
「高価なシャンパンとえばドンペリ」というくらい、飲んだことがなくても存在は知っているでしょう。
ドンペリこと「ドン・ペリニオン」は、定価10万円以上の希少性のある種類があります。
本記事では、ドン・ペリニオンの買取相場と高く売るコツをご紹介します。
高く売りたい方は参考にしてみてください。
偶然起きたアクシデントをシャンパンに昇華させた

ドン・ペリニヨンは、フランスのモエ・エ・シャンドン社が造る世界で最も有名なシャンパンで、通称ドンペリと呼ばれています。
ワイン醸造業者が並ぶフランスのエペルネーで造られるドン・ペリニヨンは、作柄の素晴らしい年に収穫された葡萄のみを醸造させています。
シャンパンの歴史はドンペリ誕生の歴史と言われています。
17世紀終わり、オーヴィレール大修道院の修道士だったドン・ピエール・ペリニヨンは、白ワインを作る過程で瓶内発酵が進んで発生した炭酸ガスを改良して、シャンパーニュを完成させました。
その完成度は宮廷であっという間に人気となり、ドン・ピエール・ペリニヨンは醸造責任者になりました。
彼は亡くなるまでの47年間に、新しい葡萄の栽培技術を導入して品質を向上させ、異なる畑や種類の葡萄をブレンディングする方法を開発し、さらには黒葡萄から白いジュースを絞り出すシャンパーニュ製法の基礎を築き上げました。
1694年にドン・ピエール・ペリニヨンは「世界最高のワインを造る」と意思を固めるほど、完璧なシャンパーニュを追い求めていました。
シャンパーニュの父と称されたピエール・ペリニヨンの志は、後世に脈々と受け継がれています。
また、ドンペリには「シャンパンは3つの時代を迎える」という哲学が存在します。
ドンペリには飲むピークが3回訪れ、最初の飲み頃は収穫から約8年後です。
シャンパンは15ヶ月、ヴィンテージは36ヶ月の熟成が法律で義務付けられています。
しかし、ドンペリ・ヴィンテージは1度目のピークが来る8年先まで熟成させ、ピークが訪れるのを待って出荷されます。
ドンペリの主な種類

ドンペリの名を聞いたことがあっても、どの種類かまではパッと思い浮かびませんよね。
実はドンペリには以下のように種類が豊富にあります。
・ドン・ペリニヨン・ヴィンテージ・ドン・ペリニヨン ・ロゼ
・ドン・ペリニヨン・エノテーク
・ドン・ペリニヨン・P2 P3
・ドン・ペリニヨン・レゼルブ・ドゥ・ラベイ
・ドン・ペリニヨンのコラボレーションボトル
ここでは、メジャーな種類からプレミア価値のある種類までをご紹介します。
ドン・ペリニヨン・ヴィンテージ
「ドン・ペリニヨン・ヴィンテージ」は、ラベルの色が白なので通称ドンペリ白と呼ばれています。
スタンダードな銘柄で、シャンパンやワインが好きな人は飲んだことがあるのではないでしょうか。
ドン・ペリニヨン・ヴィンテージは、1年に収穫された最高品質の葡萄のみから造られ、地下セラーで最低8年間熟成させます。
しかし、葡萄の品質が基準に満たなければ、その年のヴィンテージが発表されることはありません。
ドン・ペリニヨン ・ロゼ
「ドン・ペリニヨン・ロゼ」は、赤ワイン用に栽培される葡萄のピノ・ノワール種を用いたワインベースのシャンパンです。
ラベルがピンクなので通称「ドンペリピンク」や「ピンドン」と呼ばれています。
生命力を感じさせるほど主張の強い赤色は、地下セラーで約12年間かけてゆっくりと熟成させます。
ドン・ペリニヨン・エノテーク
「ドン・ペリニヨン・エノテーク」は、ラベルが黒なので「ドンペリブラック」と呼ばれています。
エノテークは、エノ(ワインの)とテーク(戸棚)の造語で、古酒専用の地下倉庫を「古い原酒ライブラリー」を表現した言葉です。
ドン・ペリニヨン・エノテークの熟成年数は15年程度で、ドンペリ白の倍近く熟成させます。
最後にエノテークが造られた年は1996年なので希少性の高さを感じられます。
ドン・ペリニヨン・P2 P3

「ドン・ペリニヨン・P2」の「P」とはプレニチュードといって、熟成を経て飲み頃になる時期を指します。
シャンパーニュの熟成期間が8年、12~15年、30年超の3回あるとしたら、2回目を迎えたシャンパーニュを「P2」、3回目を迎えたシャンパーニュを「P3」としています。
熟成の高まりを経て市場に放たれた「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2002 プレニチュード 2」は、品質を満たした葡萄の中からさらに良質な葡萄として選ばれました。
ドン・ペリニヨン・レゼルブ・ドゥ・ラベイ
「ドン・ペリニヨン・レゼルブ・ドゥ・ラベイ」は、ゴールドなラベルが特徴の約20年熟成したシャンパンです。
ドン・ペリニヨン・ヴィンテージ以上に希少価値があると評価の高いレゼルブ・ドゥ・ラ ベイは、シャンパンの発祥となったオーヴィレール修道院にちなんで名づけられています。
現在、この種類のドンペリは新しく造られておらず、以前販売されたものが出回っています。
ドン・ペリニヨンのコラボレーションボトル
ドン・ペリニヨンは、2019年10月よりレニー・クラヴィッツとのコラボレーションを始めました。
光と火をコンセプトに、ボトル全体やアイコンシールドにメタルを打ち込んだ「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2008 限定品 BY レニー・クラヴィッツ」、「ドン ペリニヨン マグナム ヴィンテージ 2008 限定品 BY レニー・クラヴィッツ キャンドル付」を、限定品として販売しています。
ドンペリの買取相場

ドンペリは製造年代や種類によって、買取相場はかなり幅があります。
ただし、付属品がそろっていたり割れや汚れのないボトルであれば高額になる可能性があります。
ここでは、ドンペリの種類ごとの買取相場を挙げてみました。
銘柄 | 買取相場 |
---|---|
ドンペリ・ヴィンテージ | 約7,000~15,000円 |
ドンペリ・ロゼ | 約16,000~20,000円 |
ドンペリ・ルミナス | 約8,000~18,000円 |
ドンペリ・エノテーク | 約14,000~25,000円 |
ドンペリ・エノテーク・プラチナ | 約70,000~100,000円 |
ドンペリ・レゼルヴ・ドゥ・ラベイ | 約43,000~60,000円 |
ドンペリ・P2 | 約15,000~50,000円 |
ドンペリ・P3 | 約120,000~150,000円 |
ドンペリ・エノテーク・プラチナは、1976年までに作られた銘柄です。
現在は出回っておらず希少価値の高いシャンパンで、買取相場は通常のエノテークよりも跳ね上がります。
ドンペリ・ヴィンテージは、現在販売されている商品よりも1960年代~1980年代の商品の方が出回っている数が少ないため高く売れやすいです。
ドンペリを売る際の注意点

ドンペリは高級酒であると知れ渡っているので、査定では高く売れるとお考えでしょう。
ただし、高級酒を売るにはいくつか注意しておきたいことがあります。
査定前の心構えとして覚えておくことをおすすめします。
並行輸入品は減額の可能性も!
並行輸入品は正規の販売代理店を通していないので、販売価格が適正ではなかったり、偽物が紛れ込んでいる恐れがあります。
並行輸入品のドンペリは買い取ってもらえますが、査定金額は正規品と比べると減額される可能性があるでしょう。
ちなみに正規品には、ラベル裏に「ドンぺリニョン 正規取扱店 MHD┃モエ ヘネシー ディアジオ」などと記されています。
買取店によってはシリアルナンバーがないと買い取れない場合がありますので、事前に店舗に確認しておきましょう。
古いドンペリも買取可能!
ドンペリの賞味期限は製造から26年とされています。
ラベルにある年号に16年加算した年代を賞味期限の目安にしましょう。
また、ドンペリは年数が経つにつれて炭酸が弱くなります。
炭酸がなくなったドンペリは白ワインとして飲むことができます。
そのため、古くなったドンペリでも買取可能な店舗が多いです。
未開封のドンペリなら買取可能!
残念ながら開封したドンペリは買い取ってもらえません。
なぜなら、開封後は時間が経つにつれて香りや炭酸が飛んでしまい、品質が保てなくなるからです。
ドンペリを売却したい方は未開封かどうかを必ず確認してください。
ドンペリを高く売るコツ

高級酒は時間と共に状態が変化しやすいので、売るのに必要なポイントを抑えたら早めに売ってしまいましょう。
ここでは、ドンペリを高く売るポイントをいくつかご紹介します。
ワインセラーに保管しておく
保存状態が良いドンペリは査定金額が高額になる可能性があります。
ワインやシャンパンはラベルの状態が重要で、剥がれや汚れなどがあるほど査定金額が低くなる恐れがあります。
ワインセラーをお持ちであれば最適な保管環境になるように調整し、ワインセラーがなければ以下に挙げた項目を参考にシャンパンに最適な保管環境を作っておきましょう。
・湿度70%~75%・気温12℃~14℃
・紫外線と振動を避けた場所
・臭いの強い食品と一緒に保管しない
・横に寝かせて保管する
ドンペリは冷蔵で保管すると、外気温との温度差でラベルに結露が発生して、シワが寄るのでラップを巻いておきましょう。
適切な湿度ではないとコルクが乾いて縮んでしまい、瓶との間に隙間ができて酸素が入り込み、酸化を早めてしまいます。
ドンペリのキャップシールの内側やコルク上部にカビが発生する場合がありますが、査定前に塗れふきんで落としてください。
付属品を揃えれば査定金額アップ
ドンペリを購入したときについてくる木箱や証明書などを本体と一緒に査定に出すと、付属品の点数分、査定金額アップが狙えます。
例えば、1970年代のドンペリ・エノテークなど希少価値のあるシャンパンは、専用の木製箱がついてくるので、査定に出せば箱の希少性も評価してくれます。
ドンペリを保管するときに収納の邪魔になるからと、箱を捨ててしまった方はいると思いますが、付属品が足りていなくてもしっかりと査定金額はつきます。
複数の買取店の査定に出して比較する
査定基準やどの査定品目に強いかどうかは買取店によってばらつきがあります。
ドンペリを含む高級酒は、買取店によって数千円~数万円の差が出る可能性があります。
ですから、条件が合って一番高い値段で買い取ってもらえるように、複数の買取店で査定をしてもらうことをおすすめします。
さらに、ほとんどの買取店は無料で査定に出せて、査定金額に納得いかなければ無料でキャンセルできます。
査定前に余分な出費を出さずに利用できますね。
ちなみにバイセルではシャンパンなどのお酒を多数買い取っています。
こちらのバナーからシャンパンの買取実績や査定の申し込み方法を記載していますので、ご覧ください。