堰出し友禅を得意とする田島比呂子の着物の買取価格とは?

2024.02.01

着物買取 コラム
田島比呂子の着物の買取

田島比呂子(たじまひろし)は東京生まれの友禅作家です。人間国宝にも認定された着物業界の偉人で、彼が考案した「堰出し友禅」は他に類を見ない独特の作風を生み出しています。

田島比呂子の生い立ちや作品の魅力はもちろん、彼の作品の買取相場や少しでも高値で売るためのコツも併せてご紹介します。

田島比呂子作品を売りに出そうと考えている方は、是非ともご覧ください。

まずは無料査定しませんか?

お問合せ・ご相談はこちら

0120-612-773

24時間365日受付中・携帯からも通話料無料

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

田島比呂子とは

田島比呂子の着物の買取

田島比呂子は1922年に東京で生まれました。名前だけ見ると女性のようですが、本名は博であり男性です。

1936年に尋常高等小学校を卒業すると同時に、幼い頃から絵を描くことが好きであったため、友禅模様師の高村樵耕(しょうこう)・柳治(りゅうじ)父子に師事して友禅染の技法を学びました。

ちなみに高村樵耕は弱冠14歳にして一流の模様師として名を馳せたほど、友禅制作の才能を有している人物です。

田島比呂子は1943年に満州へ出征して3年後に復員するも、肺結核を患って千葉県・九十九里の病院で6年に渡り療養生活を送ります。

退院した1954年、32歳のときに独立してオリジナル作品の制作を始めます。

次々と着物作家としての才能を発揮する

田島比呂子は1959年に高村柳治に勧められて日本伝統工芸展に自身の作品を出展すると、初入選を果たしました。

1986年には日本工芸会(無形文化財の保護や後継者の育成を目的とする法人)の理事長に就任するほど、友禅の類まれなる技術や芸術性が高く評価されています。

その後も数々の作品を発表して名誉ある賞を受賞し、1987年に紫綬褒章を授賞され、1999年に重要無形文化財・友禅の保持者(人間国宝)に認定されました。

田島比呂子は日本工芸会で交流があり、同じく人間国宝に認定されている中村勝馬から指導を受け、友禅を現代的で優美な作品に昇華させます。

人間国宝に認定されてからも新しい着物を意欲的に制作し、亡くなる3年前まで毎年1作ずつ生み出し続けていました。

加えて、着物制作のすべての工程のほとんどを1人で行い、友禅に真摯に向き合い続けました。

それだけ着物に対する熱い情熱を持っている人物であることが伺えますね。

また、彼の作品は東京国立博物館などに所蔵されており、国にとってどれだけ重要な文化財か、高い芸術性が表現されているかが分かります。

田島比呂子の独自の技法である「堰出し友禅」とは

田島比呂子の着物の買取

「堰(せき)出し友禅」とは、着物の模様の外側を糊や蝋(ろう)で防染し、模様の内側に色をつけていく技法です。

この技法は模様の外に染料が染み出る心配がないため、模様を大胆に描くことが可能です。

余談ですが、堰とは川を流れる水を調整するための、堤防の小さいダムのような構造物のことを指します。

地色と模様の境界線がハッキリとしており、模様が浮かび上がっているように見え、立体感を表現することが可能です。

通常の友禅の模様に比べると写実的で、生き物や草花が今にも動き出しそうに見えることが魅力です。

他にも液体糊をタンポ(綿を布生地で包んだ、染料をつけて叩いて描くための道具)につけて斑を描く「叩き糊」や、糊をこすり色合いに奥行きを持たせる「うたせ糊」などの技法も使い、多彩に模様を表現しています。

田島比呂子の作品のデザイン性

田島比呂子の着物の買取

田島比呂子の作品は、淡い色味で繊細に模様を表現していることが特徴的です。

動植物をモチーフとした着物が多く、色彩豊かでありながら落ち着きが感じられるデザインが美しいです。

堰出し友禅により大胆に模様が描けるため、襟元から裾にかけて大きく流れるように表現されており目を見張ります。

ハッキリした発色の良い色味ではないのに、優雅さや豪快さが感じられる独特な構図や色使いが魅力的ですね。

作品を身にまとうと、淑やかな風合いながら雄大で華やかな印象を抱かせます。

派手すぎず渋すぎず、どんな世代でも着こなせそうな鮮やかなデザイン性が、田島比呂子作品の面白いところの1つです。

田島比呂子の買取相場とは?

田島比呂子の着物の買取

田島比呂子の着物の買取相場ですが、近年の着物買取市場の買取例では高いもので50,000円前後となっています。

ただし、傷やシミ・カビ・シワがあるなど、保存状態によっては買取価格が下がってしまうことがあります。

着用後の手入れや普段の保管方法など、着物の保存状態には十分注意してください。

今回ご紹介したのはあくまで相場ですので、お持ちの着物の正確な価値が知りたい場合は着物買取のバイセルの査定をご依頼ください。

田島比呂子作品を高く売るためのコツとは?

田島比呂子の着物の買取

田島比呂子作品の買取相場は、中古着物市場の中では比較的高い方だと言えます。

せっかく売りに出すなら、少しでも高値で買い取ってもらいたいですよね。

田島比呂子作品を高く売るためのコツを伝授しますので、参考にしてみてください。

近所の質屋への買取に出すことはおすすめできない

品物を買取に出すと考えるとき、お年を召された方ですと質屋で買い取ってもらうことを思い浮かべる人も多いでしょう。

質屋は確かに買取を行っているところも多いですが、あくまでも本業は貸金業です。

質に出された品物に値する金額を貸し、利息で儲けて運営が成り立っていますので、買い取ることが専門ではありません。

買い取った後の転売先としてたくさんの販路を持っている訳ではないので、買取後に高値で売る術が少ないことが考えられます。

そのため質屋の査定士は、なるべく安く着物を買い取ろうとしているかもしれません。

せっかく着物を買取に出したのに、安値で買い取られたら損した気分になりますよね。

着物買取のバイセルに査定に出す

この事態を回避するために、着物は買取実績が豊富なバイセルに査定に出してください。

バイセルは、買い取った着物ごとに最大の利益を生み出すための販路を多く有しており、その分を買取金額に反映いたします。

また、査定士は着物についての知識を多く持ち、査定技術を日々磨いています。

着物の価値に見合った買取額を提示しますので、損することなくご売却していただけます。

着物買取を強みにしているため、安心して大切な着物の査定を任せられそうですね。

質屋に買い取ってもらうよりも高値で買い取ってもらえる可能性は充分にありますので、是非ともご利用ください。

田島比呂子の着物の買取:まとめ

田島比呂子の着物の買取

田島比呂子は友禅と真に向き合い、心を込めて最後まで大切に作品を作り続けました。

芸術性と価値が高い着物ですので、もし不要であれば買取に出し、次に田島比呂子作品を着たいと思っている人に届けましょう。

その際は着物買取のバイセルに査定を依頼し、着物の価値に見合った価格で売却しましょう。