震災切手の買取のコツとは?震災切手の概要や特徴についてもご紹介

2024.01.30

切手買取 コラム
震災切手の買取のコツとは?震災切手の概要や特徴についてもご紹介

震災切手の買取でお悩みでしょうか?

震災切手は大正時代に起きた「関東大震災」をきっかけにして発行された切手です。

2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災の際にも、寄付付きの切手が発行されましたが、震災切手はそれとは別の切手です。

およそ1年間だけ発行された震災切手は、今では貴重な切手とされているため状態によっては高額買取が期待できる一枚です。

本コラムでは震災切手の概要や特徴、買取価格についてご紹介します。

また、切手の買取方法の種類とそれらのメリットとデメリットについてもお伝えいたします。

買取方法で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

震災切手とは

震災切手とは

震災切手は大正時代に発生した「関東大震災」の影響のため、暫定的に発行された普通切手です。

まずは、大正時代に発行された震災切手の概要から紹介します。

震災切手は関東大震災を機に生まれた切手

震災切手は1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災を機に発行が始まりました。

切手の管理を行っていた印刷局・逓信省(ていしんしょう)が大震災によって焼け、在庫の切手の多くを失ってしまったための応急処理として震災切手は発行されました。

ただ、国が管轄する切手の印刷・管理を行う機関が焼失してしまったために、民間会社が印刷の役割を担うことになりました。

関東地方は震災によってほとんど機能していなかったため、最初は関西の印刷会社が震災切手の発行をはじめ、追って関東の会社も印刷を手伝い、2社の印刷会社で震災切手を発行しました。

震災切手は暫定的に民間会社が発行していたため、中には「目打ち」や「裏糊」がない簡易的な切手も存在していたのが特徴です。

目打ちとは、切手の周りにあるギザギザのミシン目のような切り取り線のことです。

切手の製造では数十枚かの綴りのシート状になっている状態の切手を印刷していて、シートから1枚1枚切手を離しやすいようにするために切手には目打ちが付いているのが一般的です。

また、震災切手には「震災すかし」と呼ばれる、従来のすかし模様とは異なる種類のすかしが入っていることも特徴です。

震災すかしは、縦に短い線が何本も断続的に入っている模様をしています。

従来の波を打つような線が特徴だった「大正すかし」よりも簡易的な模様になっています。

民間会社が震災切手の印刷を暫定的に担っていたわけですから、目打ち・糊裏・すかしを簡略化してでも、切手の生産を優先していたのではないでしょうか。

その後、印刷局が復旧したことによって震災切手の発行は翌年の1924年(大正13年)4月30日限りで廃止となりました。

僅か1年足らずで廃止された震災切手は、現存する枚数も少ないため、今では希少な切手として切手コレクターからの人気を集める1枚となっています。

震災切手の一覧

震災切手の一覧

短い期間に発行された震災切手ですが、豊富な額面が存在します。

ここでは、震災切手の額面とそれらの特徴について下の表にてご紹介をします。

額面 特徴(図案や買取価格)
20銭 青いインクで図案が印刷されています。額面が高い切手ほど発行枚数が少ないため、20銭は震災切手の中で最も高価買取が期待できる切手です。
10銭 図案は茶色で印刷されています。10銭と20銭だけは太陽と2匹のトンボが図案に描かれています。
8銭 オレンジ色で印刷されています。現存する枚数が特に少ないため、震災切手の中でも高値で買取されるケースがあります。5厘〜8銭の図案には、菊花紋章・富士山・桜・トンボが描かれています。
5銭 紫色で図案が印刷されています。他の切手と同様に額面以上の買取額が見込めますが、使用済みの場合は買取額が下がる場合もあります。
4銭 緑色をしている4銭切手は、8銭切手と同様に震災切手の中でも価値が高い1枚とされています。
3銭 赤色が印象的な3銭切手は、発行枚数が多かったためか、震災切手の中でも最も価値が低いとされています。
2銭 図案が茶色で印刷されています。切手は額面が低い方が発行枚数が多くなるため買取額はあまり期待できないことが多いです。
1銭5厘(1.5銭) 青で印刷されています。額面には「1 1/2」と記されています。他の切手と同様で未使用状態である方が買取額は上がります。
5厘(0.5銭) こげ茶色をした5厘は、図案には「1/2」と記されています。状態が悪いと買取額も下がる可能性があります。

上の一覧でも紹介をしましたが、震災切手には2種類の図案があります。

5厘から8銭までの7種類の切手には、菊花紋章・富士山・桜・トンボが図案のデザインとして採用されています。

また、10銭と20銭の図案にはトンボ・太陽・菊花紋章が描かれています。

2つの図案で共通するのは菊花紋章とトンボです。

菊花紋章は日本を象徴するデザインでもあるため、2つの図案に採用されているのは容易に理解できることでしょう。

ではどうしてトンボが震災切手の図案として採用されたのでしょうか。

日本ではトンボのことを「勝ち虫」と昔から呼ばれていて、一種の縁起物として扱われていたからだと考えられます。

勝ち虫と呼ばれる由縁は、トンボの素早く飛び回り前にしか進まずに後退することがない姿から「不退転(ふたいてん)」の精神を表しているとされているためです。

不退転とは何事にも屈しないという固い信念を持つという意味で、勝ち虫のトンボには震災から復興することを強い願いが込められていたのかもしれません。

そんな震災切手は額面が大きいほど、発行される枚数が少なくなる傾向にあります。

そのため、10銭や20銭の震災切手は他の額面よりも高額での買取が期待できます。

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震災切手以外の有名な切手の種類

震災切手以外の有名な切手の種類

震災切手は大正時代に発行された普通切手です。

暫定的に発行された時代背景をもつ震災切手の他に、大正時代には様々な普通切手が発行されました。

ここでは、震災切手以外の大正時代の切手について一部ご紹介をします。

田沢切手

田沢切手は1913年(大正2年)〜1937年(昭和12年)の間に発行された普通切手です。

図案を考案した田沢昌言(たざわ まさこと)氏にちなんで田沢切手と呼ばれるようになりました。

田沢切手の特徴は、日本で初めて切手の図案を一般公募で決定したことです。

採用された図案は、当時日本で流行っていた西洋風のデザインを取り入れてた田沢氏の図案でした。

田沢切手は当時の切手としては24年間と長い期間発行されていたこともあり、何度も額面や使われる紙の素材が見直されました。

そのため、田沢切手には多くの種類が存在していて、多くの切手コレクターからも人気を集めています。

富士鹿切手

富士鹿切手

富士鹿切手は1922年(大正11年)の「旧版富士鹿切手」、1929年(昭和4年)の「旧版改色富士鹿切手」、1930年(昭和4年)の「新版改色富士鹿切手」の3種類が発行されました。

全ての切手の図案は共通して、富士山と鹿が描かれています。

富士鹿切手は、日本で初めて風景と動物の両方を一枚に収めたデザインの切手となっています。

3種類の違いによっても希少性が異なりますが、図案が同じであるため素人目で見極めるのは難しいでしょう。

もしも富士鹿切手を持っていたら、切手のバイセルにご相談ください。

風景切手

風景切手は、1926年(大正15年)〜1937年(昭和12年)に発行された普通切手です。

大正時代に最後に発行された切手となった風景切手は、額面ごとに違う図案が描かれていて3種類の切手が発行されました。

3銭には富士山、6銭には日光陽明門(にっこうようめいもん)、10銭には名古屋城が図案として採用されています。

切手の買取方法別のメリットとデメリット

切手の買取方法別のメリットとデメリット

切手の買取(売却)方法は今の時代では様々な方法があります。

「自分にとってどの売却方法が最適か分からない」といった理由で切手の売却に踏み切れていない人もいるのではないでしょうか。

ここからは切手の売却で代表される以下の方法として、「切手の買取業者」「金券ショップ」「ネットオークション」「フリーマーケットサイト(アプリ)」が挙げられます。

まずは、それぞれの買取方法のメリットとデメリットを一覧でご紹介をします。

買取(売却)方法 メリット デメリット
切手の買取業者 ・貴重な切手の買取を得意としている、価値を見落とさずに買い取ってくれる。 ・中には悪徳な買取業者も存在する。
金券ショップ ・処分に困っている大量の現行切手を売却するには向いている。 希少な切手の買取では損をしてしまう可能性がある
ネットオークション ・インターネット上でいつでも自分の所有物を出品できる。 ・出品などの準備に手間がかかる。
・個人で出品や購入ができるため、高額落札者が現れる可能性がある。
フリーマーケットサイト(アプリ) ・スマートフォン一つで所有物を販売できる。 ・設定価格が適正でないと、損をしたり売れない可能性がある
・話題の商品や限定品などを出品すれば、高い価格でも売れる可能性がある。

なぜ上の一覧のようなメリット・デメリットがあるのか、その詳細について説明します。

切手買取のバイセル

切手のバイセルは、再販ルートとして切手コレクター向けのルートを持っている買取業者が多いため、明治時代や大正時代に発行された希少性のある切手買取が強みです。

また、バイセルは普段から様々な切手に触れているため、切手に対して幅広い知識を持っています。

そのため、希少性のある震災切手の価値についても見落とすことはありません。

バイセルは基本的に切手の買取市場での取引価格をベースにして買取額を提示いたします。

しかし中には、極端に安い買取額を提示してくる買取業者も極稀に存在します。

切手の価値を正確に理解していたい顧客を狙った不当な行為にもなるので、被害に合わないようにしたいところです。

適正な買取額を提示してくれる買取業者を探す方法としては、「インターネットで買取業者のホームページを確認する」が挙げられます。

ある程度の規模の買取業者だったら、会社公式のホームページには「会社概要」や「代表者の名前や写真」が掲載されているのが大半です。

例えば、「ホームページが存在しない」「信用できない内容が書かれている」などに該当する買取業者の場合、そこでの買取依頼は避けるようにしましょう。

金券ショップ

金券ショップ

新幹線の乗車券などを扱っている金券ショップは、切手の買取と販売も行っています。

切手ショップが仕入れた切手は主に、実用目的として切手を利用する企業や個人向けに再販される場合が多いです。

切手の購入額を抑えたいという顧客のニーズが大きいため、金券ショップは現在も使用可能な切手を安く・大量に購入する傾向にあります。

そのため、処分に困った今も利用できる普通切手の処分方法として、金券ショップは向いていると言えるでしょう。

反対に、1枚1枚に価値がある震災切手などの売却には金券ショップは不向きです。

金券ショップは、買取の対応を効率化するために切手の額面ベースで買取価格を決定します。

つまり、貴重な昔の切手であっても、その価値や希少性まで鑑みてしっかりと査定されることはほとんどないと考えられるでしょう。

ネットオークション

ネットオークションとは、インターネット上で個人の所有物を競売できるサービスです。

ネットオークションは、不特定多数の人に自分の切手を見てもらえるため、運が良ければ破格の値段で落札される可能性があります。

そのため、希少性がある震災切手でも場合によっては高額落札者が現れるかもしれません。

しかし、ネットオークションは出品の準備や落札後の手続き、そして落札されないリスクがあります。

出品の準備として、切手の魅力を伝えるために写真の取り方を凝る必要がありますし、落札後も商品の発送手続きを行う必要があります。

また、昨今は徐々に切手コレクターは減少傾向にあるため、出品した震災切手に誰も落札希望を提示してくれない可能性も十分にあります。

フリーマーケットサイト(アプリ)

フリーマーケットサイト(アプリ)

スマートフォンが普及した現代では、誰もが気軽に自分の持っている様々なものを販売できるようになりました。

「フリーマーケットサイト(アプリ)」はここ数年で一気に身近な存在となったため、一度は利用したことのある人もいるのではないでしょうか。

フリーマーケットサイト(アプリ)の強みは、自分の所有物をスマートフォン一つで販売でき、しかも価格を自分で設定できることです。

そのため、例えば人気のあるグッズや限定品などは人気が集中するため、購入額以上の販売額でも売れるケースがあります。

ですが、所有している震災切手をフリーマーケットサイトなどを利用して販売するのは向いていません。

その理由は、切手の価値は種類の他に、状態によっても大きく左右するためです。

希少性のある震災切手であっても、使用済みであったり目立つ汚れがあるとコレクションとしての価値は下がってしまいます。

切手の状態を加味した適切な販売価格を決めるのは、素人ではとても難しいと言えるでしょう。

例えば、安く販売すればすぐに売れるかもしれませんが、高い価格では誰も買ってくれない可能性があります。

なるべく損をせずに震災切手を売却したいと考えているとのことでしたら、フリーマーケットサイト(アプリ)の利用はおすすめできません。

希少な震災切手でも状態によっては買取額が下がることがある

希少な震災切手でも状態によっては買取額が下がることがある

希少性のある大正時代の震災切手でも、切手の状態によっては買取額が下がってしまったり、場合によっては買い取ってくれない可能性もあります。

震災切手は切手コレクターに人気の切手ですが、切手コレクターは綺麗な状態の切手を好むため、切手の価値も状態に比例して上がる場合がほとんどです。

そのため、震災切手を売りに出す際は切手の状態を確認しておきましょう。

ですが、仮に気になる汚れやカビなどがあっても、自分自身での無理な補修は避けましょう。

無理に補修をすると破れて、かえって切手の価値を下げてしまう可能性があるからです。

震災切手を賢く買い取ってもらうためのまとめ

震災切手を賢く買い取ってもらうためのまとめ

大正時代に発生した関東大震災の暫定対応として発行された震災切手は、当時の時代背景も相まって今では人気の切手です。

目打ちや裏糊を省いたり、図案にトンボを描いたりして印刷された震災切手は、震災直後の日本の苦労や前向きさを伺える一枚とも言えます。

今の時代は様々な方法で切手を現金に変えることができます。

今回ご紹介した買取方法を参考に自分が納得する方法で震災切手を売却しましょう。