リトグラフの価値の決まり方|買取相場・高額買取のポイントを解説

リトグラフの価値の決まり方|買取相場・高額買取のポイントを解説

現代美術・リトグラフは、今から3世紀ほど前に考案された技法で、今でも多くの作家がリトグラフ作品を残しています。

人気のある美術品のため、ポイントを押さえていれば高額で買い取ってもらえる可能性が高いです。

本記事では、リトグラフの価値の決まり方、価値が高いリトグラフ作家や買取相場などについて紹介します。

リトグラフ作品を自宅に眠らせている方は、ぜひご売却前にご一読ください。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

リトグラフとはどんな美術品?

リトグラフとは、18世紀末にドイツ在住のアロイス・ゼネフェルダーという劇作家により考案された版画技法です。

水と油の化学反応を利用した印刷技術で、昔は石灰岩を材料とした石板に印刷していましたが、現在ではアルミ板を原版として製版するのが一般的です。

19世紀初頭に欧州中に普及し 、幕末から明治初期頃にかけて日本に入ってきました。

リトグラフ・複製品には価値がある?

リトグラフは複製できる現代美術作品で、複製品だとあまり価値がないのではないか?と考える方もいるかもしれません。

リトグラフにはオリジナルリトグラフと複製画があり、オリジナルリトグラフのほうが高い価値が付く傾向にあります。

オリジナルリトグラフとは、作家本人が下絵制作から製版まで行ったもの、あるいは監修したものです。

シリアルナンバーなどが入っている限定生産された作品は、唯一無二の作品として価値が高いのが特徴です。

一方、複製品(復刻)リトグラフとは、作家や版権管理団体から許諾を受け、元となるリトグラフから原版そのものを複製し作成したものを指します。

オリジナル版と区別するため、複製画や復刻などと記載されているのが特徴で、限定印刷などをせず量産されていることも多いです。

リトグラフの価値の決まり方

リトグラフの価値は、おもに以下の4つのポイントで決まります。

  1. 作家
  2. 作品の状態
  3. 版数
  4. 付属品の有無

特に、有名作家のリトグラフや、限定版でシリアルナンバーが付いているものは高値で取引される傾向があります。

 それでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

作家

リトグラフの価値を左右する最大の要素が「作家」です。

ピカソやシャガール、ミロなど、著名な画家による作品はコレクターからの需要が高く、高額で取引される傾向があります。

また、国内作家では棟方志功や岡本太郎などの作品も人気です。

無名の作家や量産品と比べて、有名作家の作品は希少性と芸術的価値が高く評価されます。

作品の状態

リトグラフの保存状態は、価値に大きく影響します。

紙製のため日焼け、シミ、折れ、退色などのダメージがあると評価が下がってしまいます。

特に、作品の中央に目立つ汚れがある場合や、額装の際にカビが発生しているケースでは査定額が大きく悪影響を与えることがあります。

購入当時の状態に近い「美品」であることが、リトグラフの高額査定のポイントです。

版数

リトグラフは同じ図柄でも「版数(エディション)」によって価値が異なります。

限定的に刷られた作品には「○/100」のようなシリアルナンバーが記されており、これがあることで希少性が保証されます。

特に、初版やエディションナンバーが若いもの(例:1/100など)は、コレクターからの評価が高くなる傾向があります。

逆に、大量生産されたものは価値が下がります。

付属品の有無

リトグラフには、作品の真贋を証明するための「証明書(サイン入りのギャランティー)」や、オリジナルの額縁、保存ケースなどが付属していることがあります。

これらの付属品がそろっていると、真作と認められやすくなり、査定額にもプラスに働きます。

特に証明書は、作品の信頼性に直結する重要なポイントなので、お持ちの場合は必ず一緒に査定にお出しください。


以下の絵画買取専用ページでは、バイセルの絵画の買取実績や買取相場をご紹介しております。

価値が高い絵画作品の傾向を知る参考として、ぜひご覧ください。


オリジナルリトグラフの買取相場

オリジナルリトグラフはどのくらいの値段で買い取ってもらえるのでしょうか。

リトグラフ作家の中でも有名なクリスチャン=ラッセンと草間彌生を例に挙げて、買取相場を紹介します。

クリスチャン・ラッセン

クリスチャン・ラッセンが発表した作品は多いものの、作品あたりの流通数が厳格に管理されています。

クリスチャン・ラッセンの作品は、3つの制作時期に分けて評価されるのが特徴です。

クリスチャン・ラッセン 買取相場
シルクスクリーン(初期) ~60万円前後
キャンバスエディション(中期) ~20万円前後
ラッセングラフ(~現在) ~20万円前後

リトグラフは一般的に石や金属の板を使って制作されますが、一方で「ラッセングラフ」とはラッセンがよく用いる「ミクストメディア」という技法を指す通称です。

両者の技法は混合しがちですが、購入時の販売元保証書などに明記されていることが多く、そちらを確認すると正確に見分けることができます。

※上記の相場表は、あくまで目安です。あくまで該当ジャンルの中でもっとも市場価値の高い品の相場を記載しております。お品物の状態によってはお値段がつかない場合もございます。

草間彌生

草間彌生は商用で作られた複製品も多い作家ですが、世界中にコレクターがいるためオリジナル品なら高額買取が期待できます。

「かぼちゃ(S)」「かぼちゃ(RY)」などの有名な作品は、高額で買い取られる傾向にあります。

草間彌生の版画作品の買取相場は、数十万円〜約300万円ほど、本画(直筆の作品)であれば数千万円以上と非常に幅広い価格帯となっています。

ほかにも、「レモンスカッシュ」や「ハイヒール」などの代表的な作品も高値で買い取られる作品として知られています。


ラッセンや草間彌生など、国内外問わずリトグラフ作品の買取なら、美術品買取のバイセルにお任せください。

バイセルでは絵画の買取実績が豊富で、査定経験を充分に有する査定士が在籍しております。

お持ちのリトグラフ作品の価値をしっかりと買取価格に反映いたしますので、ぜひ一度バイセルにて価値をお確かめください。

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価値の高い!リトグラフ人気作家

リトグラフの買取市場において人気の作家を4名紹介します。

以下の作家の作品は高く買い取ってもらえる可能性が高いので、お持ちの場合はぜひ一度査定で価値をお確かめください。

草間彌生

草間彌生は、1958年から本格的にアーティストとして活動している人気作家です。

斑点を使用した作品が特徴で、これは本人の個人的な強迫観念からきているものとされています。

両手が水玉模様で覆われ、逃れるために斑点を描いていたと語っているようです。

全体に水玉をちりばめた作品「南瓜」が代表的な作品として有名です。

2012年には世界的ブランドで有名なルイヴィトンとコラボレーションしたことをきっかけに、世界中に草間彌生の名が知れ渡りました。

オークションでは約8億超えという高値で作品が落札されています。

村上隆

村上隆は、世界的に有名な日本人現代アーティストとして名が知られています。

表情を持つ花が代表的なイメージでしょう。

これは村上隆自身が東京藝術大学の受験時に、花を毎日描いていたことから生まれた作品です。

花のモチーフは版画作品としてだけでなく、クッションやぬいぐるみなどのグッズにも使用されています。

ルイヴィトンとのコラボレーションも果たしており、2003年から2008年にかけて5回のコラボレーションコレクションを発表し、世界中から注目を集めました。

平山郁夫

平山郁夫は平和をテーマにした作品を多く残している人気作家です。

中でも有名なのはシルクロードをモチーフにした作品で、特に「大シルクロード・シリーズ」や「玄奘三蔵への道」などが人気を集めており、広島や原爆をテーマにした作品もあります。

アジアやヨーロッパなど、日本だけでなく世界でも個展を開いている作家です。

1996年にはフランスのレジオン・ド・ヌール勲章を、2004年には韓国の修交勲章興仁章を受章するなど、多くの国で愛されています。

国際交流や政財界との繋がりで活躍した作家ともいえるでしょう。

クリスチャン・ラッセン

クリスチャン・ラッセンは、海を題材にした作品を多く残している作家で、マリンアート絵画の第一人者としても知られています。

マリンアートとは、海や海洋生物をモチーフにしたアート作品のことを指します。

幻想的な作風で、若い世代からの人気を多く獲得し、現在でも定期的に個展を開催しています。

クリスチャン・ラッセンは、バブル期の日本ではベストセラー画家にもなりました。

ディズニーとコラボレーションをした作品も多数制作し、ディズニーファンからも人気を得ています。

リトグラフを買取依頼時に気を付けたいポイント

リトグラフを買取に出す際、気を付けたいポイントがいくつかあります。

損せず買取に出したいという方は、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。

  1. 鑑定書など付属品は必ず添付しよう
  2. 複製リトグラフでも価値が付く場合がある
  3. カビや汚れはそのままにしておく
  4. 美術品の買取実績が豊富な業者に査定依頼する

リトグラフの売却を検討している方は、以下のポイントをチェックしてみてください。

鑑定書は必ず添付しよう

人気の美術作品には、精巧な贋作も存在することがあります。

そこで、鑑定書があればその作品が本物であるという証明になり、査定評価が高くなります。

リトグラフ作品の鑑定書がある場合は、買取時に必ず添付しましょう。

複製リトグラフでも価値が付く場合がある

複製リトグラフでも価値が付く場合があります。

オリジナルリトグラフよりは価値が下がってしまいますが、複製リトグラフも少なからず需要はあるため、諦めずに買取依頼してみましょう。

カビや汚れはそのままにしておく

カビや汚れが付いているリトグラフ作品は、そのままにしておくのがベストです。

素人作業で汚れを取ると、反対に悪化させてしまうおそれがあります。

査定額は下がってしまうかもしれないので、汚れはそのままにしておきましょう。

作品には汚れが付かないように、日頃から大切に保管するのが大切です。

美術品の買取実績が豊富な業者に査定依頼する

リトグラフには複製品・オリジナル品の2種類があり、この種類によって大きく買取価格が変わります。

適切に査定してもらうためにも、美術品の買取実績が豊富な業者に査定依頼しましょう。

美術品の知識に長けた査定士が在籍する業者なら、複製かオリジナル品かも正確に見極めてくれます。


自宅に眠っているリトグラフ作品がある方は、ぜひバイセルに査定をお任せください。

美術品の買取実績が豊富なバイセルでは、査定料・キャンセル料を無料としておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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