機械式時計のパワーリザーブはどういう意味?関連用語やパワーリザーブ搭載のおすすめ時計も紹介

2024.06.18

時計買取 コラム
機械式時計のパワーリザーブはどういう意味?関連用語やパワーリザーブ搭載のおすすめ時計も紹介

腕時計を選ぶとき、スペックをチェックされる方は多いのではないでしょうか。

スペックにはさまざまなものがありますが、なかでも特に確認すべきスペックの一つにパワーリザーブがあります。

当記事では、パワーリザーブの意味を関連用語も含めて解説し、パワーリザーブ搭載のおすすめ時計を紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

機械式時計のパワーリザーブとは

ここではパワーリザーブの概要と、近年のトレンドについて解説します。

パワーリザーブの概要

パワーリザーブは、機械式時計において、巻き上げられた状態のゼンマイが少しずつほどけながら時を刻み、完全に停止するまでの時間を意味します。

腕時計のスペックに「パワーリザーブ:48時間」と記載されていたら、ゼンマイを巻き上げてから48時間動き続けるという意味です。

パワーリザーブにおける近年のトレンド

頻繁にゼンマイを巻かないとすぐ止まってしまう時計より、長く稼働する時計のほうが手間がかからず便利です。

また、巻き上げの頻度が低いほうが精度も良くなるため、一度ゼンマイを巻き上げたら長時間動き続けるモデルが多くなっています。

従来だとパワーリザーブは36時間程度が主流でした。

しかし近年ではロングリザーブ化が進み、手巻きの場合は60時間前後、自動巻きの場合は72時間前後が標準です。

なかには、「パネライ ラジオミール10デイズ」の10日間や「A.ランゲ&ゾーネ ランゲ31」の31日間 のように、驚くほど長期間稼働するモデルも出ています。

ロングパワーリザーブのメリット・デメリット

 ロングパワーリザーブのメリット・デメリット

近年のトレンドとなっているロングパワーリザーブは、どのようなメリットがあるのでしょうか。

また何かデメリットはあるのでしょうか。

メリット

日々時間に追われるビジネスパーソンにとって腕時計は必須アイテム。

しかし休日は時間を忘れてゆったり過ごしたいという方も多いのではないでしょうか。

パワーリザーブが72時間なら、週末の丸2日時計をはずしていても、慌ただしい月曜の朝に時間を合わせる必要はありません。

また、ゼンマイにたまっているエネルギー量が多いほうが精度は安定するため、ゼンマイを巻く頻度が低いロングパワーリザーブのほうが、時計の精度も高くなるというメリットがあります。

デメリット

パワーリザーブの長時間化を実現する方法の一つは、ゼンマイが収納されている香箱を大きくすることです。

しかし香箱を大きくすれば必然的に時計の機械部分を収納するケースのサイズも大きくなってしまいます。

手巻き式時計と自動巻き式時計におけるパワーリザーブの違い

手巻き式時計と自動巻き式時計ではパワーリザーブにどのような違いがあるのでしょうか。

パワーリザーブと手巻き式時計

手巻き式時計はリューズを手動で回して、ゼンマイを巻き上げます。

手巻き式時計でのパワーリザーブとは、ゼンマイを完全に巻き上げてから時計が止まるまでの長さのことを指します。

パワーリザーブと自動巻き式時計

自動巻き式時計にはローターという部品が入っています。

時計を腕にはめていると、腕の動作によってローターが回転してゼンマイを巻き上げる仕組みです。

つまり、時計をはめて日常動作をしていれば、リューズを回さなくても自然にゼンマイを巻き上げてくれるのです。

自動巻き式時計でのパワーリザーブは、ゼンマイを完全に巻き上げてから、時計を動かさずに置いたままにして、時計が止まるまでの長さのことを指します。

パワーリザーブインジケーターの特徴と使い方

 パワーリザーブインジケーターの特徴と使い方

パワーリザーブインジケーターはどのような働きをするものなのでしょうか。その使い方についても解説します。

パワーリザーブインジケーターの概要

パワーリザーブインジケーターとは、時計があとどれくらい動くか、つまり稼働時間がどれくらい残っているかを可視化したものです。

車にたとえるとガソリンメーターに相当します。

パワーリザーブインジケーターが付いていれば、時計が止まってしまう前にゼンマイを巻きなおすことができます。

ただ、パワーリザーブインジケーターには技術力が必要なため、おもに高級機種に搭載されています。

手巻き式時計の場合、巻き上げの際に過度に力を加えてしまうとゼンマイが切れる可能性がありますが、パワーリザーブインジケーターを目安に巻き上げることで、それを防ぐことが可能です。

パワーリザーブインジケーターの使い方

パワーリザーブインジケーターは、文字盤に表示されているモデルもあれば、ケースの裏のムーブメント内にある場合もあります。

形状も扇形だったり、円形だったりと、モデルによって異なります。

残量が少ない部分は赤色の目盛りで表示をするなど、視覚的にわかりやすくしたモデルもあります。

駆動時間が残り少ないことを示す表示が出ていたら、止まる前にゼンマイを巻き上げましょう。

パワーリザーブ搭載のおすすめ機械式時計7選

 パワーリザーブ搭載のおすすめ機械式時計7選

パワーリザーブを搭載した機械式時計のなかでも特におすすめの7選を紹介します。

IWCポルトギーゼオートマティックIW500703

2つのサブダイヤルが目を引く、シンプルで見やすいデザインです。

裏蓋もサファイアガラスを使っているため、中のムーブメントを見ることができます。

パワーリザーブは7日間、パワーリザーブインジケーターも搭載されています。

ORIENT オリエントスター LAYERED SKELETON RK-AV0B02Y

ヘリンボーン柄とペイズリー柄をあしらったコントラストが光る、個性的なデザインの文字盤です。

その文字盤には扇形のパワーリザーブインジケーターを搭載し、50時間以上ものパワーリザーブを誇ります。

ROLEX オイスター パーペチュアル Ref.41.124300

シンプルかつカラーバリエーションが豊富な文字盤は、サンレイ仕上げが施されているため、見る角度によって繊細な反射を放ちます。

オイスタースチールは、耐蝕性が重視される航空宇宙産業でも使用される素材で、ケースやブレスレットに採用されています。パワーリザーブは約70時間です。

TAG HEUER タグ・ホイヤー フォーミュラ1 CAZ2010.BA0876

F1をモチーフにしたフォーミュラ1シリーズのモデルです。

ケースのサイズは約44mm、厚さは約15mm、全体の重さは約210gで重厚感があります。

3つのサブダイヤルが付いた黒の文字盤と、シルバーのタキメーター付きベゼルとのコントラストが精悍な表情を醸し出しています。パワーリザーブは42時間です。

PANERAI サブマーシブル クアランタクアトロ ESteel™ Verde Smeraldo

パネライは、時計の製造が環境におよぼす影響を低減するため、リサイクル素材の使用を増やしています。

「サブマーシブル クアランタクアトロ ESteel™ Verde Smeraldo 」の文字盤はSDGsをイメージさせる深緑色。

素材もケース、ベゼルはリサイクルスティール合金のeSteel™を、ベルトはリサイクルテキスタイルストラップを使用しています。パワーリザーブは3日間です。

HUBLOT ビッグバン インテグレーテッド ホワイトセラミック 451.HX.1123.HX

名作ビッグバンシリーズのモデルです。ケース、ベゼル、ストラップは、硬くて傷が付きにくいハイテクセラミックを採用しています。

シースルーバックで、文字盤もマットグレースケルトンが使われ、洗練されたデザインが印象的です。

パワーリザーブは約72時間 となっています。

ZENITH デファイ エクストリーム 95.9100.9004/01.I001

1/100秒計測のクロノグラフが搭載されたモデルです。

3時側に30分カウンター、6時側に60秒カウンター、12時側にクロノグラフパワーリザーブインジケーターが配置されています。

ケースは軽くて丈夫なチタン製、直径は45mmと大きめ。パワーリザーブは50時間です。

おわりに

パワーリザーブは、ゼンマイを完全に巻き上げてから時計が停止するまでの時間のことです。

また、パワーリザーブインジケーターは、パワーリザーブの残りの時間を示します。

ゼンマイを巻き上げる頻度が低いほうが便利で、時計の精度も良くなるため、近年はロングパワーリザーブがトレンドとなっています。

現在の主流は手巻き時計で60時間前後、自動巻き時計は72時間前後が目安です。

パワーリザーブに着目して時計を選んでみてはいかがでしょうか。