小森久の帯の買取相場と高額査定を狙う際に押さえてほしいポイント

2024.02.02

着物買取 コラム
小森久の帯の買取相場と高額査定を狙う際に押さえてほしいポイント
箪笥に置いたままになっている小森久の帯があります。売ったらいくらになりますか?
保存状態や種類などにより買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
母が亡くなる前に小森久の帯などを譲り受けました。価値ってありますか?

自然に魅了されてから『草木染』での帯制作を志した小森久(こもり ひさし)の帯の買取をご検討中でしょうか?

小森久の作品は植物などの天然素材を染料として使うことで、一つとして同じ色合いの作品が存在しないことが特徴的です。

本コラムでは小森久の生涯と草木染めの魅力。小森久の作品の買取相場をご紹介します。

後半では、帯を高く買い取ってもらうためのポイントについてもお伝えします。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

小森久について

小森久について

小森久は、1928年(昭和3年)に筑前秋月(福岡県甘木市)に生まれました。

父親がもともと博多織職人だったために、小森久も父親と同じ道を歩み始めました。

博多織とは、福岡県福岡市の博多地区の特産で、日本三大織物の一つとされている有名な絹織物です。

博多織職人として働いていた小森久でしたが、その後戦争に負けた日本では着物織りの需要がなくなり、父親とともに木炭を焼く仕事で生計を立てることになりました。

当時、仕事を山奥で行うこともあり、徐々に山や草木の自然の美しさを感じるようになりました。

木炭制作の合間に感じていた自然への思いをきっかけに、小森久は山などに自生する材料を用いた染色を始めました。

その後60年以上、自然由来の材料で生地を染める草木染の研究と創作活動にその生涯を捧げることになります。

小森久が染める草木染の帯は評判を呼び、各地の織物評論などで内閣総理大臣賞をはじめ様々な賞を受賞するほど、高い評価を得るようになりました。

では小森久が没頭した草木染とは、いったいどのような技法なのでしょうか。

草木染の魅力とは

草木染の魅力とは

小森久が用いる草木染とは、その名の通り天然の草木を染料として生地を染める技法のことです。

染料となる植物は主に葉・茎・根・実などが染料の材料として用いられます。

草木染の特徴は、自然由来の草木を用いるため、同じ種類の草木であっても含まれる色素に個体差があり、同じ素材・方法で生地を染めても化学染料のように同じ色合いを作り出すことが難しいことです。

そのため草木染で仕立てられた着物は、同じデザインや天然染料で作られた作品であっても、まったく一緒の色合いを作り出すことが難しいです。

故に一つひとつの作品が唯一無二の色彩を持つようになり、希少性が高まる傾向にあります。

他の特徴としては、天然染料は草木の種類ごとに含まれている色素が異なっているため、組み合わせ次第で化学染料のみでは表現できない、奥行きのある色合いに染色することが可能です。

また、使用する染料の濃さをコントロールすることもできるため、色の濃淡を表すことも可能です。

そのため、草木染では表情豊かな色合いが感じられます。

小森久の作品に対する考えとは

小森久の作品に対する考えとは

自然に直に触れることで草木染を行うことを決めた小森久は、染料として用いる植物に対しても強いこだわりを持って帯の制作をしています。

小森久は薬草として本来用いられる植物を、生地の染料として応用しました。

薬草を染料として使うことで、生地に触れたときに優しい肌触りを感じるだけではなく、肌荒れなどの悪影響を与えない染物を制作することができました。

また、小森久が織る帯の種類は袋帯・名古屋帯・半幅帯と多岐に渡ります。様々な着物やシーンに合わせることができるのも彼の帯の特徴です。

男性向けの帯も制作されていて、深みのある草木染めの色は男性向けの帯としてちょうどよい色合いと言えるでしょう。

小森久の「本・草木染」で使用される植物は、一般的な草木染でも用いられる藍・茜・山桜をはじめ、その種類は160種類にのぼります。

採取する時期やタイミングも注意しており、初夏から秋にかけての時期、朝露を含んでみずみずしい状態になる早朝の植物を採取して素材として用いていました。

「本・草木染」と名付けられた彼の技術は、彼の地元である甘木市の無形文化財に指定されることを皮切りに、全国各地の織物品評会でも数々の大賞を受賞しました。

60年かけて積み上げた小森久の『本・草木染』の技術は、その枠をまとめた書物として国立図書館に所蔵されています。

小森久の帯の買取相場は?

小森久の帯の買取相場は?

小森久の帯の買取相場は、近年の中古着物市場では約1万5,000円前後となっています。

工房ではなく本人作成の物であれば、買取価格はより高額になることが期待できるでしょう。

ただし、シミやシワがあるなど着物・帯の状態が悪く、仕立てが古かったりすると、価値がかなり下がってしまい高価買取が難しくなる場合もあります。

まずは着物買取のプロに査定してもらい、買い取ってもらえるか、価格はいくらになりそうか尋ねてみましょう。

小森久を高く売るためのポイント

小森久を高く売るためのポイント

小森久は主に帯の制作をしていますが、帯一つでも買取を依頼することは可能です。

小森久の帯買取については以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

・証紙があるか確認をする

・無理な補修や頻繁なクリーニングはやらないこと

・着物買取のバイセルに依頼する

なぜ、この3つが小森久の帯買取で大切なのか、その詳細をご紹介いたします。

証紙があるか確認をする

証紙(しょうし)とは、着物や帯の価値を保証してくれる役割を持っています。

そのため、帯を買取に出す前には証紙があるのかを事前に確認するようにしましょう。

小森久の帯の証紙には、博多織工業組合が発行していることと、使用している素材は絹(正絹)であることを証明する旨が記載されているので、着物買取の査定士も必ず確認する項目となっています。

無理な補修や頻繁なクリーニングはやらないこと

無理な補修や頻繁なクリーニングはやらないこと

絹(正絹)で作られている小森久の帯は、環境の変化や刺激に非常にデリケートです。

たとえ押し入れにしまっておいても、室内の湿度が原因で徐々にシミやカビが発生してしまう可能性があります。

帯の買取を検討されている場合は、まずは押し入れから取り出して状態の確認をしましょう。

しかし、仮にシミやカビが発生していたとしても、無理に水洗いをしたり、頻繁にクリーニングに出すことはオススメできません。

その理由は、無理に水洗いをしてしまうと摩擦にも弱い絹を傷めてしまい、補正したつもりが反対に価値を損ねる結果になる可能性があるためです。

また、帯専用のクリーニングなどもありますが、頻繁にクリーニングを出してしまうと、たとえ丁寧に扱われていたとしても繰り返し洗われることで、小さな摩擦でも絹の繊維を傷めてしまう可能性があります。

多少シミやカビがあったとしても、傷が付いていない状態の方が高い価格が付く場合があるので、そのままの状態で査定に出すのが無難と言えます。

着物買取のバイセルに依頼する

高い評価を得てきた小森久の帯は、内閣総理大臣賞をはじめ、高い評価を得てきました。

なるべく高く買い取ってもらうためには、着物買取のバイセルの査定をご利用ください。

なぜなら、帯の価値を正しく判断するためには、着物や帯に関する専門的な知識が必要なためです。

小森久の価値を把握しているバイセルに依頼することで、納得して買い取ってもらうことができるでしょう。

他には、リサイクルショップや古着屋などに買取依頼をするケースが考えられますがオススメできません。

その理由は、リサイクルショップや古着屋は着物以外にも幅広いジャンルの品物を取り扱っているため、査定士が着物に関する専門的な知識を持っていない可能性が非常に高いためです。

適正な査定が行われずに記事の重量を基準に買取価格を決めてしまう場合があります。

価値のある小森久の帯を、重量だけで価格を決められてしまうのは悲しいことですよね。

そのため、小森久の作品を含む着物や帯を買取に出す際はバイセルにぜひご依頼ください。

素材と人に優しい着物をつくる、草木染の染匠小森久の着物と買取時のコツについて:まとめ

素材と人に優しい着物をつくる、草木染の染匠小森久の着物と買取時のコツについて:まとめ

『本・草木染』という独自の草木染を確立させた小森久の魅力と帯の買取時のコツについてご紹介いたしました。

自然の染料を生かして表現された優しい風合いの小森久の帯は、一つひとつが異なる魅力を持っています。

そのまま引き出しの奥にしまっておくのは非常にもったいない作品です。

今回ご紹介した、小森久の帯を高く売るコツを参考にして買取をご検討いただければと思います。