皇室御用達の河村織物の西陣織の買取相場と買取に出すときに知っておきたいコツ

2024.01.17

着物買取 コラム
皇室御用達の河村織物の西陣織の買取相場と買取に出すときに知って
おきたいコツ
河村織物を売りたいです。価格はつきますか?
拝見してからの判断となりますが、極端に状態が悪くなければ価格が付く可能性があります。まずはお電話・メールよりお問い合わせください。
河村織物の帯があります。価値は付きますか?

河村織物は皇室も御用達の高級織元として有名で、西陣織を手織りで制作することにこだわりを持った、創業から150年以上の歴史がある京都の老舗です。

河村織物が手掛ける西陣織自体も歴史ある伝統工芸品であり、日本を代表する織物のひとつです。

今回は西陣織の概要と河村織物の帯の特徴、そして河村織物の帯の買取相場や買取に出すときに知っておきたいコツをご紹介をします。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

河村織物の歴史と独自の取り組み

河村織物の歴史と独自の取り組み

現在は西陣織を制作する河村織物ですが、創業当初は両替商を営んでいました。

両替商から転業して西陣織を扱うようになったのは、慶応3年(1867年)のことです。

その後は現在まで約150年間、手織りの西陣織を制作し続けています。

河村織物が西陣織に取り組んできた歴史の中でも特筆すべきエピソードが、高度成長期真っ只中の昭和53年(1978年)に西陣織の手織り技術を中国に伝え、海外でも生産を始めたことです。

以降、海外でも西陣織の手織り職人を育てることができ、多くの帯を生産することができるようになりました。

より安い価格で生産できるようになったため、若い世代の人たちにも多く着られるようになり、人気を得るようになりました。

河村織物は海外での生産を始めても、創業当時からの手織りの西陣織に強いこだわりを持っています。

多くの着物愛好家に愛される河村織物

多くの着物愛好家に愛される河村織物

多くの着物愛好家に愛される河村織物の帯ですが、人気の秘密は何でしょうか。

河村織物が制作する帯の特徴についてご紹介します。

河村織物の特徴

創業時から河村織物では『空引機(そらひきはた)』と呼ばれる織機を使用して、手織りで制作していることが特徴です。

西陣織でも機械化が進んでいる現代において、あくまで手織りにこだわる河村織物の西陣織は日本の伝統文化の品として150年、その技術を継承してきました。

手織りで時間をかけて作られる帯の中には、高いものでは100万円以上の値がつくものも存在しています。

洗練された高い技術で織られた河村織物の帯は神社仏閣の神服などに使用されることをはじめ、宮内庁でも評価されています。

特に今上天皇陛下ご即位の際の園遊会の折、美智子さまが河村織物の袋帯をお召しになったことは有名な話です。

河村織物の帯は皇室御用達ということもあり着物愛好家から愛され、憧れの帯となっています。

河村織物の『河村つづれ』について

河村織物が織る帯に、『河村つづれ』と呼ばれる最高級のつづれ織りがあります。

『河村つづれ』には古典文様などの古来から伝わる柄を表現しているものもある一方、幾何学模様などの新しいアプローチを試みた帯もあります。

河村織物の帯は華やかな柄が多いので、色無地や付け下げなどの主張が控えめな着物と合わせるのがちょうど良いとされています。

着物との組み合わせを楽しめることも、『河村つづれ』が着物愛好家から愛される理由のひとつです。

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西陣織とは

西陣織とは

河村織物が織る西陣織の帯は、古い歴史と確かな手織り技術で多くの着物愛好家に愛されています。

では、そもそも西陣織とはどのような織物なのでしょうか。

特徴と制作工程についてお伝えします。

西陣織の特徴について

西陣織とは京都市の西陣で生産される先染めの紋織物(布を織る前に繊維を染色し、その色糸を使って文様を織り出した織物)の総称で、日本を代表する織物のひとつです。

西陣織では透かし生地や風通しを良くするための二重構造など、さまざまな織り方が発達しています。

糸を先に染めてから織りあげる西陣織は制作過程も複雑なのですが、それにも関わらずさまざま品種を生産していることも特徴のひとつです。

例えば平織を応用して織られた『綴(つづれ)』という品種は、経糸が見えないよう密度が大きい緯糸で織り出し、絵画のような模様を表現するのが特徴です。

他にも『緞子(どんす)』や『朱珍(しゅちん)』など、12を数える品種が西陣織にはあります。

西陣織の制作工程

西陣織の制作工程について、実際の手順に沿ってご説明します。

図案

西陣織制作の最初の工程は織り上がりを想定した図案を計画することです。

西陣織は先染めをした糸を使って生地を織る製法を採用しており、生地を織り上げたあとに染めることはしません。

そのため、図案が必要不可欠になります。

紋章図

図案が出来上がると、図案をもとに設計図が作成されます。

『紋意匠図(もんいしょうず)』と呼ばれ、卦紙(けいがみ)という方眼紙に似た紙に図案を拡大して投影します。

投影された型を鉛筆で書き写し(マワシと呼ばれます)、マス目に併せて色を塗ります(ハツリと呼ばれます)。

紋堀

紋意匠図の情報を織り機が正確に読み込み織り上げるために必要な作業として、『紋堀(もんほり)』が行われます。

紋堀は、紋紙(もんし)と呼ばれる紙に穴を開けて、経糸(縦糸)と緯糸(横糸)が上下するポイントや色の組み合わせの情報をマスごとに設定する方法です。

昔は手作業で紋堀も作成されましたが、河村織物でも今はコンピュータを使って作成をしています。

撚糸(ねんし)

紋堀が終わると、設計図は完成です。

次に糸の準備をします。

糸の準備の最初には、いくつもの糸を撚り合わせて糸の太さを調整します。

これを『撚糸』と言います。

糸染(いとぞめ)

さまざまな太さに撚り出された糸は、『糸染』の段階に入ります。

糸の黄ばみなどを取り除き、糸をきれいな白色にして、注文内容の色に糸を染めていきます。

西陣織では織り上げたあとに染めることはないので、ここで生地となる糸の色が決まります。

西陣織の制作工程にとって、大切な工程です。

糸繰(いとくり)

染め上がった糸は『糸繰』と呼ばれる工程で、生地を織りあげしやすいように経糸と緯糸を糸枠に巻き取る作業を行います。

整経(せいけい)

西陣織をひとつ仕上げるのに、何千本もの経糸を必要とします。

織りあげる工程で経糸にばらつきがあると、精度の高い織物はできません。

そのため、経糸の長さを揃える『整経』を行います。

緯巻(ぬきまき)

緯糸には、経糸を通すときに用いる杼(ひ)にはめ込む『緯巻』をします。

製織(せいしょく)

その後、いよいよ生地を織り上げる『製織』の工程に入ります。

西陣織でも近年は伝統ある技術の上に新しい科学技術を取り入れ、機械動力式の『力織機(りきしょっき)』を導入するなどしてことで生産性を上げている織元は多くあります。

しかし河村織物の場合は、手機の『空引機』を使って、人の手で丁寧に織り上げます。

河村織物の買取相場とは

河村織物の買取相場とは

河村織物の帯の買取相場は約2万円とされています。

河村織物の帯は状態によって買取相場が大きく変わることに加え、あくまで過去の事例を見て算出していますので目安としてお考え下さい。

例えば、未使用で新品に近い状態のものや希少性の高い帯であれば2万円以上になることも十分に考えられます。

反対に、シミやカビが発生している・シワがくっきり残っているといった状態不良では価値は下がってしまいます。

もしご自宅に河村織物の帯が眠っているならば、状態が悪化する前に実際に査定士に見てもらい、今現在の買取相場や価値を教えてもらうのも良いでしょう。

※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません

※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。

※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。

河村織物を高く売るコツ

河村織物を高く売るコツ

河村織物の帯は手作りで織りあげていることもあって、状態が良ければ高い価格で買い取ってもらえるでしょう。

河村織物の帯は丈夫な西陣織の帯ではありますが、やはり保存方法や扱い方には注意が必要です。

河村織物をはじめ老舗織屋(はたや)で織られている帯は絹(正絹)が用いられているものが多く、絹は汚れやシワが付きやすく綺麗な状態を保つのが難しいのです。

また、保管状況によっては湿気がたまってシミやカビの発生原因となり、最悪の場合には買取価格が付かないほど傷んでしまうことがあります。

河村織物の帯をお持ちでしたら、以下の注意点を押さえておきましょう。

補修をしない

帯にシミやカビがあったとしても、無理な補修はお勧めできません。

デリケートな絹で織られる西陣織の帯は、少しの水洗いなどではなかなかシミやカビを落とすことは難しいです。

それに無理に取ろうとすると生地を傷めてしまったりして帯本来の風合いがなくなり、買取価格を下げてしまう可能性があります。

そのため無理な補修はせずに、そのままの状態で買取依頼をした方が高い買取価格になる場合があります。

定期的なお手入れやクリーニングをする

帯を着用して箪笥(たんす)に戻すとき、注意したいのが汗などが原因で発生するシミや汚れです。

帯を巻く腰回りは、着物を着たときに汗を多くかく場所でもあります。

そのため着用後の帯は汗を多く含んでいて、この汗がシミや汚れの原因になります。

箪笥にしまう前には、生地を傷めない帯クリーニングに出したり、陰干しなどで湿気を取り除くようにしましょう。

注意していただきたいのは、帯によってはクリーニングが難しい素材があることです。

着用後の手入れや保存方法について細かく知りたい場合は、帯を購入したお店にアドバイスを聞きましょう。

河村織物を売るならとにかく早く

河村織物の帯の材料である絹は非常にデリケートな素材です。

そのため、箪笥で大切にしまっておいてもいつの間にかシミやカビが生じてしまい、買取価格を下げてしまうかもしれません。

特に、湿度の高い日本では湿気が原因でシミやカビが発生する可能性が高いです。

今後着用する予定がない帯は、お早めに買取依頼をすることをお勧めします。

河村織物の買取相場とは:まとめ

河村織物の買取相場とは:まとめ

京都・西陣の老舗織元である河村織物の帯の魅力と、河村織物の帯の買取相場や買取に出す際のコツについてご紹介しました。

河村織物は皇室の方々も愛用されるほど、技術やデザイン性で高い評価を得ているということがお分かり頂けたかと思います。

河村織物の帯は中古着物市場でも人気が高く、中古品でも高い価格で売り買いがされています。

実際に買取依頼をされる際は、着物の買取に関して知識を持った着物買取に実績のあるバイセルにご依頼ください。