高価買取の期待も?嘉永一朱銀の買取相場と見分け方を解説

2023.12.25

古銭買取 コラム
高価買取の期待も?嘉永一朱銀の買取相場と見分け方を解説
嘉永一朱銀といった年代が古いお金を持っています。売るといくらになりますか?
保存状態により買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
祖父から嘉永一朱銀などの古いお金のコレクションをたくさんもらいました。価値ってありますか?

嘉永一朱銀(かえいいっしゅぎん)は、江戸時代末期に発行された銀貨です。

現存している数が多く、古銭買取市場においてはポピュラーな古銭のひとつと言えるでしょう。

しかし、嘉永一朱銀には様々な種類があり、中には希少価値の高い種類のものもあります。

お持ちの嘉永一朱銀がもし珍しい種類のものであれば、高価買取も期待できます。

嘉永一朱銀の買取相場や高価買取が期待できる種類の特徴、他の一朱銀との見分け方についてご紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

江戸末期に流通した嘉永一朱銀とは

江戸末期に流通した嘉永一朱銀とは

嘉永一朱銀とは、江戸時代末期の1853年から1865年に発行された貨幣です。

鋳造の始まった1853年が嘉永6年にあたることから嘉永一朱銀と呼ばれています。

流通し始めた当時、お台場に砲台を作る工事が行われており、作業員の日当がちょうど1朱だったことから「お台場銀」とも呼ばれます。

発行枚数は1億5924万4800枚と多く、江戸時代の古銭としては比較的手に入りやすい部類に入るでしょう。

嘉永一朱銀は非常に軽い銀貨

嘉永一朱銀は非常に軽い銀貨

「朱」とは江戸時代の貨幣単位で、1朱は1分の1/4、1両の1/16、1文の250倍の価値にあたります。

つまり嘉永一朱銀とは、「嘉永に作られはじめた額面1朱の銀貨」という意味です。

それまで流通していた丁銀が量目(重さ)によって貨幣価値を決められていたのとは違い、額面を表記することで貨幣価値を示す計数貨幣になっています。

嘉永一朱銀の重さは1枚あたり1.89グラムと、それまでに発行された銀貨に比べて小型で軽くなっています。

例えば丁銀は60匁(約225グラム)で1両の価値になりますが、1両分・16枚の嘉永一朱銀の重さを計ると8匁(約30グラム)しかありません。

つまり、少ない量の銀でより多くの額面の銀貨を発行することができるようになったのです。

江戸時代末期は貨幣が新しくなるたびに1両あたりの銀の量が減っており、幕府の財政の苦しさがうかがえます。

字体によってたくさんの種類がある

計数貨幣である嘉永一朱銀の表面には「一朱銀」という額面の表記が、裏面には「定」という刻印と「銀座常是(ぎんざじょうぜ)」という表記があります。

「銀座」とは銀貨の鋳造を行う場所のこと、「常是」は貨幣を鋳造する役所の長の名前です。

嘉永一朱銀では、「一朱銀」「銀座常是」という文字の字体が統一されていません。

安政6年(1859年)頃を境に、それ以前に作られたものと以後に作られたものとで書体が異なるほか、「朱」や「銀」の字の跳ねの有無など、同じ嘉永一朱銀の中にも字体の違いが確認されています。

細かい字体の違いまで含めれば、組み合わせによって安政6年以前に作られたもので35種類、安政6年以後に作られたものでは63種類が確認されています。

数の少ない字体のものは古銭コレクターに人気があり、高い付加価値がつきます。

嘉永一朱銀の見分け方

嘉永一朱銀の見分け方

嘉永一朱銀とよく似た銀貨に、貨幣司一朱銀(かへいしいっしゅぎん)があります。

貨幣司一朱銀とは明治維新ののち、明治新政府が新しい貨幣を製造・流通できるようになるまでのつなぎとして発行された銀貨です。

幕府が製造していた嘉永一朱銀を踏襲して作られたため、デザインがよく似ています。

嘉永一朱銀と貨幣司一朱銀を見分けるポイントには以下の3点があります。

重さ

嘉永一朱銀の1枚あたりの重さが1.89グラムであるのに対して、貨幣司一朱銀の重さは1枚あたり1.88グラムとわずかに違います。

重さを正確に計れば、見分けることができます。

ただし、わずかな違いですので手で触って重さの違いを見分けるのは難しいでしょう。

銀の含有量

銀の含有量

嘉永一朱銀は銀の含有率が約96.8%と純銀に近いのに対して、貨幣司一朱銀は約88%と低くなっています。

銀の含有量の違いは、嘉永一朱銀を見分けるためのヒントです。

嘉永一朱銀は純銀に近いため、曇りを磨いてあげると純白に近い色が見えてきます。

一方、純度の低い貨幣司一朱銀は少しくすんだような白さです。

また、純度が高い嘉永一朱銀は、他の金属が多く混ざっている貨幣司一朱銀よりも柔らかいです。

専門家が見れば、硬さの違いによって嘉永一朱銀を見分けることもできます。

ただし、手で触ってすぐに分かるほど硬さの違いがあるわけではありません。

プロでなければ難しい見分け方かもしれません。

字体

貨幣司一朱銀には、裏面の「常」の字体に特徴があります。

上の3つの点が、川の字のように平行に並んでいるのが貨幣司一朱銀の特徴です。

貨幣司一朱銀は別名「川常一朱銀」とも呼ばれるほどで、川の字のように平行に並んだ3つの点は貨幣司一朱銀に特有です。

嘉永一朱銀には、川の字のように平行に3点が並んだ「常」の字はありません。

そのため、川常一朱銀と見分ける大きなポイントとなります。

嘉永一朱銀と貨幣司一朱銀の「常」の字を見比べれば違いは一目瞭然です。

一目見れば嘉永一朱銀を見分けることができます。

嘉永一朱銀の買取相場は?

嘉永一朱銀の買取相場は?

嘉永一朱銀は古銭買取市場においてポピュラーであり、買取してもらいやすい銀貨だと言えるでしょう。

買取価格をアップさせるためには、嘉永一朱銀の保存状態が重要になってきます。

酸化カビが発生していたりすると、買取価格は下がってしまうかもしれません。

保管の際には湿気の多い場所を避け、古銭の保管専用のケースに入れるようにしましょう。

また、嘉永一朱銀は刻印の字体によって希少価値が異なってきます。

珍しい字体のものであれば買取価格が大幅にアップする可能性があります。

ぜひお持ちの嘉永一朱銀の字体を一度確認してみてください。

高価買取が期待できる字体の例は、下でご紹介しています。

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高価買取が期待できる特殊な嘉永一朱銀とは

高価買取が期待できる特殊な嘉永一朱銀とは

嘉永一朱銀の中には、通常の相場とは全く異なる高値で買取してもらえる特殊な種類のものがあります。

嘉永一朱銀には字体によってたくさんの種類があると言いました。

字体の組み合わせによっては、残存数が極端に少ない種類のものがあります。

珍しい種類の嘉永一朱銀は古銭コレクターからの需要も高く、高価買取してもらえる可能性が上がります。

また、製造上のミスによって生まれた規格外の嘉永一朱銀も存在します。

ミスによってたまたま生まれたものですから数が非常に少なく、希少価値は計り知れません。

高価買取の期待は大きいでしょう。

買取価格が高くなりやすい嘉永一朱銀の具体例を見ていきましょう。

残存数の少ない字体のもの

ここでは、高価買取されやすい字体の具体例を3つご紹介します。

非常に数多い嘉永一朱銀の字体の違いを整理するために古銭買取業者や古銭コレクターの間では、表面の字体の特徴を大文字のアルファベットで、裏面の字体の特徴を小文字のアルファベットで表して「Aa型」のように呼んでいます。

Dc型

Dc型

大文字の「D」は、表面の「銀」の字の金へんの、右下の部分が欠けているという字体の特徴を表す記号です。

小文字の「c」は、裏面の「是」の字の左下の部分に跳ねがあるという字体の特徴を表す記号です。

Dc型とは、表面の「銀」の字の金へんの右下の部分が欠けており、裏面の「是」の字の左下の部分に跳ねが嘉永一朱銀ということになります。

同じ特徴を持った嘉永一朱銀の数が少ないため、高価買取が期待できます。

De型

小文字の「e」は、裏面の「座」の字が縦に長い形で、隙間が多い印象になっているという字体の特徴を表す記号です。

De型とは、表面の「銀」の字の金へんの右下の部分が欠けており、裏面の「座」の字が縦に長い形で、隙間が多い印象になっている嘉永一朱銀ということになります。

残存数が少なく、買取価格も高くなりやすい種類の嘉永一朱銀です。

Ec型

大文字の「E」は、表面の「銀」の字の金へんの、2つの点が垂直に近い縦向きに打たれているという字体の特徴を表す記号です。

Ec型とは、表面の「銀」の字の金へんの、2つの点が垂直に近い縦向きに打たれていて、裏面の「是」の字の左下の部分に跳ねが嘉永一朱銀ということになります。

非常に珍しい字体の特徴であり、高価買取してもらえる可能性も高いでしょう。

製造上のミスで生まれたもの

製造上のミスで生まれたもの

製造上のミスによって生まれた規格外の硬貨のことをエラーコインと呼びます。

エラーコインはミスによってたまたま出来るものなので非常に数が少ないです。

そのため古銭コレクターにとっては希少価値が高く、高く買取してもらえる可能性が高いでしょう。

嘉永一朱銀の中にもエラーコインがあり、通常の嘉永一朱銀よりも高く買取してもらえる傾向があります。

現在までに確認されている嘉永一朱銀のエラーコインの中で、高価買取が期待できるものをご紹介します。

逆打ち

表面と裏面で刻印が上下逆向きになっているものを「逆打ち」と呼んでいます。

希少価値があり、高価買取してもらえる可能性は高いです。

定落

裏面の上部にあるべき「定」の刻印が抜け落ちているものを「定落」と呼んでいます。

流通数が多い嘉永一朱銀のなかでも「定落」は非常に珍しく、買取価格は高くなりやすいです。

まとめ

まとめ

江戸時代末期に流通した嘉永一朱銀について、買取相場や高価買取が期待できるものの特徴、他の一朱銀との見分け方についてご紹介してきました。

嘉永一朱銀の刻印の字体には多くの種類があり、字体の特徴によって希少価値が異なってきます。

希少な字体のものであれば高価買取の可能性が期待できるでしょう。

また、製造上のミスによって生まれた規格外の嘉永一朱銀は特に珍しく、買取価格も高くなる傾向が強いです。

もしお持ちの嘉永一朱銀のなかに珍しい特徴があれば、古銭に詳しいバイセル利用し価値を確認してみてはいかがでしょうか。

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