【柴田是真の買取】査定ポイントと高く売るコツ

【柴田是真の買取】査定ポイントと高く売るコツ

柴田是真(しばたぜしん)は、19世紀に大きく活躍した漆工家・絵師・画家です。

本記事では、そんな名声高い柴田是真の作品を売る際に押さえておきたいポイントを徹底解説します。

柴田是真の作風や特徴から、査定ポイントと高く売るコツ、代表作までご紹介しますので、柴田是真作品を少しでも高く売りたいという方は、ぜひ最後までご一読ください。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

柴田是真の作風・特徴・市場価値

 柴田是真の作風・特徴・市場価値

柴田是真(しばた ぜしん:1807-1891)は、江戸末期から明治初期にかけて活躍した漆工家、絵師、日本画家です。

江戸両国に生まれ、11歳で蒔絵を、その後、四条派の絵を学び、24歳で岡本豊彦に師事しました。

そんな柴田是真の作品は、ウィーン万国博覧会(1873)やフィラデルフィア万国博覧会(1876)で賞を獲得するなど、 日本のみならず国際的にも評価されています。

作品の特徴としては、大胆な筆運び・繊細なタッチ・金箔の使用・鮮やかな色彩などが挙げられます。

青海波塗や青銅塗といった新たな技法を開発し、多くの蒔絵・漆絵を残しました。

特に蒔絵は、下絵からの全行程を1人でこなす点が特筆に値します。

数々の受賞歴や独自の画法をもつことから、柴田是真が手がけた作品の市場価値は高いものとされています。

柴田是真作品の中でも、人気作や保存状態の良いものは、買取で高値になりやすい傾向にあります。

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柴田是真の査定ポイント

柴田是真作品の買取価格が決まる査定ポイントは、おもに以下のとおりです。

  1. 作品の種類・作品名
  2. 作品の技法や材質
  3. サイン・落款
  4. 状態

それではそれぞれ詳しく解説します。

作品の種類・作品名

柴田是真は、絵画や掛軸、屏風絵、扇面など、さまざまな種類の作品を制作した多才な美術家です。

中でも有名な作品、人気な作品は、買取市場でも需要が高く、値が付きやすいです。

柴田是真の有名作品としては、王子稲荷神社に奉納した「鬼女図額面」、1873年のウィーン万国博覧会で進歩賞牌を受賞した「富士田子浦蒔絵額面」、エドソンコレクションの「柳に水車文重箱」、ほかにも「花瓶梅図漆絵」「樫実蟻蒔絵とんこつ」「麦穂に燕図漆絵扇面」などがあります。

作品の技法や材質

柴田是真は、日本の漆芸を革新した名工として知られています。

そのため、技法や使用された材質も査定において重要な要素となります。

柴田是真が用いていた代表的な技法には以下のようなものがあります。

  1. 漆絵(しつえ)…漆を用いて絵を描く技法。柴田是真の代表的な技法であり、価値が高い傾向にあります。風景や花鳥を描いた作品が多いです。
  2. 蒔絵(まきえ)…漆で描いた絵の上に金銀粉や色粉を蒔き付ける煌びやかな技法。漆器や硯箱、印籠などに施された精巧な蒔絵は、柴田是真の技術の高さを示します。
  3. 螺鈿(らでん)…貝殻を用いて模様を表す技法です。漆絵や蒔絵と組み合わせて使われることが多く、光の加減で美しく輝く貝ならではの作品に仕上がります。
  4. 乾漆(かんしつ)…漆を幾重にも塗り重ねて造形する技法。当時廃棄されていた材料でしたが、是真がこの技法を生み出し、作品に用いるようになりました。

中でも、緻密で精巧な作業を必要とする作品や、金粉・銀粉をふんだんに使用した蒔絵作品、極上の漆を使った作品などは高額になりやすいです。

サイン・落款

柴田是真の作品には、本人のサインや落款(らっかん)が入っていることが多く、これは真贋(本物かどうか)を見極める重要なポイントになります。

柴田是真の代表的なサインは、「是真」「是真筆」などです。

また、落款の形も「円形」「角形」などさまざまで、落款の種類や書体によって制作時期が異なるため正確な価値を見極めるには十分な知識が必要です。

なお、サインがあっても、模倣品や贋作も出回っているため、価値をしっかりと見てほしい場合には美術品に詳しい買取業者にお見せください。

状態

作品の保存状態は、買取価格に大きく影響します。

柴田是真作品の中でも人気の漆器や蒔絵作品でも、表面にヒビや剥離があると価値が下がります。

ほかにも、漆絵の色彩がくすんでいる、蒔絵の金粉が変色している、また掛軸や屏風などの紙作品は湿気によるカビや虫食いなどが見られると査定評価が低くなります。

修復についても、適切な修復がされている場合は良いが、塗り直しや補修の跡があるなど不適切な修復があると査定額が下がる可能性がある。

柴田是真作品を高く売るコツ

海外でも「ZESHIN」と呼ばれるなど国内外にファンを持つ柴田是真の作品は、高価買取の可能性を秘めています。

そんな作品を売りたいのなら、少しでも高く買い取ってほしいですよね。

柴田是真作品の高価買取につながるポイントは以下のとおりです。

  1. 評価の高い技法・素材を使っている
  2. 作品の保存状態が良好
  3. 付属品がそろっている

それではそれぞれ詳しく解説します。

評価の高い技法・素材を使っている

柴田是真は、日本の漆芸においてトップクラスの実力を持つ漆芸家です。

そのため、漆で描かれた絵画は、評価・人気ともに高く、高価買取が期待できるでしょう。

また是真は、下絵から蒔絵まで一貫して手掛けることができる多才な芸術家で、青海波塗・青銅塗・紫檀塗などの新手法も再興・開発しています。

このようにさまざまな技法を駆使して制作された作品も、是真らしさが現れているため、中古市場でも人気があります。

作品の保存状態が良好

作品の保存状態は査定額に大きく影響します。

カビ、シミ、日焼け、破れや、虫食い等の破損がある場合、査定額が下がる可能性があります。

是真の作品をお持ちの方は、普段から風通しが良く、直射日光が当たらない場所に保管することが大切です。

付属品がそろっている

是真作品を購入した際に共箱、​​二重箱、袋などの付属品が付いてくることがあります。

査定時にこれらの付属品がそろっていると、査定額が上がる傾向にあります。

共箱には、柴田是真自身が記した作品名や作者名などが書かれていることがあり、真作という証拠になり得ます。

また鑑定書がある場合にも査定がスムーズに進み、業者側も安心して買い取ることができます。

是真作品を査定に出す際には、手持ちの付属品がすべて揃っているか確認しておきましょう。

是真作品の買取は実績豊富なバイセルへ!

柴田是真作品を買取に出す際には、実績豊富なバイセルをご利用ください。

美術品買取のバイセルであれば、柴田是真作品の相場・市場価値に基づき、適正な査定額を算出いたします。

絵画を含む買取実績が豊富ですので、柴田是真作品にも詳しい査定士が、お持ちの作品の価値を見極めます。

査定料・キャンセル料・相談料は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

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柴田是真の代表作3選

 柴田是真の代表作3選

柴田是真の作品は、多才な職人的技術と独特の美的感覚が楽しめます。

超絶技巧によって多くの傑作を残しましたが、その代表作として以下の3つをご紹介します。

  1. 鬼女図額面
  2. 鍾馗に鬼図
  3. 妙心寺大雄院障壁画

ここからは、それぞれの作品の詳細と年代を見ていきます。

鬼女図額面

王子稲荷神社に奉納された「鬼女図額面」は、是真34歳、中期頃の作品です。

「渡辺綱(源頼光の家臣)に腕を切り取られた鬼女が、綱の伯母に化けて逃げる瞬間」の恐ろしい表情と切迫感を見事に捉え、見る者に凄みを感じさせます。

場面のダイナミズムに加えて、見事な構図と配色の美しさが、見る者の心を捉えます。

写実的な表現に、漆芸の高い技術が融合した、是真の出世作の1つです。

鍾馗に鬼図

「鍾馗に鬼図」は「中国神話に登場する神・鍾馗(しょうき)が鬼を退治する場面」を表現した作品です。

朱色の画面の中央に大きく配置された円窓に、鬼を睨めつける鍾馗の威厳ある姿が映えます。

一方、鬼が円窓から逃げてゆく構成は、恐怖する鬼の表情とも相成り、コミカルなユーモラスも感じさせます。

中国美術からの影響を受け、その昇華に成功した、是真の傑作の1つと言えるでしょう。

妙心寺大雄院障壁画

「妙心寺大雄院障壁画」は、是真初期の代表作です。

四条派に日本画を学ぶ是真が、その修行の終わり頃に描きました。

京都で400年を超える歴史を誇る「妙心寺大雄院」には、是真の手による障壁画が72面にわたって描かれています。

描写を平面的にデフォルメする四条派の画風とは異なり、繊細で臨場感あふれる季節の草木や人物たちの表現には、すでに開花していた是真のオリジナリティーを感じることができます。


柴田是真に関するよくある質問

柴田是真についてもっと知りたいという方に向けて、よくある質問にお答えします。

Q.柴田是真と関係のある骨董作家は誰ですか?

A.師匠として古満寛哉がおり、是真は11歳で古満に入門し、蒔絵を学びました。

また、絵画の師として鈴木南嶺や岡本豊彦がおり、四条派の画法を学びました。

一方、同時代の漆芸家として、宮川長春や中村宗哲との交流があったとされており、さらに是真の弟子には漆芸家の白山松哉や画家の渡辺省亭などがいます。

Q.柴田是真にまつわる有名なエピソードは何ですか?

A.晩年には皇居の杉戸絵を描くなど、その技術は最高峰と認められていました。

浮世絵師の歌川国芳が是真の絵に感動し、弟子入りを申し込んだというエピソードも残っています。

蒔絵と日本画を並行して学び、両方の技術を融合させた独自の作風を確立しました。

1873年のウィーン万国博覧会で「富士田子浦蒔絵額面」が進歩賞牌を受賞し、国際的にも評価されました。