上村松園の買取額を上げるポイントとは?代表作5選・人物像についても解説

日本女性の美や奥深さを表現した画風で人気を博し、女性初の文化勲章受章者でもある上村松園。

そんな上村松園の作品を所有している場合、どれぐらいの価値がつくのか、気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

上村松園の作品を相応の価値で買い取ってもらうポイントや、高価買取につながりやすい作品の特徴などを紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

上村松園とはどんな人物?

上村松園は1875年生まれ。

絵画の題材と言えば花鳥風月や生物がメインだった明治の京都で美人画に取り組み始め、以降美人画の第一人者として創作活動を展開しました。

15歳で描いた「四季美⼈図」は内国勧業博覧会で⼀等褒状を受賞。

英国皇太⼦が買い上げたことなどから話題にあがり、画家として頭角をあらわすきっかけになりました。

以降京都に続く円山・四条派を学び、伝統技法を継承しつつも風俗や古典文学、芸能に着想を得た作品を発表。

パリ万博など国内外の博覧会で受賞実績を重ねました。

作品は「清少納言」「楊貴妃」など歴史上の人物のほか、市井の女性たちもモチーフとしています。

息子の上村松篁や孫の上村淳之も、日本画家として有名です。

上村松園の代表作5選

上村松園の代表作として、「母子」「白拍子」「春駒の図」「序の舞」「人生の花」の5作を紹介します。

母子

上村松園が母を亡くした1934年に制作されました。

女手一つで自分を育ててくれた母を亡くして以降、上村松園の作品のテーマには母性が加わったとされています。

「母子」は胸に抱いたわが子に穏やかなまなざしを向ける印象的な横顔や緻密な背景描写などで高い人気を集め、重要文化財にも指定されています。

描かれている母親は着物やお歯黒といった外見から、明治期の京都の女性を想定しているとされています。

白拍子

上村松園は、男装した遊女らが今様や朗詠をうたい舞を披露する「白拍子」をモチーフにした作品も残しています。

平安・鎌倉時代に流行した白拍子のいでたちやたたずまいを表現し、古典芸能の担い手としてクローズアップした作品として、注目が高いです。

春駒の図

春駒は張り子や竹を題材に、馬を模して作られた玩具を使って舞う日本の民俗芸能です。

大漁や豊作を願って家々を訪れて舞う祝福芸として、かつては日本全国で展開されていました。

「春駒の図」はそんな日本に根付いた風習・文化を表現した作品として、人気が高いです。

序の舞

上村松園をモデルにした宮尾登美子の小説名にも採用された代表作。

後期のころの作品で、重要文化財に指定されています。

赤を基調とした振袖を振りながら謡曲を舞う女性の姿を表現。

清らかで凛とした女性の気品を伝える作品として、広く注目を集めています。

人生の花

上村松園の初期の代表作。

うつむき加減で黒い振袖をまとった花嫁と、前方を見据えて花嫁を先導する母親を表現。

婚姻を前にした花嫁の表情やたたずまいを繊細にあらわしているほか、服装や化粧を通して江戸・明治時代の風俗も伝える作品となっています。

上村松園の高価買取につながるポイント

美人画をはじめとした上村松園の作品は幅広い人気を集めているものの、高価買取にはクリアすべき条件があります。

以下の点がポイントとなります。

  1. 美人画である
  2. 保存状態が良い
  3. 付属品が揃っている
  4. 鑑定書・落款(らっかん)がある
  5. 実績のある買取業者に依頼する

美人画である

上村松園の作品の中でも、美人画は特に人気が高いです。

なかでも顔の表情が伝わるような描き込みの多い作品や、色彩豊かな作品は高額査定されやすいです。

また浮世絵の「大首絵」のように胸から上の部分を大きく描いた構図の美人画や、日本髪を結った女性をモチーフにした晩年の作品も評価が高いです。

ちなみに晩年のころの作品は、1930~40年代ごろの制作とされています。

保存状態が良い

汚れやキズなどの劣化が少なく、きれいに保存されている作品は買取価格が高くなります。

反対に直射日光が当たったり、湿気が高かったりといった場所で保管し、日焼けやカビなどが発生した場合は査定額が下がるリスクがあります。

付属品が揃っている

額縁、箱、袋などの付属品がそろっていると、査定額がアップする可能性が高まります。

例えば予め額装されていれば、業者がほかの顧客に作品を売却する際に額縁をそろえる費用や手間がかからなくなります。

ほかにも箱や袋は作品の保管・運搬に役立つというメリットがあります。

そのため付属品の有無は、査定に影響しやすくなるのです。

鑑定書・落款(らっかん)がある

鑑定書や落款のある作品も、付加価値が上がります。

鑑定書は美術業界で認められている機関や関係者から「作品が本物である」というお墨付きを得た証拠となります。

落款あるいはサインのあるケースは、作品が完成していたり直筆のものであったりという証明になります。

作者のサインや落款は、掛け軸作品を収めた箱にも見られます。

実績のある買取業者に依頼する

作品の買取を依頼する際には、鑑定や高額買取の実績のある業者を選ぶことがポイントとなります。

実績を挙げている業者であれば作品を適正な価値で査定する技術があるため、不相応な評価をつけられて損をするリスクが抑えられます。

バイセルは、日本画をはじめとする絵画を多数査定・買取した実績があります。

査定・買取に関する無料相談も受け付けているので、まずはお気軽にお問合せください。

上村松園作品の買取実績

バイセルでは全国を対象に上村松園作品の買い取りを行っており、買取実績も豊富にございます。

買取日 買取地域 買取商品 買取価格
2024/01/23 京都府京都市中京区 志ぐれ/春芳/灯/など 13,000円
2024/02/25 大阪府大阪市西区 待月/待月/など 20,000円
2024/05/10 兵庫県西宮市 牡丹雪/など 25,000円
2024/05/28 東京都八王子市 牡丹雪/など 27,000円

※上記買取実績はあくまで一例です。状態によっては、ご希望の金額に添えないものや、お値段が付かないものもございますのであらかじめご了承下さい。

上村松園に関するよくある質問

上村松園の買取に関するよくある質問に回答します。

上村松園と関係のある骨董作家は誰ですか?

師匠として鈴木松年がおり、松年から日本画の基礎を学び、大きな影響を受けました。

一方、特に栖鳳とは親密な関係にあり、互いに刺激し合いました。

さらに、松園の息子である上村松篁も日本画家として活躍し、母の影響を強く受けています。

上村松園にまつわる有名なエピソードは何ですか?

母は松園の才能を喜び、後援を惜しみませんでした。

12歳で京都府画学校に入学し、画家としての道を早くから決意しました。

幼少期から画才を発揮し、葉茶屋に出入りする文人たちの噂になるほどといわれています。

まとめ

上村松園の作品の売却を希望している場合、事前に作品ジャンルや制作年、構図、保存状態、鑑定書の有無など細かい条件を確認しておくことが重要となります。

各条件をクリアしていれば、高額買取も期待できるでしょう。

確実に高額で買い取ってもらうため、査定にあたっては実績のある業者に依頼するようにしましょう。

バイセルでは、上村松園をはじめ絵画の買取を行っています。

自宅にある絵画の価値が気になる方は、ぜひ無料査定を検討してみてはいかがでしょうか。