鏑木清方は査定に出せば売れる?少しでも高く買い取ってもらうには?

鏑木清方を高価買取してもらうためのポイント5選!人物像・代表作も解説

鏑木清方は、美人画で有名な作家です。

女性のしぐさや髪の毛、着物の色彩に至るまで繊細な筆遣いが特徴です。

現在も根強いコレクターが多く、中古市場において一定の需要が見込まれます。

本記事では鏑木清方の概要、代表作、中古市場で需要の高まりやすい作品、少しでも高く買い取ってもらう方法、美術品の買取に関するよくある質問をご紹介します。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

鏑木清方とはどんな人物?作品の特徴とは

鏑木清方(かぶらき・きよかた:1878 - 1972)は、明治から昭和に活躍した日本画家です。

東京に生まれ、13歳で浮世絵師・水野年方に入門。

その後、弟子に伊東深水や寺島紫明をつけ、鏑木清方の画風を継承しました。

1893年に雅号「清方」を授かり、10代より新聞などの挿絵画家として実績を積みました。

清方は小説家・泉鏡花と親交があり、泉鏡花の小説の挿絵を多く手がけ、挿絵の制作経験が清方の芸術性を高めたとされています。

帝国美術院賞で名声を確立し、晩年には文化勲章も受賞し、亡くなるまで精力的に制作活動を継続しました。

作品の特徴は美人画や風俗画をメインに、浮世絵を継承しつつ当時の流行を取り入れている点などが挙げられます。

作品に触れることで江戸時代の風俗や生活、文化に深く接することができるでしょう。

鏑木清方の代表作5選

浮世絵の影響が色濃く見られる鏑木清方の作品。

複数の作品が重要文化財に指定されていますが、代表作として以下5つをご紹介します。

  1. 一葉女史の墓
  2. 墨田河舟遊
  3. 築地明石町
  4. 三遊亭円朝像
  5. 朝涼

ここからは、それぞれの作品の詳細と年代を見ていきます。

一葉女史の墓

「一葉女史の墓」は、初期の清方を代表する一作です。

日本を代表する女流作家・樋口一葉の墓がモチーフの作品で、重要文化財にも指定されています。

一葉の小説「たけくらべ」の主人公・美登利が墓に寄り添っており、派手さはないものの、虚実入り乱れる幻想的な美が堪能できます。

自身が「生涯の制作のみなかみ(水上)」と語っており、数々の清方作品を語る上でも欠かせない作品ということができるでしょう。

墨田河舟遊

「墨田河舟遊」は、清方中期の大作です。

屏風6曲1双で、各サイズが168cm×362cmと、見る者を圧倒させる巨大さです。

しかしそこで描かれるのは、 のんびりとした隅田川での舟遊びの情景で、人形劇を楽しむ人々や釣りをする子供達など、のどかな情緒が伝わってきます。

挿絵画家から日本画家へと成長する清方を追う上でも、外すことができない一作です。

築地明石町

「築地明石町」は、清方後期の代表作です。

この作品は帝国美術院賞を獲得し、清方の名声を決定的なものとしました。

実は1975年以降、 所在がわからず幻の作品となっていましたが、2019年に東京国立近代美術館が収蔵。

2022年には重要文化財への指定が決定しました。

こちらは、清方夫人の友人(江木ませ子)をモデルとした美人画で、黒羽織姿と単衣の小紋の女性が描かれています。

一方、女性の髪はイギリス巻きで、さらに背景には帆船のマストや洋館の生垣が描かれるなど、モダンな雰囲気も漂わせています。

三遊亭円朝像

「三遊亭円朝像」は、清方の中〜後期の作品です。

清方自身も交流があった名落語家・三遊亭円朝の肖像画ですが、円朝の死後、弟子にモデルを取らせて描かれました。

正座の姿勢の円朝が、湯呑み越しに客席を見、まさに噺はじめの瞬間を捉えています。

円朝の人柄や、名人ならではの雰囲気が伝わってくる点は見事です。

円朝が親しんだ着物・座布団・小道具などの細やかな描写も、特筆に値します。

朝涼

「朝涼」は、清方中期の作品です。

横浜の別荘にて、長女と早朝に散歩する様子を捉えています。

稲田や蓮の光景の中を、朝焼けの光に輝く長女の若々しく、清々しい美しさが、写実的な表現で際立ちます。

特に、清方ブルーとも言われる紫にも近い着物の色彩の美しさは、特筆ものです。

別荘を構えた当時、自身の方向性に悩んでいた清方。

家族や自然に囲まれた生活の中で癒され「全く自分を取り戻した」と語った、記念碑的な一作です。

鏑木清方の作品は中古市場で需要はあるの?

鏑木清方は、上村松園と弟子の伊東深水と並んで美人画の巨匠と称されています。

四季と人々の生活、女性の仕草や装いを題材に、春雪、童女、紅菊、新春、浴後、舞すがた、由縁の花などの作品を制作しました。

鏑木清方の作品を中古市場で探しているコレクターが多くいるため、一定の需要が見込まれます。

中古市場では髪を結った美人画や胸から上の構図で描いた作品が人気の傾向があります。

鏑木清方の作品は状態や種類によって中古市場での需要度が変動します。

具体的にどの作品に需要があるのかを知るには美術品に詳しい買取業者の査定に出すことをおすすめします。

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鏑木清方の作品を少しでも高く買い取ってもらうには?

鏑木清方の作品を少しでも高く買い取ってもらうには、以下の5つを知っておきましょう。

  1. 人気と評価の高い作品
  2. 作品の保存状態
  3. 付属品の有無
  4. 鑑定書・落款(らっかん)の有無
  5. 査定を依頼する買取業者の実績が豊富か

ここからはそれぞれの項目について、詳細を確認します。

人気と評価の高い作品

鏑木清方は人物の内面まで描き出す美人画の名手として知られています。

評価が上がりやすい時期は若い頃や老年期ではなく、晩年の作品だとされています。

さらにバストアップの構図も根強い人気があります。

その他、人物と共に桜や雪といった四季の美しさを象徴するようなモチーフも人気で、査定で高い評価を受ける傾向があります。

作品の保存状態

鏑木清方の作品の状態は、査定金額に大きな影響を与えます。

作品に虫食い、破損、色褪せ、日焼けなどが見られる場合、査定金額が下がりやすくなります。

特に紙や絹に描かれた日本画は湿気や日光に弱いため、日光の当たらない気温の安定した風通しの良い場所で保管しましょう。

掛け軸は四隅が折れやすいので、保管をするときは購入時についてきた付属の桐箱に入れてください。

付属品の有無

鏑木清方の作品を購入した際についてくる付属品も揃っていると、再販価値が高くなりやすいです。

具体的な付属品は箱、掛け軸の軸先、書簡、証明書などが挙げられます。

これらが付属する場合は、作品と同様に丁寧に保存してください。

鑑定書・落款(らっかん)の有無

鑑定書や落款は、鏑木清方の作品であることを示すうえでです。

鑑定書は購入したギャラリーなどが発行する作品の証明書で、落款(らっかん)は著者の署名や​​雅号の印です。

これらがあることで査定士が作家本人の作品であることを判断しやすくなり、スムーズに査定を進められます。

査定を依頼する買取業者の実績が豊富か

鏑木清方の作品を売るなら、美術品の査定経験が豊富な買取業者に依頼しましょう。

中古市場で需要を見込める美術品に詳しい査定士がそろっており、状態・種類・付属品の有無・作品の人気度などを評価して査定金額を出します。

美術品の買取実績が多いと、過去の買取実績も踏まえて適切な査定金額を出してくれます。

どこに依頼をしようかお困りなら買取業者のサイトにある「買取実績」を見ておくと良いでしょう。

バイセルは美術品を含めて多数の買取実績を誇ります。

絵画の市場価格を調査し、適正な金額で買取をしておりますので、大切な清方作品の作品を売るなら安心してご相談いただけます。

美術品の買取実績を知りたい方は、こちらからご覧ください。

鏑木清方を含む美術品の買取に関するよくある質問

鏑木清方を含む美術品の買取に関するよくある質問にご回答します。

鏑木清方以外の作品を売る際にも参考になるでしょう。

ここでご紹介するのは美術品を査定に出す際の共通したポイントなので、査定前に目を通しておくことをおすすめします。

鏑木清方などの美術品を査定に出す前に何をしたらいいですか?

鏑木清方などの美術作品を売る際には、乾いたクロスでできるだけ汚れやホコリを落とし、湿度と室温が安定していて通気性の良い場所に保管しましょう。

鏑木清方の作品は掛け軸なので、湿度が高いと水気を含んでカビやシミが出てくるようになります。

掛け軸の和紙がふやけて破れやすくなり、状態が悪化しやすくなります。

保管する場合は付属の桐箱に入れて折れ曲がりやシミを防ぎましょう。

購入時についてきた付属品やカタログも作品のそばにおいておきましょう。

査定では鏑木清方の作品をどのようにして手に入れたのかを確認します。

購入場所、購入金額の把握、購入する際に利用したカタログなどを用意しておくと、査定時に作家本人の作品かどうかに役立ちます。

汚れが目立つ場合は、状態が劣化しないうちに早めに売ることをおすすめします。

鏑木清方など複数の美術品を売るには、どんな買取方法がありますか?

鏑木清方などの美術品をお持ちであれば出張買取を利用しましょう。

売りたい美術品が複数ある、割れやすく重い作品をお持ちの場合は、出張買取なら自宅にいたままコレクションを整理できます。

出張買取は査定士が自宅に訪問して査定をし、提示された金額に納得できたらその場で買取金額を現金でお渡しできるサービスです。

バイセルの査定士が、出張買取へのお申し込みから最短即日でご自宅に伺います。

鏑木清方の作品などをお持ちの方は出張買取をご利用ください。

出張買取バナー

まとめ

江戸情緒を現代に伝える鏑木清方の作品は、多くの方々に愛されています。

市場のタイミングによっては、思わぬ高額査定が出るケースもありますので、清方作品の売却をご検討の方・処分にお困りの方は、定期的に査定を受けるのも良い方法です。

バイセルは出張査定も無料で、最短即日査定が可能な場合もございます。

スピーディーに作品の価値を確かめたい方もぜひご相談ください。