専門の買取業者を利用することが堅実であることをご説明しました。
ですが、フラン金貨を少しでも高く売るコツを知らずに買取に出してしまうと、買取額で損をして泣き寝入りすることも考えられます。
金貨専門の買取業者を正しく選び、少しでもフラン金貨を高価買取してもらうために、フラン金貨を買取に出す際に気をつけるべきことを紹介します。
主に以下の点が気をつけるべきこととして取り上げられますので、気になる項目だけでも読んでみてください。
・フラン金貨は純金製ではないことに留意する
・絶対に悪徳業者を利用しない
フラン金貨は純金製ではないことに留意する
フラン金貨は90%が純金ですが、10%は他の金属でできています。
金自体は劣化しづらいものの大変柔らかい性質を持っているので、少し爪が当たったり床に落としたりしただけで簡単に傷がつき、変形してしまいます。
そのため、すぐに金貨が劣化してしまわないように純金に他の金属を混ぜて硬度を高めることで、少しでも製造しやすく且つ長持ちしやすくなります。
どういった経緯で他の金属が混ぜられるようになったかは不明ですが、フラン金貨のうち10%は経年劣化の恐れのある何らかの他の金属であることは確かです。
ですから、金貨だからと放っておくとフラン金貨はどんどん変色したりザラザラした質感になったりする可能性がありますので、保存状態には充分に注意しましょう。
今以上に保存状態を劣化させない
金属が劣化する原因の多くは湿気ですので、湿気に触れないように専用のコインケースにしまったり、風通しの良いところで保管したりするようにしてください。
ただし、金属によっては直射日光が当たると化学反応を起こして金貨が変色してしまいますので、風通しが良いとはいえ日の当たる場所には置かないようにすることがおすすめです。
また、少しでも見た目を良くしようと布で擦ったりサビ取り剤を使ったりすると、金貨の表面が傷ついたり本来の美しさが損なわれたりするのでやめましょう。
悪徳の買取業者を利用しない
金貨専門の買取業者の利用がおすすめであると上記しましたが、しっかり下調べせずに適当に選んだ業者に金貨の買取を任せると後悔する可能性があります。
買取業者と一口にいっても、規模の大小を問わなければその数は計り知れないほど多く存在します。
中には悪徳業者と呼ばれる、業者側が不当に利益を得るような形で買取を行うところもあるので、利用する買取業者の実態には充分に注意しなければなりません。
例えば、買取業者を名乗る人が突然自宅に訪問してきたり、電話で連絡を取ってきたりするケースには疑いの目を向けましょう。
勝手に自宅まで査定士を派遣したり、買取に関する丁寧な説明もせずに自宅に上がり込んでは金品を物色してくるようであれば、悪徳業者である可能性が非常に高いです。
悪徳業者に大切な金貨などを売ってしまうと、後悔することは目に見えていますね。
フラン金貨の買取相場や買取に出すときの注意点とは?まとめ
フラン金貨はフランスの英雄・ナポレオン1世が描かれている、世界的に人気の金貨になります。
栄光や勝利の花言葉がある月桂樹が刻印されていることから、ナポレオンがどれだけ英雄として慕われていたかが伺え、高貴な金貨であることが分かります。
また、フラン金貨は発行されてから200年以上が経過しているので、現存している数が少なく、保存状態が良ければ高価買取が期待できるでしょう。
ただし、スイスが発行した「スイス・フラン金貨」も存在しているため、買取相場を検索したり買取に出したりする際は気をつけてください。
加えて、フラン金貨を買取に出す際は金貨をはじめとした古銭買取に実績のあるバイセルをご利用ください。
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