日本刀の名前一覧を紹介!かっこいい名前の由来や種類も解説

日本の最強の武器と言えば、多くの人が思い浮かべるのが「日本刀」でしょう。

古い歴史を持ち、勇ましく格好いい見た目から、日本だけでなく世界中にマニアがいるほど人気があるアイテムです。

しかし一言に日本刀と言っても、さまざまな種類があることはご存じでしょうか。

本記事では、数ある日本刀の中から代表的な刀の名前や特徴をご紹介します。

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日本刀の名前の由来は?

日本刀にはそれぞれ名前が付けられています。

では、その名前は一体どのように付けられるのでしょうか。

基本的には、下記のケースが日本刀の名前の由来となることが多いとされています。

  1. 刀工の名前
  2. 持ち主の名前
  3. 刀の特徴
  4. 刀にまつわる逸話

詳しく見ていきましょう。

刀工の名前

日本刀の名前の由来となるケースとしてまず挙げられるのが、刀工の名前です。

刀工とは、その刀を鍛えて制作する職人のことを指し、刀工の他に、刀匠や刀鍛冶と呼ばれることもあります。

刀工の名前を由来とする日本刀として有名なのは、「村正」でしょう。

村正は、現在の三重県桑名市で室町時代から江戸時代初期にかけて活躍した刀工の一派です。

また、刀工と特徴を組み合わせて名付けられる場合もあります。たとえば、「童子切安綱」もその一つです。

刀工である「安綱」と、酒呑童子という鬼を退治したエピソードから名付けられた日本刀です。

持ち主の名前

次に日本刀の名前の由来となるケースとして挙げられるのが、持ち主の名前です。

その刀の持ち主の名前を、刀の名前に付けることがあります。

例えば、戦国時代の武将である「織田信長」が所有していた「天下三名刀」の一つである「髭切」は、信長の別名である「第六天魔王」にちなんで名付けられたと言われています。

刀の特徴

また、刀の特徴が日本刀の名前の由来となるケースもあります。

例えば、刀本体の刀身に見られる刃文の特徴を取ったものです。

刃文とは焼き入れによって付けられた焼刃の形状のことを指しますが、刃文が波打っているものを「波紋」、刃文が細かい刀を「小沸」と呼びます。

刀にまつわる逸話

さらに、日本刀の名前の由来となるケースとして、刀にまつわる逸話が付けられることもあります。

例えば、源義経が所有していたとされる「鬼切丸」は、義経が鬼を退治した際に使用した刀であるという逸話にちなんで名付けられたと言われています。

他にも、大太刀「蛍丸」は、所持していた阿蘇惟澄が激戦でボロボロになった愛刀に、無数の光る蛍が群がっている夢を見て目を覚ますと、元通りに直っていたという逸話から名付けられました。

日本刀の種類

一括りに日本刀と言っても、その種類はさまざまです。

代表的な下記の7種類について、その特徴をご紹介します。

  1. 直刀
  2. 太刀
  3. 打刀
  4. 脇差
  5. 短刀
  6. 薙刀

直刀

直刀(読み:ちょくとう)は、古墳時代から奈良時代にかけて制作されました。

その名の通り、真っ直ぐで反りがほぼない刀です。

平造り(ひらづくり)や切刃造り(きりばづくり)と呼ばれる造りで、反りがある刀よりも制作しやすく費用も安価のため、大量生産が可能な刀でした。

「丙子椒林剣」と「七星剣」が有名で、国宝となっています。

太刀

太刀(読み:たち)は、平安時代後期頃に形態が確立したと言われている、大型の刀剣です。

刃を上にして鞘に納める刀と違い、刃を下にして腰帯にぶら下げるようにして佩きます。

大きさや拵によってさまざまな種類があり、主に騎馬合戦で活躍しました。

歩兵が槍や薙刀を使用するようになったことで馬上での戦いが不利になり、20数年という短い期間で廃れたと言われています。

打刀

打刀(読み:うちがたな)は、短く軽量である打ち刀は、馬上で使用されていた太刀に代わって、徒歩による戦闘で活躍しました。

江戸時代の武士は腰に2種類の刀剣を差していましたが、その内の長い方の刀剣が打ち刀です。

反りが浅く、刃の長さは2尺(60cm)以上であることが特徴です。

太刀を切り詰めて刃渡りを短くする「磨上げ」という方法で打刀に転用されることもありました。

現存する打刀「朱漆打刀拵」は、重要文化財として東京国立博物館が所蔵しています。

脇差

脇差(読み:わきざし)は、1尺(30cm)以上、2尺(約60cm)未満の日本刀です。

脇差の中でも、長さによって「小脇差」「中脇差」「大脇差」に区別されます。

それぞれの長さは下記のとおりです。

  1. 小脇差…1尺3寸(約40cm)未満
  2. 中脇差…1尺3寸(約40cm)~1尺8寸(約54.5cm)未満
  3. 大脇差…1尺8寸(約54.5cm)~2尺(約60.6cm)未満

江戸時代の武士が腰に下げていた短い方の刀で、打刀が場合の予備の武器として使用されました。

短刀

短刀(読み:たんとう)は、1尺(約30cm)未満の日本刀です。

小脇差と似ていますが、拵に鍔ついているものが小脇差、鍔が付いていないものが短刀と見分けることができます。

武士が使用していた当時は、「腰刀(こしがたな)」、太刀にたいして「刀(かたな)」と呼ばれていました。

短くて軽く、女性や子どもでも扱いやすいため、護身用として使われていたことが多いようです。

薙刀

薙刀(読み:なぎなた)は、平安時代に登場した刀で、柄先に反りがあるのが特徴です。

標準的に刃身は1尺(約30cm)から2尺(約60cm)ほどですが、中には3尺(約90cm)を超える長さの薙刀も多く存在します。

相手への距離が取れるため、斬るだけではなく突くこともできる武器として活躍しました。

大正時代以降は政府の政策により女性の武道としても普及され、現在でも伝統芸能や部活動などで伝承されています。

槍(読み:やり)は、長い柄(つか)の先に、穂と呼ばれる細長い刃を付けた長柄武器の一種です。

他の刀と違い、斬るのではなく突き刺して使うことが特徴です。

狩猟の道具としてのイメージを持たれることも多い槍ですが、鎌倉自体中期以降からは戦で武器として使用されるようになりました。

刃身は1尺(約30cm)から2尺(約60cm)ほどが平均的ですが、中には4尺(約120cm)を超える槍もあり、「大身槍(おおみやり)」と呼ばれます。

かっこいい日本刀の名前一覧

かっこいい日本刀の名前をいくつかご紹介します。

勇ましい見た目がかっこいい日本刀ですが、見た目に劣らず名前もかっこいい日本刀が多いが多いことはご存じでしょうか。

形からではなく、名前から興味を持ってみるのも面白いかもしれません。

天下五剣

天下五剣(てんかごけん)とは、数多く存在する日本刀の中でも、特に名刀と言われる5つの日本刀の総称です。

刀ごとの名称と特徴を下表にまとめました。

刀の名称 種類 鑑定区分 時代 所蔵
童子切安綱(どうじぎりやすつな) 太刀 国宝 平安 東京国立博物館
鬼丸国綱(おにまるくにつな) 太刀 御物 鎌倉 宮内庁侍従職
三日月宗近(みかづきむねちか) 太刀 国宝 平安 東京国立博物館
大典太光世(おおでんたみつよ) 太刀 国宝 平安 前田育徳会
数珠丸恒次(じゅずまるつねつぐ) 太刀 重要文化財 平安~鎌倉 本興寺

天下三作

天下三作(てんがさんさく)とは、日本刀剣界で優れた刀工として名高い「吉光」「正宗」「「義弘」の三名、および彼らが作刀した刀のことを言います。

代表的な天下三作は下表のとおりです。

刀の名称 種類 鑑定区分 時代 所蔵
厚藤四郎(あつとうしろう)
作:吉
短刀 国宝 鎌倉 東京国立博物館
一期一振(いちごひとふり)
作:吉光
太刀 御物 鎌倉 宮内庁侍従職
不動正宗(ふどうまさむね)
作:正宗
短刀 重要文化財 鎌倉 徳川美術館
観世正宗(かんぜまさむね)
作:正宗
打刀 国宝 鎌倉 東京国立博物館
稲葉江(いなばごう)
作:義弘
打刀 国宝 南北朝 柏原美術館
富田江(とみたごう)
作:義弘
打刀 国宝 南北朝 前田育徳会

日本三名匠による名刀

日本三名匠とは、平安時代に活躍した名工である「三条宗近」「友成」「大原安綱」のことを言います。

彼らが手掛けた代表的な刀を下表でご紹介します。

刀の名称 種類 鑑定区分 時代 所蔵
小狐丸(こぎつねまる)
作:宗近
太刀 - 平安 石切劔箭神社
銘三条(めいさんじょう)
作:宗近
太刀 国宝 平安 東京国立博物館
朱銘 友成(しゅめい ともなり)
作:友成
太刀 重要刀剣 平安 刀剣ワールド財団
鶯丸(うぐいすまる)
作:友成
太刀 御物 平安 宮内庁侍従職
無銘 伝安綱(むめい でんやすつな)
作:安綱
太刀 重要刀剣 平安 刀剣ワールド財団
鬼切安綱(おにきりやすつな)
作:安綱
太刀 重要文化財 平安 北野天満宮

戦国三英傑が所有していた名刀

戦国三英傑とは、「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」のことです。

彼らが所有していた刀を下表にまとめました。

刀の名称 種類 鑑定区分 時代 所蔵
へし切長谷部(へしきりはせべ)
所有:織田信長
打刀 国宝 南北朝 福岡市博物館
鬼丸(おにまる)
所有:織田信長
太刀 御物 鎌倉 宮内庁侍従職
骨喰藤四郎(ほねばみとうしろう)
所有:豊臣秀吉
薙刀直しの脇差 重要文化財 鎌倉 豊国神社(京都国立博物館に寄託)
太閤左文字(たいこうさもんじ)
所有:豊臣秀吉
短刀 国宝 南北朝 ふくやま美術館
物吉貞宗(ものよしさだむね)
所有:徳川家康
脇差 重要文化財 鎌倉 徳川美術館
ソハヤノツルキ
所有:徳川家康
太刀 重要文化財 平安 久能山東照宮

刀の名前についてよくある質問

日本刀には数多くのかっこいい名前が付けられていることがわかりました。

ここからは、刀の名前についてよくある質問に回答します。

刀の名前はどうやって付けますか?

刀の名前は、主に下記のような由来で付けられることが多いです。

  1. 刀工の名前
  2. 持ち主の名前
  3. 刀の特徴
  4. 刀にまつわる逸話

日本刀は何かしらの経緯があって名付けられていることが多いので、かっこいいと思った刀の名前の由来を調べてみると面白いかもしれません。

日本五大名刀はどれですか?

日本五大名刀とは、「天下五剣」と呼ばれており、下記の5つの刀のことを差します。

  1. 童子切安綱(どうじぎりやすつな)
  2. 三日月宗近(みかづきむねちか)
  3. 鬼丸国綱(おにまるくにつな)
  4. 大典太光世(おおでんたみつよ)
  5. 数珠丸恒次(じゅずまるつねつぐ)

このうち、重要文化財や国宝に指定されていないのは鬼丸国綱のみです。

鬼丸国綱は皇室の私有財産となっており、宮内庁侍従職が管理しています。

もっとも有名な剣は?

日本で最も有名な刀は、天下五剣です。

なかでも、そのひとつである「鬼丸国綱(おにまるくにつな)」は鎌倉時代の刀工である粟田口国綱(あわたぐちくにつな)が作刀し、さまざまな文献や物語などにも登場することから、特に有名と言えるでしょう。

国綱は刀工の名前から、鬼丸は北条時頼の夢に関する逸話から由来して名付けられました。

刃長78.2cm、反り3.1cmの太刀で、刃長の中ほどに反りの中心が位置する「輪反り」が特徴です。

現在は皇室の私有財産(御物)として、宮内庁侍従職が管理しています。

まとめ

今回は、日本刀の名前について由来や人気のある名刀を紹介してきました。

代々伝わる家宝として、または遺品整理や趣味のコレクションで、お家に日本刀がある方もいらっしゃるかもしれません。

制作された年代や刀工、保管状態によっては高い価値が付く可能性があります。

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