伊勢型彫師・六谷梅軒の着物は買取で価値がつく?査定前にしておくこととは?

2024.01.17

着物買取 コラム
伊勢型彫師・六谷梅軒の着物は買取で価値がつく?査定前にしておくこととは?

六谷梅軒(ろくたに・ばいけん)は、伊勢型紙の錐彫りの人間国宝に認定された彫刻師で、「鳴門の渦潮」と「錐通し」など有名作品があります。

小紋が好きな人は六谷梅軒の作品をお持ちではないでしょうか。

しばらく着ていない六谷梅軒の着物を売るとしたら、どのくらいの価値がつくのか気になりますよね。

本記事には、六谷梅軒の概要、中古市場の価値、査定時に見るポイントをご紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

型紙彫刻師・六谷梅軒とは?

伊勢型彫師・六谷梅軒の着物は買取で価値がつく?査定前にしておくこととは?

六谷梅軒(ろくたに・ばいけん)は、大正から昭和時代に活躍した型紙彫刻師です。

1907年に三重県鈴鹿市に生まれ、1919年に京都に住む父と兄・芳方の元で伊勢型紙の錐彫りを習います。

1939年に型屋として独立し、1942年以降は江戸小紋作家の小宮康助のすすめで鮫柄を進化させた「極鮫小紋」を独自に研究し始めました。

研究と製作を重ね、1955年に重要無形文化財「伊勢型紙の錐彫り」技術保持者)に認定され、六谷梅軒は人間国宝に認定されました。

地元・鈴鹿市の伊勢型紙伝承者育成事業の講師として継承者の育成に励みます。

1970年に大阪万国博覧会で伊勢型紙の彫刻実演を行いました。

1972年に「鈴鹿市文化功労者」を受賞し、1973年に「勲五等雙光旭日章」叙勲を受けました。

同年66歳で亡くなり、初代・六谷梅軒から二代目・六谷梅軒が極鮫小紋の型を受け継いでいます。

六谷梅軒が保持する伊勢型紙の錐彫りとは?

伊勢型紙彫りとは生地を染める際に使われる型紙に、彫刻刀で紋様を刻む技法です。

錐彫り(きり)、突彫り(つき)、縞彫り(しま)、道具彫りの4つの紋様があり、彫刻刀の刃先を紋様に合わせて作ります。

型紙を作る際に彫刻刀も自分で作らなくてはならず、道具の完成度が型紙の仕上がりに影響します。

六谷梅軒は錐彫りを得意とする作家です。

江戸小紋の型紙を作る際に、刃先が半円形になった彫刻刀で錐を回転させながら、型紙に無数の穴を開ける手法です。

江戸小紋の柄である「鮫」「行儀」「通し」は、錐彫りによって作られています。

「鮫」には、錐で開けられる穴の細かさと数によって「極鮫」「中鮫」「並鮫」に分けられます。

六谷梅軒が手掛けていた「極鮫小紋」は、3cm×3cmに約900個の穴が彫られているものと定義されています。

中古市場で六谷梅軒の作品の価値はある?

伊勢型彫師・六谷梅軒の着物は買取で価値がつく?査定前にしておくこととは?

六谷梅軒は江戸小紋や浴衣を製作しています。

有名作品は「鳴門の渦潮(なるとのうずしお)」と「錐通し」などです。

「鳴門の渦潮」は徳島県鳴門市と兵庫県淡路島の中間で見られる直径20mほどの渦潮です。

渦潮の様子を極鮫小紋で重ね合わせるようにして描いています。

「錐通し」は無数の小さい四角形を規則的に描き、無地柄に見えるほどの作品です。

江戸小紋を作る作家の中でも六谷梅軒は価値が高い傾向にあります。

着物の種類や状態にもよって中古市場での価値は異なり、数万円程度が相場です。

六谷梅軒の着物を査定するときにはどこを見る?

六谷梅軒の着物を査定するときには、主に以下の3つを確認します。

・状態がきれいかどうか

・作家名の記載された紙があるか

・作家名と捺印(落款)が生地に印字されているか

状態がきれいかどうか

六谷梅軒の着物を売るならシワ、シミ、色焼け、虫食い、臭いがない状態がベストですが、着物をたまにしか着なければ虫食いなどが見られる場合があります。

室温が25~30℃、湿度50~80%の環境に着物を保管しておくと、高温多湿を好む虫が侵入して着物の繊維を食べて穴を開いてしまいます。

衣類を収納するタンスは湿気がこもりやすく虫が侵入しやすいです。

査定前にタンスから着物を出して、汚れや虫食いがないかを確認しておきましょう。

ある場合は、自分で修復せずに早めに査定に出すことをおすすめします。

作家名の記載された証紙があるか

六谷梅軒の着物を購入すると、「重要無形文化財・伊勢型紙・国宝展出品作・梅軒菊・人間国宝・六谷梅軒彫刻」や「伊勢型紙・千成瓢箪(ひょうたん)・六谷梅軒彫刻」と記載された証紙が付いてきます。

同じ作家でも着物によってついてくる証紙が異なります。

六谷梅軒の着物は中古市場で高い価値がつく可能性があるので、査定には着物と一緒に証紙を出すとことをおすすめします。

もちろん証紙のない着物でも買取可能です。

作家名と落款が生地に印字されているか

六谷梅軒の着物の裏地には、「人間国宝・六谷梅軒」と印字された落款があります。

証紙と同じく、落款も印字されている文字に種類があります。

六谷梅軒などの有名作家には必ずと言っていいほど落款が生地に印字されています。

落款があると本物の六谷梅軒の着物だと証明できるでしょう。

六谷梅軒の着物は、着物の買取業者に売ろう!

着物の買取業者なら六谷梅軒の着物を安心して売却できるでしょう。

着物の買取業者は査定実績が多数あり、着物の価値に熟知している査定士が在籍しています。

状態、種類、作家名、付属品の有無、中古市場での人気度など複数の評価項目を設けて査定金額を出すので安心して依頼できます。

バイセルは六谷梅軒を含む有名作家の着物を多数買い取っており、出張買取を使えば自宅に査定士が無料で伺います。

買取業者選びに困ったらぜひご利用ください。