アレキサンドライトの買取相場は?査定基準や買取のコツもご紹介

アレキサンドライトは、ジュエリーなどの装飾に使われる宝石で、その美しさから高い人気があります。
一方、産出量が少ないことから、高額で取引されやすい宝石の一つです。
買取市場においても、アレキサンドライト製品が高値で売買されるケースは多くあります。
アレキサンドライトの査定基準や買取相場、おすすめの買取業者の選び方や高く売るためのポイントなどについてご紹介します。
目次
アレキサンドライトとは

アレキサンドライトは、美しさ・耐久性・希少性から人気を集めているジェムストーン(天然石)です。
アレキサンドライトはロシアでは「皇帝の宝石」とも呼ばれ、非常に高い価値が認められています。
宝石の買取市場においても需要が高く、高額で取引されるケースも多いです。
では、なぜアレキサンドライトにはそのように高い価値があるのでしょうか。
アレキサンドライトの歴史や特徴などに触れながら、高額で取引される理由を紐解いてみましょう。
アレキサンドライトの産地
アレキサンドライトが初めて採掘されたのは、1830年代のロシア・ウラル山脈だと言われています。
その後、ブラジルやスリランカでも鉱脈が発見され、採掘が行われるようになりました。
以来、光の当たり方によってアレキサンドライトが色を変える様は奇跡のようだと人気を集め、世界中の富裕層にとって是非とも手に入れたい宝石となっています。
日本でも、バブル期には好景気を背景に多くの人がアレキサンドライトを買い求めました。
そして近年、アレキサンドライトはロシアやブラジルでの産出量が激減したことから、希少価値が上昇しています。
現在ではインド産・マダガスカル産・タンザニア産などのアレキサンドライトもありますが、やはり供給量は多くなく、希少価値は極めて高いと言えるでしょう。
また、アレキサンドライトの査定において重要な意味を持つ色味は、産地によって微妙に異なっているとも言われます。
アレキサンドライトは光の当て方によって色が変わる
アレキサンドライトの最大の特徴とも言えるのが、光の当たり方によってその色が変わることでしょう(変色効果)。
「神様のいたずら」とも称される神秘的なカラーは、世界中のジュエリーファンを惹きつけてやみません。
アレキサンドライトの結晶はクロムなどの不純物を微量に含んでおり、このクロムには黄色い光を吸収する性質があります。
また、アレキサンドライトには青色系の光と赤色系の光を同等に反射する性質があります。
これにより、日光や蛍光灯などの青みが強い光の下では緑色がかった青から深緑に見え、ろうそくの火や白熱灯などの赤みが強い光に照らされると赤色から紫がかった赤色に見えるのです。
アレキサンドライトの神秘的なカラーは、宝石の成分と光の反射の仕方によって成り立っています。
アレキサンドライトの変色性は、査定での価値を決める重要なポイントの一つです。
変色の強弱は石によって違いますが、変色が鮮やかな石ほど買取相場も高くなる傾向があります。
ただし、それだけでアレキサンドライトの価値が全て決まるわけではありません。
「色がきれいに変化しない」と感じても自分で宝石の価値を判断せず、宝石の専門知識を持った買取業者に査定を依頼してみることをおすすめします。
アレキサンドライトはどんな商品に使われている?
このように人気の高いアレキサンドライトは、様々なジュエリーの装飾として使われています。
買取市場で出会うことの多いものでは、リング・ネックレス・ペンダントトップ・ブレスレットなどがあります。
アレキサンドライトの査定基準

アレキサンドライトを買取に出した場合、その価値はどのような基準によって判断されるのでしょうか。
代表的な4つの査定ポイントについてご紹介します。
カラー
アレキサンドライトは、太陽光や蛍光灯の下で緑色から青みがかった緑色、ろうそくの火や白熱光の下で赤色から紫がかった赤色を示します。
この色の変化の幅が大きく、鮮やかに輝くものほど価値が高いとされています。
淡色すぎて濃く色づかない石や、暗すぎて黒っぽく見える石は、鮮やかに輝く上質な石に比べると評価は下がってしまうでしょう。
ロシアやブラジルは上質なアレキサンドライトが採れる産地として知られていますが、産出量自体が大幅に減少しています。
そのため、カラーの優れたアレキサンドライトは希少性をさらに増しており、より高い価格で取引されやすい傾向にあります。
クラリティ(透明度)
アレキサンドライトは宝石の中でも比較的インクルージョン(内包物)が少ないという特徴があります。
その中でも、色の鮮やかな変化に加えてクラリティの高いものには非常に高い価値が認められることが多いです。
また、アレキサンドライトに限らず稀に見られる現象として、インクルージョンが針状に並ぶことによって猫の目のような明るい光の筋が現れることがあります(キャッツアイ効果)。
このキャッツアイ効果が現れたアレキサンドライトは大変人気が高く、インクルージョンが含まれていても高い価値を認められます。
カット
アレキサンドライトは光の当たり方によって様相を変えるため、カットが非常に難しい宝石として知られています。
単に鮮やかに輝いて見えるというだけでなく、色の変化が最も大きく見えるような方向でカットする必要があり、カット職人には高い技術が求められるのです。
そのため、カットの質が高いアレキサンドライトには高い価値が認められやすいです。
アレキサンドライトのカット方法としては、ブリリアントカットのクラウンとステップカットのパビリオンからなるミックスカットが最も一般的です。
カラット(重量)
どの宝石でも同様ですが、カラット数の大きいものほど高い価値がつきやすい傾向があります。
中でも、アレキサンドライトにはそれほど大きいものは少なく、ジュエリーなどに使用されるものは通常1カラット未満であることが多いです。
そのため、サイズの大きい(重量の重い)アレキサンドライトには高い希少価値がつきやすくなっています。
アレキサンドライトの買取相場はどのくらい?

宝石買取市場において、アレキサンドライトの買取相場はどれくらいになるでしょうか。
通常、買取市場に出回るアレキサンドライトは、ルースよりもジュエリーの装飾として使われている場合が多いです。
アレキサンドライトが使われたジュエリーの買取相場は、使われている石の大きさ・数・品質などによっても大きな幅がありますが、近年の買取市場の傾向では数万円~数百万円といったところでしょう。
ただし、買取相場はジュエリーのブランドや金属部分の素材、アレキサンドライトのほかに使われている宝石などによっても左右されますので、あくまで参考程度として捉えてください。
買取相場は非常に複合的な要素で決まるので、お持ちのアレキサンドライト製品に関しても、ご自身で価値を判断することは難しいでしょう。
価値が知りたい場合には、一度試しに宝石の専門知識を持った買取業者の査定を受けてみることをおすすめします。
アレキサンドライトをより高く買取してもらうためのポイント

価値の高いアレキサンドライトですから、買取に出すなら少しでも高く売りたいところです。
石の大きさや品質は今さら変えられませんが、買取時や保管時の工夫によって少しでも高く買取してもらうことはできないでしょうか。
ここでは、アレキサンドライトをより高く買取してもらうために知っておきたいポイントをご紹介します。
- ・付属品をそろえておく
- ・なるべく早く買取に出す
- ・宝石・ジュエリーの保存状態には要注意
付属品をそろえておく
アレキサンドライト製品には、考えられる付属品として、鑑別書・保証書・箱・アクセサリー袋・冊子などがついている場合があります。
買取市場においてはこれらの付属品がついていることで、ついていない場合よりも高い価格で取引されやすい傾向があります。
鑑別書とは、宝石の種類・産地・重量・カットの形状・色といった、宝石の価値に関わる様々な要素を証明してくれる書類のことです。
宝石の品質を保証してくれる鑑別書があると、買取市場での需要が特に高まりやすいでしょう。
鑑別書を紛失してしまった場合には、宝石を中央宝石研究所やGIA(米国宝石学会)に持ち込むことで書類を再発行することは可能ですが、数千円~1万円程度の手数料がかかりますので注意が必要です。
またブランドジュエリーの場合には、ブランドが発行する保証書や箱にもコレクター等からの需要があります。
アレキサンドライト製品の付属品は大切に保管しておき、買取の際には忘れずに提示するようにしましょう。
なるべく早く買取に出す
アレキサンドライトを買取に出そうと決めたら、なるべく早く売ってしまう方が得策である場合があります。
アレキサンドライト製品に限らず、ジュエリーにはその時々によって流行のブランドやコレクション、デザインがあります。
各ジュエリーブランドは次々に新作コレクションを出しているため、新しいものが出たことによって、流行が移り変わっていってしまう可能性があるのです。
宝石買取市場においても、やはり流行のデザインやブランドのものの方が高く買取されやすいでしょう。
買取を考えているアレキサンドライト製品があるなら、流行遅れになってしまう前に早めに買取に出すというのは1つの方法です。
宝石・ジュエリーの保存状態には要注意
アレキサンドライト製品の買取価格を左右する要素の1つとして、保存状態があります。
宝石や金属部分に傷がついていたり、金属部分に錆や変形があるなどすると、買取価格は下がってしまうでしょう。
アレキサンドライトはモース硬度8.5と比較的硬いですが、例えば宝石同士がぶつかることで傷がついてしまう場合があります。
また、皮脂・汗・化粧品などの汚れによって金属部分に錆が発生してしまう可能性があります。
そこで、アレキサンドライト製品を保管する際には、身に着けた後に清潔で柔らかい布で汚れを拭き取ったうえで、1点ずつ分けて保管するようにしましょう。
安心して利用できる買取業者の選び方

同じアレキサンドライト製品を買取に出したとしても、業者によっては査定金額や手数料に違いが出ることがあります。
そこで、大切なアレキサンドライト製品を安心して売るためにも、買取業者選びは慎重に行いたいところです。
買取金額の高さはもちろんのこと、大切なアレキサンドライト製品を信頼して託せる、安心して利用できる買取業者を選ぶためには、どのようなポイントがあるでしょうか。
- ・豊富な買取実績がある
- ・各種手数料を無料にしている
- ・目の前で重量を計ってくれる
豊富な買取実績がある
買取業者の中には、取り扱い商品の幅が広い業者も多くあります。
宝石やジュエリーを取り扱っていたとしても、「実は他の商品を得意としている業者である」という可能性はあります。
しかしながら、アレキサンドライト製品の査定項目は多岐に渡っており、宝石・ジュエリーの高い専門知識や査定技術を持った買取業者でなければ、適正な価値を見極めることは難しいでしょう。
宝石・ジュエリーの買取実績が豊富な業者ということは、それだけ多くの人から選ばれているということです。
高い専門性や査定経験豊富な鑑定士が在籍しているという証にもなり、安心して利用できると考えられます。
また、全国展開しているような宝石・ジュエリー専門の大手買取業者であれば、それだけ広い範囲の利用者から選ばれているということですから、やはり安心して利用できる業者である可能性は高いでしょう。
各種手数料を無料にしている
買取サービスの利用に際しては、業者によって査定料・キャンセル料・出張買取の出張費といった手数料がかかる場合があります。
しかしながら、手数料がかかってはせっかくの買取金額も実質的には目減りしてしまいますし、「試しに査定だけ」と思っても気軽に依頼することができません。
買取サービスを安心して利用できるという意味で、各種手数料を無料にしており、無料サービスの充実している買取業者を選ぶのがおすすめです。
宝石の重量を目の前で計ってくれる
アレキサンドライトを含む宝石の買取では重さが買取金額に直結するため、査定の際には宝石の重量を目の前で測ってくれる方が安心です。
言い方を変えれば、買取業者に誤魔化すつもりがないのであれば、互いの安心のためにも、わざわざ利用者の目の届かないところで計る必要はありません。
優良な買取業者であれば、利用者の目の前で重量を計るのが一般的な査定方法でしょう。
もしも、特別な理由もなく利用者の目の届かないところで宝石の重さを計るような買取業者があれば、重量を誤魔化して安く買い取ろうとする悪徳業者である可能性があります。
そういった査定を行う業者に出くわした場合には、勇気を持って買取をキャンセルする方が無難でしょう。
アレキサンドライトの買取に関するQ&A

アレキサンドライトを含む宝石の買取において、特に初めて利用する際にはいくつかの疑問点もつきものだと思います。
ここでは、宝石の買取に関して寄せられやすい疑問と、それに対する答えをまとめて掲載します。
ルースのアレキサンドライトも買取してもらえる?
ルースであっても、価値の高い宝石であるアレキサンドライトには買取価格がつくことが多いです。
ただし、買取業者によって得手不得手がありますから、ブランドジュエリーを得意とする買取業者よりは、宝石そのものの査定に精通した買取業者を選ぶのがおすすめです。
欠けてしまった宝石でも買取してもらえる?
宝石に大きな傷がついたり欠けてしまった場合でも、買取してくれる業者はあります。
宝石専門の買取業者の中には、自社の工房を併設しているようなところがあります。
そういった買取業者なら、欠けている宝石でも自社でリカットして再販することができるため、問題なく買取ができるのです。
欠けてしまった宝石でも諦めてしまわずに、買取してくれる業者を探してみましょう。
近くに宝石専門の買取店がない場合はどうすれば良い?
宝石やジュエリーの専門知識を持った買取業者がおすすめだと書きましたが、近くにそういった店舗が思い当たらないという人も多いかもしれません。
その場合には、インターネットで買取を受け付けている業者を探してみましょう。
インターネットで買取を受け付け、査定員が利用者の自宅まできてくれたり(出張買取)、品物を送付すれば査定してくれたり(宅配買取)といった方法で買取を行っている業者も多く存在します。
そういった買取業者は規模の大きなところが多く、豊富な買取実績を持つ場合も多いでしょう。
買取の際に用意しておくものはある?
宝石に限らず、買取サービスを利用する際には、法律の定めによって身分証明書が必要になります。
運転免許証やパスポートといった身分証明書を用意しておいてください。
こんなコラムも読まれています