「ゼニス エルプリメロ」という腕時計ムーブメントの特徴、歴史、搭載モデルを紹介

2024.03.04

時計買取 コラム
「ゼニス エルプリメロ」という腕時計ムーブメントの特徴、歴史、搭載モデルを紹介

ゼニスの「エルプリメロ」は、世界初の自動巻きクロノグラフ・ムーブメントです。

一度は生産が中止されたものの、とある1人の英雄によって復活を遂げ、現在も高い評価を得ています。

しかし、ゼニスの「エルプリメロ」について、名前は聞いたことあるけれど、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

この記事ではゼニス「エルプリメロ」の歴史や特徴、さらには搭載モデルも紹介します。

エルプリメロに興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

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ゼニス「エルプリメロ」とは?

 ゼニス「エルプリメロ」とは?

「エルプリメロ」とは、時計ブランド「ゼニス」が世界で初めて開発した自動巻きクロノグラフ・ムーブメントのことです。

通常、ムーブメントはキャリバーと呼ばれる型番で表記されます。

エルプリメロは、「キャリバー3019PHC」のムーブメントに対して付けられた名称です。

エルプリメロについて触れる前に、まずはゼニスの歴史について紹介します。

ゼニスは1865年にスイスで生まれた時計ブランドです。

その創業者はジョルジュ・ファーブル=ジャコで、22歳という若さでありながら天才時計技師として有名でした。

ジャコの理念は「これまでにない精度を持つ最高級の時計を製作すること」でした。

それを実現するため、ジャコは業界初のマニュファクチュール工場を建設し、製造機械の導入や自動化システムを構築します。

そして自社ムーブメントにこだわり続けた結果、1969年に世界初となる自動巻きクロノグラフ・ムーブメント「エルプリメロ」を発表しました。

ところが、同時期に低コストかつ正確なクォーツ時計が台頭したことで、スイスの時計業界は壊滅的なダメージを受けました。

そのなかに含まれていたゼニスはアメリカの企業に買収され、じきにエルプリメロの生産は中止されます。

設計図や道具などの破棄も命じられました。

しかし、エルプリメロの原案から開発にかかわっていた時計技師のシャルル・ベルモは、エルプリメロの製造工程を書き写し、一部の道具とともに屋根裏部屋へ隠したのです。

その後、時計業界が機械式時計の復興に向けて動き始めました。

1978年、ゼニスはスイス企業に再買収され、ベルモは新オーナーにエルプリメロの設計図を差し出します。

その功績もあって、エルプリメロは1984年に生産が再開されました。

シャルル・ベルモは、現在もゼニスの英雄として語り継がれています。

ゼニス「エルプリメロ」というムーブメントの特徴

 ゼニス「エルプリメロ」というムーブメントの特徴

ゼニスの「エルプリメロ」は、2019年に50周年を迎えました。

その間に、自社の時計に搭載するだけでなく、ロレックスやタグホイヤーなど名高いブランドに提供した歴史もあります。

そんな「エルプリメロ」の大きな特徴でもあり、自動巻きクロノグラフ・ムーブメントの世界最高峰といわれる理由は、そのスペックの高さだと考えられます。

例えば、多くの機械式時計の振動数が1時間当たり28,800振動(1秒間に8振動)なのに対し、エルプリメロは36,000振動(1秒間に10振動)です。

一般的に機械式時計のムーブメントは振動数が高いほど摩耗しやすいというデメリットがありますが、ゼニスは独自開発した特殊な潤滑油を使用することでエルプリメロの高い耐久性を実現しています。

このような性能の高さと信頼性から、長期にわたって高評価を得ているのでしょう。

また2019年には、エルプリメロの進化型である「エルプリメロ3600」が誕生しました。

このムーブメントを量産機として初めて搭載したのは「クロノマスタースポーツ」です。

これまでと同じ振動数36,000振動はもちろん、10分の1秒単位で計測できるクロノグラフ機能が加わりました。

パワーリザーブは、これまでの50時間から60時間へと進化しています。

ケースバックはシースルー仕様になっているため、新しくなった構造を実際に目で見られるのもうれしいポイントです。

ゼニス エルプリメロを搭載している腕時計 11選

高性能かつ信頼性も高いゼニスの「エルプリメロ」ですが、ここではそんなムーブメントを搭載した腕時計を11本、厳選してご紹介します。

ロレックス「コスモグラフ デイトナ Ref.16520」

ロレックスの「コスモグラフ デイトナ Ref.16520」は、エルプリメロ搭載モデルとして有名です。

1988~2000年まで製造されていましたが、当時ロレックスで販売していたもののなかで自社以外のムーブメントを搭載した唯一のモデルであったこともあり、現在も高値で取引されています。

ロレックス「デイトナ Ref.16523」

ロレックスの「デイトナ 16523」は、エルプリメロCal.4030というムーブメントを搭載したモデルです。

メカニカルなデザインながら、イエローゴールドの色味によってゴージャスな雰囲気が漂っています。

タグホイヤー「モンツァ キャリバー36 CR5110.FC6175」

タグホイヤーの「モンツァ キャリバー36 CR5110.FC6175」は、エルプリメロ400をベースにした「Cal.36」を搭載しています。

パワーリザーブは約50時間で、クッションケースが特徴的なモデルです。

パネライ「ルミノールクロノグラフ PAM00072」

パネライの「ルミノールクロノグラフ PAM00072」は、一般ユーザー向けの販売を始めた当初に発表されたエルプリメロ搭載モデルです。

現在は生産が終了しているものの、市場でも人気が高くなっています。

パネライ「ルミノールクロノグラフ E番 PAM00122」

パネライの「ルミノールクロノグラフ E番 PAM00122」は、2002年の1年間のみ製造されたモデルです。

本ブランドのなかでは、エルプリメロを搭載した最後のモデルとして知られています。

ウブロ「スピリットオブビッグバン オールブラック 601.CI.0110.RX」

ウブロの「スピリットオブビッグバン オールブラック 601.CI.0110.RX」は、500本限定で製造された希少性の高いモデルです。

エルプリメロをベースに作られた「HUB4700」が搭載されています。

ルイヴィトン「タンブール クロノグラフ エルプリメロ Q1142」

ルイヴィトンの「タンブール クロノグラフ エルプリメロ Q1142」は、エルプリメロを搭載した最上級のタンブールです。

ケースは厚みがあり、その側面にはブランド名が記されています。

ダニエルロート「スポーツクロノグラフ S247STSL」

ダニエルロートの「スポーツクロノグラフ S247STSL」は2010年に発売されたモデルで、ダブルオーバルケースが特徴的です。

シンプルで洗練されたデザインは、どのようなシーンにもよく合います。

ゼニス「エルプリメロ クロノグラフ A384」

ゼニスの「エルプリメロ クロノグラフ A384」は、エルプリメロを搭載している最初期モデルの一つです。

1969年から1971年にかけて2600本しか製造されておらず、希少性の高い時計です。

ゼニス「デファイ エルプリメロ 21」

ゼニスの「デファイ エルプリメロ 21」は、1時間当たり36,000振動で、100分の1秒まで計測できます。

デザインもメカニカルでインパクトがあり、2017年に登場してからかなりの人気を誇っています。

ゼニス「クロノマスタースポーツ」

ゼニスの「クロノマスタースポーツ」は10分の1秒単位で計測でき、60時間ものパワーリザーブを可能にしています。

「エルプリメロ2」と呼ばれることもあるこのモデルは、セラミック製ベゼルによって周囲にスタイリッシュな印象を与えます。

不要なエルプリメロ腕時計はバイセルで買取査定を

世界最高峰のムーブメントであるゼニスの「エルプリメロ」を搭載した腕時計は、中古市場でも人気があり、高い金額で取引されています。

「遺産相続で腕時計を譲り受けた」「不要になったエルプリメロの時計がある」という方は、早めに売却することをおすすめします。

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おわりに

ゼニスの「エルプリメロ」は振動数が1時間当たり36,000振動でありながら高い耐久性を誇っているのが大きな特徴です。

名高い時計ブランドにもエルプリメロは搭載されており、各社からさまざまな特徴を持つモデルが販売されています。

中古市場でも人気が高いため、売却を考えている方は早めに買い取りしてもらうといいでしょう。

バイセルではロレックスやルイヴィトン、ウブロなどさまざまな時計ブランドの腕時計を査定できます。

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