人間国宝・加藤卓男作品の買取価格は?ラスター彩など代表作の価値はどのくらい?
加藤卓男は、岐阜県多治見市の陶芸家です。
古代ペルシャで繁栄した陶器「ラスター彩(さい)」を復活させ、1995年に人間国宝に認定されました。
伝統美と独自の研究による技術が融合した加藤卓男作品は、多くのコレクターや愛好家に支持されています。
本記事では、加藤卓男作品の買取価格やラスター彩など代表作の価値、査定ポイント、売却する際の注意点をご紹介します。
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お申し込みフォームへ※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
加藤卓男の作品が特別な理由
加藤卓男(1917-2005)は、幸兵衛窯6代当主で、陶芸家であると同時に研究者としても知られています。
20年ほどかけて古代ペルシャ(現在のイラン)の技法「ラスター彩」の復元に成功し、ラスター彩の故郷であるイランでも高く評価されています。
また、加藤卓男の作品は一つひとつ丁寧に手作業で制作され、かつ一度に少量の陶器しか入らないラスター彩の窯でじっくり焼き上げます。
加藤卓男のラスター彩は、1作品作るのに多くの手間や時間がかかることから、希少価値が高いことが伺えます。
加藤卓男は、「美濃焼の父」とも称される、5代・加藤幸兵衛から教わっていた織部や志野などの技法を活かした作品も多く残しています。
加藤卓男の技法や思いは息子の7代・加藤幸兵衛に継承されましたが、加藤卓男が手がけた作品はもうこれ以上作られることはないので、より価値が高いものとされています。
加藤卓男作品の買取価格
加藤卓男作品の買取価格は、作品ごとに異なります。
中でもラスター彩や三彩の作品は高く評価されています。
また、保存状態が良いかどうか、付属品はあるかどうかなどでも、左右されます。
お持ちの加藤卓男作品の買取価格が気になる方は、一度査定をお受けいただき、価値を確かめてみてはいかがでしょうか。
バイセルでは経験豊富な査定士が、骨董品の無料査定を行っております。
実は高い価値を持つ作品だったというケースもありますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
加藤卓男の代表的な作品
加藤卓男は、ラスター彩をはじめ数多くの作品を残しています。
骨董買取においては、代表作品や人気作品は評価が高くなります。
加藤卓男の代表的な作品をいくつかご紹介します。
ラスター彩
加藤卓男といえば、やはりラスター彩の作品が代表作として挙げられることが多いです。
ラスター彩は、独自に調合された釉薬や繊細な絵付け、そして低温での焼き上げなど、複雑な工程を経て製造されます。
銅や銀などの顔料しか使っていないにも関わらず、白地に煌めく美しい金色の模様に仕上がります。
9世紀のメソポタミアから続く技術で、一度は廃れたものの、加藤卓男が復興させました。
加藤卓男のラスター彩作品には、おもに水指や花瓶、鉢などがあります。
正倉院復元三彩
加藤卓男は、正倉院宝物の復元にも尽力していました。
宮内庁より委嘱されて始めたのですが、正倉院三彩は日本最古の焼き物であり、当時の状態を復元するのは非常に難しいものでした。
正倉院復元三彩シリーズに用いられている「三彩」は、岐阜県の重要無形文化財に指定されています。
三彩は、おもに白地に緑、黄、褐色などで模様が描かれた、絶妙なバランスが味となる芸術的価値が高い技法です。
正倉院復元三彩シリーズには、鉢、鼓胴、酒杯、水指などがあります。
美濃焼
加藤卓男は、ラスター彩を取得するずっと前から「美濃焼の父」と呼ばれていた先代から美濃焼の技術を教わっていました。
父から受け継いだ加藤卓男の美濃焼もまた評価が高く、美濃桃山陶の技法である織部や志野の盃や茶碗などの作品を手がけました。
加藤卓男作品の価値を決めるポイント
加藤卓男作品の査定時に、価値を決めるために特に注目されるのは、以下の4つのポイントです。
- 作品の市場の需要
- 作品の保存状態
- 共箱や付属品の有無
- 制作年代や制作背景
それではそれぞれ詳しく解説します。
作品の市場の需要
加藤卓男作品の買取において、「どの作品か」「その作品は需要があるか」が買取価格の基盤になることが多いです。
加藤卓男作品の中でも、ラスター彩や三彩のものは、国内外で非常に人気があります。
海外での需要もあることから、広く販路をもつような、大手の買取業者で売ると作品の価値を活かした買取に繋がるでしょう。
作品の保存状態
「作品の保存状態」も、価値を大きく左右するポイントの1つです。
ラスター彩などの陶器の作品はデリケートなため、ヒビや欠け、模様の剥がれなどが生じることがあります。
査定時にこれらが見られると評価が下がってしまいます。
一方で制作当時に近い、状態が良好な作品であれば、市場で非常に高い需要が見込めます。
共箱や付属品の有無
加藤卓男の作品は、共箱に入って世に出されることが多いです。
共箱は、作家本人によって作品名や氏名が直筆されています。
「加藤卓男作品」であることの証明にもなり、コレクターからも重要視されているアイテムです。
作品には、共箱のほかにも、作家の陶歴が書かれた紙や説明書などが付属することもあります。
共箱や付属品が揃っていれば査定評価も高くなるので、あるべき付属品はなるべくすべて揃えておきましょう。
制作年代や制作背景
加藤卓男は生涯を通じて多くの作品を手がけましたが、特定の時期に制作された作品には特に高い価値が付くことがあります。
例えば、ラスター彩復元初期の作品や展覧会出品作は人気があります。
持っている作品の入手経路や入手時期がわかれば、査定時に伝えるようにしましょう。
加藤卓男作品を売却する際の注意点
加藤卓男作品をなるべく損せず売却する際には注意点があります。
- 安易にネットオークションやフリマアプリで売らない
- 経験と知識がある査定士に見てもらう
- 複数業者に査定を依頼する
それではそれぞれ詳しく解説します。
安易にネットオークションやフリマアプリで売らない
加藤卓男作品は、ネットオークションやフリマアプリに出品して売ることもできます。
ただし、利用者の中には陶芸品の価値がわからずに、低価格での購入を希望してくることがあります。
また、ネットオークションやフリマアプリは個人間取引ではあるものの、運営会社への販売手数料もかかるでしょう。
ほかにも、購入者とのやり取りや発送、評価、さらにクレームがあればその対応もする必要があります。
加藤卓男作品はネットオークションやフリマアプリでは、価値を活かして売ることができず、かつ出品者の負担が多いです。
なるべく細かい作業が苦手であったり、高く売りたいと考える場合は、個人間取引で売却しないよう注意しましょう。
経験と知識がある査定士に見てもらう
加藤卓男の作品の価値は、作家の歴史や背景を深く理解している査定士でなければ正しく判断できません。
加藤卓男の作品の価値を見極めてもらいたい方は、経験と知識がある査定士に見てもらいましょう。
陶芸品の買取実績が豊富な買取業者であれば、そのような査定士が在籍している傾向にあります。
買取実績は業者のホームページに掲載されていることが多いので、事前に確認しておくことをおすすめします。
特に加藤卓男作品の実績を載せていたら、お持ちの作品の買取価格の目安にもなるでしょう。
複数の業者に査定を依頼する
同じ作品であっても、業者によって査定額が異なることがあります。
少しでも高値で売りたい場合には、複数の業者に査定を依頼し、その中で最も高い査定額を提示してきた業者に買取を決めましょう。
複数の業者で査定を受けることで各業者の対応やサービスも受けられるので、実際に満足できるサービスかどうかも比較できるでしょう。
特に希少な作品の場合、陶芸品に詳しい査定士がいる業者を選ぶことが重要です。
バイセルの骨董品・陶芸品の買取実績は、以下のページでご紹介しております。
ぜひ参考にご覧ください。
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