
高級ワインの中で特に広く知られているロマネコンティは、そのブランド価値と味に惹かれたコレクターが世界中に存在します。
希少価値がある年代のロマネコンティなら、まるで勲章を手に入れたかのように誇らしくなるでしょう。
ロマネコンティは、どの年代も中古市場で活発に取引されており、超高額になりやすいです。
本記事では、ロマネコンティの買取相場と売る際の注意点をご紹介します。
ワインの買取について
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世界中の愛好家が欲しくてたまらないロマネコンティ

ロマネコンティは、フランス・ブルゴーニュ地方のヴォーヌ・ロマネ村にあるドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(DRC)社が造る、世界で最も高価なワインの一つです。
ワイン名の「ロマネコンティ」はブドウ畑の名前から取っています。
同社が単独所有するピノ・ノワール種のブドウが育てられている1.8ヘクタールの畑は、フランスの品質評価において特別な条件を満たした農業製品に与えられる「AOC」の認証が与えられえています。
ロマネコンティは、畑の格付けの中でグラン・クリュ(特級格付け)と位置づけられています。
ワイン畑は、1つの畑を複数の生産者が分割で所有していますが、ロマネコンティの畑はDRC社が単独で所有しています。
そのため、ロマネコンティと名づけられるワインを造れるのはDRC社のみです。
生産数が年間6,000本と少なく、希少性が高い
ロマネコンティの畑は他の特級畑と比べて地層の栄養分に恵まれています。
そこで造られるワインは、ビオディナミ農法という化学肥料ではなく微生物の力を生かしたコンポスト(堆肥物)を用いています。
人工肥料や農薬を使用せずに粉砕されたブドウの根や皮、発酵残渣から作られた堆肥に限られています。
さらに、トラクターなどで土を押し潰さないように農耕馬で耕し、瓶詰前のワインに清澄剤を加えて浮遊物などを取り除くといった伝統製法によって造られています。
このようにブドウにまんべんなく栄養が行き渡るようにし、ボトル1本分に数本のブドウの木が使われるため、収穫量に制限があります。
畑の十分な養分を吸い取ったブドウを厳選し、年間6,000本ほどしか生産されない希少性が高級な理由の一つです。
オークションで高額落札されるほど世界的に評価が高い
特に、コレクターの間で幻と崇められているほど価値が高いワインは、1945年のロマネコンティです。
2018年10月にニューヨークで行われたサザビーズのオークションで、1945年のロマネコンティ2本が、それぞれ日本円にしておよそ6,300万円と5,600万円で落札されました。
この落札価格は、過去に落札されたワインの中で最高価格となり、ワイン愛好者には非常にインパクトの強いニュースだったことでしょう。
1945年のロマネコンティは、ブドウにつく害虫で問題視されていたフィロキセラ禍を免れたブドウの木で造られたワインです。
さらに、1946年~1951年にブドウ畑が全面的に植え替えられて、新しい畑になる前に造られたワインであるため極めて希少性があります。
600本しか造られていない1945年のロマネコンティは偽造が横行し、オークションで取引されている大半は偽物だと思って間違いありません。
ロマネコンティの買取相場

ロマネコンティの買取相場は年代、保存状態、付属品、並行輸入品かどうか、需要の有り無しなど複数の要因によって決定します。
そのため、同じロマネコンティでもヴィンテージでも大きな価格差が生まれやすいです。
未開封のロマネコンティではないと買取できない店舗がほとんどなので、事前に未開封かどうかを確認しておきましょう。
特に高く売れる年代
特に高く売れるロマネコンティは、ブドウの当たり年である1990年、1999年、2003年、2005年、2009年、2010年、2015年などです。
ちなみにロマネコンティの年代が古いほど高級だとお考えの人がいますが、当たり年を除くと、年代が古いワインよりも新しいワインの方が高額買取になる場合があります。
以下に一部のロマネコンティの種類と買取相場を表にしました。
年代 | 買取相場 |
---|---|
1990年 | 1,100,000円前後 |
1999年 | 1,000,000円前後 |
2003年 | 1,000,000円~1,200,000円前後 |
2005年 | 1,000,000円~1,200,000円前後 |
2009年 | 1,000,000円前後 |
2015年 | 1,400,000円での買取実績あり |
ロマネコンティを売る際の注意点

ロマネコンティをお持ちなら少しでも高く売りたいのは当然ですよね。
ですが、売る際の注意点を知っておかないと、相場よりも低く買い取られてしまう可能性があります。
ここでは、ロマネコンティを売る際の注意点を2つご紹介します。
空きボトルは高額買取されやすいので取っておく
ロマネコンティの空きボトルは、買取に出せば現金化できます。
しかも、正規ルートで購入したロマネコンティのボトルなら、空きボトルでも数万円で買い取られる可能性があります。
ロマネコンティは偽造ワインに転用されるリスクがあるため、本物なら空き瓶にも高額な査定金額がつきます。
また、コルクの有無で査定金額が数千円~数万円の違いが出るので、空きボトルをお持ちならコルクも大切に取っておきましょう。
偽物かどうか分からなければ査定に出す
ロマネコンティは膨大な本数の偽物が出回っています。
古い年代のボトルを偽造するには褪色で印刷したり、シミをつけたり、ヤスリで擦って汚れのように見せれば出来てしまいます。
また、コルクも瓶の先から見えないようにロウで固めれば、偽造かどうかも判断できなくなります。
これらの特徴はパッと見て偽物かどうかを判断できますが、精緻に作られた偽物も存在します。
そのため、偽物かどうか不安であればお酒を扱う買取店の査定に出して、真意を確かめてもらいましょう。
ロマネコンティを高く売るコツ

ロマネコンティの購入時と現在とでは品質が大きく異なっています。
品質が多少落ちても高く売れる可能性はありますが、高く売れるコツを実践しておけば査定のプロに高評価をしてもらえるかもしれません。
ここでは、ロマネコンティを高値で売るコツを3つご紹介します。
ワインセラーに保管して状態を保つ
ロマネコンティは、保管方法によって状態が変わってしまいます。
品質が劣化すると査定金額が低くなってしまうため、湿度と温度が保たれたワインセラーに保管しましょう。
さらに、ロマネコンティはボトルの状態によって査定金額に影響が出ます。
ラベルがはがれていたり、ボトルに傷があると減額されてしまう可能性があるので、ポイントを抑えてきれいな状態で保管できるようにしてください。
ロマネコンティをワインセラーで保管するポイントは以下があります。
- ・日光や蛍光灯、振動、異臭を避ける
- ・乾燥を避けて湿度70〜80%を保つ
- ・適温は10〜14℃、温度変化がないようにする
- ・コルクが乾燥しないように横に寝かせる
また、ワインセラーがなければ以下の保管方法を試すといいでしょう。
- ・外気温との温度差でラベルに結露が発生してシワが寄るのでラップを巻いておく
- ・コルクが乾燥しないように新聞紙で包んで冷蔵庫に保管
ワインセラーがあってもなくても、適切な湿度ではなければコルクが乾いて縮み、瓶との隙間から酸素が入り込んで酸化を早めてしまいます。
そのため、酸化しないようにコルクを新聞紙などで包んでおくことをおすすめします。
付属品を揃えて査定額アップ
ロマネコンティを購入するとついてくる木箱や証明書、ボトルを包んである紙などを一緒に査定に出すと付属品の分だけ金額アップが見込めます。
コレクターは、できるだけ保存状態が良くて付属品が揃っているロマネコンティを欲しがりますから、査定では購入時の状態を保っていることが重要です。
もちろん、ロマネコンティは付属品がない本体だけでも超高額になる可能性が高いです。
ですが、購入時にどのような付属品があったかを思い出して、欠けていたら揃えておくとより評価が高まります。
複数の買取店で査定をして比較する
ロマネコンティの査定金額は、買取店の在庫状況や査定条件などによって変動します。
買取店によってサービスの質や買取方法も異なるので、納得して売るなら複数店舗の査定に出して比較することをおすすめします。
以下のポイントを念頭に置いて探してみましょう。
- ・査定料、キャンセル料などが無料
- ・高級酒の買取実績が多く、具体的な商品名が載っている
- ・オペレーターや査定員の対応に好感が持て、説明も丁寧
- ・買取方法や買取の申し込みの説明が分かりやすい
ロマネコンティは高級酒ですから、多少の手間がかかってもサービスの質や査定金額に納得のいく買取店に出した方が安心ですよね。
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