アンティーク着物やリサイクル着物などの古い着物は高く買い取りできる?
アンティーク着物は戦前に作られた着物を指しています。
当時の流行が反映された色彩や柄がわかるところが魅力で、有名な織元で作られた作品なら歴史的資料としての価値も加味されます。
アンティーク着物は中古市場において、コレクター需要が上がりやすくなっています。
一般的な着物を扱う買取業者はアンティーク着物の査定ができるところが多いです。
本記事では買取対象となるアンティーク着物や和装小物の種類と、中古市場で需要の上がりやすいアンティーク着物の特徴、そしてアンティーク着物と現代の着物との違いをご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
買取対象となるアンティーク着物や和装小物
アンティーク着物は明治・大正・昭和初期に作られていました。
当時の着物の多くは化学繊維を使っておらず、天然繊維100%の上質な素材でできている点が大きな特徴です。
現在では昔に作られた着物は古着屋などで販売しており、大正ロマンや昭和モダンと呼ばれるファッションに憧れを抱いている人などに需要が見込まれるでしょう。
アンティーク着物には、有名産地・作家・織元で作られた着物や伝統工芸品に認定された着物の他にも、無名の職人が製作した着物も多数あります。
現代では見かけない色彩や柄が珍しい着物はアンティーク品ならではでしょう。
また、着物だけでなく帯や草履などの和装小物にもアンティーク品が存在します。
下記には主に一般的に着物を扱う買取業者が査定対象としているアンティーク着物、帯、和装小物の種類と特徴をご紹介します。
種類 | 特徴 |
---|---|
銘仙 | 平織りの絹織物で、大正から昭和にかけてお洒落着として流行していました。主に足利銘仙・伊勢崎銘仙・桐生銘仙などがあります。 |
大島紬 | 主に鹿児島県の奄美大島で、先染め手織りされる絹100%の着物です。宮崎県の都城市などでも作られます。 |
結城紬 | 国の重要無形文化財にも指定されている、茨城県発祥の絹織物です。くず繭や入金真綿が素材とされることが多いです。 |
西陣織 | 国の重要無形文化財にも指定されている、茨城県発祥の絹織物です。くず繭や入金真綿が素材とされることが多いです。西陣織のブランドには服部織物、川島織物、長嶋成織物などがあり、西陣織の中でも名門と呼ばれています。買取市場においても特に信頼度が高い織元です。 |
反物 | 着物に仕立てる前の布で、一般的な長さは約12m×約36cmのものが多いです。 |
帯 | 買取対象となりやすい帯の種類は、主に袋帯・名古屋帯・半幅帯です。 |
帯留め | 帯を留めるための小物です。買取対象になりやすい帯留めは、珊瑚・翡翠・金・プラチナなどを用いて作られているものです。 |
草履 | 買取対象となりやすい草履の種類は、佐賀錦や博多織の有名ブランドものなどです。 |
上記に挙げた表のように一般的な着物を扱う買取業者は、アンティーク着物、帯、和装小物、仕立てる前の反物といった幅広い種類が買取対象とされています。
査定では銘仙(めいせん)・大島紬・結城紬(ゆうき)・西陣織などの着物の価値は高い傾向にあります。
上記の表に当てはまらないその他のアンティーク着物・帯・和装小物も、査定対象にしている買取業者は多いです。
お持ちの着物が査定対象かどうか気になる方は、着物買取業者に問い合わせてみましょう。
バイセルなら明治・大正・昭和初期に作られた着物を積極的に買い取っています!
着物の買取実績が豊富なバイセルなら、明治・大正・昭和初期に作られた着物を積極的に買い取っています。
アンティーク着物は製作年代が古いため状態が悪くなっている場合がありますが、汚れがあっても査定可能です。
バイセルの査定士は、着物の状態、種類、付属品の有無、中古市場での需要度などを踏まえてお持ちのアンティーク着物に見合った査定金額を提示します。
査定士は着物の知識を身につけるために研修を重ね、多数の査定実績を積んできました。
そのため、お持ちのアンティーク着物の価値を経験に基づいて極められます。
着物は製作された年代や種類、状態によって高値で売れる場合があります。
不要なアンティーク着物をお持ちならバイセルにお問い合わせください。
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お申し込みフォームへアンティーク着物と現代の着物との違いは?
アンティーク調の着物を集めているが、持っている着物の中でどれが該当するのか分からないかもしれません。
アンティーク着物は袖丈(そでたけ)、裏地の色、素材、共衿(ともえり)の長さ、袖付けの付けどまり位置、着物の柄において特徴があります。
特徴に当てはまっていない場合は、アンティークに該当しない現代に作られた着物だと予想されます。
ここではアンティーク着物か現代の着物かを見分けるポイントをご紹介します。
袖丈(そでたけ)
アンティーク着物は現代の着物に比べて袖丈が長いです。
現代の着物は、普段着なら1尺3寸(約49cm)の袖丈が主流ですが、アンティーク着物は1尺5寸(約57cm)以上の袖丈が多く見られます。
見た目は古いけど袖丈が短い場合は、アンティークではなく現代の着物である可能性が高いです。
裏地の色と素材
戦後以降に作られた着物の裏地は、白い絹が一般的です。
アンティーク着物は紅絹(もみ)と呼ばれる赤い裏地や薄桃色の裏地が多く使われました。
裏地の素材にも違いが見られます。
現代の着物では正絹、ポリエステルやナイロンが主流ですが、アンティーク着物には木綿が使われている着物もあります。
また、八掛け(裾や袖口から見える裏地部分)のぼかしは戦後に作られたものなので、アンティーク着物で見かけることはないでしょう。
共衿(ともえり)の長さ
アンティーク着物は、現代の着物に比べて共衿が短めです。
アンティーク着物は1尺(約38cm)や1尺5分(約40cm)の共衿が多く見られ、現代の着物は1尺3寸(約49cm)〜1尺3寸5分(約51cm)程度の長さが主流です。
実際に着付けをすると、共衿の下の端が帯に隠れないくらいの長さです。
お持ちの着物のうち共衿が短いものがあったらアンティーク着物かもしれません。
試しに査定へ出してみることをおすすめします。
袖付けの付けどまり位置
アンティーク着物は現代の着物に比べて、袖付けの付けどまり位置が高いことが多いです。
アンティーク着物が作られた当時は、帯を胸高に締める習慣があったため、帯と干渉しないように袖付けが短くなっていました。
アンティーク着物の中に現代の長襦袢を着ると脇から襦袢が見えてしまうことがあります。
古く見えるアンティーク調の着物ではあるが、袖付けの付けどまり位置が高くなければ現代の着物である可能性が高いです。
着物の柄
アンティーク着物の柄の中には、19世紀末から20世紀初頭にかけて世界的に流行った、アールヌーヴォー調やアールデコ調のものが多く見られます。
アールヌーボーとは花や植物などをモチーフとした曲線的なデザインで、アールデコとは幾何学模様などの直線的なデザインを指します。
アンティーク着物に大胆な絵柄が多いのに対し、リサイクル着物や現代の着物には無難な色や柄のものが多めです。
ただし、アンティーク着物が注目されていることから、これらを意識したデザインの着物が現代でも作られているため見分けがつきづらいかもしれません。
アールヌーヴォー調やアールデコ調の着物をお持ちの場合は、着物の買取経験が豊富な査定士に、アンティーク着物なのか現代の着物なのかを見極めてもらうと良いでしょう。
お持ちの着物の中でも中古市場で需要が高いとされる種類が気になる方は、以下のコラムをご覧ください。
中古市場で需要の上がりやすいアンティーク着物の特徴
着物買取市場において需要が高い着物には、いくつかの特徴が見られます。
中でも特に高く買取してもらいやすいアンティーク着物の特徴をご紹介します。
・有名産地・有名作家の作品
・証紙や落款がある
・保存状態が良い
・サイズが大きい
それでは、詳しくご紹介します。
有名産地・有名作家の作品
有名産地・有名作家のアンティーク着物は、買取市場での需要が高く、買取額も高い傾向にあります。
産地であれば、特に銘仙が絹織物として有名で、大正から昭和にかけての女性の普段着、またはお洒落着として全国に普及しました。
その他の着物の有名産地は、大島紬の奄美大島、宮古上布の沖縄県宮古島、越後上布の新潟県の南魚沼市や小千谷市などが挙げられます。
リサイクル着物や現代の着物であれば、三大友禅とされる京友禅の京都、加賀友禅の石川県金沢市、東京友禅の東京都、前述した大島紬などが挙げられます。さらに京都は西陣織なども価値が高いです。
証紙や落款がある
買取市場で価値が高いとされる有名産地の着物には、証紙が付けられていることが多いです。
証紙とは、着物本体と別に端切れなどに貼り付けられている、着物の産地・織り元・伝統工芸品マークなどが記された証明書のようなものです。
また、有名産地の着物の証紙に対し、有名作家の着物には落款が記されていることがあります。
落款とは、主に着物のおくみか衿先などに記される、作者や製作工房の印を指します。
証紙や落款があると、着物の買取時に「価値の高い産地もの・作家ものであること」を証明できるため、買取価格は高くなりやすいです。
証紙や落款が残っている場合には、査定時に忘れずに提示するようにしましょう。
保存状態が良い
着物の保存状態は査定に大きく影響し、綺麗なものほど買取額が高くなる傾向にあります。
中でもアンティーク着物は、一般的な着物に比べて制作時期が古いです。
そのため、保存状態の良いものは珍しいとされ、買取市場でも需要があります。
古くに作られたアンティーク着物でありながらも、シミやカビがあまり見られないような状態の良い着物をお持ちであれば、高価買取が期待できるでしょう。
アンティーク着物に限らず、着物の買い取りは状態が良いほど査定額が高くなるので、通気性と除湿効果に優れたたとう紙に包むなどして適切に保管してあることが大切です。
サイズが大きい
アンティーク着物が作られた当時の日本人は今よりも背が低く、現在よりも小さいサイズの着物を多く作っていました。
着物のサイズが小さい場合はそれ以上大きくすることは出来ませんが、大きい分にはおはしょりや仕立て直しで調節が可能です。
そのため、現代の日本人に合うサイズのアンティーク着物は、価値が高いとされやすいです。
基本的には身長160cm以上の人が着られるサイズであれば需要が見込めるので、サイズの大きいアンティーク着物をお持ちであれば査定に出す価値があるでしょう。
高く売れる着物の特徴は他にもございますので、詳しい解説が気になる方はこちらのページをご覧ください。
アンティーク着物をはじめとする古い着物を売る前にすること
アンティーク着物をはじめとする古い着物を査定に出す前にしておきたいことを3つ紹介します。
・日頃から手入れして、きれいな状態を保つ
・証紙をつけた状態で買取に出す
・着物の需要が高まるタイミングで売却する
日頃から手入れして、きれいな状態を保つ
アンティーク着物かどうかにかかわらず、着物は保存状態が良いほうが高額で買い取りしてもらえます。
シミや汚れがついたりほつれたりすることのないよう丁寧に扱い、ヤケないよう適切に保管しましょう。
着物は湿気に弱いため、保管の際は桐たんすなどの冷暗所を選び、通気性に優れ、たとう紙に包んで保管し、定期的に陰干しすることも大切です。
汚れた場合はクリーニングに出す方法がありますが、査定前のクリーニングは生地を傷めて査定額が低くなる可能性もあるため、避けたほうがよいでしょう。
証紙をつけた状態で買取に出す
着物には産地を確認できる証紙が付いています。
証紙をつけた状態で、または切り離した証紙を一緒に買取に出すと評価が上がりやすくなります。
アンティーク着物のなかで人気の高い銘仙や友禅などの着物であれば多くの場合証紙が付いているので、きちんと保管しているか確認し、忘れずに一緒に買取に出しましょう。
着物の需要が高まるタイミングで売却する
着物は入学式や卒業式、振袖の場合は成人式など、イベントの際に着る機会の多いものです。
つまり着物の需要が高まる時期でもあり、この時期を狙って買い取りに出すと高い価値で買い取りしてもらえる可能性が高まります。
お急ぎでない場合は、需要が高まるまで少し待ったほうが良いかもしれません。
古い着物やアンティーク着物は出張買取で売ろう
アンティーク着物を買取へ出す際、街中にある買取店を思い浮かべる方もいるでしょう。
しかし、アンティーク着物をはじめとする着物は、重くてかさばるでしょう。
そのため、たとえ近場だとしても、着物をシワや汚れがつかないように買取店まで持ち運ぶのには手間がかかります。
特に「着物を複数売りたい」と考える人には不向きな買取方法だと考えられます。
そこでおすすめの買取方法が、着物買取業者が行う出張買取です。
出張買取であれば、査定士が自宅まで着てくれるので、利用者は家にいながら着物を査定してもらうことができます。
バイセルなら、出張料無料でご自宅まで査定に伺います。
専門知識を有した査定士がお持ちのアンティーク着物を1枚1枚丁寧に査定し、価値を正しく見極めます。
バイセルの出張買取サービスの流れについて、詳しくは以下のページをご覧ください。
バイセルでは骨董品の買取も承ります!
アンティーク着物以外にも、不要となった骨董品もお持ちではないでしょうか。
バイセルでは、人形や花瓶、食器をはじめとする骨董品の買取も行っています。
価値があるかどうか分からないものから、状態の悪いものまで、骨董品の知識をもつバイセルの査定士がしっかりと査定いたします。
「買取に出すかは分からないけど、持っている骨董品の価値が知りたいだけ」という場合でも、お気軽にご相談ください。
バイセルで買取対象としている・高価買取が期待できる骨董品などについて、詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
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