昭和に浸り、懐かしい遊びを楽しむ。「松島レトロ館」にインタビュー

昭和に浸り、懐かしい遊びを楽しむ。「松島レトロ館」にインタビュー

宮城県松島郡松島町にある「松島レトロ館」は、「日本三景松島のおもしろスポット」と謳うレトロな博物館です。

昭和の時代を彩ったレコードや雑誌、おもちゃ、生活雑貨等が約8,000点展示してあり、当時の生活を懐かしむ人や、当時を知らず新鮮に感じる人々などが訪れています。

今回は松島レトロ館が開館した経緯や展示内容のこだわり、昭和の生活雑貨やおもちゃ等が持つ魅力について、館長の梶山秀樹さんにお話を伺いました。

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文化的価値を見出された、消えゆく昭和の生活雑貨

 文化的価値を見出された、消えゆく昭和の生活雑貨

――本日はよろしくお願いします。まず松島レトロ館が開館した経緯と沿革について教えてください。

梶山館長(以下、梶山):当館の展示品を集めたのは、昭和9年生まれの秋田県を代表する蒐集家・油谷満夫氏です。油谷氏は昭和の経済成長期に消えていく生活雑貨に文化価値を見出し、保存する必要性を感じました。

50年以上にわたってあらゆる物を蒐集し、秋田・宮城の県境の山あいで展示していたのですが、現松島レトロ館の館長である私は多くの人々に見てもらいたいとの思いがありました。そこで油谷氏から一部を借り受け、平成15年に「松島レトロ館」をオープンし、現在に至っています。

――どのようなお客様がいらっしゃいますか?

梶山:年代としては10代~30代の若年層が多く、カップルや家族連れのお客様が多くいらっしゃいます。小中学生の修学旅行で、班別の自主研修の際に来られる学校も多いです。昭和の暮らしと文化について知りたいという興味で来館される方や、懐かしさで来館される年配のお客様が多いですね。

レコードから懐かしのおもちゃまで、幅広く展示

 レコードから懐かしのおもちゃまで、幅広く展示

――展示場にある各コーナーの内容や、人気の展示品について教えてください。

梶山:展示場はジャンルにより、音楽レコードコーナー、本・雑誌・マンガコーナー、映画コーナー、生活雑貨コーナー、学校コーナー、駄菓子屋コーナー、キャラクター・フィギュア、ブリキのおもちゃコーナー等、多岐にわたっています。

音楽レコードコーナーにある蓄音機・レコードは実際に使って音楽を聴けますし、カラオケで選曲をする際に使われた「歌本」もあります。映画コーナーに展示しているのは「男はつらいよ」や「八甲田山」「レ・ミゼラブル」などさまざまな名作映画のポスターや雑誌、チラシです。

生活雑貨コーナーには洗濯機や黒電話といった家電もあれば、薬やラーメンの袋まで展示しています。昭和の生活を感じられるコーナーです。

学校コーナーには、当時の教科書やランドセル、お弁当箱、印刷物を刷るのに使われていた「ガリ版」などを展示しています。

――梶山館長にとって特に思い入れのある展示品はありますか?

梶山:2011年の東日本大震災では、松島も大きな被害に見舞われました。当館では当時の写真展を常設しており、現在の松島と比べてみていただきたいと思います。

大人も子どもも楽しめる体験コーナー

 

――体験コーナーでは、どのような体験ができるのでしょうか?

昔の遊びを体験できるコーナーでは、コマやベーゴマ、メンコ、おはじき、竹とんぼ、お手玉などたくさんご用意しています。

野球を題材としたボードゲーム「野球盤®」や、単純なのに意外と難しい10円で遊べるゲーム機、手動式パチンコ台などは、大人も子どもも楽しめるでしょう。あやとりの技を紹介する本も置いてありますよ。手に取れば自然と思い出す方もいるのではないでしょうか。

体験コーナーは見るだけでなく、実際に手で触れて遊べる点が好評のようで、老若男女問わず人気です。

当館受付の近くには駄菓子屋の販売コーナーもあります。昔のおもちゃやお菓子の箱、ポスターもあるので、見覚えのある商品が見つかるかもしれません。

惹かれるものは人それぞれ。海外からの来館者も増加中

 惹かれるものは人それぞれ。海外からの来館者も増加中

――今後のご計画などありましたらお聞かせください。

外国人の来館者も増えてきていますので、より多くの方に楽しんでいただける対応方法を考えていこうと思います。

また、今の若者や子どもにとって、アナログのおもちゃや雑誌はとても興味を惹かれるもののようです。何に魅力を感じるかは人それぞれですが、約8,000点の展示品の中から関心のあるものを見つけていただいています。

――最後に、読者へのメッセージをお願いします。

「松島レトロ館」は、昭和の暮らしを感じさせる生活雑貨やレコード・雑誌、おもちゃなどに触れられて楽しめる、数少ない博物館です。年代を問わず、意外な楽しさがたくさん見つかると思いますので、松島にお越しの際はぜひ足をお運びいただけたらと思います。

――本日は貴重なお話をありがとうございました。

今回お話を伺った人

松島レトロ館館長 梶山秀樹さん