石踊達哉の絵画の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

石踊達哉(いしおどりたつや)は、モダンな感覚と華麗な色彩・装飾で描く花鳥画で知られる日本画家です。
伝統的な日本画の画材や技法とモダンな感覚を融合させることで独自の美の世界を構築している石踊達哉の絵画は非常に評価が高く、美術品買取市場でも高価買取されるケースがあります。
本記事では、石踊達哉作品の特徴や代表作・有名作品に加えて、買取市場で高く売れる理由、高く売れやすい石踊達哉作品の特徴、石踊達哉の絵画を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
    
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目次
石踊達哉とは
石踊達哉(1945-)は、昭和から今なお活躍し続けている日本画家です。
花鳥風月をテーマとした作品を得意としています。
1945年に旧満州で生まれた石踊達哉は、終戦後に帰国すると18歳まで鹿児島で育ちました。
その後上京して絵を学び、1970年に東京藝術大学大学院を修了すると、創画会や山種美術館賞展などに作品を出品して活躍します。
このころは花鳥風月ではなく、シュールな人物画を得意としていました。
1988年頃にパリにアトリエを構えたのですが、この異文化体験がかえって日本の伝統美への気づきをもたらしたといい、花鳥風月をテーマとした作風へと転換します。
これは、幼少期を鹿児島で過ごし、桜島の色彩豊かな変化を見て育った経験が影響していると考えられます。
そして、1996年~1998年に瀬戸内寂聴(せとうちじゃくちょう 1922-2021)の「現代語訳『源氏物語』」(全五十四帖)の装幀画を手掛けて大きな反響を呼び、トップランナーの仲間入りを果たします。
2007年には金閣寺の方丈広縁杉戸絵および客殿格天井画を制作、2010年には三十三間堂本坊妙法院門跡の障壁画を制作するなど、数々の大仕事を担当する人気作家となりました。
そして現在に至るまで、本人が「国際性を持つ美とは日本画でしか成し得ない表現を通してこそ生まれる」と言う通り、日本の伝統美に溢れた絵画を国内外に発信し続け、広く世界で親しまれています。
石踊達哉の作風
特にパリにアトリエを構えて以降の石踊達哉が描き続けているのが、華麗でモダンな花鳥画です。
岩絵具など日本画の伝統的な画材と技法を使いながらもモダンな感覚を融合させているのが特徴で、鮮やかで生命力あふれる華麗な色彩を表現しています。
伝統的なモチーフである花鳥風月を、現代アートに通じる斬新な構成力と色彩表現で独自の美の世界を構築していると言えるでしょう。
また、金銀を多用するなどきらびやかで装飾性の高い作品を多く手がけているのも石踊達哉の特徴です。
そのきらびやかな装飾性と現代的な感覚から、石踊達哉は「平成の琳派継承者」とも呼ばれます。
石踊達哉の作品の種類
石踊達哉の作品には、通常の紙本・絹本の日本画作品、障壁画などの大型作品のほかに、掛け軸や版画などの作品もあります。
掛け軸作品は小型で扱いやすく、版画作品は比較的希少性が低いことから、掛け軸作品や版画作品は美術品買取市場でも多く取引されています。
石踊達哉作品の買取価格は高い?高く売れやすいポイントとは
金閣寺の障壁画や『源氏物語』の装幀画といった権威ある実績から国内外で高い人気のある石踊達哉氏の作品は、美術品買取市場でも高い人気があります。
美術館に収蔵されているものなど貴重な作品も多くありますが、掛け軸作品や版画作品などを中心に買取市場での取引例も見られます。
石踊達哉作品の中でも美術品買取市場で高く買取されやすいのは、代名詞とも言える華麗な花鳥風月をテーマにした作品や、金銀を多用した装飾性の高い作品です。
特に、版画ではなく肉筆の日本画作品に高い価値がつきやすいでしょう。
石踊達哉だけでなく、日本画など絵画の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。
以下の各ページでは、有名作家の作品を中心とした日本画・掛け軸の買取相場や、高く売るためのポイントといった買取情報について記載してございます。
参考までにぜひご参照ください。
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参考までにぜひご覧ください。
石踊達哉の代表作
伝統的な日本画とモダンな感覚を融合させることで独自の美の世界を構築している石踊達哉の絵画は、多くの美術ファンを魅了しています。
ここでは、石踊達哉の絵画の中でも特に人気の高い、代表作と言うべき作品についてご紹介します。
瀬戸内寂聴訳『源氏物語』装幀画
「瀬戸内寂聴訳『源氏物語』装幀画」(1996-1998頃)は、石踊達哉の名を広く知らしめた、最も有名な仕事の1つです。
書籍が空前のベストセラーとなったことで、石踊達哉も国際的な評価を受けるきっかけとなりました。
石踊達哉が描いたのは、「源氏物語」全五十四帖の装幀画(表紙絵)です。
作画は石踊達哉に一任されていたといい、「源氏物語」が持つ宮廷の優雅さや貴公子たちの恋愛模様、登場人物の繊細な心情、そして四季折々の自然の美しさを独自の感性で再解釈し表現しました。
特に、「源氏物語」の各帖に描かれる自然の情景が、極めて繊細かつ華麗な色彩に描き込まれています。
伝統的な日本画の技法を用いながらも、大胆な画面構成や鮮やかで装飾性の高い色彩になっているのが特徴で、古典でありながらモダンアートのような現代的な魅力を持つ作品となりました。
全五十四帖の中でも特に、海を題材とした「青海波(あおかいは)」や「卯波(うなみ)」、花鳥風月を描いた「秋草」などの作品は大きな注目を集めました。
金閣寺の障壁画
京都の金閣寺に奉納した障壁画(2007)は、石踊達哉の画業における1つの到達点として重要な位置を占める作品です。
制作・奉納されたのは、方丈広縁の杉戸絵および客殿の格天井画です。
方丈広縁の杉戸には、石踊達哉が得意とする生命力あふれる花々や鳥たちが描かれています。
金閣寺という荘厳な環境にふさわしい、装飾的で格調高い表現が用いられています。
また、客殿の格天井には、天井画の定番である花鳥のほか、吉祥を表すモチーフなどが描かれています。
石踊達哉作品の特長である金箔・プラチナ箔と鮮やかな岩絵具が使用されています。
天井という格式高い場所を飾るにふさわしく、琳派の伝統的な装飾性と、現代的な色彩感覚が融合したきらびやかで壮麗な美が表現されています。
歴史と格式のある世界遺産への奉納は、石踊達哉の伝統的な日本画における高い技術と、現代的な表現力が公的に認められたことの証明とも言えるでしょう。
三十三間堂本坊妙法院門跡の障壁画
京都・三十三間堂に隣接する妙法院門跡に奉納した障壁画(2010-2011)は、伝統的な寺院建築空間に現代の美意識を融合させた、石踊達哉の代表的な仕事の1つです。
制作・奉納されたのは、瑞龍殿(ずいりゅうでん)の障壁画32面、および普賢堂(ふげんどう)にある普賢菩薩像の仏後壁画です。
妙法院にとって重要な建物の1つである瑞龍殿に描かれた32面の障壁画は、仏教的なモチーフや吉祥の意味を持つ花鳥風月を題材としています。
極彩色と繊細な線描、そして金銀の箔を効果的に用い、空間全体を華やかで格調高い雰囲気に包み込むことに成功しています。
そして、普賢堂・普賢菩薩像の仏後壁画は、仏像の荘厳さを引き立てる背景画です。
智慧と慈悲を司る菩薩である普賢菩薩の世界観を表現する深遠かつ華麗な壁画となっています。
妙法院は、格式高い門跡寺院(皇族や貴族が住職を務めた寺)です。
ここに障壁画を奉納したことは、石踊達哉の画家としての社会的評価の高さを示しています。
まだまだある石踊達哉の有名作品
これまでに挙げたもののほかにも、石踊達哉にはまだまだ多くの有名作品・人気作品があります。
| 化生の炎 | 夜桜 | 翔(緑) | 白梅 | リュクサンブールの林檎 | 
| 紅白梅 | 千羽鶴 | 清秋 | 春 | やすらぎはいつまで | 
| 梅 | あさがお | 月あかり | 月下紅梅 | 湖畔の夢 | 
| 秋の響 | 花菖蒲 | 野分 | 桜ふぶき | 今日もあやとり | 
| 花ふぶき | 秋の川 | 花伝説 | 
ここに名前を挙げた石踊達哉作品は、どれも人気の高いものばかりです。
また、ここに名前のない作品であっても、石踊達哉の絵画作品であれば保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。
お持ちの石踊達哉作品の具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。
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お申し込みフォームへ石踊達哉の絵画を高価買取してもらうためのポイント
伝統的な日本画とモダンな感覚を融合させることで独自の美の世界を構築している石踊達哉の絵画は、美術品買取市場でも高く評価されています。
では、石踊達哉の絵画を少しでも高く売るためにはどのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。
石踊達哉作品を含む絵画の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
- 綺麗な状態で保存しておく
 - 鑑定書などの付属品を揃えておく
 - 入手経路などの来歴を明確にしておく
 
綺麗な状態で保存しておく
石踊達哉を含む絵画の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。
反対に、ひび割れ、退色、シミ、シワ、カビ、傷、破れ、タバコの臭いがあるなど保存状態が悪いと、その分だけ買取価格は下がってしまいます。
石踊達哉のような有名作家の場合には多少の経年劣化があっても買取してもらえる場合も多いですが、高価買取の可能性は低くなってしまうでしょう。
作品を良い状態に保つためには、専用の袋や箱で保護する、直射日光を避けて風通しの良い場所で保管するなどの工夫をしてあげましょう。
鑑定書などの付属品を揃えておく
石踊達哉のような有名画家の作品をより高く売るためには、作者のサインや鑑定書・保証書といった、作品の価値を示す付属品の有無が重要な役割を果たします。
石踊達哉作品の場合、肉筆作品では作品の右下などに「達哉」のサインと朱色の印章が押されているものが多いです。
版画作品の場合には、下の余白部分などに鉛筆で直筆のサインが入っていることが多いです。
これらのサインや印章は作品の品質と信頼性を示す重要な証拠になるため、買取市場における信頼性が増すことで多くの需要を集められます。
鑑定書も同様の効果があり、付いていることで作品の価値を証明できるため買取市場における信頼性が増します。
これらがあることで、より高い価格での買取につながる可能性があります。
鑑定書・保証書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。
入手経路などの来歴を明確にしておく
石踊達哉をはじめとした絵画の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。
例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「〇年△月に大きな展覧会に出品された」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。
そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。
入手した経路や時期、出品された展覧会のリストや写真といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。
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