着なくなった着物を活用する方法とは?リメイクの方法を紹介!

- 箪笥から不要になった着物の活用方法に悩んでいます。古くても売れますか?
- 着物の状態や種類により変わりますので一度拝見いたします。こちらよりお問合せ下さい。
- 祖母が着なくなった着物を譲り受けましたが、捨てるのに忍びないので良い活用方法はありますか?
長年、着ていない着物があると処分の仕方に困ってしまいます。 潔く捨てる方法もありますが、捨てる前に「リメイク」を検討してみてはいかがでしょうか。 着物は布の面積が広く、色々な物に作り変えて再利用できるのです。
お手持ちの着物が素敵な物に生まれ変わったら着物への愛着が増すでしょう。 本記事では着なくなった着物の処分に迷っている方に向けて処分方法とリメイク方法をご紹介します。
着なくなった着物はどうしていますか?

そもそも着物を着なくなるタイミングとはどういったときなのでしょうか。 一例を挙げると、成人式や卒業式に記念にと頂いたけれども式典が終わったら着なくなってしまった、お宮参りのお祝い着や七五三の着物を着たものの子供がすぐに大きくなってしまったなどが挙げられます。 また、行事ごとの理由の他に、着なくなった着物があるという状況も多くあります。
例えば、箪笥にしまったままの着物や帯、遺品整理をしていたら出てきた、知り合いから「もう着ないから」と譲ってもらった着物、足腰が弱くなってしまって着付けが難しくなってしまったなどの理由があります。
着なくなってしまった着物を燃えるゴミに捨ててしまうのは忍びないとお考えの方は多いでしょう。 着なくなった着物を処分する方法をいくつか紹介するので参考にしてみてください。
処分する方法:フリーマーケットで売る
売りたいものを持ち寄って売買するので売りたい値段を付けることができます。 ただし、売上が全くなくても出店料、商品を会場に持っていくときに使う車のガソリン代や駐車場代、商品を陳列するためのディスプレイ用品が必要になります。
また、今は個人で売買できるアプリがあるので出店料などの経費はかかりませんが、クレーム対応や商品の発送を一人で行います。 商品情報をより多く載せて買い手に「着物が欲しい」と思ってもらえれば譲り渡すことができます。
処分する方法:ネットオークションを利用する
オークションサイトに登録して売りたい物を撮影し、掲載用の商品説明(サイズや色といった基本情報、注意書き)を書いて価格を設定したら落札されるまで様子を見ます。 出品時には画像を多くするなど購入した後に安心して着られる情報を載せたり、着物の価値に合った落札価格を付ける知識が必要になります。
処分する方法:知り合いに譲る
いらなくなった着物を売りたいときに真っ先に思い当たるのではないでしょうか。 周りの人に入学式や卒業式があれば着物をプレゼントできますし、相手の好みに合えばとても喜んでくれるでしょう。
譲る際にはクリーニングにかけてきれいな状態で知り合いに渡しましょう。 ただし、丈が合わなかったり、着物を広げてみたら自分の好みとは違ったという場合もあります。 そうすると譲ってもらった側が対処に困ってしまい、結局着ないままになる可能性があります。
処分する方法:リサイクルショップで売る
買取品目が多いので不用品でもまだ使えるのであれば買い取ってくれます。 着物専門のリサイクルショップも増えているので自宅近くにあれば気軽に売りに行けます。
リサイクルショップは持ち込み買取が基本ですが、中には出張・宅配買取サービスを行う店舗も増えてきました。 しかし、着られる状態であっても需要がなくて換金が難しいと断られる場合があるので、事前に買取基準を店舗に問い合わせておくと良いでしょう。
処分する方法:清掃業者に処分してもらう
押し入れを整理していたら何年も着ていない着物が出てきて防虫剤の臭いが酷く、さらにきれいにたたんでおらずシワになっている状態であれば、清掃業者に頼んで処分をしてもらうのはいかがでしょうか。
押し入れを整理しているときに他に出てきた不用品と一緒に着物を処分するのも良いでしょう。
処分する方法:燃えるゴミに出す
何年も着ていなくて使い道に困っていたら燃えるゴミでの処分を検討すると良いでしょうか。 ただし、着物は自治体によって捨て方が異なるのでゴミの分別方法を把握しておく必要があります。
例えば千葉県千葉市の場合、着物は資源ごみの「布類」とされていて、綿入りのものは燃えるゴミで捨てると指定があります。 また、布類は必ず洗濯してから透明袋に入れる指定があるので別で用意しなくてはなりません。
自治体によっては「何ゴミかわからない」といった疑問をサイト内で検索できるため、「やはり処分をしたい」方は利用してみてもいいでしょう。
処分する方法:寄付する
着物や衣類の寄付をしているNPO法人があり、利用者から預かった着物を発展途上国や児童養護施設に寄付をしています。 渡す方法は国内の事務所への持ち込みや宅配受付があるので、「ゴミを増やしたくない」「着物を処分するのは忍びない」とお考えの方には寄付という選択肢も考えてみましょう。
ただし、寄付金と送料がセットになっている団体もあり、「もう着ないものを譲るためにコストをかけたくない」という人には負担になってしまいます。
いらなくなった着物をリメイクするメリット

着物には捨てる以外に「リメイク」という方法があります。 長年着ていない状態でそのまま着ることが難しいのであれば、売らずに再利用を検討してはいかがでしょうか。 リメイクをするメリットを具体的に挙げてみました。
・シミやカビがあっても汚れた部分を避ければ再利用できる
・普段使える日用品にリメイクをすると着物に愛着がわく
・何年も着ていない着物を身近に感じられる
・一枚の着物から複数の物にリメイクできる
たとえ着物として着なくなっても、手元に置けるくらいのサイズにリメイクができれば、単に着物を捨てるよりも精神的負担を大きく減らせます。
リメイクの仕方を覚えておけば着物を譲ってもらったり、着物を買っても「いらなくなったら着物の処分に困る・・・」といった悩みはなくなるでしょう。
着物を活用する事例集

リメイクをするメリットを説明しましたが、どのようにリメイクをしたら良いか迷ってしまいます。 着物は布の範囲が広いので事前にリメイクしたい物を選んでから裁断した方が失敗の可能性を減らせます。
ここでは着物を使ったリメイクを種類別にご紹介しますので参考にしてみてください。
黒留袖
黒に着物の裾に華やかな柄があるためシンプルなシルエットのワンピースやスリーブタイプのドレスにリメイクができます。 おくみの見返しが開くと見えるように重ねて、座ったときに肌が大きく露出しないデザインに工夫が可能です。
訪問着
高価な着物は絹でできているので、体に優しくフィットするブラウスやフレアワンピースにもできます。 また、ハンドバックや日傘、マフラーにもできるので、リメイクに迷ったら季節で使う小物を作ることもおすすめです。
振袖
母が成人式で着ていた着物を娘用に仕立て直せます。 成人式用にレンタルすると会場にいる人と被ってしまう恐れがあり、高額なレンタル料を払ったのに悔しい思いをしてしまうでしょう。
母世代が着ていた着物は生地の質が高いものが多く、制作当時に流行っていた柄と色を取り入れている着物もあるため、娘世代には昔のデザインが新鮮に映ります。
紬(つむぎ)
浴衣にも使われている涼しげな素材の紬(つむぎ)は、ゆったりと着用できるよう夏用のワンピースやシャツ、浴衣に使える巾着にリメイクができます。 素材は絹、木綿、麻などがありますが綿の紬は水に強い素材なので、汚れたら洗濯できることを念頭に置いてワンピースやシャツにするのも良いでしょう。
着物の残布を活用
ワンピースなどのリメイクをして残った端切れはもったいないので有効活用しましょう。 小物は毎日使うことを考えて素材によって作り分けると便利です。
例えば綿素材であれば水滴を吸い取ってくれるコースター、ペンケース、ランチマット、お弁当バッグが挙げられます。 他にもスマホケース、ブックカバー、小物入れ、ピアス、ペンダント、ヘアバンド、ペンケースなどが挙げられます。
着物の帯を活用
堅めでできている帯と相性の合う活用方法を探すとリメイクのアイディアが出てくるでしょう。 例えば伸縮性が必要なスーツやチュニック、日傘にすると重くて持てません。
堅めの素材が活かされるリメイクはバッグ、ポーチ、足袋ケース、タペストリー、名刺入れがあります。 柔らかい素材だと手で持った時にバッグの底が壊れてしまうため、丈夫な素材を選ぶようにすると帯のリメイクは失敗がないです。
また、帯をリメイクすると自宅で洗濯ができないところも注意しましょう。 帯はハリを保てるように加工されているため水に触れると、帯の堅さや色味が台無しになってしまうからです。 アイロンをかけてもシワが伸びないので雨の日に使うのは避けるようにしましょう。
羽織を活用
帯、和服用コート、シャツ、スカート、ジャケット、ベストなど普段着として使える物にリメイクができます。 また、大きめのポーチや茶道で使う袱紗(ふくさ)といった小物類も適しています。 ただ、布の面積が着物より少ないので丈の長い服へのリメイクには向いていません。
着なくなった着物を活用する方法とは?:まとめ

本記事では着物を捨てるのはもったいないと思っている人に向けて「リメイク」という方法をご紹介しました。 着物は布の面積が広いため一枚の着物でワンピース、日傘や小物も作れます。
ただし、着物の種類や素材によってはリメイクに適さないものもあるので注意します。 ゴミとして捨てるには忍びない着物は自分で作り変えると、着物の違う魅力に気づくきっかけになるので試してみてはいかがでしょうか。

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