日本の金の埋蔵量はどれくらい?世界の金埋蔵量ランキング

日本の金の埋蔵量はどれくらい?世界の金埋蔵量ランキング

金はジュエリーやアクセサリーのほか様々な工業製品にも多く使われるなど、我々人類にとって非常に重要な資源です。

しかし、金の埋蔵量は多くなく、現在のペースで採掘するといずれ底をつくとも言われています。

では実際のところ、日本では現在どれくらいの金が産出されていて、どれくらいの埋蔵量があるのでしょうか。

また、世界で金の産出量や埋蔵量が多い国とはどこになるのでしょうか。

新たに注目されている金の供給源も加え、日本と世界における金の最新事情についてご紹介します。

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金の埋蔵量はあとどれくらい?

金の埋蔵量はあとどれくらい?

人類が金を採掘して利用するようになったのは、今から約6,000年前だと言われています。

その6,000年の間に採掘された金の総量は約17万トンといわれており、体積にするとオリンピック競技用プール約3.8杯分になります。

世界中で6,000年かけてこの量ですから、金がどれだけ限りある資源かが伺えます。

そしてWGC(World Gold Council:金産業の国際貿易協会)の調査によれば、地球上に残る未採掘の金の埋蔵量は残り約6万トンとされています。

現在の金の年間採掘量は約3,000トンと言われますから、同じペースで採掘し続けた場合、約20年のうちに採掘可能な金は枯渇してしまうでしょう。

しかし金は実物資産としての保有のほか、ジュエリーやアクセサリー、様々な工業製品に使われるなど、需要は増すばかりです。

このように、量が限られているにも関わらず需要が常に高い水準にあることによって、金は我々が知るような価値の高い金属になっているのです。

プラチナも金に劣らず希少な金属

金と並んで希少価値の高い金属といえば、プラチナでしょう。

プラチナの埋蔵量は金よりもはるかに少なく、全世界で約16,000トンと推定されています。

プラチナは金に比べて歴史が浅く、これまでに採掘された量は5,000トン程度と言われています。

しかしながら自動車やコンピュータのパーツ、医療機器にも多く使われるプラチナは、今後も需要が増していく可能性があります。

この状況が続けば、金と同様に採掘は困難になっていくでしょう。

さらに、プラチナは鉱脈の所在地が偏っているという問題があります。

鉱脈の75%が南アフリカ、17%がロシアにあるため、鉱脈のある国の情勢が流通に直接関わってきます。

このような事情から、プラチナも金に次ぐような希少価値を持つ金属となっているのです。

日本における金の採掘量と埋蔵量は?

日本における金の採掘量と埋蔵量は?

日本における金の採掘はどのように行われてきたのでしょうか。

また、金の埋蔵量は世界的に少なくなっていますが、日本における現在の金の採掘量と埋蔵量はどのようになっているでしょうか。

日本の金採掘史

日本人が金を利用するようになったのは、日本書紀の記述から推測すると、渡来人から金の生産技術がもたらされた西暦600年~700年頃ではないかとされています。

平安時代には佐渡金山に関する記述があるなど、国内にある金鉱山にも関心が向いていたようです。

戦国時代に入ると、各地の武将が資金調達のために金鉱山の開発を進め、採掘量は飛躍的に伸びていきます。

しかし明治以降になるとほとんどの金山では資源が枯渇し、現在日本国内で金を産出しているのは鹿児島県にある菱刈鉱山のみになってしまいました。

日本の金鉱山

日本の有名な鉱山には、新潟の佐渡金山、北海道の鴻之舞金山、そして現在も採掘が続いている鹿児島県の菱刈鉱山があります。

佐渡金山

佐渡金山は1601年に開山されたとされ、そこから本格的に金鉱山の開発が進みました。

その後、約400年もの長きにわたって金を掘り続けられ、採掘された金の総量は約78トンとされています。

日本最大級の金山とされていた佐渡金山ですが、ついに鉱石が枯渇し、1989年に閉鎖となりました。

鴻之舞金山

佐渡金山と同じく金産出量が多かった最大級の金山として、北海道の鴻之舞金山があります。

鴻之舞金山は1915年より鉱山として開発が始まり、約60年間の採掘で金の総産出量は約64トンになります。

最盛期には、東洋一と称されたこともあるほど、豊富な金産出量を誇っていました。

しかしやはり鉱石が枯渇し、1973年に閉鎖となっています。

菱刈鉱山

鴻之舞金山も閉鎖後、日本ではなかなか産出量が豊富な鉱山が見つかりませんでした。

そんな中で1985年に採掘開始されたのが、鹿児島県の菱刈鉱山です。

菱刈鉱山は金が豊富で、1985年から2023年まで40年足らずで、金の総産出量はおよそ260トンにもおよびます。

現在も年平均6トン前後の金が産出されています。

ちなみに菱刈金山では、鉱石1トンに含まれる金の量がおよそ20グラムです。

世界の主要な鉱山での平均がおよそ5グラムなのを考えると、かなり多いことがわかるでしょう。

菱刈鉱山の残りの埋蔵量は約150トンとされており、同じペースで採掘が続けばあと25年ほど採掘を続けることができます。

それをさらに伸ばすために、産出量を年間6トンから4.4トンへと引き下げるほか、周辺の金含有量が比較的低い鉱石も採掘するなど、貴重な地下資源を余すことなく利用するための取り組みがなされています。

金の埋蔵量はどこの国が一番多い?

金の埋蔵量はどこの国が一番多い?

では、世界各国の金の産出量と埋蔵量はどのようになっているでしょうか。

世界各国の、金の産出量と埋蔵量ランキングは以下のとおりです。

金の産出量ランキング

1位中国約370トン
2位オーストラリア約310トン
3位ロシア約310トン
4位カナダ約200トン
5位アメリカ約170トン
6位カザフスタン約130トン
7位メキシコ約120トン
8位インドネシア約110トン
9位ウズベキスタン約100トン
 南アフリカ約100トン

2023年の統計によると(出展:U.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2024」)、世界で最も多く金が産出されているのは中国です。

次いでオーストラリア、さらにロシアと続きます。

中国では環境規制が強まっていることもあり、依然1位ではありますが、近年の産出量は減少傾向にあります。

アメリカとカナダを合わせると1位の中国に匹敵する産出量があるため、北アメリカも世界有数の金の産出地と言えるでしょう。

南アフリカはかつて世界の金の約70%を産出していましたが、採掘のし過ぎが影響して産出量が低下しています。

2023年の世界全体での金の産出量は、約3,000トンとなっています。

金の埋蔵量ランキング

同じくU.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2024」によれば、国別のおおよその金の埋蔵量は以下のようになります。

1位オーストラリア約12,000トン
2位ロシア約11,100トン
3位南アフリカ約5,000トン
4位アメリカ約3,000トン
中国約3,000トン
6位インドネシア約2,600トン
7位ブラジル約2,400トン
8位カナダ約2,300トン
ペルー約2,300トン
10位ウズベキスタン約1,800トン

埋蔵量では、オーストラリア、ロシア、南アフリカというトップ3になっています。

南アフリカは近年産出量が低下していますが、埋蔵量では依然3位に入っています。

反対に、中国は産出量では1位ですが、埋蔵量では随分減ってきていることが分かります。

なお、世界全体での埋蔵量は、残り約59,000トンと推定されています。

日本にもできる新しい金の供給方法

日本にもできる新しい金の供給方法

金の需要は今後も高い水準で推移することが予想される中、金鉱脈には限りがあります。

そこで、鉱山の採掘以外に金を供給できる新しい方法が近年注目されています。

鉱山の採掘という意味では菱刈鉱山のみとなってしまっている日本ですが、新しい方法であれば有力な金の供給国になれる可能性もあるかもしれません。

実用化に至っていないものも含めて、注目される新しい金の供給方法についてご紹介します。

  1. 都市鉱山
  2. 海底熱水鉱床
  3. 海水
  4. 下水汚泥
  5. 使わない金製品のリサイクル

都市鉱山

金の埋蔵量が減っていくなか、近年「都市鉱山」という考え方が注目されています。

都市鉱山とは、携帯電話や電子機器の基板など、金などの資源が含まれる工業製品を指す言葉です。

リサイクルへの関心の高まりの中で、1988年に東北大学の南條道夫教授らによって提唱されました。

金はパソコン・携帯電話・家電などの基板に使用されており、実は身近なところに多く存在しているのです。

都市鉱山に含まれる金は、日本だけで7,000トン近くもあるといわれています。

U.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2024」によると世界の金の埋蔵量が約59,000トンですから、かなりの量であることが分かります。

そこで近年、金を含むさまざまなレアメタルを回収するビジネスが展開され始めています。

世界の金の埋蔵量を考えれば、今後都市鉱山からの金の再生産は重要な供給方法となってくることが予想されます。

海底熱水鉱床

実は海底には、金やレアメタルを含む熱水が噴き出している「海底熱水鉱床」と呼ばれる場所があります。

海底から噴出する熱水に含まれている金属成分が海水で冷却されることによって沈殿しているものです。

日本でも2015年に伊豆諸島青ヶ島沖に海底熱水鉱床が発見され、熱水中に含まれる金を回収する実証実験が進められています。

現在のところコストがかかりすぎるため実用化には至っていませんが、同じく「鉱物を含む熱水」という観点から、温泉などでの金採取も検討されています。

海水

こちらも今のところ採取は現実的ではないのですが、実は海水の中にも微量の金が含まれています。

海水1トンあたりの金の含有量は平均で0.032mg~0.049mgとされており、採取しても到底採算が取れるものではないようです。

ただし、世界のすべての海水と考えれば膨大な金の量になるため、今後技術革新が進めば金の供給源になる可能性はあります。

下水汚泥

電気製品以外にも、洗剤などの日用品や食物にも微量の鉱物資源が含まれていることが知られています。

また、様々な工業製品を生産する過程で出た工場排水にも、金などの鉱物が含まれています。

そのため、下水が濃縮された下水汚泥の中から金が採取できる可能性があるといいます。

日本下水道事業団の報告によれば、スイス全土の下水処理場64箇所の合計で、1年間に43キログラムの金が流入しているとの推計があります。

日本でも横浜市が工場排水の汚泥を売却するなど、すでに金の供給源として動き始めています。

使わない金製品のリサイクル

金は非常に安定した物質ですから、埋蔵量が減っているということは地上にある金の量が増えているということでもあります。

そこで、都市鉱山と似た観点ですが、ジュエリー・アクセサリー・置物・金歯などの使わない金製品をリサイクルすることでも金を供給することができます。

金は安定した物質ですが、王水(濃塩酸と濃硝酸を3:1の体積比で混合した特殊な溶液)には溶けることが知られています。

金製品を王水に1度溶かすことによって、再び純度の高い金を精製することができるのです。

もし使わない金製品をお持ちなら、金を扱う買取業者に買取に出すことで、不足している金を新たに供給することができます。

買取金額を手にしたうえに、貴重な金が必要なところにまわるわけですから、メリットの多い金の供給方法と言えます。

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