野球歴20年の筆者が語る、野球が違った視点で楽しめるようになるグローブのポイント!
2024.10.23
コラムどのスポーツにとっても、道具は命。
いきなりですが、みなさんは野球の経験はありますか?
筆者は小学生の頃から野球を始め、社会人になった今も友人と休みの度に草野球を行っており今年で野球歴20年になります。
仕事が忙しく寝不足でも、そして試合中に怪我をして骨折しても、草野球は必ずやります。
そんな自他ともに認める“野球バカ”な筆者ですが、野球を語る上で欠かせないのがグローブで、ポジション別に2つ持っています。
それぞれオーダーしているので、相応のこだわりはあるのですが…その話は後ほど。
野球においてはグローブ、バット、スパイクと多様な道具を用いています。
特にグローブは「選手の手の代わり」となるもので、自分の体のように大切なものです。
そんなグローブの深い世界の一部を覗いていきましょう。
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目次
投手のグローブは“手グセ”に対応
グローブを語る上で最も重要なポイントの一つ、「グローブの形」です。
グローブにはスタンダードのものがありますが、各ポジションによって、用途や形が全く違います。
キャッチャーやファーストのようなミットはとてもわかりやすいですが、例えば同じ内野でも、全くグローブが異なるのです。
例えば投手のグローブの特徴は「いかに相手に球種やクセを悟られないか」に尽きます。
最もわかりやすいのはウェブ(親指と人差し指の間)が全て塞がっていることです。
少しの隙間でも球種がバレてしまうため、このような作りになっています。
また、グローブの中で手を動かして握りを決めるピッチャーは動きがバレないようにグローブが大きくしたり、クセに合わせてグローブの形状が大きく変わってきます。
ちなみに筆者のグローブは投手用です。かなり派手なウェブですが、ちゃんと塞がっています。
加えて手のひらの付け根から人差し指にかけてグローブを握る時に握りやすくするため、ウェブの中心に紐を通していたりと…創意工夫はつきません。
野手のグローブのポイントは”大きさ”と”深さ”
一方、野手のグローブはどうでしょうか?各ポジションごとにデフォルトの形が存在しますが、近年はグローブも進化しており、主に「グローブの大きさ」と「ポケットの深さ」を気にされることが多いです。
グローブは大きければ大きいほど、ボールを取れる範囲は大きくなります。一方で、手に近い感じで操作するには小さい方がいいと言われています。
大きいグローブは外野手が多く使います。またファーストミットも大きいものが多いです。
特に外野手は操作性より捕球範囲が重要なポジションであり、大きいフライを球際(ボールが落ちるギリギリのところ)ギリギリで捕球するというシーンをよく見かけると思います。
その1cmですら、欲しいというプレーヤーが多く存在するのです。ただ、大きすぎると操作性に欠けるので、この双方のバランスがとても難しいです。
また、ポケットが深く、強い打球にも対応できるため、三塁手も使用する選手が多いです。
二塁手は小さいグローブを使う
小さいグローブは二塁手が多く使います。
二塁手はダブルプレーなどの細かいプレー、外野を介した中継プレーなど速さ、機敏さを求められるプレーが多いです。
そのプレーに対応するには、自分の手のように自在に操ることができるグローブが適しています。
この手に近い感覚を求める選手はグローブが小さい傾向にあります。
実は投手でも、フィールディングを重視する選手はグローブが小さいことがあります。松坂大輔投手がその代表例と言えます。
グローブの革は素材や手入れに仕方によって違いが出てくる
実際にプレーする選手にとって、もう1つ気にするのが革です。
特に皮は、一見変わらないように見えますが、柔らかさによって型が変わったり、手入れによって寿命が変わったりとします。
グローブの皮は基本的に牛革を使用しています。この牛革はステア、キップ、カーフという大きく3つの種類が存在しています。
スグローブのほとんどに使われているステア
まずステアですが、生後2年以上の成牛革を指します。
一般的なグローブのほとんどがステアを用いて作られています。ステアは耐久性に優れているという特徴があります。
ローリングス社のHOHというステアは多くのメジャーリーガーに愛用されていたり、和牛ステアは分厚く丈夫で耐久性が優れており、キャッチャーミットに用いられるなど、ステアにも様々な種類が存在します。
一方、キメが粗いため、傷がつきやすかったり、しなやかな動きが出ないという欠点もあります。
先ほど紹介した和牛ステアはこの点が著しく強いため、グローブとしては使用されていません。
プロ仕様のキップと高級品のカーフ
次にキップですが、生後6ヶ月から1年以内の牛革を指します。
ステアに比べキメが細かく、上質な革として知られています。市販品で流通することは少なく、オーダーグローブやプロ選手のグローブなど最上級のグローブに使用されることが多いです。
非常にしなやかで、手に馴染む革として知られています。市販の革製品でも使われることが多く、キップ革製の物を手に取られたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
最後にカーフですが、生後6ヶ月以内の牛革を指します。キップよりキメが細かく、柔らかいため、肌触りはとても良いです。
薄くて軽いのですが、強度が劣ってしまうため、グローブではあまり使われていないのが現状です。靴のアッパーなどで使用されることが多いです。
グローブ革の状態は色で変わる?!
野球グローブは革の色でも革のコンディションがわかります。革に近い色が最も良い革で、黒が最もよくない革とも言われています。
これは一概に言えることではないですが、革に色をつける際、革に近い色は上塗りができないが、黒は他の色で失敗したものに上塗りができるためとも言われています。(あくまで関係者から聞いた噂ですが)
グローブはオイルで磨けば革の持ちがよくなる
グローブは買ってからが本当の勝負です。自分の体の一部のようにオイルで磨き、湿気や温度に注意するなどすれば革の持ちは大きく変わってきます。
革の状態やグローブの重さはプレーの良し悪しにも繋がります。筆者の投手用グローブは10年モノになりますが、革の色の話を知っていたおかげか、非常に良い状態が続いています。
手入れ次第ですが、グローブは10年以上使うことができる商品です。高価なモノが多いので、なるべく長く使えるようこまめにお手入れをしてみましょう。
グローブを深堀すれば野球がさらにおもしろくなる!
いかがでしたでしょうか。
野球をしたり見る機会があれば、ぜひグローブに着目していただけたら嬉しいです。野球のルールがわからなくても、少しは深い視点で野球が楽しめます。
もし、グローブを買われる際は、参考になれば幸いです。この記事を通じて、運命的なグローブと出会えたら、何よりです!
写真・文/吉本 慎之介(株式会社BuySell Technologies)