竹内栖鳳作品の買取ポイントを徹底解説!人物像や4つの代表作も深堀り

近代の京都画壇を代表する日本画家・竹内栖鳳(たけうち・せいほう)の作品を高価で買い取ってもらう場合、どんなことに注意すべきでしょうか。
「どんな作品が人気か」「業者に査定をお願いする前に、チェックすることは?」といった疑問にお答えします。
高価買取のコツを理解したうえで、査定に臨みましょう。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
竹内栖鳳とはどんな人物?

竹内栖鳳(たけうち・せいほう)は明治から昭和にかけて創作活動を展開し、近代日本画をけん引した画家として知られています。
京都で生まれた円山・四条派の技法を基盤に西洋画のスタイルのほか、狩野派など他流派や水墨画の要素も取り入れた革新的な画風が特徴。
勅命により皇室の美術品制作などを担う「帝室技芸員」への推挙、第1回文化勲章受章といった実績で知られています。
特に「動物を描けばそのにおいまで描く」と言われるほど、動物の細部や表情を緻密に描いた作品が有名。
近代日本画壇では、横山大観と並ぶ代表作家として称えられています。
竹内栖鳳の代表作4選

竹内栖鳳の代表作の中から「大獅子図」「アレ夕立に」「絵になる最初」「班猫」の4選を紹介します。
大獅子図
1902年に制作した代表作。
竹内栖鳳は30代半ばだった1900年に、パリ万博視察のため渡欧。
西洋美術に直接触れ、以後西欧の風景やライオン、ゾウなどを描いた作品を手掛けるようになったと言われています。
「大獅子図」は金地を背景に、寝そべるライオンの姿を表現。
百獣の王の威風堂々としたたたずまいや表情を伝えています。
アレ夕立に
竹内栖鳳が40代半ばだった1909年に、初めて本格的に取り組んだ人物画とされています。
清元「月花茲友鳥」(山姥)の一節「あれ夕立に濡れしのぶ」を舞う舞妓の姿を表現。
扇子で顔の表情は隠されながらも、舞妓の美しい所作や大輪の花柄のあしらわれたあでやかな着物が写実的に描かれています。
絵になる最初
1913年制作で、重要文化財に指定された作品です。
服を脱ぎかけながら顔半分を手で隠し、恥じらうヌードモデルの姿を表現した人物画。
ヌードモデルのリアリティーあふれるしぐさや表情をとらえた斬新なテーマで、注目を集めました。
班猫
後期のころの作品で、重要文化財に指定されています。
モデルの猫は竹内栖鳳が旅先の沼津で見つけ、自宅に連れ帰ったという逸話でも有名です。
この猫を目にして宋・徽宗皇帝の猫の作品を思い起こし、制作意欲をかきたてられたと言われています。
首をひねって毛づくろいする仕草、しなやかな身体、豊かな毛並み、白と褐色、黒のまだらな毛模様、エメラルド色の瞳、上目遣いの表情と、猫の観察を繰り返した上で巧みに表現した代表作として人気も高いです。
竹内栖鳳の作品の買取相場

竹内栖鳳の作品はどれくらいの価値がつくのでしょうか。
買取相場は明確には言えませんが、作品の人気度や状態などによって異なります。
竹内栖鳳は横山大観と並んで東の大観、西の栖鳳と呼ばれていました。
西洋絵画の技法や中国古典絵画の写実から着想した独自の日本画制作をしていました。
京都画壇の代表的な存在として現在もコレクターが多くいます。
作品の状態、種類、希少価値などの査定基準を満たせば高値が期待できるでしょう。
特に犬、鳥、雀など動物を題材にした作品は、高いコレクター需要が期待されます。
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中古市場でコレクター需要が見込まれやすい竹内栖鳳の作品の特徴

竹内栖鳳は動物画の名手として有名です。
お持ちのコレクションを少しでもお得に売りたいですよね。
ここでは中古市場でコレクター需要が見込まれやすい竹内栖鳳の作品の特徴を簡単にご紹介します。
- 動物が描かれている
- 原画・肉筆の作品である
- 保存状態が良好である
- 付属品が揃っている
- 鑑定書・落款(らっかん)がある
動物が描かれている
前述した通り、竹内栖鳳は動物画の名手として有名です。
そのため犬や鳥など動物を題材にした作品は、高価格が期待されます。
特に人気の高い雀の描かれた作品は、数十万円単位の価値も予想されます。
原画・肉筆の作品である
版画のもととなる原画は、高額査定が予想されます。
原画は画家の肉筆作であり、複製されてできる版画や模写による作品に比べて価値が高くなります。
保存状態が良好である
竹内栖鳳の作品を含む日本画は紙や絹などに墨や岩絵具で塗ります。
日本画で使う岩絵具はそのまま塗っても和紙に定着しないので、岩絵具と膠(にかわ)を混ぜた液体を接着材として使います。
長期間保管をしていると膠の
接着力が弱まり、温度と湿度の影響で絵具に亀裂が入って剥がれ落ちてしまう場合があります。また、日本画の素材は紙や絹なので日光によって色焼けしやすく、湿度を保てないとカビなどができやすくなります。
竹内栖鳳の作品を売るならきれいな状態だと再販価値がつきやすくなるでしょう。
長期間自宅に保管している場合は、査定前に作品の状態を確認して、作品や箱についている汚れやホコリを落としておいてください。
シミやカビを無理に落とすと破損する可能性があるため、汚れを落とすのは最小限に留めておきましょう。
汚れを軽く落としたら、直射日光の当たらない、風通しの良い場所で保管してください。
付属品が揃っている
作品を収納していた箱や袋、額縁といった付属品が揃っていれば、査定金額はアップしやすいです。
特に額縁がついていると、業者が作品を愛好家に売却する際に新たに額を揃える必要がなくなります。
業者にとって自己負担が軽くなるというメリットがあるため、付属品付きの作品は査定に有利になるのです。
鑑定書・落款(らっかん)がある
美術業界で認められている機関の鑑定書があると「作品が本物である」という根拠になるため、高価買取につながりやすいです。
また落款あるいはサインがあれば、作品が完成していたり直筆のものであったりという証明になるため、価値が認められる傾向にあります。
竹内栖鳳の作品は査定実績が多数ある買取業者に売ろう!

竹内栖鳳の作品を適正価格で売るには、買取実績が豊富な業者に依頼しましょう。
美術品査定の経験が豊富な買取業者であれば、状態や種類、中古市場での希少価値などを踏まえて査定金額を出すため、不相応な価格をつけられることはありません。
竹内栖鳳は日本画家のなかでも非常に有名で、美術館に所蔵されるほどです。
中古市場ではコレクターの間で作品が多数取引されており、制作年代が古くて状態が良い作品であればコレクター需要が高まりやすく、思わぬ価格で売れる可能性があります。
バイセルは竹内栖鳳の他にも横山大観、藤田嗣治、草間彌生などの有名芸術家の作品を多数買取しております。
熟練の査定士がしっかりと作品の価値を判断しますので、竹内栖鳳の作品をお持ちの方はバイセルにぜひご利用ください。
竹内栖鳳に関するよくある質問
竹内栖鳳の買取に関するよくある質問に回答します。
竹内栖鳳と関係のある骨董作家は誰ですか?
門下生には上村松園や西村五雲がいます。美術評論家の竹内逸は栖鳳の息子で、師として四条派の幸野楳嶺がいます。
これらの画家たちは、栖鳳と共に近代日本画の発展に大きく貢献しました。
竹内栖鳳にまつわる有名なエピソードは何ですか?
1900年から1901年にかけてヨーロッパを旅し、西洋美術に大きな衝撃を受けました。
動物画の制作にあたっては、兎や猿、家鴨などを実際に自宅で飼って写生するほど熱心でした。
「けものを描けば、その匂いまで表現できる」と語ったとされるほど精密な描写を追求しました。

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