タンザナイトの買取相場は?査定基準や買取時のポイントを解説

タンザナイトはジュエリーの装飾などに多く使われる宝石で、世界的に高い人気があります。
一流ジュエリーブランドのティファニーがいち早く着目したことでも知られており、買取市場においても近年人気に火がついていると言えるでしょう。
タンザナイトの査定基準や買取相場、高く売るためのポイントやおすすめの買取業者の選び方などについてご紹介します。
目次
タンザナイトとは

タンザナイトは、1998年と1999年には「世界で最も売れているカラーストーン」だと発表されたほど、世界中で愛されている宝石です。
買取市場での人気も高く、活発に取引されています。
ここではタンザナイトがそもそもどのような宝石なのか、特徴や歴史に触れつつ、人気の理由をご紹介したいと思います。
タンザナイトの産地と希少性
タンザナイトは、アフリカ大陸の南東部に位置するタンザニアが唯一の産出国で、名前の由来にもなっています。
タンザナイトは他の宝石に比べると歴史の浅い宝石で、1967年にタンザニア・アルーシャ地区のメレラニ鉱山でルビーの採掘中に初めて発見されたといわれています。
近年では埋蔵量の限界も囁かれていて、今後は希少性が高まっていくことが予想されます。
希少価値の高さに加え、比較的新しい宝石であることからコレクターからも人気は高く、買取においても相場は高めとなっていることが多いです。
タンザナイトの歴史とティファニー
1967年にメレラニ鉱山で初めて発見されたタンザナイトは、程なくしてGIA(Gemological Institute of America:米国宝石学会)の鑑定により、ゾイサイトの一種であると確認されます。
それまで採掘されていたゾイサイトは不透明なピンクやグリーンだったこともあり、この新種の青いゾイサイトは「ブルーゾイサイト」と呼ばれました。
しかし、当初はブルーゾイサイトという味気ない名前であることも影響して、宝石市場でもごく一部のコレクターにしか認知されていませんでした。
そんなブルーゾイサイトに宝石としての可能性を見出したのがティファニー・アンド・カンパニーです。
ティファニーはブルーゾイサイトの主要販売業者となる契約を結び、宝石の名前を産地タンザニアにちなんだ「タンザナイト」に改変して世界中に向けてプロモーションを行いました。
それをきっかけに多くの宝石ファンや宝飾デザイナーの目に留まり、タンザナイトは世界的に知られ、人気を博すようになったのです。
現在タンザナイトといえば、サファイア・エメラルド・ルビーの三大カラーストーン(色石)に並ぶほどの人気がある宝石だといっても過言ではないでしょう。
タンザナイトの持つ「多色性」について

タンザナイトの色は「タンザニアの夜」や「キリマンジャロの夕暮れ」とも喩えられ、その独特のカラーと輝きは多くの宝石ファンを魅了しています。
タンザナイトがこれほどまでの人気を得るようになった最大の理由は、タンザナイトが持つ「多色性」という性質にあります。
多色性とはゾイサイトの特徴の一つで、見る角度によって色が異なって見えるという性質のことです。
タンザナイトの場合には、光の当たり方や見る角度によって青色や紫色の強さが変化します。
自然光の下では透き通った群青色、白熱灯の下では気品の高い紫色へと変化し、さらには光の加減によっては深みのある赤色にも変化します。
一度手にとって見てみると、角度によって表情を変えるタンザナイトの色味には、息を呑むほどの神秘的な輝きがあります。
宝石の買取市場で絶大な人気を誇っているというのも頷けます。
タンザナイトはどんな商品に使われている?
その美しさから人気の高いタンザナイトは、ジュエリーの装飾として多く使用されています。
買取市場でよく出会うことものとしては、リング、ペンダントトップ、ピアス、ネックレス などが挙げられます。
タンザナイトの4つの査定基準

宝石の査定では様々な評価項目を総合的に見て価値を判断しますが、宝石ごとに「どこの買取業者でも必ずチェックされる」というポイントがあります。
ここでは、実際の査定に挑む際の予備知識として知っておきたいタンザナイトの代表的な4つの査定基準をご紹介します。
・色合い
・透明度
・カット
・カラット数
色合い
タンザナイトの特徴と言えば、やはり多色性です。
そしてタンザナイトの色合いには、青・藍・紫の3色のバランスによって個体差が生まれます。
宝石の買取査定において、評価に直結するのは「色合いの濃度」です。
タンザナイトは、極端に青色が濃すぎて黒っぽく見えたり、反対に青の色合いが薄かったりすると人気が落ちる傾向にあります。
彩度の高く、青色の濃度が程よくてすみれ色がかって見えるものほど、買取価格は高くなりやすい傾向があります。
透明度
宝石にはインクルージョン(内包物)と呼ばれる不純物が含まれているものがあり、この不純物の量が宝石の透明度に影響を与えます。
宝石の種類によってはインクルージョンの入り方によって価値が高まる場合もあるのですが、タンザナイトの場合には一般に透明度が高いほど高く買取されやすい傾向があります。
目に見えるようなインクルージョンがあると、タンザナイトの価値は下がってしまうかもしれません。
カット
タンザナイトの輝きは、カットされた形状によって大きく変わってきます。
原石ごとに異なる品質や大きさなどの個性を正確に把握し、カット方法を適切に決めることで、タンザナイトの輝きはさらに増すでしょう。
買取においても、適切にカットされ、美しい輝きをもったタンザナイトであれば買取価格も高くなりやすいでしょう。
ちなみに、タンザナイトのカットで一般的なものとしては、オーバルカットとクッションカットが挙げられます。
カラット数
カラットとは、宝石の質量を表す単位のことで、1カラット=0.2グラムと定義されています。
タンザナイトの買取では、カラット数が大きいものほど高く買取されやすい傾向があります。
それには単純に「カラット数が大きい方が宝石自体が大きくなるから」という理由もありますが、タンザナイトの場合には宝石の大きさが色合いにも影響するからです。
タンザナイトの色は小さいサイズのものでは彩度が低くなりやすく、タンザナイト本来の素晴らしい色を示すのはおよそ5カラット以上のサイズのものだと言われています。
宝石の美しさという点でも、タンザナイトの場合にはカラット数が重要になってきます。
タンザナイトの買取相場はどれくらい?

宝石買取市場における、タンザナイトの買取相場はどれくらいになるでしょうか。
買取市場に出回るタンザナイトには、ジュエリーの装飾として使われているものと、ルース(裸石)の状態で出回っているものとがあります。
それぞれの場合に分けて買取相場を見ていきましょう。
タンザナイトを使ったジュエリーの買取相場
タンザナイトを使ったジュエリーの買取相場は、使われている石の大きさ・数・品質などによっても大きな幅があります。
近年の買取市場の動向を見ると、およそ数万円~数十万円といった買取相場になるものが多いようです。
ただしタンザナイト製品の買取相場は、ジュエリーのブランド、金属部分の素材、タンザナイト以外の種類の宝石も使われているかなどによっても左右されます。
これらの買取相場は、あくまでも参考程度と考えてください。
ルースのタンザナイトの買取相場
ここでは、大きさごとのルースのタンザナイトについて、おおよその買取相場を一覧でご紹介します。
サイズ | 買取相場 |
---|---|
1.0ct | ~10,000円 |
2.0ct | ~20,000円 |
3.0ct | ~30,000円 |
5.0ct | ~100,000円 |
10.0ct | ~200,000円 |
20.0ct | ~500,000円 |
30.0ct | ~1,000,000円 |
なお、上でご紹介した買取相場は、あくまでも参考程度の情報となります。
タンザナイトの実際の買取価格は、色合い・透明度・カットの形状などの様々な評価項目を総合的に加味して判断されます。
また、買取業者によっては、査定評価に応じてタンザナイトをD~Sにランク分けしている場合もあります。
例えば、色合いが極端に薄かったり黒が濃かったりするものはDランク、彩度が高くて美しい青のものはSランクといった具合です。
これらの評価方法は、買取業者によって変わってきます。
お持ちのタンザナイトの価値を自身で判断するのは難しいです。
正確な価値が知りたい場合には、一度試しに宝石の専門知識を持った買取業者の査定を受けてみることをおすすめします。
タンザナイトをより高く売るために知っておきたいポイント

世界中で愛されているタンザナイトには買取市場でも高い需要があり、高値で取引されることも多いです。
そんなタンザナイトを、少しでも高く売るためにはどのような点に注意すればよいでしょうか。
ここでは、タンザナイトを買取に出す前に知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
・付属品を揃えておく
・保存状態には要注意
・売ると決めたら早めに買取に出す
付属品を揃えておく
タンザナイト製品を購入した際には、鑑別書・保証書・箱・アクセサリー袋・冊子などの付属品がついている場合があります。
買取市場においてはこういった付属品が揃っていることで、付属品が無い場合よりも高い価格で買取されやすい傾向があります。
鑑別書とは、宝石の種類や産地、色やカットの形状、カラット数といった宝石に関わる様々な要素を証明してくれる書類のことです。
宝石の専門知識を持った買取業者であれば鑑別書が無くても正確な価値を見極めることは可能ですが、鑑別書があることで市場における信用は高まり、売れやすくなるでしょう。
タンザナイトが使われたブランドジュエリーでは、ブランドごとの保証書・箱などコレクターからの需要があります。
これらの付属品は大切に保管しておき、買取の際にはタンザナイトと一緒に査定に出すようにしましょう。
保存状態には要注意
タンザナイト製品の保存状態の良し悪しは、買取価格にも大きく影響します。
宝石に傷がついていたり、金属部分に錆や傷、変形があるなど保存状態が良くないと、買取価格は下がってしまう可能性が高いでしょう。
タンザナイトはモース硬度6~7と、宝石の硬さとしては中程度です。
しかし衝撃を受けると破損してしまう性質があるので注意が必要です。
また、例えば他の宝石と一緒に保管するなどして、宝石同士がぶつかることによって傷がついてしまう場合があります。
アレキサンドライト製品を身に着けた後には、金属部分に錆や傷が発生しないように清潔で柔らかい布で汚れを拭き取り、宝石に傷がつかないように1点ずつ分けて保管するのがおすすめです。
売ると決めたら早めに買取に出す
タンザナイトに限らず、宝石を使ったジュエリーにはその時々によって流行のブランド・デザインなどがあります。
タンザナイトは価値の高い宝石ですが、ジュエリーのデザインが流行遅れになると買取市場における需要は少なくなり、買取価格ダウンの要因になってしまうことがあります。
ジュエリーブランドは次々に新しいデザインのコレクションを発表しており、流行の移り変わり早いです。
宝石買取市場においても、やはり流行のデザインやブランドのものの方が高く買取されやすいでしょう。
売却を検討しているタンザナイト製品があるなら、流行遅れになる前に早めに買取に出した方が、より高く売ることができるかもしれません。
タンザナイトを売る際に利用できる3つの買取方法

タンザナイト製品を売りたいと思った時に利用できる買取方法には、買取業者によっていくつかの種類があります。
最も一般的な「買取店の店頭に品物を持ち込む方法(持ち込み買取)」のほかにも便利な買取方法がありますので、ご自身の都合に合わせて買取方法を選ぶのがおすすめです。
ここでは、一般的な買取方法として以下の3つをご紹介します。
・持ち込み買取
・宅配買取
・出張買取
持ち込み買取
持ち込み買取とは、売りたい品物を買取店の店頭に持ち込んで査定・買取してもらう方法のことです。
その場ですぐに査定額を提示してもらえ、利用者の目の前で査定してくれるので査定内容に関する質問などもできます。
また、宝石の重量の計測などもその場で行うことが多いです。
タンザナイトなどの宝石の買取において、重量は買取額に直接影響する要素ですから、計測している風景を直接見られるのは安心できるポイントではないでしょうか。
ただし、宝石に関する高い専門性を持った買取店となると、店舗数は限られてきます。
近くに該当する店舗がなく、遠くの店舗まで行かなければならないような場合には、多くの手間や時間がかかってしまうかもしれません。
宅配買取
宅配買取は、売りたい品物を買取業者に送付して査定・買取してもらう方法のことです。
大手の買取業者が提供していることの多い買取方法の一つです。
宅配買取では買取店舗に出向く必要がなく、品物を送りさえしてしまえばあとは業者からの査定結果を待つだけです。
買取業者の営業時間に合わせる必要もないため、昼間に時間が取りにくい人にはおすすめの買取方法です。
ただし、査定は利用者の目の届かないところで行われます。
査定風景を直接見ることができず、査定内容についても質問・交渉が出来ないなど、安心感は得にくい方法かもしれません。
出張買取
出張買取とは、買取業者の査定員が利用者の自宅まで来て査定・買取してくれる買取方法のことです。
電話やインターネットから手軽に依頼でき、近くに店舗が無い場合でも、自宅にいながら専門買取業者のサービスが受けられます。
持ち込み買取のように買取店の店頭まで出向く手間がなく、宅配買取とは違って査定員と対面での査定になるため、安心感も得やすいでしょう。
出張買取は、持ち込み買取・宅配買取双方のデメリットをクリアした買取方法と言えるでしょう。
タンザナイトの買取になるべく手間をかけたくない人にも、安心してタンザナイトを売りたい人にも、出張買取はおすすめの買取方法です。
タンザナイトを安心して売れる買取業者の選び方

大切なタンザナイト製品を買取に出すわけですから、やはり安心して任せられる買取業者を慎重に選びたいところです。
同じタンザナイト製品を買取に出したとしても、買取業者によって査定の仕方や手数料などにも違いが出ることがあります。
買取金額の高さもさることながら、大切な品物を託すのに信頼できる、安心して利用できる買取業者を選ぶためには、どのようなポイントに注目して買取業者選びをすれば良いでしょうか。
ここでは買取業者選びのポイントとして、以下の3つをご紹介します。
・豊富な買取実績を持つ買取業者
・目の前で宝石の重量を計ってくれる買取業者
・無料サービスが充実している買取業者
豊富な買取実績を持つ買取業者
タンザナイトの買取に対応している買取業者の中には、幅広い商品を取り扱っており、「ほかの商品が得意だが宝石も扱っている」というところも珍しくありません。
しかし、タンザナイトの査定項目は多岐にわたっており、やはり豊富な宝石の専門知識や買取経験がなければ正確に価値を見極めるのは難しいでしょう。
宝石の買取実績が豊富な業者であれば、それだけ多くの人から選ばれており、多くの査定経験を積んでいるということになります。
高い専門性や査定技術も伴っていると考えられ、安心して利用できるでしょう。
また、宝石を専門としていて全国展開しているようなの大手買取業者であれば、買取実績数も小規模業者より多く、宝石に関する豊富な専門知識も会社内で共有されていると推測されます。
全国の利用者から選ばれているという点を考えても、安心して利用できる買取業者である可能性は高いでしょう。
目の前で宝石の重量を計ってくれる買取業者
タンザナイトなど宝石の買取では宝石の重さが買取金額に直結するため、利用者の目の前で宝石の重量を測ってくれる買取業者の方が、安心して利用することができるでしょう。
買取業者としても利用者の目の届くところで重さを計った方が信頼が得られるのですから、誤魔化すつもりがなければ、わざわざ利用者の目の届かないところで宝石の重さを計る必要はありません。
優良な買取業者であれば、お互いの安心のためにも、利用者の目の前で宝石の重量を測るのが一般的でしょう。
仮に、理由もなく利用者の目の届かないところで宝石の重さを計るような買取業者があれば、宝石の重さを誤魔化そうとしている可能性があります。
そのような買取業者に出くわしてしまった場合には、勇気を持って買取をキャンセルした方が良いかもしれません。
無料サービスが充実している買取業者
買取業者によっては、買取サービスを利用する際に査定料・キャンセル料・出張買取の出張費といった手数料がかかることがあります。
しかし手数料がかかっては、せっかくタンザナイトを売っても実質的な買取金額は目減りしてしまいますよね。
また「試しに査定だけ」と思っても、その度に手数料がかかってしまっては気軽に利用することはできません。
買取サービスを安心して利用するためにも、各種手数料を無料にしており、無料サービスが充実している買取業者を選ぶのはおすすめです。
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