兜の処分に困ったら|処分方法や買取方法などを詳しく解説

古くから続く旧家の生まれだったり、親族に骨董品コレクターがいたりする場合、倉庫や蔵などに「兜」が眠っているかもしれません。
武具に興味がない場合、置き場所や保管方法に困るといった理由から、兜の処分を考える方もいるでしょう。
しかし、兜によっては骨董品・美術品として高い価値がつくこともあるため、選択肢の一つとして「買取」も検討したほうが得策です。
この記事では、兜の概要を踏まえつつ、処分方法や買取方法、高額買取のポイントなど解説します。
兜とは?
兜とは、古代から近世の間に使われていた頭部用の防具です。
刀剣による斬撃や槍による刺突、弓矢や投石といった飛来物から頭部まわりを守るために作られました。
しかし、兜は単なる防具ではありません。
自分の存在をアピールしたり、敵味方を区別したりするなど、アイコンや目印としての役割も持っていました。
特に身分が高い武将(大名や将軍など)は、兜の前面や側面にさまざまな装飾品をつけることで、威厳や武勇を誇っていたと伝えられています。
武将によっては合戦用の兜に加えて、行軍用や儀式用の兜も持っており、場面に合わせて使い分けていたそうです。
また、戦乱がなくなった江戸時代以降でも、武家文化を象徴する兜は工芸品として作られていました。
そのため、兜の種類やデザインは多種多様であり、今なお骨董品コレクターや武具マニアの方々を惹きつけてやみません。
兜の処分方法・メリットとデメリットとは?

兜はどのような方法で処分できるのかについて、メリットとデメリットを交えて解説します。
「捨てる」以外の選択肢も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
粗大ごみに出す
兜を処分するうえで、最も手っ取り早い方法が粗大ごみに出すことです。
鎧がセットで付いている場合は、それも一緒に処分できます。
ただし、粗大ごみの出し方は自治体によって異なります。
処分費用がかかるケースもあるため、あらかじめ確認することが大切です。
ただ、ものによっては骨董品・美術品として高い価値である可能性もあるので、まずは粗大ごみに出す以外の処分方法から検討しましょう。
知人に贈与する
骨董品や武具を集めている知人がいる場合、その方に兜を贈与するのも一案です。
骨董品・美術品としての価値が無駄にならないのはもちろん、より良い人間関係を築けることもメリットといえます。
ただし、兜の価値が110万円を超える場合は贈与税がかかってくる ので、その点には注意しましょう。
リサイクルショップに持ち込む
近所にリサイクルショップがある場合、そこに持ち込むと買い取ってくれる可能性があります。
買取金額を利益として受け取れるうえ、兜が欲しい方の手に渡るので、その価値も無駄にならないでしょう。
ただし、リサイクルショップによっては取り扱い対象外といった理由から、買い取りを拒否される場合があります。
また、スタッフが兜に関する専門知識を持っているとは限らないため、相場より安い価格で買い取られる可能性もある点もデメリットです。
オークションアプリやフリマアプリを活用する
オークションアプリやフリマアプリを使えば、インターネット上で兜を出品・売却することが可能です。
こちらも兜が欲しい人に直接引き渡せるので、価値を無駄にすることなく処分できます。
オークションアプリの場合、最初に開始価格・出品期間を設定して、出品終了日まで誰が購入するか競り合うという流れが基本です。
入札が白熱すれば想定より高値で売れる可能性もありますが、その逆も考えられるので、ややリスキーといえるでしょう。
一方、フリマアプリの場合、最初に設定した価格がそのまま販売価格になるため、基本的に利益が大きく上下することはありません。
オークションより低リスクといえますが、自身が兜の価値をわかっていないと、相場より安値で売ってしまう可能性もあります。
また、購入者とのやり取りや発送対応の手間がかかる、手数料を支払う必要があるなど、オークションアプリ・フリマアプリ共通のデメリットにも注意が必要です。
オークション会社から出品する
骨董品や美術品を取り扱っているオークション会社に依頼して、そこから出品してもらうこともできます。
オークションアプリとの違いは、スタッフによる仲介サポートを受けられることです。
出品手続きはもちろん、商品査定や予想落札価格のお知らせ、原稿作成など幅広く対応してくれるので、オークション初心者でも安心して出品できるでしょう。
ただし、オークションアプリより手数料が高くつきやすい、オークション会社への送料は自己負担といったデメリットもあります。
バイセルに依頼する
兜を処分するにあたって最もおすすめしたい方法が、骨董品・美術品買取に詳しいバイセルへの依頼です。
専門的な知識を有するプロの査定士が在籍しているので、兜の相場・デザイン・歴史背景など考慮したうえで、適切な買取価格を提示してくれます。
有名甲冑師が作った兜や芸術性の高い兜なら高額買取も期待できるため、年代や由来がわからないものでも、一度査定してもらうべきです。
無料査定を行なっておりますので、気軽に問い合わせてみましょう。
また、出張買取や宅配買取に対応しているため、近所に店舗がなかったり、兜を運べなかったりする場合でも依頼可能です。
兜の気になる買取相場は?
兜の買取価格は、甲冑師・芸術性・歴史背景・保存状態などで大きく変動します。
また、上記理由から非常に幅広い価格帯となっており、兜単品は数万円~約200万円程度、兜と鎧の甲冑セットは数万円~300万円などとなっています。
上記の条件以外に流行や需要によっても買取相場は変わるため、まずは骨董品・美術品買取に実績のあるバイセルに査定してもらうことをおすすめします。
※上記の相場は、あくまで目安です。あくまで該当ジャンルの中でもっとも市場価値の高い品の相場を記載しております。お品物の状態によってはお値段がつかない場合もございます。
高額買取が期待できる兜の条件

兜の高額買取につながる重要ポイントをまとめたので、こちらもご確認ください。
付属品とセットで売る
兜本体だけでも買い取ってもらうことは可能ですが、保管用の箱や歴史背景を記した書物、鑑定書といった付属品があれば、さらに価値は高まります。
特に保管用の箱には、甲冑師の「銘」が入っていることも多いため、その兜を「誰が」「いつ」「どの流派で作ったか」を示す重要な証拠となるのです。
有名武将や有名甲冑師にゆかりがあること、生産量が少ない時代に作られたことなどを証明できれば、驚くほどの高値がつくかもしれません。
保存状態をチェックする
ほかの骨董品・美術品と同じく、兜も保存状態が良いほど買取価格はアップしやすくなります。
ホコリや汚れが付着していたり、金属部分が錆びついていたりする場合、査定でマイナス評価が下されるかもしれません。
保存状態の悪化を防ぐためには、小まめに手入れすること、日光や湿気に注意して保管することが大切です。
また、付属品も価値を決めるポイントなので、兜本体以外にも気を配りましょう。
相見積もりをとる
骨董品・美術品買取専門店に兜の買い取りを依頼する場合、複数の店舗に査定を申し込んで相見積もりをとりましょう。
買取価格を比較・検討できるので、結果として高額買取にもつながりやすくなります。
インターネットから無料査定を依頼できる店舗も多いので、ぜひチェックしてみてください。
おわりに
兜は敵の攻撃から身を守るために作られた防具であるとともに、自分の威厳や武勇をアピールする手段としても使われていました。
機能美を感じさせる造形や個性豊かな装飾物は見た目にも美しいため、兜は骨董品・美術品として今なお多くの方々に愛されています、
一見ボロボロで価値がなさそうな兜でも、査定に出してみると信じられないほどの高値がつく可能性もあるので、ぜひ買い取りを検討してみてください。