
「かつて使っていたが、最近はほとんど使っていない」という腕時計をお持ちではないですか?
今は使っていない時計に関して、買取を検討している人も多いでしょう。
時計の買取に際して気になるのが、「いくらで買取してもらえるのか」「査定時にどのようなことを見られるのか」ということではないでしょうか。
これらがある程度分かっていれば、安心して買取に臨むことができますよね。
時計の買取相場に加えて、時計買取における査定では何を見られるのか、査定に際して抑えておきたい注意点は何かについてご紹介します。
目次
時計買取における査定ポイントとは?

時計を買取に出した際、買取価格に大きく影響を与える査定ポイントにはどのようなものがあるでしょうか。
査定の項目は買取業者によって異なる部分もありますが、多くの買取業者で共通しているのは以下の3点です。
・時計の保存状態
・付属品の有無
・当該モデルの買取市場での価値
それぞれ詳しく見ていきましょう。
時計の保存状態
時計買取において、時計の保存状態は重要な査定ポイントです。
同じモデルの時計であっても、保存状態の差によって買取価格に大きな開きが出ることがあります。
まずは、ケースやベルトに傷はないか、ガラス部分やリューズといった部品に欠損はないかといった外観の状態が見られます。
外装研磨で取り除ける程度の細かい傷なら良いのですが、深い傷や部品交換が必要な欠損などは、査定額を下げる原因となってしまいます。
次に、ムーブメントに不具合はないか、機構に使われているオイルが変質していないかなど、内部の状態も見られます。
内部の不具合は修理にコストがかかる場合が多く、買取価格への影響も小さくないでしょう。
元々は価値の高い時計であっても、保存状態が良くないと買取価格は下がってしまうことが多いです。
反対に、需要の高いモデルで保存状態が良ければ、買取価格も高くなることが期待できます。
付属品の有無
ブランド時計を正規店で購入すると、箱や保証書、説明書といった付属品がついてきます。
ブランド時計の買取においては、これらの付属品の有無が大きな査定ポイントになります。
箱や保証書、説明書といった付属品は、その時計が本物のブランド品であることの証明に役立ちます。
またコレクションとしても、付属品の揃っているものの方が時計コレクターからの人気が高いです。
そのため買取業者としては、付属品が揃っているものの方が買取後に高く販売しやすいため、買取価格も高く設定することができるのです。
当該モデルの買取市場での価値
いくら保存状態が良く、付属品が揃っていても、そのモデルに買取市場での需要が無ければ買取業者は高い買取価格をつけることはできません。
時計買取業者は買取市場におけるモデルごとの需要と供給の動向などを注視して、そのモデルならどれぐらいの価格で再販できるのかを考えます。
そして、そこから逆算してどれぐらいの価格で買取するのが適切かを見極めていきます。
買取市場においてそのモデルにどれくらいの需要があるのか、どれくらい価値があるとされているのかは買取価格に直結する、重要な査定ポイントです。
腕時計の買取相場はどれくらい?

時計を買取に出した時の買取相場はどれくらいになるでしょうか。
もちろん、実際の買取価格にはモデルや保存状態、付属品の有無などによって大きな幅があります。
ここでは買取市場でも取引量の多いいくつかの人気ブランドの腕時計について、おおまかな買取相場をご紹介します。
ただし、以下に挙げる買取相場は保存状態が良いものの場合です。
実際の買取において必ず当てはまるとは限りませんので、ご注意ください。
オメガの買取相場
オメガの腕時計の買取相場は、モデルにもよりますが十数万円から数十万円ほどになることが多いようです。
「スピードマスター」などの人気シリーズで保存状態が特に良いものは、100万円を超える価格での買取事例も報告されています。
セイコーの買取相場
時計買取市場においてセイコーの腕時計は、モデルにもよりますが数万円から数十万円程度の買取相場になることが多いようです。
セイコーの自社ハイブランドであるグランドセイコーの腕時計では、100万円を超えるような買取価格がつくケースもあるようです。
シチズンの買取相場
シチズンの腕時計の買取相場は、モデルにもよりますが数万円から30万円ほどになることが多いようです。
「エコドライブ」などの人気シリーズで保存状態が良ければ、40万円以上の価格での買取事例も報告されています。
カシオの買取相場
時計買取市場においてカシオの腕時計は、モデルにもよりますが数万円から10万円程度の買取相場になるものが多いようです。
人気シリーズの「オシアナス」には人気モデルも多く、10万円を超える買取価格がついたケースも多く報告されています。
g-shockの買取相場
カシオの腕時計の中でも、買取市場での人気が特に高いのが「g-shock」シリーズです。
買取相場としては数万円から20万円ほどになるものが多いでしょう。
ただし、g-shockには記念モデルなどで高い価値がつくものがあり、60万円といったような買取事例もあります。
時計の買取方法にはどんなものがある?

実際に時計を買取に出そうと考えたとき、具体的にはどのような方法があるでしょうか。
身近に利用できる方法として代表的なものには、以下の3つがあります。
・リサイクルショップを利用する
・ネットオークションやフリマアプリを利用する
・時計専門の買取業者を利用する
これらの3つの方法について、それぞれの概要とメリット・デメリットをご紹介します。
リサイクルショップを利用する
取扱商品の幅が広いリサイクルショップの中には、時計の買取に対応している店舗も多くあります。
リサイクルショップは、売りたい時計を店頭に持ち込めばその場で査定・買取してもらえる点が手軽です。
駅前や幹線道路沿いに店舗が多く、アクセスしやすいのも魅力でしょう。
しかしながらリサイクルショップの時計買取には、「取扱商品の幅が広い」というところに弱点があります。
取扱商品の幅が広いリサイクルショップにおいて、ブランド時計などに関する専門知識を持った鑑定士が常駐している可能性は低いでしょう。
価値の高いブランド時計などをリサイクルショップの買取に出した場合、その時計本来の価値を見極めてもらえないかもしれないというリスクがあります。
ノーブランドの手頃な時計を買取に出すにはリサイクルショップは便利ですが、高価なブランド時計などはリサイクルショップの買取には向かないということも押さえておきましょう。
ネットオークションやフリマアプリを利用する
買取とは少し違いますが、ネットオークションやフリマアプリを利用して時計を売却するという方法もあります。
インターネットさえ利用できれば出品できるため、時間や場所を選ばない点が便利です。
ただし、不特定多数の買い手を相手にするネットオークションやフリマアプリでは、やはりブランド時計の専門知識を持った買い手に出会えるとは限りません。
この点では、リサイクルショップの時計買取と同様の弱みがあります。
またネットオークションやフリマアプリでは、利用者自身が出品価格を設定しなければなりません。
売りたい時計の価値を利用者自身が正しく把握していなければ、実際の価値よりも安い価格で売ってしまって思わぬ損をする恐れがあります。
ネットオークションやフリマアプリで時計を売るなら、その前に売りたい時計の正確な価値を把握しておくようにしましょう。
時計専門の買取業者を利用する
買取業者の中には、時計の買取に特化した、あるいは複数の取扱商品がある中でも時計に強みを持った買取業者も存在します。
そのような時計専門の買取業者であれば、ブランドをはじめ時計に関する様々な専門知識を持った鑑定士が在籍しているはずです。
リサイクルショップなどでは難しいブランドなどの時計であっても、適正な価値を見極めてもらえるでしょう。
しかし時計専門の買取業者には、リサイクルショップなどに比べて店舗数が少ないという弱点があります。
近くに思い当たる店舗がないという人も多いのではないでしょうか。
そんな時には、時計専門の大手買取業者が行っていることの多い、出張買取サービスを利用してみてください。
近くに店舗がない場合でも、査定員が自宅まで来て時計の査定・買取をしてくれます。
自宅にいながら専門業者のサービスが受けられる、便利なサービスです。
買取価格の信頼性を重視したい人には、時計専門の買取業者を利用するのがおすすめです。
ネットオークションやフリマアプリを利用する場合にも、まずは時計専門の買取業者に査定を依頼し、売りたい時計の正しい価値を把握しておくと良いでしょう。
時計をより高く買取してもらうために注意したいこと

大切な時計を買取に出すわけですから、少しでも高く買取してもらいたいと考えるのは当然です。
では、時計の買取において買取価格を少しでも高くするためには、どのようなことに注意すれば良いでしょうか。
4つのポイントにまとめてご紹介します。
電池切れの時計は早めに時計専門の買取業者へ
時計買取では「使わなくなった時計を買取に出す」というケースが多いですから、「売ろうと思った時計の電池が切れていた」ということもよくあります。
そのような電池切れの時計を買取に出す際には、押さえておきたいポイントがあります。
1点目は、電池切れのまま長く放置しないということです。
電池切れの時計を長く放置していると、電池が液漏れを起こし、時計の状態を損ねることがあります。
2点目は、電池切れの時計は時計専門の買取業者に買取を依頼するということです。
「電池切れの時計」といっても、外見上分かるのは「時計が止まっている」ということだけです。
それが電池切れによるものなのか、故障によるものなのかは詳しく調べてみなければ分かりません。
時計専用のチェック設備を持たないリサイクルショップなどでは、故障している時計を買取してしまうリスクを避けるため、電池切れ時計の買取を断っている場合も多いです。
電池切れ時計を買取に出す場合には、早めに時計専門の買取業者へ買取を依頼するようにしましょう。
保存状態を良く保っておく
元々は価値のある時計であっても、時計に傷や欠損があるなど、使用感が強い場合に買取価格は下がってしまうでしょう。
お持ちの時計を高く買取してもらうためには、日々のメンテナンスや保管方法など、普段から保存状態に気を使っておくことが重要です。
時計を保管する際には買った時の箱や時計保管用のケースに入れ、傷がつかないようにしましょう。
また、時計を直射日光のあたる場所や湿気の多い場所で保管していると、文字盤の変色や革性ベルトの劣化の原因になります。
保管場所には、直射日光が当たらず、湿気の溜まりにくい場所を選ぶようにしましょう。
付属品も一緒に査定に出す
ブランド時計を正規店で購入した場合には、箱や保証書、説明書といった付属品がついてきます。
これらの付属品は、時計の買取の際にも重要です。
付属品は本物のブランド品であることの証明に役立ちますし、時計コレクターにとっても重要なコレクションです。
買取業者としても、付属品が揃っている方が買取後に高く販売しやすいため、買取価格を高くつけることができます。
時計を買った時の付属品は大切に保管しておき、買取の際には時計と一緒に査定に出すようにしましょう。
複数業者の査定を見比べる
時計を買取に出す際には1社だけの査定で売却を決めてしまわず、時計専門の買取業者の査定を複数見比べてから、実際に買取を依頼する業者を選ぶというのがおすすめです。
時計専門の買取業者とはいっても、その時々の具体的な買取価格には、業者ごとに差が出ることがあります。
お持ちの時計をより高く買取してもらうためには、複数の買取業者の査定を見比べ、その上で最も高い査定額をつけてくれた業者を選ぶことが有効です。
また、実際の査定場面を見ることで、価格以外の面での査定内容を見比べることもできます。
査定員の振る舞いや時計の扱いの丁寧さ、説明の充実度など、価格以外の部分で気持ちよく任せられる業者を選ぶのも良いかもしれません。
時計専門の買取業者の中には査定料やキャンセル料などの手数料を無料にしている業者も多くあります。
複数業者の査定を見比べる際には、無料サービスを上手く利用して無駄な出費を抑えると良いでしょう。
時計買取における査定のポイントまとめ

時計買取における査定ポイントは買取業者によっても様々ありますが、保存状態・付属品の有無・当該モデルの買取市場での価値はとくに重要な査定ポイントです。
時計を買取に出す際には保存状態に留意のうえ、付属品をすべて揃えて買取に出すことで、より高い買取価格に繋がりやすいでしょう。
その際、お持ちの時計の適正な価値を見極めてもらいたいなら、時計専門の買取業者に査定を依頼するのがおすすめです。
時計買取における査定のポイントをふまえた上で、ご自身に合う買取方法を選びましょう。