兜を処分したい!適切な処分方法と少しでも高く売る方法とは?

親族に骨董品コレクターがいる人は倉庫に兜を保管していると思います。

古くなったので処分をしたくてもどの方法が適切かわからないという方は、参考にしてみてください。

本記事では、兜の概要、有名作家、処分方法、少しでも高く売る方法をご紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

兜とは?

兜とは、古代から近世の間に使われていた頭部用の防具です。

刀剣による斬撃や槍による刺突、弓矢や投石といった飛来物から頭部まわりを守るために作られました。

しかし、兜は単なる防具ではありません。

自分の存在をアピールしたり、敵味方を区別したりするなど、アイコンや目印としての役割も持っていました。

特に身分が高い武将(大名や将軍など)は、兜の前面や側面に様々な装飾品をつけることで、威厳や武勇を誇っていたと伝えられています。

武将によっては合戦用の兜に加えて、行軍用や儀式用の兜も持っており、場面に合わせて使い分けていたそうです。

また、戦乱がなくなった江戸時代以降でも、武家文化を象徴する兜は工芸品として作られていました。

兜などの甲冑は、制作時代に最先端とされていた技術の結晶です。

現在は後継者が少なくなり、技術を継承する今では甲冑師(甲冑を作る職人)が金属加工、漆工、革工、木工、染織、裁縫などの過程を一人でやっています。

甲冑の技術を習得するには何十年もかかるため甲冑師は非常に少ないです。

そのため、日本に流通している兜自体が少ない傾向にあり、歴史好きな人や骨董品コレクターには根強い人気を誇っています。

有名な兜作家

有名な兜作家は、兜以外にも鎧の制作、国宝と重要文化財の修復や復元に携わりました。

ここでは有名な兜作家の一部をご紹介します。

二代目 加藤一冑

二代目 加藤一冑(いっちゅう)は東京生まれの甲冑師です。

幼少期から武具甲冑の模写修理を手掛けた初代・加藤一冑と、叔父で職人の加藤秀山から甲冑の制作を教わりました。

初代の教えを受けたのち、神社、寺院、美術館から甲冑の修復と新作に携わりました。

二代目 加藤一冑は制作時に、甲冑の作られた時代背景を入念に調べて実物と同じ兜を再現します。

天皇即位の際に天皇の脇に並ぶ「挂甲(けいこう)の鎧二十両」、御獄神社が所蔵している「国宝 赤糸大鎧」の模造品、日光東照宮「千人武者行列」の甲冑修復などを手がけてきました。

加藤鞆美

加藤鞆美(ともみ)は初代・加藤一冑の次男で、江戸甲冑を制作しています。

12歳の頃から父のもとで修行を積み始めました。

父が集めた資料に対して、鞆美は資料の裏付けを取って研究を重ねるために博物館や仏閣などに足繫く通いました。

その調査結果を江戸甲冑の素材と技法に取り入れています。

2019年にルイヴィトンとコラボした鎧兜「兜トランク」を発売しました。

鎧のさねを糸で綴り合わせたもの縅(おどし)の柄が、ルイヴィトンのイニシャル「V」になるように逆沢瀉(さかおもだか)という縅技法を用いて制作しました。

2021年に今日までの成果が認められて、瑞宝単光章を授与しました。

加藤峻成

加藤峻成は、甲冑業界の中では珍しい40代の甲冑師です。

江戸甲冑伝統の技法で兜を作り続けます。

高校卒業後、甲冑職人への道に進み、父・峻厳のに指導されながら修行しました。

2005年に本名の「一成」から「峻成」を名乗り、江戸時代に創業した人形メーカーの東玉で作品を発表しました。

2008年に江戸節句人形の伝統工芸士に認定され、2010年に五月人形などが含まれた彩シリーズを発表しました。

2016年に代表作「極兜」を、2020年に彩シリーズ「月光」と「白銀」を発表しました。

西岡文夫

西岡文夫は、1953年に佐賀県伊万里市に生まれました。

幼少期から甲冑を制作していた父親の手伝いをはじめ、11歳くらいから修行を始めました。

グラフィックデザイナーを経て、25歳で甲冑師の森田朝二郎に師事し、その後は西岡甲房を立ち上げて甲冑武具の修復と復元をしています。

代表作は、青梅市郷土博物館に所蔵されている「御嶽神社蔵国宝赤糸威鎧」の復元製作などです。

鈴甲子雄山

鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)は明治時代から続く、甲冑工房の四代目です。

三代目雄山である父・道男のもとで修行をし、現在は千葉県鎌ヶ谷市に拠点を移して、工房・鈴甲子で甲冑の制作を行っています。

甲冑工房・鈴甲子とは、明治時代に初代雄山・鈴木甲子八が東京都墨田区に創業した五月人形の道具店です。

鈴甲子雄山は江戸節句人形の制作、平安時代~鎌倉時代の大鎧の修復、国宝と重要文化財の模写、デザイン甲冑などを手がけています。

兜の処分方法とは?メリットとデメリットとは?

不要になった兜はどうやって処分するといいのでしょうか。

ここではメリットとデメリットを記載しました。

捨てる以外の選択肢も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

粗大ごみに出す

兜は粗大ごみに出せば処分できます。

鎧がセットで付いていたら、それも一緒に処分できます。

ただし、粗大ごみの出し方は自治体によって異なります。

処分費用がかかるので、お住いの自治体の処分方法を確認しておきましょう。

有名作家や老舗メーカーが制作した兜だと、骨董品価値が見込まれる可能性が高いです。

処分する前にどこのメーカーなのか、どれくらいの価値があるのかを確かめてみてはいかがでしょうか。

人に贈与する

骨董品や武具を集めている知人に兜を譲って処分することもできます。

兜の価値が110万円を超えると贈与税がかかり、超えた分は譲られた側が払わなくてはなりません。

事前に現在の兜の価値を確かめてから、譲るかどうかを検討しましょう。

リサイクルショップに持ち込む

リサイクルショップでも兜を売却できる可能性があります。

しかし、リサイクルショップには兜などの骨董品を適切に査定できる人がいないことが多く、買取不可となるでしょう。

買取可能だとしても、価値を踏まえた査定金額を出すことができず、後悔してしまうかもしれません。

オークションサイトや出品代行業者を使う

オークションサイトやフリマアプリを使えばネット上で兜を売却できます。

オークションサイトはご自身で落札希望価格と出品期間を設定して、出品終了日までに落札希望者が入札をするという仕組みです。

オークションサイトにはコレクターが集まるので、お持ちの兜に希少価値があれば高額で落札される可能性があります。

ただし、出品までの準備を全てご自身でやらなくてはなりません。

すぐに売りたい、適切な落札希望価格を決められないという方は別の方法を選びましょう。

骨董品を取り扱うオークション会社に出品代行してもらうこともできます。

オークションサイトとの違いはスタッフによる仲介サポートを受けられることです。

出品手続き、商品の査定、予想落札価格のお知らせ、紹介文の作成などに対応してくれるので、オークション初心者でも安心して出品できるでしょう。

ただし、オークションサイトよりも手数料が高くつきやすい、オークション会社への送料は自己負担するなどのデメリットがあります。

バイセルに依頼する

兜を処分する際にはバイセルをご利用ください。

バイセルには骨董品の専門知識を有する査定士が在籍しているので、兜の中古市場の価値・デザイン・作家名・人気度などを考慮したうえで、適切な査定金額を算出します。

有名甲冑師が作った兜や芸術性の高い兜はコレクター価値が見込まれます。

兜の制作年代や購入手段、購入場所がわからなくてもバイセルへ一度お問い合わせください。

バイセルでは無料で査定を行っています。

出張買取を使えば、近くにバイセルの店舗がなくても自宅にいたまま兜を手放せます。

兜の買取実績が多数ございます。

以下のページに詳しい実績など掲載されているためぜひ参考にご覧ください。

兜を少しでも高く売るには?

兜を少しでも高く売る方法を3つご紹介します。こちらも査定前にご覧ください。


・一式そろえて売る

・保存状態がきれい

・付属品とセットで売る

一式そろえて売る

兜を査定に出す場合は、できれば一式そろえて売ることをおすすめします。

もちろんパーツがそろっていなくても買取できますが、同じ作家の作品ならバラで売るよりも高値になりやすいです。

保存状態がきれい

兜を含む骨董品は、保存状態が良いほど高く売れやすいです。

ホコリや汚れが付着している、金属部分が錆びていると査定金額が下がってしまうでしょう。

査定時にきれいな状態で兜を出すために、乾拭きをしてホコリや汚れを落としておくことをおすすめします。

付属品とセットで売る

兜本体だけの買取はできますが、鎧櫃(よろいびつ、保管用の箱)や鑑定書、袋などの付属品があればセットで売りましょう。

鎧櫃には甲冑師の「銘」が入っており、兜の作家名、制作年代、流派を確かめられます。

有名武将や有名甲冑師にゆかりがある作品、生産量が少ない時代に作られた希少な作品出ることを証明できれば、高く評価されることが期待できるでしょう。