元禄丁銀の買取相場はどれくらい?高価買取のためのポイントも解説

2023.06.16

古銭買取 コラム
元禄丁銀の買取相場はどれくらい?高価買取のためのポイントも解説
元禄丁銀はいくらで買取してもらえますか?
極印の数や図柄、保存状態などにより買取価格は変動します。一度詳しく拝見致しますのでお電話・メールよりお問い合わせください。
自宅から元禄丁銀がでてきました。価値は付きますか?

元禄丁銀(げんろくちょうぎん)は江戸時代前期に流通していた銀貨です。

銀の品位はそれほど高くありませんが、古銭コレクターから高い需要があり、比較的高値で取引される傾向があります。

また、元禄丁銀の表面に入った印の数や種類が珍しいものであれば、さらに高い買取価格も期待できます。

この記事では、元禄丁銀の概要や誕生の時代背景について解説します。

また、買取相場や買取価格アップのためのポイントについてもご紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

元禄丁銀の概要と特徴

元禄丁銀の概要と特徴

元禄丁銀とは、江戸時代前半の1695年(元禄8年)から約11年間、1706年(宝永3年)まで鋳造・発行された丁銀です。

ここではまず、丁銀とは何かについてご紹介します。

その上で、元禄丁銀とはどのようなものかについて見ていきましょう。

丁銀とは

丁銀は、室町時代後期から明治維新まで流通した銀貨です。

江戸時代には丁銀の鋳造は最盛期を迎えました。

1つあたりの貨幣価値が高いため、個人の消費活動よりは主に商取引に利用されました。

丁銀は江戸時代初期の慶長丁銀(けいちょうちょうぎん)から、江戸時代末期の安政丁銀(あんせいちょうぎん)に至るまで、江戸時代には11種類の丁銀が鋳造されました。

丁銀は現代の通貨のように額面を記載して貨幣価値を保証するのではなく、銀の重さによって貨幣価値が決まる秤量貨幣(しょうりょうかへい)です。

古来の金銀貨幣について解説した『金銀図録』(1810年刊)によれば、棒状の銀塊の意味である「鋌銀(ちょうぎん)」が変化して丁銀と表記されるようになったとされます。

丁銀の形状はやや不ぞろいな棒状で、ナマコのような形です。

丁銀の量目(重さ)は一定ではなく、おおよそ1つあたり32匁(120グラム)〜48匁(180グラム)の間でした。

匁(もんめ)とは重さの単位で、1匁は3.75グラムです。

五円硬貨の重さががちょうど1匁です。

また、丁銀が重さによって価値が決まる貨幣であることから、匁は銀貨の価値を表す通貨単位としても使われます。

丁銀は1つあたり32〜48匁ありますから、このままでは細かい金額の支払いができません。

そこで丁銀は支払金額に応じて、適切な重さになるように切り取って使うことも出来ました。

そのため、切り分けた後にも元がどんな丁銀だったか分かるように、随所に「寶」「大黒」「常是」といった刻印(「極印」と呼ばれます)が入れられました。

江戸時代当時は、「寛永通宝」のように貨幣のことを「通宝(「世間に通用する宝」の意)」と呼んだことから、元禄丁銀に限らず「寶」と刻印された貨幣が多くありました。

なお、大黒常是とは、銀貨の製造を担当していた役所の長のことです。

しかし実際には、豆板銀(まめいたぎん)と呼ばれる小粒の銀貨と丁銀を併用して支払いが行われることが多かったようで、丁銀を切り分けることはあまりなかったようです。

元禄丁銀とは

元禄丁銀とは

元禄丁銀は慶長丁銀につづく、江戸時代に入ってからでは2つ目の丁銀です。

1695年(元禄8年)から、宝永二ツ宝丁銀(ほうえいふたつほうちょうぎん)が鋳造開始される1706年(宝永3年)までの約11年間、鋳造されました。

元禄丁銀の形もナマコ型で慶長丁銀に近いため、見分けるために元禄丁銀にはナマコ型の両端に「元」の刻印がされました。

慶長丁銀の品位が銀80%であったのに対して、元禄丁銀では銀の割合が64%と低くなっています。

規定では残りの36%は銅となっていますが、明治に入ってからの分析で、少量の金や鉛も含まれていたことが分かっています。

元禄丁銀の鋳造量は、江戸時代の経済史料を集めた『吹塵録(すいじんろく)』によると、丁銀と豆板銀の合計で40万5850貫あまり(約1,514トン)とされています。

発行期間が約94年と長かった慶長丁銀の推定120万貫(4,500トン)に比べると少ないです。

その分、元禄長銀の方が慶長丁銀よりも古銭買取市場での希少価値は上回るということになるでしょう。

元禄丁銀が製造されることになった時代背景とは

元禄丁銀が製造されることになった時代背景とは

江戸時代初期は、石見銀山・生野銀山・多田銀山といった国内主要銀山の産銀が最盛期を迎えていた時代でした。

当時の日本の産銀量は世界でも1、2位を争うほどだったと言われています。

豊富な銀はポルトガル・オランダ・中国・朝鮮との貿易対価の支払いに使われていました。

17世紀なかばになると、国内の産銀に陰りが見え始めます。

貿易対価の支払いで多量の銀が海外へ流出したので、国内の銀の量はどんどん減っていきます。

ところが、江戸時代に入ってから太平の世が続いたことで経済が発展して全国的な市場圏が形成され、必要となる通貨の量は増大していきました。

国内の銀の減少と経済の発展から、通貨不足が顕著となりました。

同時に、幕府は経費増大によって財政危機に陥っていたといいます。

幕府は通貨不足と財政危機を同時に解消するため、銀貨の中の銀の含有量を下げ、同じ銀の量で通貨量を増大させる貨幣吹替えに踏み切りました。

この幕府の政策によって誕生したのが元禄丁銀です。

慶長丁銀よりも銀の品位が低いのは、同じ銀の量で通貨量を増大させるという狙いのためでした。

元禄丁銀の買取相場とは

元禄丁銀の買取相場とは

丁銀という銀貨の種類自体が、全体として古銭買取市場の中でも比較的高値がつきやすいと言えるでしょう。

元禄丁銀も例に漏れず、買取相場は比較的高いです。

酸化やカビがないなど、状態が良いものであれば高く買取してもらえる傾向があります。

また、元禄丁銀には表面に施された極印の数や図柄が特殊なものが存在します。

極印の数や図柄が特殊なものは希少価値が高く、古銭コレクターからの需要も高いので買取価格は高くなる傾向があります。

特殊な極印について詳しくは、下でご紹介します。

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元禄丁銀をもっと高く買取してもらえる条件とは

元禄丁銀をもっと高く買取してもらえる条件とは

元禄丁 銀は、古銭買取市場の中でも比較的高値がつきやすいです。

さらに、元禄丁銀には「この条件を満たしていれば高価買取されやすい」というポイントがいくつかあります。

お持ちの元禄丁銀が以下のポイントに当てはまるなら、高価買取も期待できるでしょう。

極印の数が12個ある

通常の元禄丁銀は「寶」「大黒」「常是」などと書かれた極印の数は6つ程度なのですが、中には12の極印が入ったものもあります。

12の極印が入った元禄丁銀は12面丁銀と呼ばれます。

元禄丁銀の中でも12面丁銀は数が少なく、希少価値が高いので通常の元禄丁銀よりも高く買取してもらえる可能性は高いです。

表面に大黒像が12個刻印されている

表面に大黒像が12個刻印されている

通常の元禄丁銀の極印は「寶」「大黒」「常是」といった文字の刻印ですが、一部には大黒像の図柄が入っていることがあります。

中でも大黒像の図柄が12個刻印されたものは「12面大黒丁銀」と呼ばれ、祝賀の際に使用するための特別なものだったといいます。

12面大黒丁銀は特に現存する数が少なく、希少価値は高いです。

古銭コレクターからの需要も高いため、買取価格も高くなる場合が多いです。

酸化したりカビが発生したりしていない

元禄丁銀に限らず、銀貨の買取においては保存状態の良さが買取価格に大きく影響します。

本来であれば価値の高い元禄丁銀も、酸化したりカビが発生していたりすると思うような買取価格がつかないかもしれません。

ビニール袋に入れて保管していると、ビニールが化学変化を起こして銀貨の状態を損ねてしまうことがあります。

銀貨の保管には専用のマットやケースがありますから、そういったものを使って銀貨の品質を維持することが重要です。

また、湿気の多い場所に銀貨を長く保管していると、酸化やカビの原因となることがあります。

湿気の多い場所を避けて保管するようにしましょう。

「状態が悪ければ買取をしてもらえない」というわけではありません。

しかし、保存状態によって買取価格には差が出てしまいますから、保存状態には十分注意しましょう。

買取を考えているなら、状態が悪くならないうちに早めに買取に出してしまうというのもひとつの手かもしれません。

まとめ

まとめ

元禄丁銀の概要や買取相場、高価買取のためのポイントについてご紹介しました。

元禄長銀は、古銭買取市場の中でも比較的買取価格のつきやすい銀貨です。

数が多かったり特別な図柄だったりと、極印の特徴によっては買取価格はさらに上がることも期待できます。

もしお持ちの元禄長銀が高価買取のポイントに当てはまるようなら、正確な価値を知るためにもぜひ一度古銭買取業者に査定を依頼してみてはいかがでしょうか。

査定の際には保存状態に留意の上、古銭の正しい価値が分かる専門性を持った買取業者に依頼するようにしましょう。

古銭買取のバイセルなら、全国手数料無料で出張査定いたします。